お茶の時間 (2017 February )
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My俳句手帖(復刻版)
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【2002年】 12
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☆ 凧の尾のやうな男は捨てちまへ (河内長野市 西森 正治)
☆ 鹿避けの警笛鳴らし雪野ゆく車両ひとつの花咲線は (仙台市 沼沢 修)
☆ 雪靴を履いてしまへば大胆に (北海道鹿追町 高橋 とも子)
☆ イシガレイやっと解禁六年目のいわきの海に春の匂いす (福島市 三原 凍子)
☆ ラグビーや試合終ればみんな友 (神戸市 岸田 健)
☆ 禅僧が座禅指導で俗人を警策で打つは体罰と言う (三原市 岡田 独甫)
☆ 不覚にも心弾みし雪の朝 (神戸市 塩田 博子)
☆ 大ぶりの半月よりも小さめの満月がいい おでんの大根 (横浜市 毛涯 明子)
☆ 霧氷咲きおとぎ話のやうな森 (北海道音更町 信清 愛子)
☆ 二万年前のラスコー壁画見て核の処分の十万年想う (三鷹市 大谷 トミ子)
☆ 音も無き白浪のごと辛夷咲く (市川市 吉住 威典)
☆ 冬木立の高き低きをわたりつつコゲラが啄く冬の木の音 (逗子市 織立 敏博)
☆ 達磨より髭たくましき達磨売り (平塚市 日下 光代)
☆ ラージヒルに雪降りしきり次々と色とりどりのムササビが飛ぶ (太田市 川野 公子)
☆ 堰越えてより待春の水の音 (豊中市 堀江 信彦)
☆ きれいだと眺めるものか電飾の原爆ドーム青く煌めく (広島市 上原 敏舟)
☆ 一宿一飯雪掻きをして別れけり (生駒市 中村 昭義)
☆ イグアナの仔を食べんとて長き蛇数多襲いくるガラパゴス島 (名古屋市 諏訪 兼位)
☆ 軒に来て雀の御慶ひとしきり (枚方市 嶋林 岳紹)
☆ 我々が生まれ育ちし街の上紅蓮の焔おおいつくせり (糸魚川市 二上 ユミ子)
☆ 初空や海持ち上げて陽の昇る (越谷市 伊藤 とし昭)
☆ 弥勒像頬と指先絶妙で暮らしの中のきみの体温 (岐阜市 後藤 進)
☆ 冬木立記憶を秘めて黙しけり (戸田市 蜂巣 厚子)
☆ 特急の海側に席取りて視る砕け散る波叩きつける雪 (上越市 古川 泰男)
☆ 平成や冬至かぼちゃは輸入品 (蓮田市 武笠 敏夫)
☆ 今までにないほど深く母と話す受験へ向かう新幹線で (富山市 松田 梨子)
☆ 寒禽の鋭声はじける一樹あり (福岡市 赤坂 邦子)
☆ 点描画のスーラの筆致ちかづくとひとつ、ひとつ、が未知の昆虫 (神奈川県 九螺 ささら)