詩と写真のコラボレーション (2003/Dec.)
☆ 気ままなる旅の終わりの鰯雲 (我孫子市 林 省吾)
☆ 年の瀬のもう動かない古時計 (酒井 努)

☆ いじわる by キャンディ
→HP
あなたのコトバが聞きたくて
わざと聞いちゃった
大好きなのは だぁれ?
☆ 木の瘤は隆々として水は澄む (埼玉県 内野 修)
☆ 愛犬の穏やかなか貌 冬うらら (埼玉県 片田 満江)

☆ サボテン by めぐ
→HP
その小さな棘で
私を刺して
微かに滲んだ赤い血も
この目に溢れる透明な雫も
あなたの痛みを癒せやしない
でも
そんなに強がらなくてもいいのよ
その小さな棘も
私にとっては
かけがえのない
愛しいあなたの一部だから
◆ 国宝の塔の庇を借る時雨 (福知山市 大槻 右城)
(↑ 伊予の国・51番石手寺)
☆ 寒菊の色の待たるる蕾かな (柳川市 木下みね子)
(↑ 高松・玉藻公園にて)
☆ 狛犬は苔むし 神は依然留守 (八尾市 岩垣 小鹿)
(↑ 台湾・故宮博物館)
☆ さよなら by いちご
→HP
はなれることで
今まで見えなかったものが見えてくることがある
あなたが他の人より
恥ずかしがり屋だったこと
あなたが本当は
優しかったこと
あなたのことを誰よりも
好きだったこと
はなれてみて初めて分かった
自分ひとりで生きていく辛さ
孤独の海で溺れている私・・・・
☆ 一夜にて雪を被りし富士の山 さあ列島の冬が始まる (三島市 淵野 里子)
☆ 日々募る冷が白鳥輝かす (福岡市 伊佐 利子)
☆ 修験者の参るお山に 自販機のありてコーヒー飲める時代よ (郡山市 阿部 壮作)

☆ 雫 by 白雪
→HP
→HP
溢れるほど
その手の隙間から
零れだしそうな
一途な想い
優しい想い
あなたにあげる
あなたにあげたいの
☆ 紡ぎだす言葉貧しき我が秋よ 空高く行く雲の切れはし (堺市 川原 由規雄)
(↑ 汐留・シオサイトのビル群)
☆ 空の色空に戻りてななかまど (原町市 山崎 秀夫)
(↑ 黒部平にて)
☆ 行く秋や幾筋も滝流れおり (弘前市 今井 則三)
(↑ 八ヶ岳・吐竜の滝)

☆ お話できなくても by キャンディ
→HP
そこに あなたの 気配があるだけで
安心できる
ずっと 傍にいて・・
☆ 百本の大根吊りし百連の柿を吊るして 集落は雪待つ (横手市 弾正 光之介)
(↑ 山梨県牧丘町にて)
☆ 夕茜してどこまでも鰯雲 (伊万里市 中島 不識洞)
☆ 戦時下の母の思いを君知るや お百度参りに塩断ち茶断ち (東京都 志摩 華子)

☆ 眠 by ☆姫☆ -M- 88%
→HP
優しい風が吹く場所
それは貴方の隣
心地好い眠りに誘われて
ふたり同じ夢を見よう
◆ 手の届きそうな高さに鴨が浮く 日暮れて潮の満ち来る運河 (横浜市 飯島 幹也)
☆ 七五三 人の痛みのわかる子に (可児市 横井 芳夫)
☆ 休耕田の草も実を結う安曇野に四方の山より冬の降り来る (名古屋市 木村 久子)
(↑ 鹿島槍ヶ岳)

☆メッセージ(message) by まりりん♪
→HP
聞こえますかあなたに
この小さな想い
ひとひらの花びらに
想いをこめて
そっとあなたに伝えたい
たとへ遠くはなれていても
この小さな想い
ひとひらの花びらに
メッセージそえて
そっとあなたに届けたい
☆ 吾子なれど「消去」「削除」にカーソルを合わせてしまいたい思春期の母 (岡崎市 石原 千里)
◆露といふものの重さに蜘蛛の糸 (群馬県 山本 素竹)
☆ 校庭に子グマ現われ射殺さる ただ柿の実が欲しかったのに (能代市 佐々木 克子)

☆ ブルー・ブルー・アイズ by ☆ゆりあ☆
→HP
涙をためて
ためて
ためていくと
瞳が蒼く
染まるのよ
☆ 遅速あるゆゑの華やぎ山紅葉 (飯塚市 千代田 景石)