お茶の時間 (2015 December )
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My俳句手帖(復刻版)
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☆ 経済は政治の道具となり果てし原発動かし武器輸出する (埼玉県 島村 久夫)
☆ 冬オーロラ愛の行き交うイヴの宵 (つくばみらい市 和)
☆ バーコード貼りつけられた心地せりマイナンバーの通知届けば (平塚市 風花 雫)
☆ イヴの夜や夫から初めて聴く話 (大阪府 岩本 ひとみ)
☆ マフラーも手袋も編めないけれどあったかい冬約束します (富山市 松田 梨子)
☆ ラグビーのラの字も知らずテレビ観る (武蔵野市 相坂 康)
☆ 俳句欄ざっとながめて出勤す何も言わない妻のやさしさ (名古屋市 高岸 泰司)
☆ 気をつけてなほ気をつけて風邪貰ふ (平塚市 日下 光代)
☆ 今日からは熱燗にするがん細胞お前も一緒に味はって飲め (本庄市 福島 光良)
☆ 雪吊りの時うつくしく止まりけり (青森市 小山内 豊彦)
☆ 放課後の窓しめきった校舎から力をこめて打つ太鼓の音 (八王子市 辻 和子)
☆ 安曇野の白菜提げて旅帰り (奈良市 田村 英一)
☆ すらり抜く刀のように機種上げて姿たおやかMRJ飛ぶ (新庄市 畠腹 修子)
☆ 秋の日や釣瓶を知らぬ人ばかり (東京都 小林 明)
☆ 山頭火に似た囚人を昨日見た白人だったがよく似ていたぞ (アメリカ 郷 隼人)
☆ ななかまど孤独に活きる紙風船 (神戸市 豊原 清明)
☆ 流れ星が消えないうちに願いごとひとつ言えるかな小さな夢の (名古屋市 中村 桃子)
☆ 無人駅なれど笑む柿ひしめく地 (上尾市 新井 三七二)
☆ 歩くってことの尊さ感じます君と二人の星月夜です (筑後市 近藤 史紀)
☆ 逞しや路傍に伸びる草の花 (尼崎市 田中 節夫)
☆ あきかぜにほどかれている草原の草、きみの髪、きみまでの距離 (横浜市 黒坂 明也)
☆ 青空へ浮力を絞るカリンの実 (東村山市 高橋 喜和)
☆ 後悔をよく噛んで一つ食べましたカステラの色の月を見ながら (富山市 松田 わこ)
☆ 秋天に海は波もて応へをり (岡山市 伴 明子)
☆ 長野県山ノ内町豊頬の林檎を選ぶ病む人のため (熊谷市 内野 修)
☆ 朝刊の漱石を読む冬日和 (神戸市 藤井 啓子)
☆ 豪雪の重さに堪えよ枝吊りの縄の結び目きつく締めゆく (福島県 さとう照子)
☆ 晴でなく曇でもなく石蕗日和 (松原市 加藤 あや)
☆ 白山の初冠雪を右に見て光の中をカヌー漕ぎゆく (小松市 沢野 唯志)
☆ 大和路に子規の柿好き思ひけり (神戸市 谷口 裕)
☆ バジルのにほひ
秋のにほひ
詩のにほひ
かなしみ
よろこび
さびしみ
おそれ
リズムにのせて
語り合ふ
(facebook 和恵wae)