お茶の時間 (2012 April ) Counter from 2011/06/26 





☆ 春の夢 少し下向く 乳房かな        (甲府市 藤巻 嘉秀)


















☆ 連翹や 隙間残さず 咲きたはむ        (松山 斎藤 彰子)














☆ みいつけた 春のめじるし つくしさん        (伊野南小3 井上 彩香)










  ☆ なかぞらを つきあげてゐる 辛夷の芽        (芸西 竹村 弘子)










☆ ロウバイの 黄がサンシュユに 受け継がれ レンギョウの黄で 本当の春        (京田辺市 藤田 佳予子)


















☆ 雨やどり そっと菫の 花の下        (さぬき市 野崎 憲子)














☆ ケア施設へ 見舞へば義母は ベランダに スカイツリーの 見ゆるを自慢す        (相模原市 児島 英)










  ☆ 杖と地図 一番札所で 買ふ遍路        (新居浜 村尾 ミサ)










☆ 雨雫 ためつつじつと 耐へてゐる その八重椿 いとほしきかな        (四国中央 山内 美恵子)


















☆ あら春が 玄関先に 立っている        (立川市 松尾 軍治)














☆ 集うのは 避難訓練 のみとなり 花見遊山も 地区から消えり        (中土佐 川渕 湧三)










  ☆ 菜の花に 日当たりて 黄の大斜面        (平塚市 日下 光代)










☆ 等身大に おわす羅漢の 親しさよ 近く拝めば 亡き父の丈        (徳島 岡本 留音紗)


















☆ これほどに 待たれる桜 北より咲け        (益田市 井下 みね子)














☆ 沈丁花 かたき蕾の いつしかに ほぐれて庭の 香りよきかな        (高知 入交 寿満子)










  ☆ 天に香を 放ち飛梅 咲き初むる         (福岡市 赤坂 邦子)










☆ 飛鳥より ねむりおこされ 美人像 かびにまみれし なげきや如何に        (吉野川 木村 静寿)


















☆ 耐へきれぬ 重さとなりて 落椿        (我孫子市 佐藤 敞)














☆ いとしげに 蕾抱きて 生まるる葉 節分草に 今年も会へり        (松山 高岡 和子)










  ☆ 東北の 星の瞬き いぬふぐり        (埼玉県白岡町 高井 元一)










☆ 消防車 一台とまりて 春の水 吸い上げ放つ 公園の池        (摂津市 内山 豊子)



















☆ 枝移り のみに励みて 初音まだ        (坂出市 緒方 こずえ)















☆ さむいねとかけてくれた ジャケットの あなたのにおいが ドキドキさせる        (東近江市 嶋村 夏希)










  ☆ せせらぎに 応え膨らむ 猫柳        (阿南 西田 修身)










☆ 手ぶくろを しないで歩く 君の横 つながれるのを 期待しながら        (大津市 秋葉 美希)