詩と写真のコラボレーション (2004/Feb.)






☆ アルトありテノールもあり猫の恋   (三島市 白石 和子)






☆ 樹液すら凍りいるらし 霧氷してその寂しさを輝かす木々      (本庄市 福島 光良)


(山形蔵王 ロープウエィ山頂駅にて)









☆ 涙の色   by 白雪   →HP


今日の涙の色は

何色ですか?

涙の色はね

心の色と似てるんだよ

あなたの涙は何色ですか?

教えてください










☆ 屈まりて虫の目になり葉牡丹を見れば むらさきの波うち寄せる    (東京都 松井 多絵子)








☆ ユトリロのモンマルトル切り 暦果つ  (東久留米市 西森 善男)






☆ エノラゲイ黙せる国に従く派兵 原爆ドームの孤独深まる     (中村市 島村 宣暢)











☆ あなたに会えてよかった (NEO)   by まりりん♪   →HP


 夕闇に輝くテールの灯り
 澄んだ空気の中で風になる
 トランスのリズムに合わせて
 湾岸を駆け抜ける

   冷えた空気の中で
 エンジン音だけが響きわたる
 NEOと一体になる瞬間
 湾岸を駆け抜ける











☆ 静かなり 書初めの子は口を閉じ 全身をもて筆を運びぬ   (神戸市 林 陽子)








☆ 太陽のすぐに飛びつく霧氷林    (行橋市 進 峰月)
(↑ 山形蔵王にて)






☆ 冬桜に雪はしまけり イラク派遣の若きらにただ心痛む日     (上越市 三浦 礼子)


(↑ 群馬県鬼石町の冬桜)











☆ "あした会えるかい?"    by 涙恋



あした会えるかい?

あの店で ずっと待ってるから

こじれまくった あの問題の

答え合わせをしないか










★ 悲しげな軍艦の汽笛を聞きながら 戦争の続く年を越したり    (横須賀市 梅田 悦子)








☆ 降る雪の夢より覚めて雪を掻く  (旭川市 大塚 信太)






☆ 事も無げにカラシニコフ銃は生き永らう 内戦の少年兵の心毀せしまま  (枚方市 山本 知子)















☆ いつだって今日を始めるためにだけ    

             生まれてきたと信じる朝




        (高槻市 有田 里絵)














☆ 新年のひかり輝く蔵王見ゆ 猫背正してこけしを描かむ   (白石市 高橋 とし子)


(↑ 山形蔵王の樹氷 04/02/12)






◆ 五月雨を あつめて速し 最上川  (芭蕉)

(↑ 最上川の雪景色 04/02/11)







ずっと・・    by キャンディ   →HP


子供のころ

雲の隙間から漏れる光のことを

天国への道だと思ってた

あなたには 見えるかしら
わたしから放つ

あなたへの気持ちの光



(← 台北市にて 03/11)







☆ 湯へにじむ昆布の表情でとろけ居し老猿も雪の山へと去りぬ   (能代市 牛島 敦子)









☆ 将来の自分に贈る笑顔して子らはうつせる卒業写真     (香川県 山地 千晶)












☆ 待つこと    by いちご   →HP

前はこんなに苦しくなかった
待つことも嫌いじゃなかったのに

最後の答えを待つのは本当につらい

いつもいつもそのことしか考えられなくて
何をしていてもそのことばかり

その答えが出るなら
今は自分の思った通りの答えでなくても
きっとずっとほっとする

待つのがつらいんじゃなくて
あなたのことを考えていっぱいになる
この心が怖い

待つことはつらいことじゃないのに







☆ 木屋町の水は温いか 猫の恋    (西宮市 舟辺 隆雄)







☆ 無重力を泳ぐかたちに 歩き初む児の第一歩 黄落のなか  (柏原市 芦田 恵美子)








☆ 蝋梅の ほろほろまろき睦言を  ( 福永尚子)











☆ 曇りのち晴れ    by 白雪   →HP

人生はいつだって

曇りのち晴れ

そして時々、雨

今夜は曇っていたって
必ず陽は昇るから

今は諦めないでいて

明日は晴れるよ









☆ 差別とう寂しきとらえ方をされ 抹消されたる童話がありき   (三島市 淵野 里子)


(↑ 桃太郎の像  岡山駅)
(鬼退治をする桃太郎はいけない(差別)というので、
鬼たちと話し合いに行き、鬼が非を詫びて仲直りする
というように和らげられた話に変わっているとか・・)







☆ 神前の玲瓏として梅寒し  (大牟田市 介弘 浩司)






☆ 東風吹かば にほひおこせよ 梅の花 あるじなしとて 春な忘れそ (菅原道真)