My 俳句手帖(復刻版)    2016 June        トップへ   

                                               ⇒  一日一句鑑賞文(16-06)



(6/30)

句に溺れ措辞にもがきて六月尽


花菖蒲ドレスふるふるフルターン

原孝之選 楽しいお句である。「ふる」の3回リフレイン!
そういえば、花菖蒲は、華麗なる長身のドレスの女性のようだ。

北野 和良 原さん、選んで頂き、素晴らしいご鑑賞を有難うございます。とても嬉しいです。





(6/29)

風鈴の音に惑いの風を聴く

今村征一選 「惑いの風を聞く」の表現が気に入りました。
どんな風鈴の音色かi色色想像できますね。
北野 和良 今村さん、有難うございます。いつまでも今村さんのような俳境に至れず日々迷っています。
向瀬美音 いい句ですね!



まだかしらポツリ呟く百合の花     

をがはまなぶ 一句互選 上五の「まだかしら」が想像を膨らませる、楽しい句です。
北野 和良 小川さん、選句頂き有難うございます。嬉しいです。



ようやくに隙間埋めて蛍の夜

向瀬美音 どういう意味ですか?
北野 和良 心と心の隙間或いは物理的な隙間、ご想像にお任せします。
向瀬美音 誰と埋めたんですか?
北野 和良 フィクションです(笑)
向瀬美音 またまた^^





(6/28)

ボケいても恋の話に七変化

後悔は先に立たずとメロン落ち

(イギリスの国民投票でEU離脱が決定した。残留派のキャメロン首相は辞任した)


恋よ来い空の心に浮いてこい


風鈴に逢いたいひとの名を書いて

桑本 栄太郎 僭越ながら下の句を・・「風のないとき息吹きかける」
北野 和良 桑本さん、有難うございます。連名で短歌としてアップしますか(笑)
向瀬美音 誰の名前かな?
北野 和良 短冊がいっぱい、名前もいっぱい(笑)
桑本 栄太郎 北野たけし作・・などとすれば?



言の葉の第二楽章浮いてこい

桑本 栄太郎 第二楽章どころか?・・「それで!・・お父さんどうしたの?・・ん〜ん!も〜ええは!」なんて事もよくありますね?
栗原 悠次 【一日一句互選】栗原凛堂選
浮いてこい≠フ季語は、夏の遊び道具としての意味合いより、
その言葉の響きで詠まれる方も多いと思う。
この句は、実にリズミカルで心地よい。いろいろな捉え方があるところが面白い。
私は、言葉の続きが出てこない。続く言葉を第二楽章と表現して、
そのもどかしさを「浮いてこい」で表現されてあるのだと感じた。
梅雨のうっとうしい雰囲気のなか、心和ませる句である。
北野 和良 栗原さま、素晴らしい鑑賞をして頂き有難うございます。




わかってる堕ちるしかない蟻地獄

向瀬美音 誰が堕ちるのですか?
北野 和良 蟻地獄は俳句大学、堕ちるのはワタクシ(笑)
向瀬美音 私もよくわかります。





(6/27)

ギア錆びて駄句しか生めず明易し

卜伝の秘技を授かる木下闇

捨てた句に評を頂き秋を待つ

Aniko Papp  このお句の基底部は、【捨てた句に評を頂き】です。
俳人は毎日、俳句を詠んで、そして自分の原句を捨てて、何回も添削しています。
しかし、原句のほうが読者を感動させることもあるわけです。
このお句の作者も色々な俳句会に参加なさって、このような自分の経験もあり、
このお句をお詠みになったわけです。
干渉部は、【秋を待つ】であり、このお句の季語です。
この季語の本意は、梅雨の多い雨、それから真夏の暑苦しい毎日を過ごしながら
、澄んだ青空である涼しい秋を待つことです。
このお句の作者は、秋を待ちながら、捨てた自分の俳句にもいい評価をもらって、
喜んでいらっしゃるわけです。面白くて、感じ深いお句です。

北野 和良 亜仁子さん、素晴らしい鑑賞をして頂き、有難うございます。





(6/26)

梅雨晴れ間妻と二人のカフェランチ     

今村 征一 良いお句ですね



隅だけは残すルンバの夏座敷

 (ルンバ:回転型掃除機)
桑本 栄太郎 そんな時には「コーヒールンバ」の音楽を聴かせましょう!!。



離脱せし英に抗う子蟷螂

 (北部スコットランドは英国からの独立を検討し始めた)



【6/26 席題:黒南風、荒はえ】

@ 荒はえや通したき意地一つだけ  和

A 黒南風や泣く臼杵大仏の顔  和

B 黒南風に怒れる民の声を聞く  和






(6/25)

@ 木下闇隙間に遠野物語

A 涼しさの中の眠りと目覚めかな

今村征一選 山荘か山の湯であろうか極楽にいるような気分だろう。
このような一日を過ごして見たくなつた。
北野 和良 今村さん、選んで頂き有難うございます。
とても嬉しいです。(昨日のラ・セゾンの詠題で作った内の一つでした)



夏句会特選もらい恵比寿顔

ぱそ 夢 え〜っ、もったいない。好きな句です。
北野 和良 ぱそ 夢さん、有難うございます。特選は夢なんですが〜(笑)
北島 和弘 面白いのに〜(*⌒▽⌒*)
北野 和良 北島さん、これじゃ如何にも賞が欲しいとお願いしているようで(笑)
北島 和弘 それも有り〜(*⌒▽⌒*)




【第6回 ラ・セゾン プレバト (通、隙、顔、涼し:季語)】

メロン食ぶ地軸を通す包丁歯

手をつなぎ茅の輪潜りの通りゃんせ

それぞれの顔に懊悩沖縄忌  (1点)

手花火の滴に顔を寄せあって

燕の子顔いっぱいに餌を待つ  (2点)




(6/24)

      @ ひたすらに光に向かう立葵


A 底紅のあなたへ逢いにゆく道に     

向瀬美音 北野さん、綺麗です! これ秋に出したらいい句ですよ
北野 和良 美音さん、有難うございます。
向瀬美音 底紅の咲く隣にもまなむすめ 後藤夜半 を思いました。
北野 和良 よくご存知なんですね。
清水 憲一 底紅ですか。秋の季語で私宅の庭にも8月に咲きます。
「紅木槿別れし駅の汽笛かな」  清一
田村 園子 なんて女性を喜ばす詩なんでしょう!
北野 和良 清水さん、底紅:秋の季語でしたか。確認を怠りました。
今日近所に咲いているのを見て「夏」だとばかり思っていました。
大関博美 このお句を頂きたいのてすが、底紅は秋の季語なのです。
北野 和良 博美さん、そうなんですね。清水さんにも指摘され慌てて調べたら(秋)でした。(冷汗)
大関博美 句は、すごく良いですね。しっとりして、調べも良いですね。
北野 和良 有難うございます。季節のフライングでした。
熊谷房子 秋になったら再投稿すれば良いですね(*^^*)
向瀬美音 私も名句だとお思います。
北野 和良 皆さんのご意見に従って一旦取り下げ、秋になったら再投句したいと思います。



      B 卒業はまだ早いよと合歓の花

向瀬美音 どういう意味ですか?
北野 和良 合歓の字は葉の合するのを婚姻にたとえたもの、と歳時記にありました。
何を卒業するのかはご想像にお任せします。
清水 憲一 また僭越ながら書かせて戴きました。
合歓の花の由来は合歓(ねぶ) 「夜になると葉を互いに重ね合わせ眠ったようになることから、
「ねむる」→「ねぶる」と転化したと考えられます。
漢名では「合歓木」(コウカギ)と書きますが、これは男女の営みを表す言葉でもあり、
歌の「夜は恋ひ寝る」という表現からも分かるとおり、作者の紀女郎(いらつめ)は
この葉に恋人同士が抱擁しあっているイメージを見てつけられたようです。」
ですからここで卒業となると倦怠期を表すようなことになると思います。
また卒業は春の季語ですから季重なりにもなりもう少し相応しい言葉が良いのではないでしょうか。
またまた失礼しました。  昼は咲き 夜は恋ひ寝る 合歓木(ねぶ)の花
君のみ見めや 戯奴(わけ)さへに見よ   紀女郎(いらつめ)
 巻八 一四六一
北野 和良 清水さん、有難うございます。卒業が春の季語として割って入るとは、全く気づきませんでした。再検討します。





(6/23)

ポンポンダリアじゃん拳はいつもグー

ぱそ 夢   向日葵の後だしじゃん拳パーヤッター ヽ(^。^)ノ



@ 海馬にもオンとオフの日梅雨最中

A 風鈴の揺れ参院の風を読む

清水憲一さんご指導 ⇒ 風鈴や参院選の風を読む

B 浴衣かの香オリエンタルか腋臭とも




(6/22)

男梅雨地震に傷つく熊本に


プードルの尻にポンポンダリアかな     

十河智選  夏のお散歩、花壇の前のプードル、
プードルの毛のまるく所々膚を見せる仕立て方は、
ポンポンダリアとシンクロナイズされ、
可愛さが取り合わせによって印象深くなり、何倍にも思えた。

北野 和良 トモ子さん、素敵な鑑賞を有難うございます。励みになります。





(6/21)

夏至の日や夏炉冬扇の討論会

夏炉冬扇:時期外れで役に立たない物事のたとえ)

桑本 栄太郎 「一日一句互選」 ・・・小生も二つの参議院選挙党首討論会をじっくり見ていました。
どの党も消費税増税の先送りには賛成して居り、
一長一短あってお互いに揚げ足取りの応酬ばかりであり、
国民は何を根拠に投票すべきか?全く迷うばかりです。
ただはっきりしている事は、アベノミクスは総理が自慢するほど経済発展の効果は上げて居らず、
トリクルダウンと云われる、大企業が利益を上げれば雇用が増えるとして企業減税を行った結果、
365兆円もの内部留保を確保していながら給料は上がらず、投資にも回して居りません。
安倍総理になってから@国家安全保障法制定、A特定秘密保護法制定、
B武器輸出解禁及び武器開発の促進、C集団的自衛権行使も含む安保法制の強行採決
D不透明極まりないTPP交渉など、国民に充分に説明を行う事無く、
強引な政権運営が目立ち過ぎます。
そして自分が総理のうちに憲法改正を行うと明言をしてをり、
衣の下の鎧が見え隠れするばかりです。自公の与党政権が全て悪いのではなく、
歯止めが効かない安倍総理自身の政権運営には、独裁色さえ見えて、末恐ろしい思いがするばかりです。
選挙投票はよくよく見据えたうえで、投票するべきであると思います。
「夏炉冬扇・・・無用のもの、意味のないもの」との措辞は全く同感であります。

北野 和良 桑本さん、句意を汲み素晴らしい鑑賞をして頂き有難うございます。
今回からの選挙年齢が切り下げによる若者の投票に期待したいです。




〈特選のお裾分けにと席譲り〉   (川柳)

玉手 のり子 ありがとうございます(^^) わっ、川柳お上手!座布団一枚



夏至の恋辿る軌跡はクロソイド



(クロソイドの名前はギリシア神話の女神クロソに由来するといわれる。
車でたとえると、ドライバーが車の速さを一定にし、ハンドルを一定の角速度で回して
運転したときに車が描く軌跡がクロソイド曲線である)




EUの離脱残留夏至の潮




(6/20)

数式は遥かな記憶ソーダ水

ソーダ水面影の女(ヒト)泡に消え       小手毬の一花ごとに友の顔




(6/19)

父の日や賞味期限は明日まで      父の日や夢の途中の停車駅

父の日や形見のライカ凍眠す

野島 正則 一句選にいただきます。句友の句に
《父の日やライカに触れし冷たさも  広渡敬雄》
があります。ライカの持つ、ブランド感、手にすることができる、
限られた贅沢な感じも、個人的に羨ましい。
物があるからこそ、句に込められた、感情が伝わるのでしょう。

北野 和良 野島 さん、選んで頂き有難うございます。
保存が良くなかったのでレンズにカビが生えたりして、もはや使うことが出来ません。
そんな状況を凍眠と詠んでみました。




浮いてこい唄の台詞は句にならぬ

清水 憲一 清一選  この句が目に着いたのは
己の句作に対する詠者の心情を素直にかつ諧謔を交えて詠っているからだ。
私も経験したことだが、俳句を始めてしばらく経つと類想句ばかり浮かんで
中々ユニークな言の葉が出て来ない。しかも詠者は恋の句を醸し出そうとしている。
これは意外と難しくそれこそ演歌の台詞が頭に浮かんだりして句にはならないのである。
句にするには直接的な言い回しではなく暗喩や比喩などを使いかつ省略の効いたものでないと行けない。
まさに演歌などの台詞とは真逆なのだ。そのことを率直述べた可笑しみのある句として選ばして頂いた。

北野 和良 清水さん、私の心境ズバリの鑑賞をして頂き有難うございます。弱音を吐かず精進したいと思います。
清水 憲一 俳句甲子園でも最後は鑑賞力で差が付きます。句作だけでなく的確な鑑賞力も持ちたいですね。
北野 和良 有難うございます。他の人の投句に対する鑑賞も頑張って続けたいと思います。



【席題:空梅雨、涸梅雨、早梅雨、照り梅雨】

@ 涸梅雨や天の配剤熊本に

A 照り梅雨や熊本西瓜丸々と

B 空梅雨やダムの涸れ様都知事選




【第5回 ラ・セゾン プレバト】 (写真2枚)

     

@ 深川を流す羅宇屋と金魚売り

A 夏服のマーロウ犯人(ホシ)を見張りつつ

B 夕端居鬼平形見の銀煙管

C 夏の浜月の光に魚となり

D 白き手の指さす夏の大三角

田巻 光 北野様☆こんにちは♪とても美しい光景が目に浮かびまして、私の好きな世界です♪
北野 和良 今回は全句没かと思っていたので、光さんに採って頂き救われました。





(6/18)

浴衣着て鎖骨の黒子見せにけり 美音

(返 句)

見せるのは鎖骨までよと沙羅の花 ?      願わくば胸の谷間の百合の花 ?



人生はいつも不可思議梅雨曇り

原孝之  北野さんは、私よりも一回り以上のご年配の方である。
順風満帆の人生であられたろうが、いろんな経験をされたろうということが伝わってくる掲句である。
そして、今後も人生を楽しく生きようという心意気が伝わってくる。

北野 和良 原さん、取って頂き有難うございます。
ご鑑賞の通り、重ねてきたのは馬齢だけの人生でしたが、俳句を始めてからまた景色が変わってきています。
リタイアして以来会社関係の友人とはどんどん離れていますが、その代わりにFBの句友が増え、
しかも若い女性の方とも話が出来るなんて思ってもいませんでしたから。俳句に感謝、感謝です。



      クラインの壺結ぶ銀河と金魚

高橋 信治 面白い俳句ですね。クラインの壷は、入り口がそのまま出口になる俳句の世界と同じです。
北野 和良 高橋さん、有難うございます。クラインの壺には時空間を捻じ曲げるイメージがありますね。
高橋 信治 そうですね。まさに、異次元世界です。



無重力宇宙に翔ぶや銀ヤンマ

向瀬美音 そろそろ専門分野が句に出てしまいますね^^
北野 和良 これは宇宙ステーションでのラブの句です(笑)
向瀬美音 ラブですか?
北野 和良 トンボの雌雄が繋がってアクロバチックな飛行を見せますが、
宇宙ステーションの中でトンボになりたいという願望です(笑)
向瀬美音 なるほど?
向瀬美音 また、作者の専門、物理が来た!と思ったら、どうやら恋句のようである。
無重力宇宙に飛ぶ銀やんまを自分に見立て自由に恋をしてみたいそうだ。
作者の青春は続く。 1日互選に選ばせていただきます。





(6/17)

哲学の海を湛える金魚鉢

清水 憲一 清一選 ご存じのようにあの純粋理性批判などを表したイマヌエル・カント
<1724年、東プロイセンの首都ケーニヒスベルク(現ロシア領カリーニングラード)
で馬具職人の四男として生まれた。生涯のほとんどをその地で過ごしそこで没した。
両親はルター派の敬虔主義を奉じていたため、カントはその濃厚な影響のもとに育った。>
とあるように生涯生地を離れなかったのである。
まさに金魚鉢の中の金魚のような存在ではないだろうか。
カントの脳裏には哲学の海が拡がり湛えられていたのだ。
そのように解釈できる北野さんならではの学識のあるお句である。

北野 和良 清水さん、素晴らしく深みのある鑑賞を有難うございます。
清水さんに褒めて頂いて天にも登る嬉しさです。

清水 憲一 いやいや北野さんの実力ですよ。
最近の北野さんの鑑賞力に触発され私も稚拙ながら書かせて戴きました。失礼しました。(^0^)

原孝之 北野さん、おめでとうございます。トリプル達成ですよ!
清水 憲一 トリプルは北野さんが初めてではないですよ。
私の記憶では私が最初で次に原さんそして北野さんと三人目ですよ。ご安心ください。
北野 和良 ベテランの皆さんと並んで光栄です。
原孝之 清水さん、こんばんは。トリプル達成者は、足立さん、栄太郎さん、平林さん、美音さん、清水さん、北野さん、そして私だと思います。
清水 憲一 結構沢山の人が貰っているですね。それじゃ北野さんのトリプルは実力的には遅い位でしたよ。(^0^)
北野 和良 原さん、克明に記録を取っておられるんですね! とにかく末席を汚すことが出来て嬉しいです。有難うございます。



夏帽子外す仕種ももどかしく

八鍬浩一 浩一選  「愛しさが伝わる御句ですね。」


唇に潮の香りの夏帽子

原孝之 おはようございます。「一日一句互選」にいただきました。
昨日、北野さんは夏帽子で三句詠まれた。浜辺でのデート。
唇に潮の香りがする。甘く官能的なお句である。
夏帽子を被られる女性はきっと素敵なご婦人であろう。

北野 和良 原さん、素敵な鑑賞を有難うございます。まだ枯れ切らぬ身、ついつい甘くなってしまいます(笑)



キスの邪魔夏帽子など放り投げ

田中 由美子 あら〜。ちょっぴり思い出すこともあり(*?-?*)  素敵ですねo(^_-)O




(6/16)

全霊でメロンの蜜に溺れたし     

向瀬美音 美味しそう!私もこの蜜に溺れたい?
岩本 ひとみ 北野さん??全霊とは…笑わしよるなぁ  爆笑
北野 和良 ひとみさん、これ以上大袈裟な言葉は知りません(笑)
岩本 ひとみ うふふwwo(^_^)o良いと思います??面白いです(o^^o)
佐藤 直路 甘い句ですなぁ^^V
向瀬美音 佐藤さん、こういうのダメですか?
佐藤 直路 どっちかというと辛党ですが、メロンのような果物の甘さはOK  俳句は甘すぎるのは苦手^^
 私が甘い句と思うのは、情緒過剰、推敲不十分、思いつきによりかかっっている、
言葉のおもしろさに寄りかかっている、
などの場合に使います。
ただし、上の私のコメントは、北野さんもそんなことは了解して意図的に作っているので、
「軽い冗談、合いの手」のようなやりとりです。文章にすると、難しくなるなぁ^^



      園児らの色お揃いの夏帽子

向瀬美音 北野さん、今日はおとなしいですね。

北野 和良 美音さん、これは普通です(笑)

岩本 ひとみ @ いただきます??(o^^o) ドラマがありそうです。



鳥羽をワンポイントに夏帽子      小悪魔の斜に被った夏帽子




(6/15)

花びらの蜜に溺れる黒揚羽


燃えたぎる心隠して雨蛙     

向瀬美音 この俳句には写真がついていたのでイメージが頭に入ってしまったが、
まず、あの写真からも燃えたぎる心を雨蛙に見る。
しかしこの句は、どうしても作者の心境を詠んでいるような気がする。
やはり昨日の清水さんの句と同様、人はいくつになっても情熱を持っていると解釈する。
人が最後に行き着くのはやはり情熱だと思う。情熱こそが人を輝かせるものだと思う。

北野 和良 美音さん、素晴らしい鑑賞を有難うございます。いつまでも好奇心は失いたくないと思っています。



      けん玉の二人夏の大三角


千の実の競ひて宙へ山法師     




(6/14)

鑑賞で絆深める牛蛙

(句作と鑑賞は車の両輪だ。句の鑑賞に意を注げば自ずと句作力も向上するのではないか。
そんな気持ちから、自分の力の及ぶ範囲で好きな句を見つけたら感想文を書かせてもらうことを始めた。
「一日一句互選・鑑賞」
初心者故に句の深い造りなどに言及することはまだ難しいが、
その句から見えてくる「景」や「作者の気持ち」を忖度して感想文にまとめることが中心としてきた。
鑑賞文に対して作者の方から返事を頂き、句を仲立ちとする交流が増えてきた。
全国に散らばる会員で会ったこともない方も多いが、お会いすればたちまち句の話に盛り上がれる気がしている。)

俳句鑑賞文の記録ページ
⇒http://park.geocities.jp/kitano555_2006/kansho_16_06.html


      次の策ゆめ怠るまいぞ雨蛙


百合の花ホテルに続く道の辺に     




(6/13)

逢引きはあやめ花咲くしぐれ茶屋


      女にも花びらのあり一夜酒


宇宙より降る素粒子や栗の花     

岩本 ひとみ 北野さん  この栗の花はゼッタイ宇宙から来てると思うわぁww

向瀬美音 互選にいただきます。作者は優秀な科学者及び研究者である。そして文学にも造詣が深いと聞く。
そんな作者が素粒子と栗の花をぶつけた。なかなか奥の深い句である。栗の花にも一味あるそうである。

北野 和良 美音さん、素晴らしい鑑賞を有難うございます。文学にも造詣が深い、は褒めすぎです(笑)




【席題:梅雨晴れ、五月晴】  12日24:00まで    3句まで

@ 五月晴友の持ち来る梅酒かな

A 梅雨晴れや白き女体のもくもくと

B 五月晴素粒子太陽風に乗り

太陽風(たいようふう)は、太陽から吹き出す極めて高温で電離した粒子(プラズマ)のことである。)



第4回 ラ・セゾン プレバト  (gift)  禁止(プレゼント、贈り物)

@ 友来る手製の梅酒自慢気に

今村 征一  特選 初めて漬けた梅酒であろうか、自慢げに持つて来た友人の表情も気持も見える句だ。
大関博美 〜梅酒ぶら下げて 位でも良いかもと思いました。私の中では、準特選


A 雨休みそっと渡されリボン解く

B 時の日やリボン解けばチクタク音

Guzumi Yamasaki『特選』 携帯があり、クヲーツ万能の時代。そしてテレビも時計も溢れかえっている社会。
この時代に機械式の時計を贈与する『関係』?!どんな二人なんだろう?!一番の興味を覚えました。
小説一本の書き出しにも使えます。(あるいは、時限爆弾を官邸に贈った、とか?)

北野 和良 ぐずみさん、特選に選んで頂き、素晴らしい鑑賞を有難うございます。
小説一本の書き出しにも使えますーーとても嬉しい褒め言葉と受け取らせて頂きます。


C 記念日を胸にしまって五月晴

D 手に隠し記念日のキス桜んぼ




(6/12)

      もくもくと湧く夏雲よ愛しさよ


これはまあ日本一の夏帽子     

原孝之 遅くなりました。「一日一句互選」にいただきました。
写真俳句としての選である。
写真俳句は、写真がオリジナルでないといけないが、掲句の場合は分からない。
いずれ北野さんからご報告があることだろう。
富士山の白雪を日本一の夏帽子と捉えたところが面白い。
しかし、推敲の余地はありそうだ。一案 「富士山に日本一なる夏帽子

北野 和良 原さん、仰る通りで写真がないと分からないので悩みましたが、
それも想像の余地と無理やり解釈して挙句にしました。もう少し、考えます。有難うございます。





(6/11)

風鈴の不倫不倫は耳にタコ


      風鈴が不倫不倫と告げ口を


懺悔など胸にしまって山法師     




(6/10)

      負けとくよつい騙されて額の花


艶めいた菖蒲眼(マナコ)に射すくまれ     




(6/09)

      神楽坂薔薇は不倫に酔ひ痴れて


扇風機浮き浮きとして蹴飛ばしぬ      抱擁の吐息ふるわす扇風機


花あやめ辞めろと云うのに聞かぬバカ

     

(上五の最後の2文字から尻取りをする句を作ってみました)
(写真は牛久あやめ園。河童で有名な小川芋銭の生地で河童の像があちらこちらにある)






(6/08)

児河童のアヤメの秘め事聴きをりぬ      


      ひそひそと秘めごと交わす花あやめ

向瀬美音 今日の作者の三句とも好きだったが、三句目がインパクトが大きくていただいた。
季語を擬人化してはいけないという先生もいるがこれは見事に成功しているともう。
あやめのひそひそと咲いている景秘密話をしている比喩がと



せせらぎの風の向うに花菖蒲     


      風鈴の風の軽さよ淋しさよ




(6/07)

タコライスHOTソースは初夏の味     


買い物の終わるのを待つ梅雨曇


釣り人は腰の深さに鮎の川


      筑波嶺のパワースポット胡瓜食む


タクト振る手の紡ぎだすあやめ花     




(6/05)

(333達成記念の俳句)

頂きを見上げ一歩を踏み出さむ


【6月句会】

花あやめ初めて君に触れたとき   (2点)

ギロチンの命を薔薇の名に残し   (2点)

冷トマトかぶりがぶりとディープキス  (1点)

夏の地震地軸揺るがしうるう秒   (1点)

原孝之選 7月1日にうるう秒がやって来る。その対策は大丈夫なのか?が話題になっている。
元々、地球の公転周期から一年が決められているが、地震などの影響でその周期が狂うことはあるのか?

作者は、コンピューターサイエンスの専門家であられるので、
うるう秒のコンピューター対策が万全か? の話題からこの発句となったと思う。
北野さんのサイエンス句は滅多にお見かけしないが、ご見識の深さに感銘して選句した次第である。

向瀬美音 北野さんと原さんの研究者としての博学ぶりに驚きました。

北野 和良 原さん、私の杞憂を汲み、過分な鑑賞を頂き有難うございます。





【席題 薔薇】

憶えても三歩で忘る薔薇の園   和@

白薔薇の誘ひ文句を聴くやふに   和A

ギロチンの露とや薔薇に名を残す  和B




第3回 プレバト 【手、息、鮎】

@ ディープキス熟れたメロンの息遣い   (ぱそ夢選)

ぱそ 夢   トロトロのメロメロの句。北野さんが詠むと楽しくなる。好きな句です。

A 蛍の夜閉じた瞼に荒い息

B 出雲なる四礼四拍手田植唄

C 解禁日竿一斉に鮎の川

D 梁漁や光を浴びし鮎踊る   (Guzumi 選)

Guzumi Yamasaki 山崎ぐずみ撰
私は梁漁というものの現場を最近見たことが無いので、ちと?が、過去にには方々で観られたことも、またジジツ、かと。





(6/04)

      火の鳥や恋の焔の七変化


あせらずにまだ夢の中鉄線花     


      万緑に裸身晒すも胸だけは




(6/03)

傘寿とてなを華やげる薔薇のひと     


      低くとも百名山と夏の雲


静逸を尋ねいつしか夏木立     




(6/02)

鑑賞を日課に加え五月尽


      下手ならば駄句でよしガマの油売り


カラー咲く四十八手の表裏     


      夏雲にイカロスの瘤盛り上がる


箸先を逃げ出す愛や心太




(6/01)

アンコールせがむ子ガマの油売り


ヤアッ太刀閃かすガマの油売り     







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