最上川・雪見舟下りと蔵王・樹氷見物
2004/2/11-12
◆ ツアー第1日・最上川・雪見舟下りー湯野浜温泉
バスツアーの集合は早朝7時。あいにく祝日とあって路線バスも走らないので、5時半起床、
身支度をして駅まで歩く。コンビニでおにぎりを買い、JRで八王子駅まで行きバスに。
バスは途中、立川、小平でもお客を乗せ、所沢から高速へ、外環道路を経て東北道に乗ると
一路山形を目指してひた走る。
福島県にはいると那須の山は雪を被り、道端や山肌にも雪が残り、春まだ遠しの感が強い。
郡山で積み込んだお弁当【会津のおばあちゃん】を頂く。宮城県に入り左に雪を被った安達太良山、
山形道を西へ走り蔵王の山をトンネルで抜けるといよいよ山形だ。遠くに月山を眺めながら13号線を北上。、
山も畑も一面の雪。屋根に積もった数十cmの雪や軒に下がったつららが雪国の風情を盛り上げる。
天童で小休憩、陸羽西線・古口のあたりが最上川・雪見舟下りの場所。舟は「芭蕉丸」(50人乗り)、
ガラス張りでコタツもあり舟内はとても暖かい。コップの地酒を飲みながら、船頭さんの説明に耳を
傾ける。水の流れは穏やかそうだが、川底の流れは速いのだそうだ。時々船底が川床にぶつかる音がする。
両岸の景色は雪と枯れ木でまるで墨絵の世界。12kmほどを一時間で下る。最上川は酒田で日本海に出る。
舟を下りて宿泊の湯野浜温泉を目指す。途中、風車の村を通った。発電風車が8基、穏やかな風の中で
悠然と回っている。海のホテルは海岸際。日本海の荒波が窓から見え、時々稲妻が光る。
夕食は海の幸の山盛り。ズワイガニ一匹と甘エビの食べ放題。純米吟醸でほろ酔いになり、
温泉で汗を流し、サッカー・ロシア戦を見る。アンダー23の日本チームが健闘し1:1の引き分けに
持ち込んだ。3月に始まるWカップアジア予選が楽しみだ。
◆ ツアー第2日 蔵王・樹氷
朝8時ホテルを出発し、月山花笠ラインを通り雪の山越える。今日はあいにく曇り空で、
おおきなボタン雪が舞い落ちている。寒河江はサクランボの町、ハウスは少なくほとんどが
路地植えなのでサクランボの木も雪の中で寒そうに立っている。
13号線を通っていよいよ山形蔵王に入る。蔵王山は標高1841m、ロープウエィを二つ乗り継いで
1700m地点まで上がる。
暖かい服装、マフラーに手袋をはめているので体はそれほど寒くないが、
ロープウエイの駅から一歩外に出ると、猛烈な風と粉雪が顔に吹き付けて、目をまともに開けて
おれないような状態。駅舎からたった100mしか離れていない「お地蔵様」まで行くのも一苦労。
お地蔵様は胸から上しか見えないが、体は全部雪の下だという。周りには樹氷が一杯のはずだが、
雪と霧のために視界は10mくらいだろうか?
「昨日はよいお天気でよく見えたんですよ!」と売店の人が言うが、今日は雲が厚い。風で雲は
流れているので時々(数秒間)雲が切れて日が差すと遠くの樹氷も見えるがカメラを構えると
もう霧で見えなくなった。午後は晴れるとの予報だが、ツアーは時間が厳しい、心残りのまま
ロープウエイで下山する。
昼食は近くのホテルで天ぷら蕎麦。その後ホテルの温泉に入る。昨夜の湯野浜温泉はアルカリ性?
塩の味がしたが、蔵王の湯は硫黄分が強く舌をピリリと刺す味がする。雪に囲まれた露天風呂で
舞い散る雪を被りながら温かい湯に浸かっていると、サル?になったような気分になる。
帰りのバスの中で、運転手さん提供の映画『たそがれ清兵衛』(真田広之、宮沢りえ、2002)を見た。
明治直前の庄内藩の物語。今年のアカデミー賞に「外国語映画賞部門」でノミネートされた作品。
山形弁が味わいを深めていた。