消防出初式                2014/01/12              トップへ


八王子市の消防団出初式が行われたのを見に行った。  (市役所前、浅川河川敷、1/12)
市内の各町の消防分団も勢ぞろいして約1000名。
例年通りいろいろな行事・演技が披露され、最後は消防隊による一斉放水で締めくくられた。

    

出初式で消防団有志による《木遣り歌》が披露された。
江戸時代の火消しがつかった纏を振りかざし、錆びのある歌声だった。

木遣り(きやり)は、労働歌の一つ。
1202年(建仁2年)に栄西上人が重いものを引き揚げる時に掛けさせた掛け声が起こりだとされる事がある。
掛け声が時代の流れにより歌へ変化し、江戸鳶がだんだん数を増やした江戸風を広めていった。

続いて、8人の団員による「梯子乗り」が披露された。
梯子乗り(はしごのり)は伝統芸能の一つで、真っ直ぐに立てた梯子の上で曲芸を行うこと。

    

    

梯子乗りの起源は諸説ある。
消防出初式の発端になった万治2年(1659年)に行われた上野東照宮前の出初めから。
延宝年間に行われていた見世物(はしごさし)という説。
享保3年(1719年)に町火消が誕生した際、火災の方角を見るために長さすまたに身軽な若者が登ったもの。

また、町火消の中心となったのは鳶職であり、仕事前の準備運動や訓練のために行っていたと言われる。
現在では、消防出初式で消防士や消防団員が披露する他、鳶職の組合が正月に披露することがある。

    

さらに消防署吹奏楽団による「あまちゃん」「八王子音頭」などが演奏された。

  (吹奏楽団 動画 →)

14階建てのビルにまで届く梯子車の紹介に続いて、色水の一斉放水が行われ、観客の大声援を浴びた。

    

白バイ隊員も今日だけは子供たちにオートバイを解放、子供たちが大喜びで記念撮影。

    

八王子市でも、木遣歌や梯子乗りなどの伝統行事の技が継承されているのは嬉しいことだ。