九州ドライブ                2012/07/20--23              トップへ


20-23日、九州・熊本へ行って来た。
目的は、「肥後ちょんかけゴマ保存会」の達人たちの演技を見ることだ。

保存会には数十人のメンバーがいて、毎土日に熊本城二の丸公園で練習をし、技を披露していると聞いた。
メンバーの一人吉田氏にも連絡を取ってもらい、お会いすることができた。

 カーフェリー  

 鉄道はやめ、車で走ろうと思い、徳島道ー松山道を乗り継ぎ、
 豊後水道(三崎港ー佐賀関港)を渡るカーフェリーを使った。
 所要時間は70分ほど。海は穏やかで快適な船旅だった。

 三崎港で船尾から乗り込み、下りる時はどうするのかと思っていたら、
佐賀関港では舳先(船首)から接岸し、船の舳先が持ち上がる仕掛けに驚いた。


 別府温泉地獄めぐり  

 20日の宿は、別府温泉。
 チェックインまで時間があったので、地獄めぐりをした。
 山地獄、海地獄、鬼石坊主地獄 などおどろおどろしい名前だ。
(一か所毎に見学料400円をとる、いい商売だ)

 この辺りは、90度以上の熱湯が噴き出すらしい。  熱気を利用した、温泉卵。
 カバ、フラミンゴ、インドクジャク、熱帯睡蓮などで目を楽しませてくれた。



天領窯  

21日、別府から熊本へは高速道路を使った。
鳥栖の先のSAで、天領窯の焼き物を売っていた。

天領窯】 日田市は、徳川時代に幕府の天領に編入され代官所が置かれたため、九州の中心地として九州随一といわれるほどの繁栄をもたらし、「小京都」といわれるほど京風文化が発達していました。

歴史情緒ある町で、大山陶苑は独自の作風を開花させました。
ワイン色や赤を基調にやさしい作風は今女性に大変人気で注目されています。
大山陶苑の黒千代香の特徴は、薩摩焼には少ない優しい風合と色とが特徴で、黒じょかとは相反する色使いも、なぜかぴったりと調合しています。

 熊本城  

 土曜日の熊本城、人気の観光地で駐車場は満杯だった。

 城の近くに、城彩園という場所があり、土産物屋、飲食店が並んでおり、
 イベントも行われていて、たくさんの観光客、家族連れで賑わっていた。

 シンボル・キャラクターは「お城くん?」、子供たちの人気者。
 熊本城を築いた賤ヶ岳七本槍で有名な加藤清正の孫?が甲冑姿で出迎えてくれた。


肥後ちょんかけゴマ保存会  

二の丸公園で、肥後ちょんかけゴマの達人の人たちと会い、見事な技を披露してもらった。

この会の人たちは、毎土曜日、日曜日にこの場所で練習を行い、
観光客たちにも技を披露している。

この日も、上海からの観光客が珍しげに近寄ってきて眺めていた。
会の人が回したコマを、腕に乗せてもらい記念撮影。
きっと良い思い出の記念写真になったことだろう。

僕は演技のビデオを撮影させてもらった。

 (吉田氏、野口氏の華麗な演技)  ↓  ↓

                    

草千里  

コマの撮影の後、阿蘇山を観光して、臼杵市へ向かった。

阿蘇は以前にも来たことがあるが、なだらかな山容は他にはない趣だ。

草千里ヶ浜】日本とは思えない広大無辺の草原地帯。
烏帽子岳直下に広がる直径1キロメートルの広大な草原。
雨水が溜まってできた大きな池の周辺には、牛や馬が放牧されている。立ち入りは自由で、散策や乗馬が楽しめる。

阿蘇山の火口を見物するロープウエイもあるが、この日は火山ガスのため運休していたのが残念だった。

阿蘇山観光を終わり、竹田を通って臼杵へ向かおうとしたが、数日前の大雨の影響で一部の道路が通行止めとなっており、 迂回を余儀なくされた。
北へルートを変え、内牧温泉、大観峰、久住高原などを経由して臼杵に入った。

かまがり  

臼杵でホテルにチェックインして、魚づくしの夕食を。
刺身は関アジ、カンパチ、焼き物はイサキ、煮物はカマガリと豪華。

カマガリは地方名で、標準名だとクログチ、或いはクロムツ
大きな魚で、片身で切り身が4〜5切れ取れ、鯛と似た味だが臼杵では鯛よりも好まれ、祝い事には欠かせないという。

漁港というだけあって新鮮な魚に満腹した。

 岩戸神楽  

 臼杵市内の福良天満宮で夜祭をやっているのを見てきた。
 舞台では「岩戸神楽」が踊られていた。
 獅子のような面をつけた白と赤の衣装の二人が、囃子に合わせて舞っていた。
 昔からの長い時代を伝承されてきた舞のようだった。

 【岩戸神楽
  民俗芸能の一。面をつけて神々に扮し、「岩戸隠れ」「大蛇退治」など神話に取材した所作を演じるもの。神代(じんだい)神楽。

臼杵城跡  

臼杵はそれほど大きな街ではないが、城跡や古い立派な神社、仏閣のある落ち着いた城下町だ。

臼杵城跡に天守閣はないが、石垣は保存され大門櫓は新しく復元されている。
祇園祭の行われる八坂神社、龍原寺の三重塔も目を引く。
野上弥生子文学記念館荘田平五郎記念こども図書館などもある。

時間があればよっくりと見学したかったが、11時のフェリーに乗り今日中に鳴門まで走る予定だったので、 次の臼杵石仏見学へ出かけた。

 臼杵石仏  

 大分県中・南部の磨崖仏は、臼杵石仏や元町石仏・菅尾石仏に代表されるように、丸彫りに近い厚肉彫りの磨崖仏が多い。
 そして、それらは石窟形式か、覆屋を差し掛けて、風雨を防ぐ意図のもとに作られている。

 それに対して、熊野磨崖仏や楢本磨崖仏に代表される北部の磨崖仏は薄肉彫りや、半肉彫りの磨崖仏が多い。
 そして、それらは天然の岩肌に露出している。自然を生かし、自然と一体となった美しさ、それが、県北部の磨崖仏の魅力である。

 臼杵石仏(国宝)は、平安後期から鎌倉時代にかけて掘られたもので、とても迫力があった、
 代表的な石仏(大日如来)の頭部はある時期に下に落ちていたらしいが今は復元されている。

 ハス畑  

 石仏のすぐそばに大きなハス畑が広がっていた。
 ハスの花がちょうど満開の時期で、開いた花の上をミツバチが忙しく飛び交っていた。

 花の種類は多くないようだったが、見事な花を鑑賞することができた。

 土鈴とだんご汁  

 大日如来石仏の頭部は、とても印象的な顔をしている。

 土産物屋に「土鈴」に作られたものが売っていたので記念に買ってきた。
 風鈴のようにとても涼やかな音色だ。

 店に「だんご汁」を売っていた。
 野菜の入ったスイトンのようなものらしい。
 熊本では、だご汁 と呼ぶようだ。
 山梨のほうとうと似た食べ物だ。



発電風車  

石仏見学の後、佐賀関港へ出てフェリーで三崎港へ向かった。
快晴で波も穏やかな船旅だった。

愛媛県の佐多岬が近づくと、半島の山にたくさんの発電風車が見え始めた。

数えると20基ほどあった。
この三崎半島の根元の側にも発電風車があり全部合わせると40基を越すだろうか?

風車を見ていると、滑らかに回っているものと、殆ど止まっているように見えるものとがある。
しばらく見続けると、止まっていると見えた風車も回り始める。
風車の立っている場所によって、風の強さがどんどん変わっている様子がよく分かった。

伊方原発  

三崎半島の中程には、話題の伊方原発がある。(今は停止中)

発電所は海辺に有り、その上の方にビジターズ・ハウスがあった。
原発に関しての資料が展示されていて、理解を求めるための施設だ。

全国的な脱原発のうねりの中で、存続に苦慮・奮闘している様子が覗えた。






 土柱  

 徳島道を帰る途中、阿波PAで休憩した。
 PAの端に「土柱はこちら」の案内板があった。

 「土柱」という奇景があることは聞いて知っていたので、行ってみた。
 PAから外へ歩いて出て5分ほどの場所、崖に珍しい風景が広がっていた。

 山肌が雨水で削られたようなもので、柱が並んでいるようにも見える。
 地形と土質が作り上げた芸術?だった。


 4日間の走行は約1100km。天候も悪くなく楽しいドライブだった。