ミニ遍路 #54-64                2012/05/20--22              トップへ


伊予の国、今治を基点に11ヶ寺を歩く計画を立て出かけた。
(1日目) 鳴門 →今治駅 →#54 延命寺 →#55 南光坊 →ホテル
(2日目) ホテル →#56 泰山寺 →#57 榮福寺 →#58 仙遊寺 →#59 国分寺 →伊予桜井駅 →ホテル
(3日目) ホテル →#60 横峰寺 →#61 香園寺 →#62 宝寿寺 →#63 吉祥寺 →#64 前神寺 →石鎚山駅 →鳴門

1日目、鳴門を出て、特急を乗り継ぎ昼前に今治駅に到着。
駅前のうどん屋で昼を食べ、街中を歩いて今夜の宿(ホテル菊水今治)へ寄り、リュックを預ける。
今治は、お城と猿飛佐助 が自慢らしい。市役所の近くに立派な花時計があった。

       

駅前からバスに乗り、最初の #54 延命寺へ。
途中に小さな丘の上に立派な城のような建物が見えた。(城山ハイツというマンションだった!)

     

1時間ほど歩き、#55 南光坊 は今治の街中にある。
山門には多聞天、広目天、増長天、持国天など四神が目を光らせていた。またこの山門には釣鐘があり、鳴らす紐がぶら下がっていた。
境内には、「筆塚」があった。(珍しい)

     

南光坊のお参りを済ませ、時間が余ったので今治城を見学した。
この城は地形を上手く使い、お濠を海水で満たしていた。銅像は、籐堂高虎公
商店街は銀座と名付けられていたが、日曜日というのに人出も少なく心配になった。

翌朝(6/21)7時頃から世紀の金環日食ショーが始まった。あいにく曇り空で、太陽は時々雲間に現れる程度。
金環は見られなかったが、日食の一部は観測出来た。

       

(2日目)

 町から西南へ約1時間ほど歩くと、#56 泰山寺。境内は立派な石垣の上。
大師修行像、彩色の不動明王など。「大師不亡松」はどういう謂れだろうか?

     

泰山寺すぐ近くの奥の院へ立ち寄る。この御堂には、「鏝絵(コテエ)」という江戸時代ー大正時代の珍しい技法の絵があった。
さらに南へ小一時間、#57 榮福寺へ向う途中に、「四国遍路無縁墓地」があった。 遍路の途中で無念にも亡くなった人だろう。

     

畑道を通り、こんもりとした森を回ると、#57 榮福寺
境内に、「四国路は 遍路道より 明けの春」 (弘法子) の句碑があった。

     

榮福寺から#58 仙遊寺は山道を歩きながらの1時間強。
ようやく寺域に入ると、「お遍路の 心の旅の 憩い寺」(弘法子) の句碑。
やがて立派な山門が見えた。だが、実はここからが大変。手すりはあるが急な山道を息を切らせて登る。

登り切ったところにある仙遊寺は、本尊千手観音さま。御本尊と繋がる五色の紐があり、これを握りながら願い事を心に唱える。
百体地蔵尊や何百年もの古木。とても良い雰囲気のお寺さまだった。

       

山を下りながら東へ向う。予讃線を越え右へ曲がり、国道に沿って進むと#59 国分寺。(約2時間)
伊予国分寺とだけあって、立派な堂宇だった。「握手修行大師」(石像)があったので、握手して願い事を。

     

門前の土産物屋・五九楽館で、今治タオル製品をおもやげに買い、伊予桜井駅へ向った。(伊予西条ステーションホテル)

(3日目)

#60 横峰寺 は、難関のひとつ、歩いて登るのは到底無理と諦め、タクシーを使うことにした。
朝、駅前でタクシーの運転手と料金の交渉、ノーメ(ノーメーター)で走ってもらうことにした。
山上の駐車場は、横峰寺よりも高い場所にあり、駐車場からお寺までは山道を下っていく。
道の両脇に、丹原町七日会の人たちが置いた額がたくさんあった。
道があるから歩く。 なければ拓いて歩く
世の中は思い通りになりませぬ。 自分を低くすると、水はことらに流れてくるよ

境内の斜面は、シャクナゲがいっぱい植えられていたが、花は過ぎていた(残念)。
ご本堂の屋根を修復中で、ビニールシートに覆われていた。

     

横峰寺のお参りを済ませ、待ってもらっていたタスシーで#61 香園寺へ。
子安弘法大師」と刻まれた石柱、昔はここに山門があったのだろうか?
香園寺の建物は、コンクリートでおよそお寺らしくない。本堂・大師堂は建物内に。
御本尊や脇仏は金ぴか、寺は裕福なようだった。

     

#62 宝寿寺へ歩く途中で、ハングルの遍路標識を見つけた。最近は韓国人も遍路に来るのだろうか?
境内には、「一国一宮 宝寿寺」の石柱が立っていた。この「国」はどの範囲なのだろう?

     

宝寿寺から#63 吉祥寺へはほんの20分ほど。
(この寺の納経所は、昼休みを取り、正午ー1時はお休みらしい。こんな寺は珍しい?)
境内に、「お迎え大師」像があったが、どんな意味なのか?
また、「二百回 結願の碑 大本徳森翁」の石碑があった。200回も回るとはいったいどんな人だったのだろう?
念ずれば 花ひらく」、この石碑は別の寺でも見かけた。熱心な信者の奉納か?

       

吉祥寺から #64 前神寺までは約1時間ほど。右手に石鎚山を見ながら田舎道を歩いてゆく。
石鎚山駅を過ぎ、少し行ったところが前神寺。境内はかなり広い。
本堂は、回廊があり左右対称の寝殿造りのような雰囲気。
お参りを済ませ、駅へ戻る途中に大きな石鎚山神社の鳥居があった。
土産物屋で、生姜煎餅とニッキ飴を土産に買い、駅へ。

     

駅で汽車を待つ間、石鎚山の方角を見ると晴れ間が覗いていた。
今回は時間の関係で石鎚山へは登れなかったが、また機会を見つけよう。
JR伊予西条で特急に乗り換えて、帰路に着いた。三日間、ほどほどに歩けた。