黒沢(くろぞう)湿原                2011/08/18               トップへ


  黒沢湿原のサギ草 (3270回) 

黒沢湿原(三好市池田町)でサギ草 が見頃だとTVニュースで見て行ってみた。
徳島道を走って約100km。湿原は標高500mほどの山の上にある。

湿原の傍まで車で行けるが、途中の山道はとても狭く、ガードレールのない場所も多くヒヤヒヤした。

湿原には、休憩所、茶店などがあり、湿原の中は木道 が整備されていた。
全体を歩くと約1時間ほどの広さ。展望台や野鳥観察小屋などもあった。

サギ草園には、白いサギ草が満開だった。

        



  黒沢湿原の野草ー1 (3271回) 

湿原には色々な草花が咲いていた。
キキョウ、鬼ユリ、ミソハギなども咲いていた。

湿原はもう秋に入ったようだ。

みそはぎ】 ( 禊萩 )  多年草 Lythrum anceps
【みそはぎ科みそはぎ属】  分布地は全国

8〜9月開花  赤紫の小花
花径1センチ程度で花は枝先に集団で咲く

日当たりの良い湿地や田のそばに生える
お盆に仏花とする  茶花にも利用する
昔は身近に生えていたのか?  現代は湿原が失われた
草丈1Mまでで集団で生える  集団で咲くと華やかだ     栽培しても良い  



  黒沢湿原の野草ー2 (3272回) 

湿原の中でウツボグサ、オトギリソウ、オミナエシなどを見つけた
休憩所の裏にはコスモスが咲いていた。

ウツボグサ】・紫蘇(しそ)科。
・日当たりのいい草地に生える。
・夏、紫色の唇状の花が咲く。
毛ばだった花穂のようすが、弓矢を入れる靫に似ていることから「靫草」。
「靫(うつぼ」とは武士が矢を入れて持ち歩いた用具のことで、長い竹かごで作り、 その外側を虎や熊、猿などの毛皮や鳥の羽で覆った。

・別名「夏枯草(かこそう)
花のあと、葉は緑色なのに花穂だけがカサカサに茶色く枯れることから。   これを利尿などの薬用にする。

おとぎりそう (弟切草)】 Hypericum erectum 多年草 【おとぎりそう科おとぎりそう属】
7〜9月咲き   日当たりの良い道端や草原に生える
全草を乾燥し煎液を傷等に利用した  花径1cmまで

日本の伝説では鷹飼いの名人がこの草を鷹の秘薬としていたが、弟が秘密をもらしたので怒って殺してしまった。
この時飛び散った血は葉にかかりしみが出来て赤くなった。
西洋でも民間薬や魔よけとして使用する。

蕾にも特徴があり縦縞がある  また下の葉が赤くなることが多い
この花が咲くと夏も深まった気持ちがする    草丈60cmまで



  黒沢湿原の野草ー3 (3273回) 

ガマの穂(ヒメガマ)は不思議な形だ。
子供だったら、チョコレート・キャンディを思い浮かべるだろうか?
東北のキリタンポにも似ている。

ヌスビトハギと言うのはちょっと可哀そうな命名。


・夏にピンク色のつぶつぶの花が咲く。 ・秋に実がなるが、その形が ”盗人の忍び足の足跡”に似ており、
花が萩に似ているところから 「盗人萩」の名になった。 (お気の毒なネーミング・・・)
「盗人萩」の実の袋の数は2つ。 サングラスみたい♪

・実(み)は毛が密生していて服につきやすい。 (セーターとかにひっつくと、 はがすのがたいへん♪)。

池には白、ピンク色のスイレンが咲いていた。
シオカラトンボや赤とんぼも飛び回っていた。



  キイトトンボ (3274回) 

キイトトンボを見つけた。
以前、巾着田でも何種類かの糸トンボを見かけたが、湿原にきれいな水の環境が保たれている証拠だ。

【日本のイトトンボ】
日本にも多くのイトトンボが分布する。南にいくほど種類が多いが、本州の山地や北海道に分布するエゾイトトンボ Agrion lanceolatum など北方系の種類もいる。

キイトトンボ Ceriagrion melanurum は全身が黄色で判り易い。
他にもアオモンイトトンボ Ischnura senegalensis やアジアイトトンボ I. asiatica などは都市部でもよく見かけられる普通種である。

その一方、グンバイトンボ Platycnemis foliacea sasakii やコフキヒメイトトンボ Agriocnemis femina oryzae など環境汚染に敏感な種も多く、これらは開発などで生息地を減らしている。



チョウトンボ (3275回) 

後ろ側の羽が大きく、蝶のようにヒラヒラと飛ぶチョウトンボを見つけた。

チョウトンボ】(蝶蜻蛉Rhyothemis fuliginosa)はトンボ目・トンボ科のトンボの一種である。

翅は青紫色でつけ根から先端部にかけて黒く、強い金属光沢を持つ。
前翅は細長く、後翅は幅広い。腹部は細くて短い。腹長は20〜25mmほど。

出現期は6〜9月。羽化は6月中旬ごろから始まる。
朝鮮半島、中国に分布し、国内では本州、四国、九州にかけて分布する。
おもに平地から丘陵地にかけての植生豊かな池沼などで見られる。
チョウのようにひらひらと飛ぶのでこの和名がついている。
日本国外にも、近縁種が多数存在する。

◆ 徳島県のニュースを見ていると、「限界集落」という言葉が出てくる。
集落が少子化・高齢化の影響で人数が減り、生活共同体としての集落がして成立しなくなる状態のことだ。
今回訪れた黒沢湿原のある山の辺りは、切り立った山の斜面に、人家が点々とあり、細い道路でつながれていた。

茶店(蕎麦屋)のおじさん(85歳)の話だと、昔はタバコを作っていたが、今はそれも無くなり子供たちは街へ移った。
道の途中で出会ったおばあさんは電動車いすで移動していた。細い坂道はを通って買い物に行くにも電動でないと無理ということだろう。
電動が贅沢という訳ではなく、他に選択肢がないとすれば、やがて集落は消えるしかないのかもしれない。
日本の山村の悲しい現実だ。