歌舞伎・忠臣蔵   国立劇場          2006/11/26

高校時代の友人に誘われて、国立劇場で歌舞伎・忠臣蔵を観た。
半蔵門から近い国立劇場に入るのは初めての経験だ。  国立劇場は40周年に当たると言う。

今日の芝居は『 元禄忠臣蔵
作者:真山青果が昭和9年に書いた脚本で、 江戸時代の「仮名手本忠臣蔵」とは少し違うらしい。

 

今回の主役は坂田藤十郎(人間国宝)の大石内蔵助。
三ヶ月の全編通し上演で、11月は第二部。
・伏見撞木町
・御浜御殿綱豊卿
・南部坂雪の別れ

大石内蔵助が急進派を押さえながら、茶屋遊びに隠れて密かに策を練る場面や
浅野家再興を幕府に願い出たことで、仇討ちと矛盾が出来てしまって悩む場面、
討ち入りの直前、討ち入りを隠したまま遥泉院さまに別れを告げに訪れる場面など、それぞれ面白かった。

 

国立劇場の40周年を記念して、大劇場と小劇場にそれぞれ三枚の緞帳(どんちょう)が新調されたそうだ。
(劇場内は写真撮影や録音は禁止されていたが、休憩時間中に緞帳の写真を撮るくらいはいいだろうと撮って来た。)

・江戸時代の琳派屏風絵に取材した風景画風
・同じく江戸琳派鈴木其一の屏風絵に取材した四季の花木図
・足利義満が熊野速玉大社に奉納した着物地に取材したもの

それぞれ見事な作品だ。 このような緞帳を織り上げるには、どれくらいの期間がかかるのだろうか?
また金額にしたら、いくらくらいになるのだろうか?

 

歌舞伎見物などでは、お弁当も楽しみの一つ。
劇場内でも何種類ものお弁当が売られていて、皆さん思い思いに買って、ロビーの椅子に坐って昼食。
僕も会席風のお弁当を買って食べた。

国立劇場で忠臣蔵を観た時に『イヤホーンガイド』を借りた。 (650円、+保証金1000円:後で返却される)
今回の芝居の脚本は昭和になって真山青果氏の書かれたものだから、言葉遣いはそんなに難しくはないが、
それでも時々江戸時代の独特の言葉が出てくる。
その台詞の時に、ガイドではすかさず「○○とは何のこと」と教えてくれる。
また、新しい人物が登場すると、それが誰(役名、役者名)でどんな立場なのかを教えてくれる。
芝居に詳しい人には不必要だが、僕のような素人にはとても役に立つガイドだった。

 

忠臣蔵は浅野内匠頭の刃傷が発端。   浅野藩は今の兵庫県赤穂市。
ということで、赤穂市から特産品の出店が来ていた。
赤穂市は僕の故郷の隣町。
とても懐かしいので、「しほみ饅頭」と「天然塩あらなみ」を買って帰って来た。