ブログ日記(復刻版)    2018 October        トップへ

01 九月の自薦句 (5785) ノーベル医学生理学賞 (5786) 一日一句互選 九月実績 (5787)
04 東京キャンパス句会 (5790)
12 斎藤 信義 一句鑑賞


10/14 斎藤 信義 一句鑑賞

 山里の光を蜜に柿すだれ   和

見事な柿簾の写真を添えての投稿だが、一般的に干し柿になるのは<渋柿>であり、
どうしてあんなに甘い(糖度20)干し柿になるのか不思議である。

掲句は、太陽の光が甘い蜜を作るからだろうと言う発想なのです。
光合成と言うことがあるが、それは葉緑素を持つ植物が光のエネルギーを用いて
澱粉や糖などの有機化合物合成することだが、この干し柿のメカニズムはそれとは違う。
干し柿は生の柿から水分を抜いて甘くするのですが、その仕組みは渋柿のタンニンを
水分を抜くことで凝固させ、渋みを感じさせなくさせるからなのです。
(これは天日干し柿のことで・他にも方法はある。)

この作者はあの蜜のような甘味を太陽の光の作用と見立てたのだが、 近からずとも遠からずの発想である。

北野 和良 斎藤先生、一句鑑賞に選んで頂き有難うございます。光栄です。
ころ柿の里ハイキングコースは、塩山駅から甘草屋敷ー向嶽寺ー常泉寺ー恵林寺を
歩くハイキングコースでとても大好きな場所で何度も歩きに行きました。
枯露柿を作る農家がたくさんあり秋の日に輝く柿すだれは写真の好材料でした。
百目柿は400gほどもあり、干した上等品は800円もします。
先生の解説された科学とは別に甘さ=蜜として詠んでみました。

斎藤 信義 塩山辺りですね。取り残した百目柿が熟し、 枝から落ちそうなのを失敬して食べた味を今でも思い出します。
恵林寺の大きな柊の花時も吟行しました。

北野 和良 斎藤先生には2年前の10、11月には、 〈秋日和都々逸の祖を誇りとす〉〈警策や思念を乱す冬の虻〉〈霜柱壊しては積む将棋駒〉
の3句の観賞を頂きそれを励みに詠み続けて来ました。
これからも精進したいと思いますのでご指導を宜しくお願いします。

10/06 東京キャンパス句会 (5790)

 浮気(うき)と呼ぶ苗字に嫁ぎ萩の宿   (1点)

  鹿鳴草見頃ですよと誘はれて   (1点)

   婚活のやる気満々豊の秋   (1点)

    邯鄲やかくす術なき恋心

(不調)

10/03 一日一句互選 九月実績 (5787)

【被選句数 高位者】(特選+並選)
千秋   50句
和    50句
直    44句
正則   38句
俊彦   38句

【トリプル選】
和    9/01、9/14、9/22、9/23、9/27
千秋   9/02、9/04、9/09、9/24、9/27
風香   9/11、9/21、9/24

10/02 ノーベル医学生理学賞 (5786)

スウェーデンのカロリンスカ医科大は1日、今年のノーベル医学生理学賞を、
京都大の本庶佑(ほんじょ・たすく)特別教授
(76)と、米テキサス大MDアンダーソンがんセンターのジェームズ・アリソン博士(70)に贈ると発表した。

本庶さんは、体内の異物を攻撃する免疫細胞の表面に、「PD―1」という免疫の働きを抑える分子を発見。
この分子ががん細胞に対して働くのを妨げて、免疫ががんを攻撃し続けられるようにする画期的な薬が開発され、複数の種類のがんで使われている。

10/01 九月の自薦句 (5785)

1. 受話器よりアリバイ崩す虫の声
 2. 授乳せし縄文土偶秋うらら
  3. 虫の声きみへの愛の不整脈
   4. 曼珠沙華写す縄文火焔土器
    5. きみと逢うタイムトンネル萩の道

6. 新走り海色流る江戸切子
 7. 女難などあるはずもなし生身魂
  8. 古希なんぞまだひよつこよ老人日
   9. 世辞しらぬ四角四面や富有柿
    10. 芋の露覗いて見たき近未来

11. 宙(そら)からのシグナルは愛 虫時雨
 12. 辻占に右手差し出す九月かな
  13. 「起勢」より爽やかに舞ふ太極拳
   14. しなやかに見えてしたたか秋桜
    15. 巡礼の伊予路の宿や虫時雨



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