俳句鑑賞文(復刻版)    2021 June       0 トップへ   






(6/30)


ねじ花や少しねぢれて十五才  夢積

第二反抗期の十五歳、思考も捻れて。
Mutumi Shinogi 北野 和良 さん、特選ありがとうございます。



(並選)


黒南風や天の高みに鳶の声  栄太郎

鳶が空高くに舞っている。
桑本 栄太郎 北野さん、牧内さん、・大変有難う御座います!!。
昨日の京都洛西は、気温がそれほど高くなくてもとても湿気を含む風が吹き
「これが黒南風?」感じました。青田となって居る田園地帯を散策すれば
天の高みに風に乗って鳶の鳴き声が聞こえました。



風鈴の細き短冊一行詩  直

風鈴の短冊、一行詩には何が書かれているのだろう。
大津留 直 北野 和良 さん、ありがとうございます。嬉しい限りです。



伽羅蕗を炊いたと母の電話鳴り  蓮子

故郷のお母さまからの電話、伽羅蕗の懐かしい味を思い出す。
山本 ユミ 北野 和良 様選句頂きありがとうございます。
嬉しいです??





(6/29)


冷奴有ればこと足る夕餉かな  夢積

清貧に甘んじ悠々自適の心境ですね。
Mutumi Shinogi 北野 和良 さん、特選、ありがとうございます。



(並選)


佳人とて終の萎れや合歓の花  栄太郎

花の色は移りなけりないたずらに・・・・
桑本 栄太郎 北野 和良 さん・・・大変有難う御座います!!。
合歓の花はかの中国の古では絶世の美女西施に喩えられ「芭蕉の句」にも
詠われていますね?本当に嫋やかな美しであっても何時しか花の終わりはあるようです。



形代に移す病や半夏生  直美

形代がコロナも引き受けてくれるといいですね。
高井 直美 北野 和良 さん、ありがとうございます♪
仰る通りですね♪  どうぞ今日も良い一日を♪



ジェットコースター峰雲よりの急降下   昼顔

急降下の勢いを峰雲よりと措辞したのが秀逸ですね。
岩永靜代 和さん、一彦さん、、並選をありがとうございます??!。
登志雄さんの言われるように、富士急ハイランドにいったときのことを
思い出して詠みました。 ジェットコースターの頂上に行くと、
本当に峰雲のてっぺんに行ったような気がします??





(6/28)


京なれば一首まひらせ落し文  栄太郎

秘めた想いを歌に詠む、見習いたいものです。
桑本 栄太郎 北野 和良 さん・・・大変有難う御座います!!。
やはり京都に住まいして居れば、俳句は勿論ながら歌の一首も嗜みたいと
思って居ります。「落し文」なる美しい言葉に、歌の一首もと思う昨今です。



(並選)


荒梅雨に下校の子等を丸洗ひ  夢積

下校時に急な大雨、子どもたちはずぶ濡れに。丸洗いが愉快。



舐め上ぐるソフトクリーム紅い舌  一路

美味しさに夢中になって舐めあげる赤い舌、エロチックです。
辻井市郎 北野 和良 さんありがとうございます??
ここらで官能句シリーズは終了させて頂きます
また、ネタを仕入れてから再開させて頂きたいと思います



据膳は食はぬが男こころぶと  祐

武士は食わねど高楊枝。
牧内 登志雄 北野さん、並選ありがとうございます。高楊枝の心意気。





(6/27)


伊勢湾の青田千枚風渡る  夢積

青田千枚、大きな景ですね。
Mutumi Shinogi 北野 和良 さん、特選、ありがとうございます。



(並選)


新しき網戸へ風の新しき  浩正

真っ新な網戸、風の新しきと感じる楚辞が素晴らしい。



ゆらゆらと飛ぶか舞ふかに糸とんぼ  栄太郎

イトトンボの不安定な飛びざまの写生。
桑本 栄太郎 北野 和良 さん・・・池の水辺に行けば、
イトトンボほか沢山蜻蛉が舞うようになりましね? イトトンボは翅が
ゆらゆら動き、飛んでいるのか舞っているのかわからない程ゆっくりです。



ゆつくりと鳶輪を描く青田かな  滿

悠然とした農村風景。共感します。
杉山 満 北野 和良 さん 並選に選んで頂き有り難う御座います。
青田の上を通りかかって見上げるとくるくると…
ご鑑賞も有り難う御座います。





(6/26)


夏ぐれや摩文仁の丘の平和の火  浩正

慰霊祭の式場に燃える平和の火。少女の詩の朗読、見事でした。
藤倉浩正北野 和良 さん 特撰ありがとうございます。
忘れてはならない平和ですよね。



(並選)


くちなしの八重の垣根や匂ひ立つ  栄太郎

渡哲也のくちなしの花を思い出しました。
桑本 栄太郎 北野 和良 さん・・・大変有難う御座います!!。
山梔子の八重の花は、白くて美しいだけではなくとても甘い香りが
満ち溢れていますね? 蟻さんがいつもたむろ仕手いるようです。



密やかに帯解(ほど)きゆく藍浴衣   一路

官能俳句第2段ですね。
辻井市郎 北野 和良 さんありがとうございます??
頑張って行きたいと思います



緑陰のめんこ打つ声響きけり  滿

夢中で遊んでいる子供の声が聞こえます。
杉山 満 北野 和良 さん 並選に選んで頂き有難う御座います。
木陰でめんこに夢中になってます。





(6/25)


夜遊びも無き寂しさや梅雨ごもり  夢積

外出自粛で夜遊びもままならぬ。嗚呼。
Mutumi Shinogi 北野 和良 さん、特選、ありがとうございます。



(並選)


凌霄花や午後の日差しの晴れ来たる  栄太郎

検査入院も無事終わり、私の心はこの晴れた空と同じだ。
桑本 栄太郎 北野 和良 さん・・・大変有難う御座います!!。
検査の際の血尿が止まらず、退院の翌日にも再度病院へ行きました。
終わって昼前には晴れ上がり、病院の外の凌霄花の花が目に染みるようでした。
北野 和良 桑本 栄太郎 さん、ご苦労されているんですね。
検査で尿路に傷が出来て治るのに時間がかかりそうですね。



袋綴じ破る手震へ蚊遣香   慢鱚

(1日限定思春期編)に一票
大工原 一彦 北野 和良 さん。1票ありがとうございます。
やはり女性が作る方がエロティシズムありますよね??
北野 和良 笑点の小遊三師匠になってしまいますね。(笑)



太股を流れる汗の甘さかな  一路

(官能句に挑戦)に一票。
辻井市郎 北野 和良 さんありがとうございます??
刺激の匙加減が難しいですね





(6/24)


青簾昇りつめたる声殺し   昼顔

官能俳句への挑戦に一票。3句の中ではこの句の控えめさがすきです。
岩永靜代 和さん、特選をありがとうございます??!
いやーん(*゚∀゚*)、そんなこと言われたらはまりそう…??
やはり、露骨じゃない方がいいですよね



(並選)


大の字に寝たる検査や梅雨寒し  栄太郎

全てを医者に任せて。
桑本 栄太郎 辻井さん、北野さん、M・・大変有難う御座います!!。
PSA検査の値地は高くなり、前立腺の針刺し生体検査を行いました。
生まれて初めての、あられもない態勢でした。



夕立や壊れた楽器のトタン屋根   啓衛門

トタン屋根に降る夕立は壊れた楽器のごとし。
勝瀬 啓衛門 北野 和良 さん、『並選』のお言葉、ありがとうございます。
ベランダの上部(金属製手摺り)は鉄琴のの様な音を奏でますが、
それでも壊れた楽器です。



老鶯の啼いて己を確めて  夢積

私はまるで老鶯の如し。
Mutumi Shinogi 北野 和良 さん、ありがとうこざいます。





(6/23)


少女説くみるく世の謳沖縄忌   一路

中学生の平和の詩の朗読とみるく世の謳、感動的でした。
辻井市郎 北野 和良 さん特選、ありがとうございます??
沖縄弁でみるくゆ、と読むんですね。初めて知りました
平和で豊かな世界を築こうと言う意味の様です



(並選)


一人酒窓のそとには梅雨の月  夢積

ようやく梅雨らしくなり月を眺めながらひとり酒。
Mutumi Shinogi 北野さん、ありがとうこざいます。



魂魄之塔に篠突く半夏雨  祐

沖縄の人の哀しみを象徴するかに半夏雨。
牧内 登志雄 北野さん、並選ありがとうございます。
哀しみの半夏雨ですね。



風鈴の下に腕組む詰将棋  滿

風鈴の音が攻め手を示すように。
杉山 満 北野 和良 さん並選に選んで頂き有難う御座います。
腕組んだまま指し手が決まらずに…





(6/22)


蟻の列運ぶ獲物は生殺し  夢積

生殺しは生々しい措辞だが、弱肉強食とはその通り。
Mutumi Shinogi 北野 和良 さん、特選、ありがとうございます。



(並選)


夏至の陽や真つ赤に焦げるタワービル   一路

中七真っ赤に焦げるが夏の暑さを象徴している。
辻井市郎 北野 和良 さん ありがとうございます??
大変嬉しいです??



ひょろひょろと胡瓜の兄弟顔を出す   春

畑の胡瓜、みな優等生とは限らない。
Haruyo Yoshida 北野 和良 さんこんばんは。並選ありがとうございます。
コメント添えて頂きとても励みになります。





(6/21)


棹立てて真菰の中をいさり船  滿

湖の漁船が真菰の中を進む、何の漁だろう?
杉山 満 北野 和良 さん特選に選んで頂き有難う御座います。
私の叔父が昔霞ヶ浦で張り網の漁に真菰の中をがさがささせて船出してました。
とても懐かしいです。 今も少しですが同じ漁をする人も…



(並選)


人の世に悩み絶えずや栗の花  夢積

人生に悩みは果てぬ。季語が絶妙。



朝なれば頬紅差すやねぶの花  栄太郎

合歓の花は朝から薄紅をはいたようだ。
桑本 栄太郎 北野 和良 さん・・・大変有難う御座います!!。
合歓の花が盛りを迎えました。この花は貴婦人のような佳人のようですね!!。



下駄音の途絶えし外湯夏至の暮  一路

温泉街の外湯、下駄の音も途絶えて・・・
辻井市郎 北野 和良 さんありがとうございます??
2年前と比べるとひどい状態です





(6/20)


沙羅咲いて早も蟻来る花芯かな  栄太郎

夏椿の白い花が咲き、蟻たちがさっそく蜜を吸いに来た。
桑本 栄太郎 北野 和良 さん・・・大変有難う御座います!!。
早くも沙羅の花が咲き、甘い匂いに誘われて蟻さんがさっそく訪問です。



(並選)


父の日の微睡みに亡父怒り顔  夢積

午睡の夢に亡父の怒り顔が浮かんだ。
Mutumi Shinogi 北野 和良 さん、ありがとうこざいます。



大の字に並ぶ家族の夏座敷  春

一家で座敷に昼寝。大の字が並んだ。
Haruyo Yoshida 北野 和良 さんこんばんは。並選ありがとうございます。
共感頂けて嬉しく励みになります。



痴話喧嘩聞き耳立てて釣忍  祐

夫婦の痴話喧嘩に釣忍が聞き耳を立てている。
牧内 登志雄 北野さん、並選ありがとうございます。





(6/19)


前触れはいつも雨音夏出水  満徳

上流の山に降った雨が下流の地域に洪水を招く。
線条降水帯は恐ろしい。
永田 満徳 まったくです。そのことを昨年の人吉大水害が思い知りました。



(並選)


太宰忌や幸も不幸も病み深し  夢積

幸不幸は糾える縄のごとし。
Mutumi Shinogi 北野 和良 さん、ありがとうこざいます。



塀を越え垂れて怒涛や筒あぢさゐ  栄太郎

筒あぢさゐが壁を超えて咲き誇っている。
桑本 栄太郎 北野 和良 さん・・・大変有難う御座います!!。
紫陽花にもかなり種類があり、昨日は塀を越えて垂れ下がる筒紫陽花をみかけました。
筒あじさいは白ばかりですが、大きな房咲きの花が怒涛のように垂れ下がって居ました。



苦き水選んだ末の恋蛍  千秋

ようやく結ばれたが恋は甘いだけとは限らない。
中野千秋 北野 和良 さん、選をありがとうございます。
恋はいずれかのうちに冷めますね。





(6/18)


小走りに一本もいで胡瓜揉み  滿

朝取りのきゅうりを早速胡瓜揉みに、美味しいなあ。
杉山 満 北野 和良 さん、特選に選んで頂き大変有り難う御座います。
今最盛期で、食べるの追いついてません。



(並選)


父の日の箸の袋にありがとう  夢積

父の日のお膳の箸袋にありがとうと書いてある。
Mutumi Shinogi 北野 和良 さんありがてうございます、



咲きのぼり天に至りぬ立葵  栄太郎

立葵の咲く様子、天に至るが面白い。
桑本 栄太郎 北野さん、岩永さん・・・大変有難う御座います!!。
当地では立葵の花はかなり前から咲いております。この背丈の高い花は
下から上へと咲きのぼり、一番上まで咲けば梅雨が明けると云われて居ります。
昨日の散策では一番上まで咲きのぼって居り、梅雨明けも近いのかな?と思いました。



どれこれと迷う花色朝顔市  春

朝顔市にたくさんの花色の鉢が。どれにしようかと迷う。
Haruyo Yoshida 北野 和良 さんおはようございます。
並選頂きましてありがとうございます。
一つの鉢を決めるまでの心の内を句にしてみました。
励みになります。





(6/17)


遠き日の口が裂けても不如帰   夢積

遠い昔の「過ち」は口が裂けても告白しない。
Mutumi Shinogi 北野 和良 さん、特選、ありがとうございます。



(並選)


凌霄花の軒端擦りて路線バス  栄太郎

細い道を走る路線バスなのでしょうね。
桑本 栄太郎 中野さん、北野さん、・大変有難う御座います!!。
梅雨晴間の昨日散髪帰りに阪急桂駅から歩き、久しぶりに山陰街道を散策しました。
約1・5キロほどが京都市景観保全地区となって居り、連子窓、格子戸、
虫籠窓(むしごまど)、犬矢来、又奈良時代からの「郷倉・・ごうそう」
などが残って居ります。又路線バスも走って居り、狭い街道を車がすれ違う
時などは双方立ち止まり、バスは軒を擦るように進みます。
鄙びた旧街道はとても癒しのひと時です。



遠くから夕立連れて風走る   啓衛門

中七夕立連れてに惹かれました。
勝瀬 啓衛門 北野 和良 さん、『並選』のお言葉と
感想をお寄せくださり、ありがとうございます。



影薄き我の濃き影薄暑かな  一路

影薄き我とはご謙遜を。
辻井市郎 北野 和良 さん ありがとうございます??
年々薄くなるばかりです





(6/16)


雹降つてドラムの如く屋根叩く  滿

雹が降つて屋根を叩く音はまるでドラムのようだ。
杉山 満 北野 和良 さん特選に選んで頂き有り難う御座います。
経験すると分かりますね!



(並選)


掌を打つ確かさや蚊の二匹  夢積

憎い蚊を二匹一度にパンッと。ああ、すっきりした。
Mutumi Shinogi 北野 和良 さん、ありがとうこざいます。



気だるげな竹風鈴やジャワの午後   慢鱚

ジャワの竹風鈴は気だるい音で鳴る。
大工原 一彦 北野 和良 さん。ご選句ありがとうございます。
眠気を誘います



凌霄花の雨の茂みに緋色かな  栄太郎

緋色の凌霄花は雨に元気をもらっているようだ。
桑本 栄太郎 北野 和良 さん・・・大変有難う御座います!!。
雨が降っていても凌霄花の緋色の花とても目立ち、元気です。





(6/15)


舌を出すアインシュタイン花菖蒲   昼顔

舌を出すアインシュタインの写真、有名ですね。
花菖蒲の花びらとの相似、お見事。
岩永靜代 和さん、富士雄さん、特選をありがとうございます。
お返事が遅くなって申しわけございません。
菖蒲園に行って、菖蒲を見てきて、この花って、何か見たことがある、
何か見たことがある???と、考えていて、あっ?!と、思いついたのでした。
アインシュタインのあの舌を出した顔は有名で、これに似てるんだ??(笑)
ただ、俳句は詩情が大切と言う観点から言うと、どうかなあとは
思ったのですが、皆様に共感していただけて嬉しいです??
ありがとうございます。



(並選)


ときめきの想ひ出色に月見草  栄太郎

月見草を見るとときめいた頃の思い出が蘇る。
桑本 栄太郎 北野 和良 さん・・・大変有難う御座います!!。
月見草は前日の夕方真っ白に咲いていても、朝方にはうっすらとピンク色が
差して来ます。昨日の夜にときめきの事があったのでは?と想います。



世を拗ねて列をはみ出す軽鴨の子よ   夢積

軽鴨の子がよちよち歩いている、まるで世を拗ねてように。
Mutumi Shinogi 北野 和良 さん、ありがとうこざいます。



すらすらと嘘をいふ口ところてん  直美

どの口がそんな嘘をいうのかと咎めれば・・・
高井 直美 北野 和良 さん、選を頂きありがとうございます??。
・・私の口です笑。  どうぞ良い一日を♪





(6/14)


背を割つて一気に空へ天道虫   一路

天道虫が飛び立つ瞬間を見事に写生。
辻井市郎 北野 和良 さん特選、ありがとうございます??
大変嬉しいです??



(並選)


梅雨寒に数えておりぬ掌の薬  夢積

一病息災、薬は手放せない。
Mutumi Shinogi 北野 和良 さん、ありがとうこざいます。



貴婦人とおもふ香りや合歓の花  栄太郎

合歓の花の香りはまるで貴婦人のよう、とても共感できます。
桑本 栄太郎 中野さん、北野さん・・・雨上がりの昨日、
川べりを散策していまして合歓の木の大木に合歓の花が咲いている
光景を眺めました。とても綺麗な景色ばかりではなく、とても上品な
香りまであり、何時までも飽きが来ない程見惚れてしまいました。



下駄の音をあぢはひ乍ら浴衣の子  滿

浴衣の子は慣れぬ下駄履き、その音に着目したところがいい。
杉山 満 北野 和良 さん 並選に選んで頂き有難う御座います。
ご鑑賞がとても嬉しいです。句意が伝わりほっとしてをります。





(6/13)


群青の夜空とおもふ額あぢさゐ  栄太郎

紫陽花には多彩な色があるがこの群青の額あぢさゐは
あたかも夜空を思わせる。
桑本 栄太郎 北野さん、野島さん・大変有難う御座います!!。
紫陽花の花が盛りとなり、いつも散策ウオーキングの時は見惚れて居ります。
一昨日の額あじさいは、外側の花びらが濃紺色で囲み真ん中のつぶつぶの
部分は鮮やかな色合いでした。まるで星の世界かのようでした。



(並選)


蟻地獄また聞かされて妻の愚痴  夢積

何度も聞かされる妻の愚痴、まるで蟻地獄にハマったようだ。
Mutumi Shinogi 北野 和良 さん、ありがとうこざいます。



少年の帽子の中の蝉時雨   蓮香

たくさん捉えたセミを帽子に入れた少年、自慢気に見せてくれた。
Naoko Yamabata 北野 和良 さんありがとうございました。
器用な子は帽子でくるっと採りますねー



滝音を離れて残る耳の中  滿

滝から遠く離れたのにまだ耳の奥に音が響いている。
杉山 満 北野 和良 さん並選に選んで頂き有り難う御座います。
離れても余韻が何となく残っています。





(6/12)


羽抜鶏我晩年の狭庭かな  夢積

老いは隠し難く羽抜鶏のように小庭を逍遥するのみだ。
Mutumi Shinogi 北野 和良 さん、特選ありがとうございます。



(並選)


青柿の座布団付けて散りにけり  滿

青柿が葉っぱの座布団をを付けたまま落ちた。
杉山 満 北野 和良 さん並選に選んで頂き有難う御座います。
我が家の青柿がそんな形で沢山散らばってました。



メロンの香仏供はいつもの妻好み  遅歩

仏壇にメロン、妻の好みだがお下がりを楽しみにしている。
神宮司 公三 ありがとうございます。
 線香の移り香を避けるためなのか、仏様にはチラリとお見せするだけです。
 値段も手頃になり、私たちも口にすることができるいい時代になりました。
北野 和良 静岡産の極上物は1楜27000円だそうです。



恋すてふ夢のつづきや落し文  栄太郎

夢の中の恋は甘美な思い出に満ちている。
桑本 栄太郎 北野 和良 さん・・・大変有難う御座います!!。
昆虫の卵を産み付け、葉でくるんだものを「落し文」と云うそうですが、
夢のある季語ですね?恋愛中の甘美な夢を想い出してしまいます。





(6/11)


浮世絵師夕立きても筆を持つ   蓮香

これぞ芸術家魂。
Naoko Yamabata 北野 和良 さん、ありがとうございます?
先日葛飾北斎の映画を見てきてイメージしました!



(並選)


郭公の峰の遠くに梅雨晴間  栄太郎

梅雨晴間遠くの峰で郭公が鳴いている。
桑本 栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
京都郊外洛西には直ぐ近くに、京西山の嶺があり晴れ間ともなれば、
郭公の鳴き声が聞こえています。



老の身の勝手気儘や夏の海  夢積

夏の海で気ままに散策。気持ち良い夏だ。
Mutumi Shinogi 北野 和良 さん、ありがとうこざいます。



花菖蒲古刹の庭の華やげり   一路

和尚の手入れのお陰で見事に花菖蒲が咲きそろった。
辻井市郎 北野 和良 さん ありがとうございます??
励みに致します?





(6/10)


母逝きし日の遠くなり不如帰  夢積

亡き母をしみじみと思い出し偲ぶ。
Mutumi Shinogi 北野 和良 さん、ありがとうございます。



(並選)


信号の長きに堪へて片かげり  栄太郎

信号が青に変わるのを待つ時間は殊の外長く感じるものだ。
桑本 栄太郎 北野さん、中野さん・・・大変有難う御座います!!。
当地京都は連日33℃以上となり、未だ暑さに慣れておらず片蔭がほしくなります。
交差点などは樹木が全くなく、この急激な暑さは一入です。



梅雨寒の牛久大仏たじろがず  滿

堂々たる牛久大仏は梅雨寒などにはたじろがない。
杉山 満 北野 和良 さん並選に選んで頂き有難う御座います。
近くで観ると凄いですね!



梅雨近し寝ぼけた傘が大欠伸   淳

出番を待つ傘、寝ぼけて大あくびとは面白い。
京谷淳 北野 和良 さんありがとうございます。





(6/09)


葉影より甘き香りや杏子の実  栄太郎

杏の実が色づき甘い香りを漂わせている。早く食べたいなあ。
桑本 栄太郎 北野さん、岩永さん・・・大変有難う御座います!!。
子供の頃は何処の家にもあり、熟れるのが待ちきれない程楽しみな
杏子の実でしたね?甘酸っぱくて、いつもお腹いっぱいに食べたいと
思って居りました。最近な何故か見かけなくなりましたね?



(並選)


漁港をしとどに濡らし梅雨ながし  夢積

梅雨入りし漁港も雨に濡れっぱなし。
Mutumi Shinogi 北野 和良 さん、ありがとうございます。



畦千両土手は万両小判草  一路

畦も土手も小判草で埋められお大尽の気分。
辻井市郎 北野 和良 さん、ありがとうございます??
こちらは田舎ですので、小判がザクザクです



時計草時空の果てへ交信す   昼顔

時計草は宇宙と交信するパラボラアンテナのようだ。
岩永靜代 和さん、並選をありがとうございます??!
ほんとに!!初めてみたときから、こいつはただ者ではないぞと、思ってきました(笑)





(6/08)


牛蛙鳴くやこの世の淋しさに  栄太郎

梅雨の時期、牛蛙の鳴き声を聞くと寂しさが募って来る。
桑本 栄太郎 高井さん、北野さん、・大変有難う御座います!!。
今の時季、池の周りに行けば牛蛙の大きな鳴き声が「ブヲー!ブヲー!!」
聞こえて居ります。うるさいほどながら、牛蛙にしてみれば「あれはきっと、
この世が淋しいからだ」とも思えます。



(並選)


紫陽花の紙飛行機の軟着す  夢積

子供の飛ばした紙飛行機が紫陽花に軟着陸した。偶然だなあ。
Mutumi Shinogi 北野さん、ありがとうございます。



座布団を隙間無く置き走馬灯  十河 智

親戚知人が集まる通夜の席、思い出話が交わされる。
十河 トモ子 北野 和良 さん、ありがとうございます。智



高跳び込み全身これ槍と化す  眠兎

高跳び込みは槍のようにとの措辞が素晴らしい。
河辺 伸一 北野さん。こんばんは、、ありがとうございます。





(6/07)


梅雨湿り賞味期限を三日過ぐ  夢積

どんな食品だろうか? 捨てるのももったいないしと悩むところ。



(並選)


あめんぼの大海走る水田かな  栄太郎

あめんぼから見れば水田も大海のごとし。
桑本 栄太郎 大津留公彦さん、北野さん、・・大変有難う御座います!!。
昨日の朝の田園散策に於いて、田植えの終わったばかりの水田をあめんぼが
気持ちよさそうに走っておりました。あめんぼにとって、水田は大海かとも思いました。



滝見台水の礫の降り注ぐ  滿

滝に近い展望台は滝の飛沫をいっぱいに浴びる。
杉山 満 北野 和良 さん、並選に選んで頂き有り難う御座います。
袋田も最盛期は飛沫飛んできますね!



まいまいや巻尺出たり入ったり  直美

まいまい⇒巻尺、発見の句。
高井 直美 北野 和良 さん、ありがとうございます??!
発見と仰って頂いてとても嬉しいです。
どうぞ今日も良い一日を♪





(6/06)


青梅のいつしか採られ葉ばかりに  栄太郎

梅の実の収穫時期を過ぎ、木には残った葉っぱばかり。
桑本 栄太郎 北野さん、Mutumi Shinogiさん大変有難う御座います!!。
公園にあります梅林に先日まで青梅がたわわに生っていましたが、
雨上がりの先日には誰かが採ったようです。葉っぱばかりとなって居りました。



(並選)


夕端居肩身の狭き紫煙かな  一路

喫煙包囲網は厳しくなるばかり。
辻井市郎 北野 和良 さんありがとうございます??
僕は吸わないので禁煙はありがたいですが、愛煙家が可哀想にも思えます



茉莉花は別れの夜の匂ひして  祐

茉莉花の香りを残して別れていったひと。
牧内 登志雄 北野さん、並選ありがとうございます。香しくも悲しい香りです。



子燕や若葉マークの初飛行   啓衛門

子燕は懸命に初飛行、まさに若葉マーク。
勝瀬 啓衛門 北野 和良 さん、ありがとうございます???
『若葉マーク』として季語『若葉』との季語重複を回避しました?





(6/05)


抜き襟におくれ毛乱る黄雀風  浩正

抜き襟の佳人のおくれ毛が風に乱れる艶な景。芸者さんだろうか?
藤倉浩正 北野 和良 さん 特選に選んで頂きありがとうございます。
励みになります。



(並選)


さびき釣りバケツ飛び出す小鯵かな  一路

鳴門に居た頃よくさびき釣りをしました。
辻井市郎 北野 和良さんありがとうございます??
僕もサビキ釣りをしたことがありますけど、一度釣れ出すと
たくさん釣れてバケツから飛び出すほどでした??
北野 和良 小アジは群れを作って回遊するので、
うまく群れにぶつかると入れ食い状態ですね。



川風に吹かれて並ぶ夏料理   春

夏料理、川床料理だろうか?
Haruyo Yoshida 北野 和良 さん、こんばんは。
並選ありがとうございます。
貴船の川床料理を思い浮かべながら詠みましたので、心配でした。
嬉しいです。



夏暁や雨脚嶺を放れをり  栄太郎

梅雨の低気圧は動きも速い。
桑本 栄太郎 北野さん、藤倉さん・・・大変有難う御座います!!。
毎朝、朝食後散歩ウオーキングを行っていますので、未だ薄暗いうちに
カーテンを引き、戸外の天気を確認しています。近くにある嶺を雨雲の
雨脚が放れて行けば晴れの予想であり、雨が降っていればゆっくり起床します。





(6/04)


髪型も新たにしてや更衣   直

髪型も新たにし気分一新更衣
大津留 直 北野 和良 さん、ありがとうございます。
大変うれしく存じます。



(並選)


坂道の迫り出し熟るるや夏の茱萸  栄太郎

坂道の家の茱萸が熟れて石垣からせり出している。



玉葱の陽の色と成し転がれり  滿

収穫された玉ねぎ、陽の色がいい。
杉山 満 北野 和良 さん、並選に選んで頂き有難う御座います。
吊るさないと梅雨に腐るんです。??



人よりも冷房効かす検査機器   慢鱚

精密な検査機器は厳密な温度管理が必要だ。
大工原 一彦 北野 和良 さん。ご選句ありがとうございます。
病院の精密機器は温度管理が厳しくて寒くてたまりません。





(6/03)


とんぼうのあの世より来て飛び去りぬ  満徳

とんぼうはあの世から来たという壮大な空想。
永田 満徳 選んで頂きありがとうございます。
忽然と出現する様を「あの世より」としました。



(並選)


との曇る空に明るき枇杷熟るる  栄太郎

枇杷が実り空に明るく輝いている。
桑本 栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
散策ウオーキングに出掛ける通り道に、枇杷の木が植えられて居り
日毎に熟れ色となって居り、曇り空の日でも明るく感じます。



螢火や闇の深さを際立てり  一路

ホタルの微かな光は闇の深さを際立たせる。
辻井市郎 北野 和良 さんありがとうございます??
昨夜近くの用水路で螢を観察して来ました
最近、螢が増えた様で嬉しいです??



箸逃れ恋の駆引き心太   淳

箸で上手に掬えない心太、まるで恋の駆け引きのようだ。
京谷淳 北野 和良 さんありがとうございます。





(6/02)


風鈴や音色で分かる雨予報   啓衛門

空気中の湿度で風鈴の音色は変化するのだろうか。
勝瀬 啓衛門 北野 和良 さん、ギヤマン製の風鈴ならば音色に
変化がありそうですが、私には科学的に仮説を立てることも出来ません。
先日、通り雨が二日程続いて、風の強さで近く付き具合が音色で
よくわかった事を詠んでみました。
種明かしをしてしまうと、何でもない俳句に聞こえてしまうかもしれませね。?



(並選)


うす紅の夕べの恋か月見草  栄太郎

月見草に過ぎし日の恋を懐かしく思い出す。
桑本 栄太郎 北野 和良 さん・・・大変有難う御座います!!。
朝の散策ウオーキングで、うっすら紅の差す月見草をよく見かけます。
前日の夕方の咲き際は白く、あくる朝にうっすら紅が差すところが
夕べの恋が想われますね!!。



湯上りの女の匂ひアマリリス  祐

艶っぽい雰囲気が好きです。
牧内 登志雄 北野さん、並選ありがとうございます。



ラムネぽこん淑女もラッパ口になり   蓮香

淑女もラッパ口が可笑しい。
Naoko Yamabata 北野 和良 さん、ありがとうございました〜??





(6/01)


素麺は三輪か播磨か小豆島  一路

素麺と言えば揖保乃糸でしょう!
辻井市郎 北野 和良 さん、特選、ありがとうございます??
地元ですからやっぱりそうですね??



(並選)


筑波嶺の雲に溶け入る夏霞  滿

常陸野から眺める筑波嶺の大きな大きな景。
杉山 満 北野 和良 さん並選に選んで頂き有り難う御座います。
昨日湖畔から眺めて夏に入り雲に溶け込むように聳えてました。



噴き出して持て余されてラムネ瓶  弘幸

精一杯吹き出した泡なのに・・・
津田 弘幸 北野 和良 さま、ありがとうございます。
何度となくこういう事があったことを思い出して詠みました。



木洩れ日の葉影切り絵や夏日さす  栄太郎

木洩れ日の葉影が切り絵に見えたという発見の句。
桑本 栄太郎 北野 和良 さん・・・大変有難う御座います!!。
昨日の当地京都の気温は31度との予報に、朝の散策ウオーキングは
木陰の鋪道を歩きました。高い枝の木洩れ日と、歩道に映る影が

切り絵のように見えました。