俳句鑑賞文(復刻版)    2020 Octorber       0 トップへ   






(10/31)


雨月とて月と酌むなり酒二合   祐

何十年かに一度巡ってくる一月に二回目の満月、ゆっくり眺めながら酒を酌む。
牧内 登志雄 北野さん、日本酒が美味しい季節になりますね。



(並選)


鋭角に曲がる晩秋ハロウィン   夢積

秋から冬へ急速に気候は移る。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



暮れなずむ辻の地蔵や石蕗の花  栄太郎

辻の地蔵の傍に石蕗の花が灯を灯すように。
桑本 栄太郎 つちたにさん、北野さん、・・大変有難う御座います!!。
この日は夕方になってより、近在の田園と山里とを散策しました。
夕闇迫る坂道を下ったところに、祠の入った辻地蔵さんがあります。
石蕗の花が灯りのようでした。



松茸の真中一気に引き裂けり  滿

この秋一度の贅沢、松茸を焼き一気に引き裂く。
杉山 満 北野 和良さん、並選にお取り頂き有難う御座います。
庶民には、贅沢品です。裂く音は、独特です。





(10/30)


秋麗の赤き土塀や一力亭  栄太郎

一見さんお断りの高級茶屋・一力亭は観光客垂涎の店。
桑本 栄太郎 北野さん、小口さん、杉山さん・・・余りにも秋晴れの良い日の為、
京都市内祇園界隈を散策しました。インバウンドの最盛期には、中国人の団体観光客が
祇園「一力亭」ののれんを勝手にくぐり、中にまで入り込んで写真を撮っていました。
今は竹製の結界が置かれ、すっかり静かになっています。



(並選)


ぬばたまの闇ふるはせて月鈴子   玉有良

中七闇震わせての措辞が効いています。
小出有紀 北野さん、ありがとうございます



マリナーの海サ−ファ−の秋惜しむ   夢積

海ではサーファーが最後の波遊びに夢中だ。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



田仕舞や杜氏見送る山の村   一路

冬は出稼ぎに出て杜氏。
辻井市郎 北野 和良さん、ありがとうございます?
但馬杜氏に但馬牛、無口で粘り強い但馬人気質・・・
今はどちらも少なくなりました





(10/29)


月光にいよよ白めく銀沙灘(ぎんしゃだん)   玉有良

月光に輝く銀閣寺の銀沙灘、幽玄な景色ですね。
小出有紀 北野さん、ありがとうございます



(並選)


嶺の端に入日の落つや草もみじ  栄太郎

今まさに嶺に入り日が落ちようとし草紅葉が映えている。
桑本 栄太郎 北野さん、小口さん、・・大変有難う御座います!!。
京都郊外の洛西には、西方に西山の低い嶺が連なっています。
この日は夕方の散策となり山の端に夕日が沈む頃でした。
小高い丘となっていて草紅葉が綺麗に映えていました。



歪なる柿の素朴な里の味   夢積

この柿は歪だが里の味をたたえている。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。





(10/28)


赤かぼちゃ近ごろ我はベジタリアン   夢積

黄緑色野菜は健康に良いですね。
Mutumi Shinogi 北野さん特選ありがとうございます。



(並選)


小鳥来る団地の庭に歌ひつつ  栄太郎

団地の木を塒にする鳥も多いですね。
桑本 栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
団地の庭に小鳥が来れば、鳴き声は反射してとても大きな声で聞こえます。
この時は、思わず戸外を見渡しました。



唐辛子喉に機関車降りてくる  眠兎

機関車降りてくるの比喩が大げさで面白い。
河辺 伸一 北野さん。こんばんは。ありがとうございます。



秋鴎群れて迎へる大漁旗  一路

鴎は魚のおこぼれを待っているのでしょうね。
辻井市郎 北野 和良さん、ありがとうございます?
ご鑑賞も大変嬉しく思います??





(10/27)


臥す母のスマホへ送る初紅葉  一路

病床の母へせめて初紅葉の写メールを。
辻井市郎 北野 和良さん、特選、ありがとうございます??
大変嬉しいです



(並選)


京なれや坪庭占むる藤ばかま  栄太郎

坪庭に咲く藤袴、今日ならではの風情。
桑本 栄太郎 北野 和良さん・・・大変有難う御座います!!。
秋の七草である「藤袴」は京都では、昔は匂い袋の使っていました。
是滅危惧種となり京都の花と指定され、保護育成されています。
その為、最近では至所に見かけるようになりました。



古傷の疼き始めて冬隣   夢積

寒さがやって来て古傷が痛む。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



林檎剥く螺旋を下る滑り台   昼顔

剥いたりんごの皮から螺旋式の滑り台を思い出した。
岩永静代 和さん、おとりいただき、ありがとうございます??!
ご鑑賞の通りです。林檎を剥いていたら、あれ?と、なんだっけこれ?
って。(笑)  螺旋状の滑り台でした





(10/26)


建仁寺高き梢の花梨の実  栄太郎

修学旅行にも人気の建仁寺、秋の風情に満ちている。
桑本 栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
久し振りに出かけた京都市内建仁寺の光景ですが、高い土塀より更に
高い花梨の木に実が少し色づき沢山なっていました。



(並選)


地に墜ちて冠はずす秋の蝉   夢積

己を振り返り秋の蝉 のようだと達観する。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



水郡線進むたにあひ山粧ふ  滿

北茨城の秋の景色。
杉山 満 北野 和良さん、並選にお取り頂き有り難う御座います。
励みになります。



木曽川の水豊かなり下り簗  雄一郎

水量豊かな木曽川の秋景色。
馬場雄一郎 北野 和良さん、ありがとうございますm(_ _)m





(10/25)


末枯るる土手の残照美しき   直

夕日に照らされる木の葉に、秋の寂しさを感じます。
大津留 直 北野 和良 さん、ありがとうございます。た大変嬉しく存じます。



(並選)


柿の渋我の渋抜け惚け進む   夢積

老域に達した己を冷静に振り返る句。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



恥じらいや下見て開く山女の実   淳

実の成り方を見て恥じらいと観た。
京谷淳 北野 和良さん、ありがとうございます



秋水のそこひ煌めく高瀬川  栄太郎

清明な川の流れ、高瀬川の地名が効果的。
桑本 栄太郎 辻井さん、北野さん、・・・大変有難う御座います!!。
昨日は朝から秋晴れの大快晴に浮かれて、京都市内の散策に出かけました。
日曜日の為か結構にぎわっていました。高瀬川の浅いせせらぎが煌めき良い散策でした。





(10/24)


廃業となりし魚屋後の月   夢積

個人商店はどんどん廃業に追い込まれています。
Mutumi Shinogi 北野さん特選ありがとうございます。



(並選)


マイナンバーカード申請秋暮るる  栄太郎

政府はマイナンバーカードの普及に注力していますね。
桑本 栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
通知表が来て以来放っておいたのですが、近在の商店街に於いて
キャンペーンがあり、ついに申請しました。



五右衛門の首すげ替える菊師の手  たけし

五右衛門の菊人形、珍しいですね。
小林 たけし 北野 和良さん ありがとうございます。



星満つる木枯一号吹きし夜に  貞子

木枯一号の吹いた夜、晴天で明日の朝は放射冷却で寒そうですね。
細見貞子 北野様 お採りいただきありがとうございます。
朝は寒いです。が、その夜の星空は、息を呑むほどでした。





(10/23)


秋霖や彫れば仏のゐし丸太  直美

円空仏を思いました。
高井 直美 北野 和良さん、おはようございます。
特選を頂きありがとうございます??♪とても嬉しいです。
どうぞ今日も良い一日をお過ごしください♪



(並選)


あおぞらの梢高きや銀杏黄葉  栄太郎

銀杏黄葉が青空に映えますね、神宮外苑を思い浮かべます。
桑本 栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
日毎に銀杏の葉が色づき、青空に映える高い梢を暫く眺め要りました。



我肩に赤蜻蛉乗りローカル線   夢積

ローカル線の一人旅、赤トンボもやってきて肩で一休み。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



紅葉且つ散る金の蒔絵のお針箱  千秋

金の蒔絵、家宝のあ針箱でしょか。
中野千秋 北野 和良さん、ありがとうございます??
昔、博物館で見たものです。





(10/22)


木洩れ日となりて葉を透く柿紅葉  栄太郎

木洩れ日に映える色鮮やかな柿紅葉、
桑本 栄太郎 野島さん、北野さん・・・大変有難う御座います!!。
木洩れ日に透き通って映える柿紅葉は、五色に輝き得も言えぬ美しさです。
いつも見上げながら通っています。



(並選)


七人の敵は間引かれ石榴裂け   夢積

男はいまでも外に出て七人の敵と向かい合う。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます



多摩川の渡し場跡や石叩き  正則

多摩川にも渡し場跡があり往時を偲ばせる。
野島 正則 北野さん、選をいただきありがとうございます。



億年を刻む岩壁滝紅葉  たけし

ロッククライミングの岸壁、滝紅葉が鮮やか。
小林 たけし 北野 和良さん ありがとうございます





(10/21)


澄みわたる空の青さや柿熟るる   夢積

空の青と柿の赤との対比、色鮮やかな景色。
Mutumi Shinogi 北野さん特選ありがとうございます。



(並選)


リーダーの誰とも知れず稲すずめ  栄太郎

鳥の群れは理リダーがいないのに見事な集団行動を。
桑本 栄太郎 辻井さん、北野さん・・・大変有難う御座います!!。
一昨日、近在の田園近在風景ですが稲すずめの群れに出会いました。
右へ行ったり左へ行ったり、ときには皆電線にとまったりと
リーダーも居ないのにどうして方向を決めていりるのか不思議でした。



秋うらら訛り飛び交ふ道の駅  滿

道の駅に飛び交う訛り、地方色の暖かさ。
杉山 満 北野 和良さん、並選にお取り頂き有難う御座います。



こぼれ萩直哉旧居の上り坂  紀宣

趣のある景色ですね。
つちたに jt 純一 北野さん、並選に選んでありがとうございます。
嬉しいです





(10/20)


廃屋を我が物顔の泡立草   一路

 特選に頂きます。
辻井市郎 北野 和良さん、特選、ありがとうございます??
励みに致します??



(並選)


堰落ちる水音すでに冬隣   夢積

堰から落ちる水音にも、冬の気配が漂い始めた。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



鉢植のつまみ菜摘みて朝餉かな  栄太郎

マンションではベランダの家庭菜園が大流行ですね。
桑本 栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
ラディッシュの鉢植えのつまみ菜です。漬物にして頂くと、
とっても美味しいです。



秋灯や文語文法入門書  貞子

並選に頂きます。文語文法、いいですね。
細見貞子 北野様 ありがとうございます。
『文語の勉強』がんばります





(10/19)


渋柿を籾殻に埋めて祖母偲ぶ   夢積

渋柿を籾殻に埋めて渋抜きをする昔からの技。
Mutumi Shinogi 北野さん特選ありがとうございます。



(並選)


一枚を残す刈田の入日かな  栄太郎

一枚を残し刈田の広がり、入り日が淋しい。
桑本 栄太郎 北野さん、牧内さん、小口さん・・・大変有難う御座います!!。
殆ど刈田の光景の中に、一枚のみ稲田が残り夕日が射しています。
日毎に晩秋に向かう景色のもの侘しさです。



腹割つて飲める友あり柘榴の実   一路

旧友は有難いもの、季語の斡旋が良い。
辻井市郎 北野 和良さんありがとうございます?
励みに致します





(10/18)


まず皆で深呼吸して松茸飯   慢鱚

「香り松茸味シメジ」皆でまずは香りを満喫し。
大工原 一彦 北野 和良さん。特選にご選句ありがとうございます??
高価な物なのでじっくりと味わいたいです??



(並選)


蕎麦の花里の要の道の駅   夢積

道の駅は、その地のシンボルに。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



刈田晴れ遺跡のやうに藁ロール   栄太郎

苅田に置かれた藁ロール、まるで遺跡のように見える。
桑本 栄太郎 藤本さん、北野さん、岩永さん・・大変有難う御座います!!。
北海道の大規模農家の牧場の藁ロールは見た事がありますが、
コンバインの普及により近在の刈田にも藁ロールが増えて来ました。
円筒形に縛られ刈田に立っている様は、遺跡のようであり不思議な光景です。



秋冷や築百年の時計音  滿

明治に作られた時計台、時報の音に時代を感じさせる。
杉山 満 北野 和良さん、並選にお取り頂き有り難う御座います。





(10/17)


文字薄き笠の緒しめて秋遍路  浩正

遍路笠の文字も日の経つに連れ薄れてきた。
藤倉浩正 北野 和良さん。特撰ありがとうございます。
励みになります。



(並選)


穴まどい惚けても我の我のまま   夢積

近頃物忘れが増えてきたようだ。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



道に沿ひ垣根に添ひて金木犀  栄太郎

金木犀の垣根が続く。沿ひー添ひのリフレインが心地よい。
桑本 栄太郎 野島さん、北野さん・・・大変有難う御座います!!。
今年は遅めであった金木犀が漸く盛りとなりました。金木犀の垣根もあり、
何処へ行っても大人の佳人のような香りが溢れています。



溶岩はゴジラのごとし秋の空   千秋

溶岩はゴジラ、鬼押出しを思い出しました。
中野千秋 北野 和良さん、ありがとうございます。
溶岩が固まるとゴジラになるような、そんな想像をすることがあります。





(10/16)


(並選)


とんぼうの番ひ飛び来る互の字かな  栄太郎

番のトンボ、「互」の字形に似ているなあ。
桑本 栄太郎 北野さん、大工原さん・・・大変有難う御座います!!。
一昨日、近在の田園を散歩ウオーキングをしていましたら、
番の蜻蛉がいきなり目の前に飛んで来ました。あ〜!
もう晩秋なのだ!とその形を眺めて実感しました。



秋淋し性懲りも無く烏鳴く   夢積
烏が鳴いている。私も泣きたい淋しい秋だ。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



スクワットもうワンセット秋高し  たけし

コロナでステイホーム。運動不足解消にスクワット。
小林 たけし 北野 和良さん ありがとうございます。
少しだらけるとあとがキツイ・・・





(10/15)


一木の炎となりぬ櫨紅葉  祐

真紅に燃えるような櫨紅葉の見事な写生。
牧内 登志雄 北野さん、選をいただきありがとうございます。
櫨の中でも南京櫨の紅葉は見事ですね。



(並選)


休耕田個々に極みの秋桜   夢積

休耕田がコスモス畑となり目を楽しませてくれる。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



裏木戸の狭庭明かりや金木犀  栄太郎

小庭の金木犀の花盛り、まるで明かりのようだ。
桑本 栄太郎 大津留公彦さん、北野さん・・・大変有難う御座います!!。
金木犀が花盛りとなり、何処の家でも良い香りと金色の明るい色がまるで灯すようです。



枝先に手足の動く鵙の贄  滿

鵙の贄がまだ生きていて手足を動かしているーー細かい観察の句。
杉山 満 北野 和良さん、並選にお取り頂き有難う御座います。
ご鑑賞も嬉しいです。





(10/14)


朝霧の峰のあはひに沈みけり  栄太郎

気温が下がり峰に朝霧が見られる頃となった。
桑本 栄太郎 北野さん・・・特選を頂き大変有難う御座います!!。
起床して朝一番にカーテンを開けますが、近在の峰の谷間に朝霧が
雲海のように沈んでいました。今日も秋晴れの良い日と思いました。



(並選)


落日の色濃くなりて雁渡し   夢積

雁渡しが吹き始め落日の色が深まってきた。



栞にと探す落葉の赤・緑  雄一郎

栞にと落葉を探す、どの色にしようか・・・
馬場雄一郎 北野 和良さん、ありがとうございますm(_ _)m
色合いは柿の葉がいいのですがなにぶん大き過ぎて・・



ハンバーガー口の直径越えて秋  千秋

贅沢はバーガー、口に入らないほど大きいぞ・
中野千秋 北野 和良さん、ありがとうございます。





(10/13)


鷹渡る渡鹿野と言ふ休息地   夢積

渡鹿野島は古来より風待港となっていた。
鷹もこの島で一休みして渡っていくのだろう。
Mutumi Shinogi 北野さん特選ありがとうございます。



(並選)


錦木の早やも日を透く照葉かな  栄太郎

錦木の葉が赤く色づき陽に映えている。
桑本 栄太郎 辻井さん、北野さん、・・・大変有難う御座います!!。
気の早い錦木の葉は早くも紅葉していて緋色と云うよう真紅のようです。
夕日に照葉となって、驚くほど綺麗です。



星月夜「また逢う日まで」奏づかに  直仁

作曲家筒美京平さんへの追悼句。
Naoto Sadano 北野 和良さん、並選におとりいただきありがとうございます。
訃報が多く悲しいですね。



技芸天女の腰のひねりや秋深む  仁志

腰のひねりに着目したところが面白い。
藤本仁士 北野 和良さん、並選にご選句ありがとうございます。





(10/12)


誰そ彼の点す明かりや泡立草  栄太郎

嫌われ者の泡立草だが、黄昏時に明かりを灯すようで風情がある。
桑本 栄太郎 辻井さん、北野さん、・・・大変有難う御座います!!。
先日夕方の4時過ぎより散策ウオーキングに出かけました。
愈々秋も闌を迎え、泡立草が咲き始め夕暮れに灯が点るような明るさでした。



(並選)


友の葬暮るるに早し秋の暮   夢積

葬儀の友を悲しむように日暮れが早い。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



鋏には父の匂ひや松手入れ  滿

父譲りの鋏で松手入、父もこの鋏で頑張っていたなあ。
杉山 満 北野 和良さん、並選にお取り頂き有難う御座います。
親父の匂いが柄に着いてました。



ほろ酔ひの〆は新米塩むすび   昼顔

酒もお終いにして新米の塩むすびが美味い。
岩永静代 和さん、おとりいただき、ありがとうございます??!
居酒屋さんのママが、新米入ってます。って言ってくれたら、もう、〆は決まり(笑)





(10/11)


月光に全身濡れて通夜帰り   夢積

通夜帰り、月は煌々と照っているが悲しみは癒えない。
Mutumi Shinogi 北野さん特選ありがとうございます。



(並選)


ごつごつと荒き地肌や梨の着く  栄太郎

梨の地肌はどうしてあんなにごつごつしているのだろう?
桑本 栄太郎 藤本さん、辻井さん、・・大変有難う御座います!!。
鳥取県の名産品の梨にもかなりの種類があります。二十世紀梨の
青梨系統やその他赤梨系統の長十郎系です。家内の叔父さんより、
遅めの赤梨系統の「王秋」が送られて来ました。大きいだけではなく、
肩も張ってごつごつとした地肌です。甘味はあるものの、少し果肉が固目です。



台風の風力線図ムンク風  貞子

気象図をみるとまるでムンクの絵を見るようだ。
細見貞子北野様 ありがとうございます。
予報図を見て、いつも不気味さを感じています。



新米のジャーに米粒ひとつ無く   滿

美味しくもったいないので一粒残らず。
杉山 満 北野 和良さん、並選にお取り頂き有難う御座います。
今の時期は本当美味いです。( ??? )





(10/10)


訃報来て秋思の中に沈みこむ   夢積

知人の訃報は一段と悲しいですね。
Mutumi Shinogi 北野さん特選ありがとうございます。



(並選)


夜長して望遠鏡は冥王星   眠兎

秋は天体観測に最適。
河辺 伸一 北野さん。こんばんは、ありがとうございます。



マスク越しなれど木犀香りけり  栄太郎

木犀の強い香りはマスクをすり抜けて。
桑本 栄太郎 北野さん、大工原さん、・・・大変有難う御座います!!。
金木犀の大人の女性の色香を想わせる香りは何処に居ても、
マスクをしていても匂って来ますね!!。



作業帽昔小町の秋田刈る  浩正

収穫に頑張るお母さん、昔は小町娘で通っていたのに・・・
藤倉浩正 北野 和良さん。並選ありがとうございます。
まさにまさに!!!!





(10/09)


縦横に風をあそばす尾花かな  満徳

尾花の視点で風を詠む、幽幻な句。
永田 満徳 選んで頂きありがとうございます。
阿蘇の芒が原は圧巻で、詠んでみました。



(並選)


介護より逃れて一時花野かな   夢積

介護は嬉しいが煩わしくもある、時に離れて自由を得たい。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



十字架の墓地の高さや紫苑咲く  栄太郎

十字架は外人墓地だろうか。紫苑がよく似合う。
桑本 栄太郎 辻井さん、北野さん、小口さん・・・大変有難う御座います!!。
背が高くて青紫の紫苑の花は、外人墓地によく映えるようですね!!。
紫苑・・シオンとの連想も出来ます。



添へられし母の癖字の夜食かな  雄一郎

夜食のおにぎりが嬉しい。愛情の籠もった母の癖字。
馬場雄一郎 北野 和良さんありがとうございますm(_ _)m





(10/08)


名刺など捨てて一年秋思かな    夢積

名刺を捨てて身軽な心。
Mutumi Shinogi 北野さん特選ありがとうございます。



(並選)


我の行く歩に合はせをり鉦叩  栄太郎

鉦叩は我が心を見透かしている?
桑本 栄太郎 北野さん、岩永さん・・・大変有難う御座います!!。
散策の途中に鉦叩きが鳴き出しました。「チンチン」と鳴くその声に、
自然に足の歩調が合っていくように感じました。



豊の秋ワンプレートに盛り込んで   玉有良

秋の味覚が大盛りに。
小出有紀 、北野さん、静代さん、ありがとうございます?
秋はなんとなく盛り盛りにしたくなります。



好きだから意地悪してた青蜜柑  千秋

思春期の微妙な心理。
中野千秋 和良さん、ありがとうございます





(10/07)


べんがらの格子戸褪せて秋の夕  栄太郎

景観保全地区だが格子戸は色あせ侘しさが漂う。
桑本 栄太郎 大津留公彦さん、野島さん、北野さん・・大変有難う御座います!!。
近在の阪急桂駅よ西に向かい国道9号線まで約1、5キロの山陰街道は、
京都市の景観保全地区に指定され古い町並みが残っています。
約1年ぶりに洛西まで歩いて見ましたが、残念ながら古い町並みもかなり減っていました。



(並選)


蚯蚓鳴き不況の闇を嘆くかに  夢積

コロナ禍で経済の回復はまだまだ遠いと蚯蚓も鳴いている。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



大輪の菊やゆつくり歩を運び  泰與

菊花展に来た。大輪の菊の前では歩みも遅くなる。
小口 泰與 北野 和良様 有難う御座います。大変嬉しいです。



行楽に何処へ行こうか秋麗  亜仁子

コロナの自粛も少し緩み始め、秋の行楽へ心が動く。
Aniko Papp 選んでいただき、ご鑑賞、ありがとうございます。嬉しいですね。





(10/06)


絹の帯きゆんと鳴かせて居待月    正則

今夜は着物でデート。仕上げに帯をキユンと締める。
鳴かせるがいいですね。
野島 正則 北野 和良さん、特選をいただきありがとうございます。



(並選)


無造作に菊剪りくれし魚臭の手   夢積

優雅な菊と生活感の魚臭の対比。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



街灯の燈の点く頃や秋暮るる  栄太郎

夕暮れの散歩、つぎつぎ灯る街の灯を眺め日暮れを実感する。
桑本 栄太郎 野島さん、北野さん、杉山さん・・・大変有難う御座います!!。
先日、日中は余りにも暑く夕方の4時過ぎ頃よりウオーキングに出かけました。
帰宅するころとなれば薄暗くなり、ぽつぽつと街灯に燈が点り始めました。
古歌に「秋は夕暮れ、ようよう暗くなりたるに・・」と有り、
「たれそかれ」頃にはとても風情のある時間帯となります。



をちこちに声谺して茸狩  泰與

山はたくさんの茸狩の人で賑わっている。
小口 泰與 北野 和良様 有難う御座います。大変嬉しいです。





(10/05)


秋晴やこんな良き日は歩むべし  栄太郎

まさにまさに、歩行は健康への第一歩。
桑本 栄太郎 北野さん、野島さん・・・大変有難う御座います!!。
お隣のご主人が突然脳梗塞となり入院の上、リハビリ中です。
先日は秋晴れの晴れ渡った日となり、散策に出かけましたが、
歩けることに感謝した次第でした。



(並選)


護謨紐で吊す銭籠秋茄子   夢積

銭籠を吊るしてどんぶり勘定、懐かしい昭和の風景。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



蓄えをひと息に吐くばつたんこ   慢鱚

誰が考えたのか、うまい仕掛けですね。
大工原 一彦 北野 和良さん。ご選句ありがとうございます。
溜めるときは長い時間で吐き出す時は一瞬ですね?





(10/04)


蔦紅葉城壁に秘む歴史跡    夢積

城壁の蔦紅葉は古き歴史を物語る。
Mutumi Shinogi 北野さん特選ありがとうございます。



(並選)


もてなしの新酒と古酒の飲み比べ  泰與

旧友の来駕。新酒と古酒を揃え飲み比べをしてもらおう。
小口 泰與 北野 和良様 有難う御座います。大変嬉しいです。



歩みゆくほどに追ひたて飛蝗飛ぶ  栄太郎

歩みゆくほどに驚いた飛蝗が草叢から飛び立っていく
桑本 栄太郎 北野さん、杉山さん・・大変有難う御座います!!。
草叢のある地道を散策していれば、トノサマバッタが次々に
追い立てられるよう飛び出して来ます。剽軽な顔が愉快ですね!!。



ハイテクの案山子腕振る首を振る  浩正

最新の案山子はハイテクだ(私は見たことがないのだが)。
藤倉浩正 北野 和良さん。並選、ありがとうございます!昨今は驚くばかりです。





(10/03)


満月や999のジョイント音   玉有良

中秋の名月を見て銀河鉄道999に思いを飛ばす。驚きの句。
小出有紀 北野さん、ありがとうございます??
鑑賞した場所が鉄道博物館などもある線路の近くの大公園だったのですが、
1/fゆらぎ、から始まり、銀河鉄道にいくとは自分でも思ってなかったです。
去年とかも同じ場所で鑑賞したのに不思議です。



(並選)


ひくひくと翅を開くや秋の蝶  栄太郎

秋の蝶の細やかな観察。



名月や座して眺める無双窓   夢積

しみじみと名月を見る。無双窓は懐かしい昭和。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



主なき庭に殘りし七竈   祐

廃屋に取り残された七竈が健気に赤い実をつけている。
牧内 登志雄 北野さん、大津留さん、並選ありがとうございます。
励みにいたします。





(10/02)


箱根路やゆけば芒は金の波   祐

芒に覆い尽くされた箱根の雄大な景色。金の波が良い。
牧内 登志雄 北野さん、工藤さん、特選をありがとうございます。
箱根は仙石原の景でした。



(並選)


名月の荒浪挑むサ−ファ−の   夢積

名月の夜、サーファーは荒波に挑む。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



新酒酌む女将の指の白さかな   直

きっと美人の女将、酒も一段と美味しい。
大津留 直 北野 和良 さん、ありがとうございます。嬉しく存じます。



三密の何のそのとや稲すずめ  栄太郎

稲雀は人間界の三密など知らぬげに稲穂に群れている。





(10/01)


秋蝶のひらりと風の曲り角   夢積

秋蝶が気ままにひらりひらりと。風の曲がり角が面白い。
Mutumi Shinogi 北野さん特選ありがとうございます。



(並選)


陽に映へて陽に消されゆく草の露   一路

草の露の短い命の観察。
辻井市郎 北野 和良さんありがとうございます?励みに致します



ぷちぷちと木の実踏みつつ川辺かな  栄太郎

秋も進みはや木の実が道に落ちていて足裏に。
桑本 栄太郎 北野さん、工藤さん、杉山さん・・・大変有難う御座います!!。
昨日、川べりの地道を散策してゐましたら、足裏(あうら)がぷちぷち音が
するため、みあげましたら団栗の枝見えました。
どんぐりさんには可哀そうな事をしました。



何処より篠笛の音や月今宵   正則

名月の今宵どこからか篠笛の音、優雅な景ですね。
野島 正則 北野 和良さん、選をいただきありがとうございます。
浅草神社で琴と笛の催しがあり、以前見たことがあります。