俳句鑑賞文(復刻版)    2020 August       0 トップへ   






(8/31)


初秋刀魚高きに女房ひちに入れ   淳

不漁で記録的な高値の秋刀魚。落語の世界ですね。
京谷淳 北野 和良さん、ありがとうございます。



(並選)


峰雲のいまだ育つや八月尽  栄太郎

いつまでも続く記録的な猛暑。
桑本 栄太郎 北野さん、大工原さん、岩永さん、・・・大変有難う御座います!!。
漸く八月は果てましたが、外をみやれば遥かに雲の峰がもくもく育っています。
秋とは名ばかりの残暑です。



秋暑き海より魚の聲のして   夢積

厳しい残暑、浜には漁師の声が響く。



負けたらあかん父の口癖墓洗う  眠兎

亡くなった父親の口癖を思い出しながら墓を洗う。
河辺 伸一 北野さん。こんばんは、ありがとうございます。
はい。よく言われました。





(8/30)


秋刀魚焼く煙の路地を猫はしる   夢積

秋刀魚が不漁で馬鹿高い値段、庶民には到底手が出ない。
猫もそれを知っている?
Mutumi Shinogi 北野さん特選ありがとうございます。



(並選)


着飾りて案山子ロードの田道かな  栄太郎

各地に村おこしの案山子ロードがありますね。
桑本 栄太郎 北野さん、岩永さん、・・・大変有難う御座います!!。
近在の田んぼ道には案山子が田道に十体も並んでいます。遊び心のある農家さんの
パフォーマンスのようです。現代ではぼろ着も少なく、中々お洒落のようです。



新酒では酔ひ方古酒と違ひけり   亜仁子

新酒と古酒とでは酔い方が違うという発見が面白い。
Aniko Papp 選んでいただき、ご鑑賞、ありがとうございます。





(8/29)


ついと前ついと前へと赤とんぼ  栄太郎

ついと前のリフレインが効果的。
桑本 栄太郎 大工原さん、北野さん、・・・大変有難う御座います!!。
秋空に群れ飛ぶ赤とんぼは、最近幼虫のヤゴが住処が損なわれたためか
少なくなりましたね? 秋になれば必ずよく眺めていた光景を想い出します。



(並選)


神棚に宝くじ置き鰯焼く   慢鱚

宝くじが当たりますようにと神棚に。庶民ですね。
大工原 一彦 北野 和良さん。ご選句ありがとうございます。
当たったら鯛を食べられるように



この奥は平家の里や走り蕎麦  仁志

平家の隠れ里と言い伝え、絶品の蕎麦を食べさせる店がある。
藤本仁士 北野 和良さん、並選にご選句ありがとうございます。
ご鑑賞の通り、昔、信州の新蕎麦を食べに行きました。





(8/28)


穏やかに老いて鯊釣る元署長   夢積

引退し日々是好日の元署長、今日は鯊釣に夢中。
Mutumi Shinogi 北野さん特選ありがとうございます。



(並選)


うす暗き朝より鳴きぬ秋の蝉  栄太郎

秋の蝉が朝から鳴き急いでいる。
桑本 栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
日毎に日が短くなり、朝の夜明けも遅くなって来ました。
秋の蝉も焦っているように、薄暗いうちから鳴き始めています。



秋旅や電子レンジに夫預け  美遥

夫のために料理を仕込み、「レンジでチンしてね」と言い置き旅に出る。
Biyou Utashiro 北野 和良さん、そうそう、^ - ^ありがとうございます



盃の月を揺らして一人酒  雅典

相手が居なくて一人酒、盃に月が写っている。
工藤 雅典 北野 和良様、並選にお取りいただきありがとうございます。
とても嬉しいです。





(8/27)


紫の星散らしたる庭桔梗   一路

桔梗⇒紫の星の措辞がユニーク。
辻井市郎 北野 和良 さん、特選、ありがとうございます??
車で50分位の香美町に遍照寺と言う古刹があります
別名桔梗寺と言われ、とても綺麗な桔梗の庭園があります
もしよろしければネットで検索して頂ければ、写真がご覧になれます



(並選)


威し銃鳴るや山里朝まだき  栄太郎

早朝から威し銃が鳴っている。実りの季節がやってきた。
桑本 栄太郎 北野さん、辻井さん、・大変有難う御座います!!。
京都郊外洛西は西方に京西山が連なり、猿や猪のよく出ます。
柿の名産地でもあり朝未明の内から、威し銃の大きな音が拡散していきます。
鳥獣被害防止と云えど、近所の住民は朝早くから迷惑であろうな?と想う事頻りです。



秋めくや久方振りの雨の音   夢積

久しぶりに雨となり、秋だなあと実感する。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



高座にはリモート出演秋扇   慢鱚

演芸もリモート流行り。
大工原 一彦 北野 和良さん。ご選句ありがとうございます。
高齢者の多い笑点はほぼリモートですね。





(8/26)


真ん中に残暑の座る句会かな  美遥

三密を避けながらも句会に集まれるのは幸せなことですね。
Biyou Utashiro 北野 和良さん、マスクしながらですので、暑かった?です
ありがとうございます



(並選)


耕衣忌や鉢の葱摘み吸ひものへ  栄太郎

永田耕衣の忌日(8/25)。《夢の世に葱を作りて寂しさよ》を思い出しつつ。
桑本 栄太郎 北野さん、小口さん・・・大変有難う御座います!!。
我が家で現実葱を鉢に植え、必要に応じて使っています。



秋暑しどの山荘も鉄扉錆び   夢積

自粛で山荘も人まばら。鉄扉錆び が侘しい。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



リモートで不要の背広案山子着る  仁志

使えない背広を案山子作りに提供。可笑しな時勢。
藤本仁士 北野 和良さん、並選にご選句ありがとうございます。
時勢のご鑑賞ありがとうございます。





(8/25)


徳利に菊の花活け休肝日   夢積

今日は飲まないと決めて徳利を花に譲ろう。
Mutumi Shinogi 北野さん特選ありがとうございます。



(並選)


非常時の総理検査や秋愁ふ  栄太郎

総理の病状が心配です。政界に大激震の予兆。
桑本栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
永田町界隈に野分が立ち、愈々待望の政界再編成の激震かもですね?



四万十の鮎を炙りて処暑の庭   俊文

四万十の鮎を食べながら夏を惜しもう。
河野 俊文 北野 和良さん、ありがとうございます。
四万十川の天然の鮎は美味しい。



星合や和服の若き男女かな   公彦

近頃は和服人気が復活か?
大津留 公彦 北野 和良さん 有難うございます。





(8/24)


生え初むる小さき前歯や涼新た   一路

幼兒の前歯が生え始めた。元気に育つことを祈りたい。
辻井市郎 北野 和良さん、特選、ありがとうございます??
励みに致します??



(並選)


朝霧のせり上がりつつ崩れゆく   夢積

朝霧がせり上がるかと思うと頂上から崩れていく。今日は晴れるだろうか。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



我が城を求めて鷹の山別れ  風精

若者が自立するために旅立っていった。頑張れよ。
藤野富士雄 北野 和良様、並選有り難う御座います??
励みになります



急がねばならぬと今朝の法師蝉  栄太郎

今朝の法師蝉はなにかに急かされるように短い命を歌い上げている。
桑本栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
愈々季節も終わりを迎え、法師蝉もつっかえつっかえ慌てるように鳴いていますね!!。





(8/23)


爽やかや一礼深く投了す   昼顔

王位戦に挑んだ藤井棋聖、4戦目で破れた木村王位の投了の姿は印象的だった。
勝者ではなく敗者を描く詠みぶりが印象的だ。
岩永静代 和さん、特選をありがとうございます??!
勝者も敗者も、プロは潔よい!!  藤井棋聖は、もちろんすごいですが、
12年かけて王位についた中年の星の木村九段の悔しさは、
計り知れないものがあると思いました。その、投了の姿がとても印象に残りました。



(並選)


落ちてゆく陽に染りゆく蕎麦の花   夢積

夕日に染まる蕎麦の花が鮮やか。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



稲光瞬時に天地交信す  仁志

天地交信すの措辞、お見事です。
藤本仁士 北野 和良さん、並選にご選句ありがとうございます。
またご鑑賞ありがとうございます。嬉しいです。



信濃路の遊子独りや藤村忌  栄太郎

8月22日は藤村忌。〈小諸なる古城のほとり 雲白く遊子悲しむ〉を思い出す。
桑本栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。一日遅れの藤村忌
ですが、大好きな藤村の詩を入れて忍びました。





(8/22)


ナスカ人大地に写す星月夜   風精

ナスカの地上絵は星座を写していると想像した。
藤野富士雄 北野 和良様、仰る通りです??有り難う御座います。



(並選)


ゑのころの風に埋もる売地かな  栄太郎

売地にゑのころぐさが風に揺れている。
桑本栄太郎 野島さん、北野さん、・・・大変有難う御座います!!。
家が売られ取り壊しとなり、売地看板が立って数年経つ土地です。
中々売れないのか、えのころ草に埋もれ荒れた様子となっています。
侘しさが募る光景です。



秋茄子を実らせて土枯れてをり   夢積

茄子を実らせ土は役目を終える。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



能舞台棋聖戦う秋の黙  浩正

藤井聡太君の活躍。棋聖⇒王位、の方が良くはないだろうか?
藤倉浩正 北野 和良さん 選を頂きありがとうございます。





(8/21)


荒彫の円空佛や稲光   夢積

新潟の小千谷に円空仏を何体も収めたお堂がありました。
Mutumi Shinogi 北野さん特選ありがとうございます。



(並選)


炊き出しに並ぶ公園法師蝉   慢鱚

ホームレスが炊き出しに並んでいる公園、法師蝉が賑やかに。
大工原 一彦 北野 和良さん。ご選句ありがとうございます。



筑波嶺の肌の艶増す稲の花  滿

梅雨明けの太陽を存分に浴びて実り始めた稲。茨城県は米どころ。
杉山 満 北野 和良さん、並選にお取り頂き有難う御座います。
間も無く稲刈りです( ??? )



秋蝉のフィナーレならむ競ひあふ  栄太郎

林では蝉が最後の大合唱を。
桑本栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
今は残暑が厳しいものの、意外に本格的な秋の到来は早いのでは?
と思っています。熊蝉も油蝉も法師蝉も、
短い日射しを惜しんで鳴き競っています。





(8/20)


秋浅しミストに群るる奈良の鹿   滿

暑さしのぎのミストに鹿も群れてくる。
杉山 満 北野 和良さん、特選にお取り頂き有難う御座います。
今朝のニュースで奈良の鹿がミストシャワーに群れてました。



(並選)


逝くよりも残る虚しさ通夜の月   夢積

通夜の夜、亡くなった人を偲ぶ悲しさ。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



歩みゆく程に香りぬ稲の花   栄太郎

日照りに稲の花が開き実り始めている。
桑本栄太郎 野島さん、北野さん、小口さん・・・大変有難う御座います!!。
このコロナ禍と酷暑の残暑のなかでも自然界では淡々と命を次世代へと繋いでいます。
稲の花は、米の香りそのものですね!!。



無花果やムンクの叫ぶ人に似て   慢鱚

無花果はムンクの絵の人に似ているという発見。
大工原 一彦 北野 和良さん。ご選句ありがとうございます。とても嬉しいです。





(8/19)


勝虫といはれ競り飛ぶあきつかな  栄太郎

赤蜻蛉が群れをなし風上に向かっている様子は敵に向かう軍勢そのものだ。
桑本栄太郎 北野さん・・・特選にお選び頂き大変有難う御座います!!。
蜻蛉は決して後ろに向って飛ばず、戦国の世より「勝虫」と云われ、
武士の間で親しまれました。兜の飾りなどにも沢山用いられました。
競いあって前に前に進みます。



(並選)


行く路の標となりぬ破芭蕉   夢積

破芭蕉の群生、行く路の標としたい。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



ゴロゴロと夜に転がる秋の雷  風精

中七夜に転がるが独創的だ。
藤野富士雄 北野 和良様、有り難う御座います??
近づくも遠ざかるにしても転がってるようにしか聞こえませんでした



水菓子は西瓜がよろし子が集う  骨々

子どもたちが争うようにスイカに手を伸ばしている。
飯沼 鼎一 北野 和良様 有難うございます。





(8/18)


盆明けて浄土と化せり無垢の浜   夢積

お盆が明け人気のなくなった浜はまるで浄土のようだ。
Mutumi Shinogi 北野さん特選ありがとうございます。



(並選)


新涼の夜気の入り来る窓辺かな  栄太郎

ようやく新涼の夜気に出会えるようになってきた。
桑本栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
日中は連日38℃前後の猛暑の残暑ながら、夜遅くから朝方は
夜気が涼しくなってきました。秋の到来ももう間もなくのようですね!。



暑気払ひしすぎ寝過ごす終電車   慢鱚

暑気払ひとついつい調子に乗って終電車を逃してしまった・・・
大工原 一彦 北野 和良さん。ご選句ありがとうございます。
最終電車なのに乗り過ごしてしまったり



マーチングバンド整列いわし雲   昼顔

刻々と変えるマーチングバンドの隊列、まるでいわし雲のよう。
岩永静代 和さん、おとりいただき、ありがとうございます??!
家の近くにマーチーングの得意な高校があります。
整然と並んだ様子は気持ちいいです??





(8/17)


秋茄子を宇宙の色と思ひけり   千秋

深い紫色の秋茄子、そこに宇宙の色を見るロマン。
中野千秋 北野 和良さん、特選をありがとうございます。



(並選)


生き方を透かして観る生身魂   夢積

人生を振り返り自省する作者。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



自粛とて長き電話や盆の夜  栄太郎

盆の里帰りが出来ず、せめて電話で近況報告を。
桑本栄太郎 北野さん、工藤さん、・・・大変有難う御座います!!。
1年に1〜2回程の盆と正月帰省ですが、今年は自粛の為親類縁者とも
会う事が叶わず電話でお互いに様子伺いでした。田舎の実家を出て数十年
経ちますが初めての経験です。



新涼の重ねて青き板硝子  仁志

無色透明のガラスも重ねると青い色が現れるという発見。
藤本仁士  北野 和良さん、並選ご選句ありがとうございます。
またご鑑賞もありがとうございます。





(8/16)


朝顏の覗く祕めごと四疉半   祐

朝顔も興味津々で窓から覗く。
牧内 登志雄 大工原さん、北野さん、皆さんに選をいただきとても嬉しいです。
暑さに負けず、少しずつ頑張ります。



(並選)


唐突に沈黙が来て敗戦日   夢積

玉音放送の後、静まり返った街。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



かなかなのかなの途切れの入日かな  栄太郎

かなの連呼、言葉遊びが面白い。
桑本栄太郎 野島さん、北野さん、・・大変有難う御座います!!。
晩夏より初秋にかけて鳴くかなかなの鳴き声は哀愁があって大好きです。
かなかなと鳴き、最後にかな!・・と、途切れで終わる余韻がとても好きです。



遠花火コイントスして決める道  美佐子

仲の良い二人、何の道を行こうかとコイントス。
長井美佐子 北野 和良さん、ありがとうございます!
素敵なご鑑賞もありがとうございます! 感謝です!





(8/15)


終戦忌友瓢ひょうと下駄で来る   夢積

終戦日に友がやってきた。思い出を語ろう。
Mutumi Shinogi 北野さん特選ありがとうございます。



(並選)


指差すは神話の神や秋の星  泰與

夜空に星座を見つけよう。ギリシャ神話の神々を。
小口 泰與 北野 和良様 有難う御座います。大変嬉しいです。



つぎつぎ名乗り出でたるつく法師  栄太郎

威勢よく鳴くツクツクホウシ、名乗り出るが愉快。
桑本栄太郎 大工原さん、北野さん、・・・大変有難う御座います!!。
熊蝉に代わって法師蝉の出番ですね?「つくつくほ〜し!」と
次々に名乗りを上げて泣き競っています。



遠き地になほ眠る魂敗戦忌  一路

今もなお戦地に残る英霊に思いを寄せる。
辻井市郎 北野 和良さん、ありがとうございます?励みに致します





(8/14)


終戦忌軒下にある赤バケツ   夢積

戦争中は火事に備えて赤バケツが軒下に置かれていましたね。
Mutumi Shinogi 北野さん特選ありがとうございます。



(並選)


自粛とて夢にて逢うはむ盆迎  栄太郎

コロナで帰省もままならず。せめて夢でお墓参りに。(逢はむ)
桑本栄太郎北野さん・・・大変有難う御座います!!。
今年は自粛で盆帰省は果たせませんでした。実家を出てより
初めての経験であり、せめて夢の中で父母を拝みました。



星飛ぶや引つかき傷のある夜空  美佐子

流れ星がまるで引っかき傷のように。
長井美佐子 北野 和良さん、ありがとうございます! とても嬉しいです!



惚れ薬煮るかに秋野菜のカレー   白日

秋野菜のカレーをコトコトと煮てあの娘に食べさせるのだ。
齊藤祐一 北野 和良さん、ありがとうございます(^^)
嬉しいです。食欲の秋ですよね(^^)





(8/13)


律儀にも今朝一斉や法師蝉  栄太郎

法師蝉が今朝一斉に鳴き始めた。まるで暦を知っているかのように。
桑本栄太郎 北野さん、岩永さん、・大変有難う御座います!!。
法師蝉はいつも盂蘭盆会の頃鳴き出し、秋の蝉の代表格ですね?
一斉に鳴き出し、驚きます。



(並選)


敗戦日亡父の無念を新にす   夢積

終戦の日、負けたことを悔しがっていた父を思い出す。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



法師蝉声を限りに辻説法  一路

法師蝉が威勢よく鳴き始めた。まるで辻説法のようだ。
辻井市郎 北野 和良さんありがとうございます? 励みに致します??



声だけのリモート帰省鰯雲  直仁

帰りたいが我慢のお盆。声だけで安否を伝え合おう。
Naoto Sadano 北野 和良さん、ありがとうございます。
ガラケーしか持ってない両親…LINEやSkypeなどでテレビ電話とは
いきませんが、元気そうな声を聞くだけでも安心します。





(8/12)


突堤に腰掛け伊勢の遠花火   夢積

夕涼みをしながら遠花火を楽しむ。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



(並選)


民主主義の消えゆく国や星月夜  仁志

香港の行く末を案じている作者。我が国も他山の石とせねば。
藤本仁士 北野 和良さん並選にご選句ありがとうございます。
アフターコロナで経済も停滞すると、世界地図が心配ですね。



栗爆ぜる九回だけの甲子園   昼顔

高校球児の交流試合。選手たちは力いっぱい戦った。
岩永静代 和さん、おとりいただき、ありがとうございます??!
なにげに高校野球ファンで、春夏の大会が中止になってがっかりでした…。
それぞれ一試合だけでも、球児たちの一生懸命な姿が見れてよかったです!






(8/11)


小さき手も鶴を折りたる原爆忌   珠真

原爆忌の意味をまだ知らぬ幼兒も鶴を折り祈っている。



(並選)


妻好みの蜜柑の花仏前に   夢積

盆用意、妻が好きだったミカンの花を供えよう。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



赤蜻蛉指の先にて羽下げる   公彦

赤蜻蛉が止まった姿勢で羽を下げる細かい観察。
大津留 公彦 ご理解いただき有難うございます。



パソコンの臍を曲げたる極暑かな  栄太郎

全国的に猛暑が続き、パソコンも悲鳴を上げている。
桑本栄太郎 北野さん、辻井さん・・・大変有難う御座います!!。
8月10日に、fbのアカウントを乗っ取られ、IDとパスワードを変更後
使い勝手が悪いのか、暑さのためか臍を曲げています。
北野 和良 やっぱり乗っ取りの被害に会われたんですね





(8/10)


鷺草の次なる風に乗る構え   夢積

鷺草の姿、風に乗る構えがぴったりです。
Mutumi Shinogi 北野さん特選ありがとうございます。



(並選)


鬼灯の笛ぎゅーぎゅーと田舎の娘  滿

鬼灯を鳴らせる子は少なくなったでしょうね。
杉山 満 北野 和良さん、お取り頂き有難う御座います。
今は、田舎も見なくなりました。何処かの家も昔は生えてましたが…



陰膳は卓袱料理原爆忌  浩正

卓袱料理と(長崎)原爆忌が響き合っています。
藤倉浩正 北野 和良さん。ありがとうございます。励みになります。





(8/09)


眼になみだ流すマリアの長崎忌  栄太郎

長崎市の浦上天主堂で被爆したマリア像、通称「被爆マリア像」は、
悲劇を憐れみ涙を流しているようだ。



(並選)


じわじわと染む八月の茜空    夢積

だんだんと茜色に染まっていく八月の空。とても綺麗だ。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



軽トラの鋸の音せわし氷売   浩正

氷売の軽トラ、お客さんの見せ前で威勢よく氷を切り出す鋸の音。
藤倉浩正 北野 和良さん。選んでいただきありがとうございます。



叢雲を袈裟切りにしてはたた神  祐

雷が雲を袈裟懸けとは威勢が良いですね。
牧内 登志雄 北野さん、並選ありがとうございます。





(8/08)


校正は石組に似て秋初め  満徳

校正は緻密かつ地道な作業です。お疲れ様。
4号誌の発刊が楽しみです。
永田 満徳三校のネット句会・一句相互選の部分をチェックして頂き
ありがとうございます。三校でも修正箇所が見つかりました。しかし、
発行後間違いが見つかると穴にも入りたい気持ちになります。
しっかりチェックしたいと思います。
その分、発行が遅れますが、どうぞご理解の程よろしくお願い申し上げます。



(並選)


忘れじの六、九、十五の暑き朝    夢積

終戦の年の八月、いつまでも思い出に。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



街角の出会ひがしらや鬼やんま  栄太郎

街角で思いがけずに鬼やんまに遭遇、あいつも驚いただろうなあ。



新たなる道探すべく髪洗ふ  美音

新たなる道への決意。





(8/07)


亡妻と仏具を磨き盆支度    夢積

亡き妻を偲びつつ仏具を磨いて盆支度、奥様はお盆には返られるでしょう。
Mutumi Shinogi 北野さん特選ありがとうございます。



(並選)


秋立つや術後の夫の六千歩   昼顔

リハビリが進んで六千歩も歩かれた、嬉しい回復ですね。
岩永静代 和さん、おとりいただき、ありがとうございます??!
この暑さの中、痛みがなくなって、本当に元気になりました。
ありがとうございます??



茄子漬けの辛ければよし酒がよし  霜魚

茄子漬けと旨い酒があれば他には何もいらない。
佐藤文彦 北野 和良さん、お選びいただきありがとうございます。
良い漬物は酒を選ばず



秋立つや朝餉のパンの厚くして  栄太郎

いよいよ食欲の秋、8枚切を6枚切に。
桑本 栄太郎 北野さん、岩永さん・・・大変有難う御座います!!。
朝はパン食で、昼はご飯をしっかり食べます。夜はご飯を控えめにして
総菜をしっかり食べます。夜は出来るだけ空腹になるように調整しています。
立秋を迎えて、その途端現金なものでお腹がすくようです。
パンは5枚切りとバナナ1本、卵の目玉焼き、ミニトマト+野菜、
そしてヨーグルト少々です。





(8/06)


誰伝ふ光つた後の溶けた皮膚   淳

爆心地で被害を受けた人たちの話を思い出します。
京谷淳 北野 和良さんありがとうございます。
後世に残さなくていけない。



(並選)


肩寄せて飢えし昭和や原爆忌   夢積

終戦後の苦しい時代を今も覚えています。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



想ふ娘の逝きし今日なり芙蓉咲く  栄太郎

芙蓉の花の咲くのを見て昔憧れていて亡くなった娘さんを思い出す。
桑本 栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
その女性は同じ職場のかなり年下の独身女性ですが、とても気立てが良く
一緒に仕事をしているうちに恋心を抱くようになりました。しかし、
当方も家庭があり子供もいましたので、偲ぶ想いばかりでした。
その為一度も食事やデートに誘った事はありませんでした。
当方が退職するときに「君には必ず幸せになって欲しい!」
と告げただけでした。その後、彼女は癌を患い一年ほどの療養の上、
8月6日に亡くなってしまいました。その一年の間に6回ほど励ましの手紙を
出しましたが、一言も自分の心情は述べませんでした。しかし、
往復の書簡の中で気持ちは伝わったものと確信しています。
その日は会社のもと同僚から報せがあり、お通夜に伺いましたが、
会館の前に芙蓉の花が咲いていました。毎年8月6日が来るたびに
想い出して胸がふさがります。



語り継ぐことが鎮魂原爆忌   一路

悲惨な原爆の被害を語り継ぎ犠牲者の鎮魂を願う。
辻井市郎 北野 和良さん、ありがとうございます?
ご鑑賞も大変嬉しいです??





(8/05)


仏法僧熊野の闇のうちふるふ   夢積

仏法僧の鳴き声が熊野の山に響き何かを訴えているようだ。
Mutumi Shinogi 北野さん特選ありがとうございます。



(並選)


平地にて老ひて躓き螻蛄笑ふ   淳

平らな道なのに躓いてしまった。ああ年は取りたくないものだ。
京谷淳 北野 和良さんご選句、鑑賞ありがとうございます。



川波の音を取り混ぜ船料理  直

川船で食べる夏料理、波の音も癒やしてくれる。
大津留 直 北野 和良 さん、ありがとうございます。嬉しく存じます。



朝日射す大蛇ヶ池の蘆茂る  栄太郎

地名が効いている。
桑本 栄太郎 北野さん、つちたにさん・・・大変有難う御座います!!。
近在には家より朝の散策にでれば一キロあたりに大蛇ヶ池と云う名前の
周囲一キロの池があります。昔には「土地伝説」があったように聞いています。
蘆が生い茂っていて、水面を被い隠すような光景です。





(8/04)


少年の息は銀河の匂いせし  眠兎

銀河の匂い、想像もできぬ謎めいた句だ。
河辺 伸一 北野さん。こんばんは。
特選に選んで頂きましてありがとうございます。
今の少年たちは昭和で生きた少年の僕とはまるで違う、
それは宇宙人と話しているようです。



(並選)


掌に在りし蛍刹那く灯を強め    夢積

掌に止まったホタルが光を明滅させている幻想的な景。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



山々はたそがれはやし茄子の紺   仁

日が落ちて空の色が茄子の紺色に染まってきた。
藤本仁士 北野 和良さん、並選にとっていただきありがとうございます。
また素敵なご鑑賞ありがとうございます。



底紅の悪気なけれど赤き肚  栄太郎

底紅の赤い色は不気味、何を意図しているのか?
桑本 栄太郎 北野さん、牧内さん・・・大変有難う御座います!!。
近くて遠い隣国韓国の国花は木槿です。日韓双方の国民同士は
それほど悪感情をもっているわけではないのに、国同士はいつも
いがみ合っているようです。底紅の花を眺めるたびに、その事を想います。





(8/03)


少女等の声を飾りて蛍狩   夢積

少女たちが蛍狩を楽しんでいる声が聞こえてくる。
Mutumi Shinogi 北野さん特選ありがとうございます。



(並選)


金魚鉢に水を満たせば海騒ぐ   眠兎

金魚鉢と大海との対比が愉快。
河辺 伸一 北野さん。こんばんは。ありがとうございます。
金魚は海を知らないですからね。



一灣を黄金に染めて朝の凪  祐

静かな海面に朝日が上ってくる雄大な景。
牧内 登志雄 北野さん、静代さん、ありがとうございます。
東京湾でも最奥部の当地からも美しい朝の一瞬があります



熊蝉の距離を無視とや蝉しぐれ  栄太郎

人間界じゃ密を避け離れてとうるさいが、われわれ蝉族には関係ないことじゃ。
桑本 栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
昨日の朝の散策にて、熊蝉が枝にびっしり取り付くように
鳴いている光景を見ました。木々の枝が重そうな鳴き声です。





(8/02)


かき氷崩して恋も崩れゆく   紀宣

恋破れ、崩して食べるかき氷、何故かちっとも甘くない。
つちたに jt 純一 北野さん、特選に選んで頂きありがとうございます。
また素敵な感想ありがとうございます。とても嬉しいです



(並選)


雨垂の落し子かとも青蛙  満徳

雨垂の落し子、という発想がユニークだ。
永田 満徳 選んで頂きありがとうございます。
可愛らしい青蛙を詠んでみました。



生と死の狭間に喘ぐ夏の蝶   夢積

夏の蝶そのものを喝破。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



朝涼の木蔭を歩む眼鏡橋  栄太郎

気持ちの良い散策、眼鏡橋は珍しい。
桑本 栄太郎 北野サン・・・大変有難う御座います!!。
梅雨明け後即猛暑となり、朝早く涼しいうちに木蔭伝いに歩きます。





(8/01)


バタバタとモクモクと立ちうなぎ焼く   夢積

炭火で焼く鰻の蒲焼き。黙々と立つ煙を団扇で扇ぐ。ああ良い香り。
Mutumi Shinogi 北野さん特選ありがとうございます。



(並選)


降るやうに天辺おおふ蝉しぐれ  栄太郎

梅雨も明け蝉の天下となった。
桑本 栄太郎 北野さん、辻井さん、杉山さん・・・大変有難う御座います!!。
昨日の朝ウオーキングに出かけ、木下闇の並木道を歩きましたが、
蝉しぐれが天辺を被うようでした。



茄子漬を切りもとの形(なり)して小鉢   美遥

切った茄子漬けを姿のままに小鉢に盛って。
Biyou Utashiro 北野 和良さん、ありがとうございます。そうそう



週毎に違ふ調べや蝉時雨   慢鱚

蝉の季節となったが盛の蝉は週毎に交代するようだ。
大工原 一彦 北野 和良さん。ご選句ありがとうございます。