俳句鑑賞文(復刻版)    2020 February       0 トップへ   






(2/29)


亀鳴いてデマにて動く浮き世かな   千秋

マスク不足に便乗し、紙製品の買溜め騒ぎ。嘆かわしい浮世です。
中野千秋 北野 和良さん、ありがとうございます



(並選)


むらさきの揺るる小枝や楓の芽  栄太郎

むらさきの楓の芽、春はすぐそこに。
桑本 栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
庭木の楓の茎枝が紫色に染まって来ました。
暖かい春はそこまで来ているようです。



酒蔵の暗き座敷に揃ふ雛   幸

歴史を感じさせる雛でしょうね。
Sachiko Yokoi Hayashi 明治大正昭和、代々の雛がお部屋毎に並び
薄暗い酒蔵に華やかにまたひっそりと並びます!



拾ひ犬情けに飼ふて春愁う   夢積

麻乃先生の添削く(拾ひ犬情けに飼うて春愁)として頂きます。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。





(2/28)


うつかりとたましひ入れて紙風船  直美

ふらふらと彷徨う紙風船、まるで私の魂が紛れ込んだように。
上五が素晴らしい。
高井 直美 北野さん、特選とご鑑賞を頂きありがとうございます。
深くお気持ちを寄せて頂き、とても嬉しいです。
どうぞ良い週末をお過ごし下さい



(並選)


熊野路や獅子岩吠ゆる春の雷   夢積

熊野路や獅子岩、いつの頃からあそこに居座っているのだろうか。



野遊びの靴を飛ばして雲の上  紀宣

下五が雄大で愉快です。
つちたに jt 純一 北野さん、ありがとうございます。嬉しいです



ふくふくと蕾赤きや木瓜の花  栄太郎

添削句で頂きます。
桑本 栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
先日の散策にて、とある御家の鉢植えの木瓜の花が並んでいました。
真ん丸の赤い蕾がとても愛らしく見えました。





(2/27)


小女子の万の魚臭を着て帰る   夢積

どっさり捕れた小女子の網を背負って帰る漁夫。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



(並選)


寂しさの無きほどの距離夕桜  美遥

近からず遠からず・・・・
Biyou Utashiro 北野 和良さん、ありがとうございます



ふらここや空の扉をさがしをり   夢見昼顔

空の扉が秀逸です。
岩永静代 和さん、おとりいただき、ありがとうございます!
中七、共感していただいて、嬉しいです



土の香や春を耕すトラクター  栄太郎

土を掘り返す度に春の香りが鼻孔をくすぐる。
桑本 栄太郎 北野さん、岩永さん、大林さん・・・大変有難う御座います!!。
先日の田園散策の光景ですが、トラクターの耕作ちゅうでしたが、
土の香りが芬々として如何にも春耕そのものでした。





(2/26)


蛤や美人教師の「L」の舌   慢鱚

英語の女教師の「L」の発音指導。舌の形がエロチック。
大工原 一彦 北野 和良さん。特選にお取り下さりありがとうございます。
Lの発音が難しく美人先生は面と向かって教えてくれるのがなんとも色っぽい舌となり。。。



(並選)


春めきて飼い猫の眼の獣めく   夢積

春が来て飼い猫の眼が一瞬野生を帯びる。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



鞦韆の高く高くと風になり   幸

ブランコを漕ぐ、下五がいいですね。
Sachiko Yokoi Hayashi 北野 和良様 有り難うございます!



海苔掻や引潮遠く島の影  栄太郎

浅瀬で海苔掻きをする漁師、遠くに島影のある大きな景。
桑本 栄太郎 北野さん、岩永さん・・・大変有難う御座います!!。
今頃の時季ともなれば、田舎鳥取の海の海苔掻を行っていた子供の頃を
良く想い出します。引潮を見計らい海苔掻を行いますが、
遥か彼方に隠岐の島が良く見えていました。





(2/25)


未完の句懐に抱き伊勢参   夢積

神宮への参拝の時も句想が頭を離れない。
Mutumi Shinogi 北野さん特選ありがとうございます。



(並選)


揚げたてを天紙にころん蕗のたう   夢見昼顔

中七がリアルで愉快。美味しそうに揚がりましたね。
岩永静代 和さん、おとりいただき、ありがとうございます!
久しぶりに食べ物の昼顔〜



遥かなる古都の礎春落暉  美音

古都の趣の大きな景。
向瀬美音 ありがとうぎざいます。



蝶のやう舞ふや古筆の女文字  祐

古筆の草書、まるで蝶の飛跡のようだ。
牧内 登志雄 北野さん、並選ありがとうございます。





(2/24)


二の午や人より鳩の多くゐて  浩正

新型肺炎の感染騒ぎで二の午も人出はまばら、鳩だけはいつもどおりに。
藤倉浩正 北野 和良さん。特選ありがとうございます。励みになります。



(並選)


新型のコロナ広がり春愁ふ   夢積

コロナウイルスの感染は深刻な状況、今が正念場だ。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



菜の花にルーフのボードだけ見えて   慢鱚

屋根にボードを載せたサーファーの車、
菜の花畑に埋もれてボードだけが見えている。
大工原 一彦 北野 和良さん。
ありがとうございます。ご鑑賞もとても嬉しいです。



下萌や舗道の割目つなぎをり  栄太郎

舗道の小さな隙間にも芽生える命。たくましいです。
桑本 栄太郎 Naoto Sadanoさん、岩永さん、北野さん、河野さん、
新名さん・・・大変有難う御座います!!。
鋪道の割目にさえ、草が生え伸びて埋まって来ました。





(2/23)


一膳を蕗味噌で食ふ朝かな  祐

蕗味噌でご飯を一膳、日本人に生まれてよかった!
牧内 登志雄 皆さん、お目に留めていただきありがとうございます。
飯に良し、酒に良し、ありがたい春の味わいです。



(並選)


池の鴨種毎に群れて円陣組み   夢積

池の鴨、よく見ると種類ごとに群れている。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



つくばひの水音軽く梅日和  千秋

チロチロとつくばいの水音、これぞ梅日和。
中野千秋 北野 和良さん、ありがとうございます



獺の祭る川辺や薮の中  栄太郎

獺が川辺に獲物を並べている。これが獺祭だ。
桑本 栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
先日の川べり散策の折、獺の祭りを想像しながら地道を歩いて居ました。





(2/22)


やがて来る別れの覚悟鳥帰る   夢積

冬の渡りを終え北へ帰る時期となり、仮の塒に別れを告げる。
Mutumi Shinogi 北野さん特選ありがとうございます。



(並選)


春星や吾子の識字のまたひとつ   玉有良

子供がまたひとつ新しい字を憶えた。成長を喜ぶ親心。
小出有紀 北野さん、ありがとうございます



との曇る窓の外なり春の雨  栄太郎

春雨、上五との曇るが優雅です。
桑本 栄太郎 河辺さん、北野さん・・・大変有難う御座います!!。
季節の変わり目には必ず雨が降りのます。
昨日は全天どんより曇りの春雨の一日でした。



グリーンへと7番を取り雉よぎる   慢鱚

ピンまではちょうど7番アイアンの距離、ぴったり寄せるぞ。雉は吉兆だ。
大工原 一彦 北野 和良さん。ありがとうございます。
ご鑑賞もその通りで嬉しいです。結果はその通りにはなりませんでしたが。





(2/21)


芽柳の風攫ひゆく川辺かな  栄太郎

川べりの柳の木の若芽が風に揺れている、いよいよ春だなあと実感する瞬間だ。
桑本 栄太郎 古閑さん、北野さん、野島さん、岩永さん、Akiko Eguchiさん、
大林さん、小口さん、河野さん・・・大変有難う御座います!!。
昨日の京都は大変暖かく、病院の帰りに川べりの地道の土手を散策しました。
芽柳の大きな枝が枝垂れ、風を攫うように揺れていて、とても風情を覚えました。



(並選)


紺碧の空深々と春の雲   夢積

春らしい紺碧の空に白い雲がポッカリと浮かんでいる。



春灯し見覚えのある泣き黒子   夢見昼顔

街灯の明かりの下を通る人、あの泣きぼくろはどこかで見た人かしら?
岩永静代 和さん、おとりいただき、ありがとうございます!
嬉しいです!! 黒子って、印象に残ってますよね。



春めきてまづ鴇色のワンピース  美音

春に向かって淡紅色のワンピースを新調した。さあ出かけよう。
向瀬美音 ありがとうございます!





(2/20)


野を焼いて新たな空の碧さあり   夢積

野焼きが終わり黒くなった地面と遠くの青空との対比が鮮やか。
Mutumi Shinogi、北野さん特選ありがとうございます。



(並選)


枝ぶりの奔放なりぬ梅真白  栄太郎

桜切るバカ梅切らぬバカ。梅の枝は野放図に伸びる。
桑本 栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
昨日散策していまして真っ白に咲く野梅を見掛けました。
実梅を採るための野梅ですので、枝ぶりは伸び放題でした。



引き波に足こそばゆき桜貝   房子

足こそばゆき、が素晴らしい。
熊谷房子北野 和良さんありがとうございます。励みにさせて頂きます



草々と筆置きてよりわらび餅  直美

手紙の最後を早々で締め、ホット一息わらび餅を。
高井 直美 北野さん、おはようございます。
ありがとうございます!句意を汲み取って頂き、とても嬉しいです。
どうぞ良い一日をお過ごしください





(2/19)


確定申告書来て浅利舟   夢積

浅蜊舟の時期、さあ確定申告に取り組もう。還付はいくらかな?
Mutumi Shinogi 北野さん特選ありがとうございます。



(並選)


やうやうに目鼻ととのふ土ひひな  栄太郎

土ひひなには素朴な味わいがありますね。
桑本 栄太郎 高井さん、古閑さん、北野さん、岩永さん・・・
大変有難う御座います!!。田舎の実家には箱雛、土雛など古いもの
があります。田舎の農家の事ゆえ貧しくても子供にせがまれて用意したものでしょう。



君に似し人を見かけて春の宵  千秋

あの人に似ていた。春の夢かしら?
中野千秋 北野 和良 さん、ありがとうございます。
そんなことを思うのも春の宵だかこそです^_^



紅白の一枝に咲きて春燈し  祐

一枝に紅白の源平咲き。梅や桃の花にありますね。
牧内 登志雄 北野さん、並選ありがとうございます。





(2/18)


お揃いの帽子春スキーへの車中  霜魚

春スキーに出かける仲良しの二人、お揃いの帽子。
佐藤文彦 北野 和良さん特選にお選びいただきありがとうございます。
残り少ないシーズンを楽しんでほしいです。



(並選)


水槽にいて寝不足の寒鮃   夢積

水槽に泳ぐ寒鮃、食われる運命も知らずゆらゆらと。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます



屈み込み畦に撮りをり犬ふぐり  栄太郎

咲き始めた犬ふぐりを畦に屈んで接写。
桑本 栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
犬ふぐりは小さな可憐な花ですが、しっかり蕊と花びらも
備えていて鑑賞や、撮影にたえる花ですね!!。



見て歩く値札ばかりや植木市   寛昭

冷やかしの植木市、木は見ず値札ばかりが気にかかる。
古閑 寛昭 北野さん、ありがとうございます。





(2/17)


下萌や嬰一歩づつ人になり  秋子

下萌えがぐんぐんと伸びるように、嬰は一歩づつ成長する。
Akiko Eguchi 和良さん、ありがとうございます。
とても嬉しいです。本当ですね。成長が早いです。



(並選)


玄関に通学帽と蕗の薹   慢鱚

子供さんが下校時に蕗の薹を見つけて採ってきてくれた。
大工原 一彦 北野 和良 さん。ありがとうございます。とても嬉しいです。



白梅のあと紅梅の枝垂れけり  栄太郎

白梅と紅梅の色の競演。
桑本 栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
何もかも早く、白梅のあとに枝垂れ紅梅も咲き出しました。



梅東風や切手の中の竹とんぼ   夢見昼顔

切手の絵柄は旅心を誘いますね。
岩永静代 和さん、おとりいただいき、ありがとうございます!
可愛い切手で便りが届くと嬉しくなるので、つい、自分も、
郵便局にいくといくと切手を物色(笑) 最近は、いろんな地方の切手や
文化財の切手など、見ているだけでも楽しくなります。
想像のプチプチ旅行もできますね





(2/16)


観覧車春をまあるく切り抜いて  眠兎

春を切り抜く観覧車という発見が見事。
河辺 伸一 北野さん。こんばんは。
特選に選んで頂きまして、ありがとうございます。



(並選)


伊勢湾に 回遊の魚鰆東風   夢積

伊勢湾に東風とともに鰆の群れが回遊してきた。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



梅が香や白き土蔵の村の庭  栄太郎

梅は紅梅だろう。土蔵の白壁との対比が鮮やか。
桑本 栄太郎 北野さん、小口さん・・・大変有難う御座います!!。
近在の山すその村には今でも白い土蔵が残っていて、梅の花との取り合わせがとても綺麗です。



金縷梅やくるくるあがる竹とんぼ  無智

マンサクの花びらを竹とんぼと見た発見が楽しい。
福井 栄一郎 北野さん、並選に選んでいただき、
あわせて素敵なコメントを有難うございます。嬉しいです。





(2/15)


お立ち台ゆるキャラもゐて一の午   寛昭

一の午、京都では伏見稲荷神社が有名。
お立ち台にゆるキャラが立つ時代となった。
古閑 寛昭 北野さん、特選に選んで頂きありがとうございます。
熊本ではくまモンが出ていました。



(並選)


チョコレートてふ媚薬分け夜の梅   玉有良

チョコレートは媚薬と信じられていた時代もあった。
小出有紀 北野さん、ありがとうございます



鮟鱇鍋昨日の残り独り食ぶ  夢積

昨夜の残りの鮟鱇鍋、味もしみて美味しいなあ。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。





(2/14)


春暑し谷間あらわなワンピース   玉有良

冬とは思えない暖かさ、中七にどっきりです。
小出有紀 北野さん、ありがとうございます?実景です。
外国人でしたが、さすがに早すぎでしょ(笑)



(並選)


春日さすバスの窓枠うすぼこり  栄太郎

細かい観察に脱帽です。
桑本 栄太郎 北野さん、岩永さん」、河野さん、小口さん・・・
大変有難う御座います!!。一昨日のとんでもない春の陽気に、
バスで駅前まで出掛け散髪を行って来ました。日射しの明るい
車内の窓枠の埃が目立っていました。



暁のまだ陽の濡れて春の海   夢積

中七陽の濡れてが素晴らしい。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



茶の花の白極めたる初時雨  美音

中七が素晴らしい。





(2/13)


農道に耕土こぼれ春動く   夢積

農耕機が道に土塊を落としている、春の兆し。
Mutumi Shinogi 北野さん特選ありがとうございます。



(並選)


木々の枝の雨滴つらなり春きざす  栄太郎

春雨が木々の枝から滴り、春の訪れを告げている。
桑本 栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
一昨日の雨の日の光景ですが、気温も高く雨の滴の連なる光景に
春の到来を覚えました。



苔地蔵片手で拝み春遍路  眠兎

遍路道のこんなところに苔むいた地蔵さま。どうぞお見守り下さい。
(遍路だけで春の季語です。春と重ねず、花遍路や遍路杖の方が良いと思います)
河辺 伸一 北野さん。こんばんは。ありがとうございます。
そうでしたか。ありがとうございます。ここ考えたんですけどね、
自分でも春は安易だなぁと遍路が春の季語とは知りませんでした。
ありがとうございます。



夕映えの沼へ一列小白鳥  泰與

夕映えの沼へ小白鳥の群れが。茜色と白の鮮やかな対比。
小口 泰與 北野 和良様 有難う御座います。大変嬉しいです。





(2/12)


江戸前の淺利の口はべらんめえ  祐

東京湾の浅蜊、湯がくとパクっと口を開けべらんめえと喋りだす。
牧内 登志雄 北野さん、特選ありがとうございます。励みになります。



(並選)


いかのぼり地に這ひずりて孫三歳  栄太郎

お孫さんはまだ3歳、凧を上手に揚げられず地面の凧を引きずって懸命に走る。
桑本 栄太郎 河辺さん、北野さん・・・大変有難う御座います!!。
大空に昇る凧も良いものですが、幼児の引っ張って走る光景も
春めいて良いものですね!!。



河豚鍋を作る間近に海を置き   夢積

漁師さんの浜料理、今日はフグ鍋だ。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



陽炎やマリオネットの踊りだす   夢見昼顔

陽炎の向こうでマリオネットが踊っているようだ。楽しい幻想。
岩永静代 和さん、おとりいただき、ありがとうございます





(2/11)


草千里焼野はすぐに萌え初むる  直

生命の力強さを称える句ですね。
大津留 直 北野 和良 さん、ありがとうございます。大変嬉しく存じます。



(並選)


初雪にD51眠る公園かな   夢積

全国のたくさんの公園でSLが余生を送っています。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



陽光の朝となりぬはだれ嶺  栄太郎

遠くの嶺に雪の兆しがあり陽光に輝いている清々しい景。
桑本 栄太郎 古閑さん、北野さん、小口さん・・・
大変有難う御座います!!。ここ数日、寒の戻りが厳しく
夜の冷え込みの間に嶺に雪が降りはだれ雪のように見えます。



名物のおつぱいケーキ春立てり   寛昭

そんな名前のケーキ食べてみたいです。
古閑 寛昭 北野さん、ありがとうございます。
ネットではいっぱい出ています。

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(2/10)


消えゆける流氷もまた過客かな  句林

流氷もまた過客という発見が見事。
大林 正 北野 和良 さん ありがとうございます。



(並選)


支流より水が水押す雪解かな  泰與

雪解水が支流から本流へ。中七が素晴らしい。
小口 泰與 北野 和良様 有難う御座います大変嬉しいです。



石仏の小さき慈眼春の色  夢積

野仏の目にも春の色が。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



報道のひと日通すや流行風邪  栄太郎

TV、新聞は新型肺炎一辺倒。
桑本 栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
テレビをつければ、朝から夜遅くまで新型コロナウィルス肺炎の報道
ばかりです。うんざりしながらも、気になって見入るばかりです。
早く収束の目途が立って欲しいものです。





(2/09)


竹林の百幹眠る雪化粧   夢積

竹林が雪化粧。百幹が広い景を思わせる。
Mutumi Shinogi 北野さん特選ありがとうございます。



(並選)


哀しみは十人十色白牡丹   美遥

まさに人それぞれですね。
Biyou Utashiro 北野 和良 さん。ありがとうございます



畦焼のけむり田面をゆらぎけり  栄太郎

のどかな田園風景。
桑本 栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
近在の田園も、天気の良い日は少しづつ畦焼なども見られるようになりました。
これからは日毎に春めいて来ますね?



風船をうつかり飛ばし宇宙まで  亜仁子

壮大な空想。うっかりが面白い。





(2/08)


春光の海境までも凪畳   夢積

どこまでも長閑な海、凪畳は素晴らしい措辞ですね。
Mutumi Shinogi 北野さん特選ありがとうございます。



(並選)


お団子ヘアさらりと解いて春めく夜  霜魚

部屋に帰ってヘアを解いて、さあ何がはじまるか?
佐藤文彦 北野 和良さん お選びいただきありがとうございます。
さて何が始まるのでしょうね



SLの太き汽笛や春の利根川(とね)  泰與

SLの旅、太き汽笛が効いています。
小口 泰與 北野 和良様 有難う御座います。大変嬉しいです。



鉢植えの韮の伸びたり春日燦々  栄太郎

陽を浴びてスクスク伸びる韮の芽。
桑本 栄太郎 美音さん、北野さん、つちたにさん、Mutumi Shinogiさん
・・・大変有難う御座います!!。自宅のベランダには、田舎より貰った大蒜、
葱、韮など食べきれないものは鉢植えのして楽しみながら頂いて居ます。
特に葱などは便利です。





(2/07)


ヒヤシンス想ひは光より速く  千秋

どなたへの想いでしょうか。光より速くと願う気持ちは切実ですね。
中野千秋 北野 和良 さん、特選をありがとうございます.
思いは同時だから、光より速いのです^_^



(並選)


黄水仙古墳を警護する如し  泰與

古墳を取り巻く黄水仙を衛士に見立てて面白い。
小口 泰與 北野 和良様 有難う御座います。大変嬉しいです。



紅梅の青空背ナや日の燦々  栄太郎

青空を背に紅梅が日向ぼっこをしているようだ。
桑本 栄太郎 北野さん、岩永さん・・・大変有難う御座います!!。
近くの公園に小さな梅林があり、その先具合を眺めに行きました。
紅梅が咲き始めその上には青空が広がって居て素晴らしい眺めでした。



春寒し光まみれの二人かな  真波

光を燦々と浴び寒さも忘れるほどだ。
石井 真奈美 北野さん、ご選句ありがとうございます。





(2/06)


てにをはに手こづる藪の初音かな   仁

まだ幼鳥のうぐいす、鳴き方もぎこちない。
西川 仁 北野 和良 様、ありがとうございます。
おっしゃる通り、ぎこちない初音を聴くのは、微笑ましいものです。



(並選)


湾見下ろし鈴鹿七岳山笑ふ   夢積

鈴鹿七岳にも山笑う春がやってきた。



有給休暇私用と書きて春の旅   房子

休暇届をだしてさあ旅へ出発だ。



初雪が春の雪なりしまきけり  栄太郎

暖冬異変のこの冬、立春を過ぎようやく初雪が降った。
桑本 栄太郎 北野さん・・・京都は昨日2月6日が今季初めての雪でした。
しかも春の初雪で、朝方は風もあって大荒れでした。





(2/05)


水色の空や春しぐれ春しぐれ  栄太郎

春しぐれのリフレインが如何にも春らしい雰囲気を出しています。



(並選)


キャラ弁の海苔の笑顔や春立てり   寛昭

キャラ弁は世界中で流行しているようですね。
古閑 寛昭 北野さん、ありがとうございます。



芽柳の風に解れの見せ始む   夢積

柳の芽が風に揺れながら春の訪れを告げています。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



人生に消しゴムはない春夕焼  眠兎

若しも消しゴムがあるならば、と思うこと多いですね。
河辺 伸一 北野さん。こんばんは。ありがとうございます。
はい。私も消したい事ばっかりです。





(2/04)


梅ふふむ下枝にひそと結び文   玉有良

花芽の膨らみ始めた梅の下枝に誰が結んだのか密かな結び文。
いろいろと想像が膨らみます。
小出有紀 北野さん、ありがとうございます



(並選)


立春や色鉛筆と時刻表   蓮香

色鉛筆と時刻表を持って旅へ。
Naoko Yamabata 北野 和良 さんこんばんは
願望です  ありがとうございました〜



青空の川面に映り春来たる  栄太郎

川面に映る青い空、ああ春だなあと実感する。
桑本 栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
川面に青空がうつり白い雲まで見えれば、春の到来を実感します。



塀くぐる猫の屈伸春立てり   夢積

塀の小さな穴を巧みにくぐり抜ける猫。お前も春を探しに行くのか?
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。





(2/03)


福よ來いもつと來いよと鬼やらひ  祐

欲深い庶民の気持ちが現れています。
牧内 登志雄 北野さん、特選ありがとうございます。
この年になっても欲は捨てきれないんですね〜



(並選)


年の豆散らばってをり武道館   夢積

武道館で鍛錬をする少年少女たちの鬼やらい。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



節分や鬼より怖い山の神  栄太郎

正直な述懐ですね、同感します。
桑本 栄太郎 大津留さん、美音さん、北野さん・・・大変有難う御座います!!。
定年後となり、持病もあって働かず家に居ればまあ〜口うるさい事!!。



袋へと福を詰めけり福の豆  双葉

フクフクフクの三連発で決まりです。
新名勝之 ありがとうございます。
福豆を袋詰めにするところをイメージして詠みました。
韻はもちろんですが、福袋を思わせるような語順にも注意を払いました。





(2/02)


たくあんの連なり吾子の初包丁   玉有良

子供さんが初めてのお手伝い、沢庵を切ってくれたが連なったままだ。
小出有紀 北野さん、ありがとうございます



(並選)


霜晴やきしきし踏みつ登校生  栄太郎

登校時の子供たちが霜柱を踏んで歩いている、キシキシと音を立てて。
桑本 栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
京都もようやく霜が降り、登校生が喜んで踏みながら行きました。



春近し色鉛筆はこの為に   蓮香

春になると次々と花が咲き始め彩が溢れそう。
Naoko Yamabata 北野 和良 さんありがとうございます。



山茶花や幼稚園児の笑ひ顔  亜仁子

山茶花が幸せそうに咲いている、まるで幼稚園児の笑い顔のように。
Aniko Papp 選んでいただき、ご鑑賞、ありがとうございます。
嬉しいですね。





(2/01)


梅真白少女の夢はバレリーナ  美音

バレリーナを目指す少女、梅眞白がいいですね。
向瀬美音 ありがとうございます!



(並選)


天辺の梢ゆるむや日脚伸ぶ  栄太郎

日脚が伸びはじめ、冬芽も緩み始めている。
桑本 栄太郎 北野さん、小口さん・・・大変有難う御座います!!。
日毎に日脚が長くなり、寒林の天辺あたりが緩んで見える日があります。



チャンバラの折れれば終わる軒氷柱  霜魚

軒氷柱を取ってチャンバラごっこ、折れれば負けだ。
佐藤文彦 北野 和良さん、お選びいただきありがとうございます。
そして手の届く氷柱はことごとくなくなります。



静電気走るドア−の余寒かな   夢積

寒さで乾燥し、ドアに触れると静電気が奔る。