俳句鑑賞文(復刻版)    2019 December       0 トップへ   






(12/31)


除夜の鐘記憶の底に人の住む   夢積

除夜の鐘を聞いていると懐かしい人達の顔が心に浮かんでくる。
Mutumi Shinogi 北野さん特選ありがとうございます。



(並選)


煩悩を空に押し出せ除夜の鐘   玉有良

湧き出る煩悩を除夜の鐘が追い出してくれないものか・・・
小出有紀北野さん、ありがとうございます。
ひとつくらい消えてると嬉しいですね



投稿の終はり今年の年惜しむ  栄太郎

頑張って続けてきた互選投句も今年は無事に終わった。
来年もまた頑張ろう。
桑本 栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
毎日、投稿を続け、遅くなっても互選も続けて来ました。
一年を振り返れば感慨深いものがありますね?





(12/30)


万病の源流知る医年惜しむ   孝之

アフガンで命を落とした中村哲医師への追悼句。(原さん、お帰りなさい)
原孝之 北野さん、こんばんは。特選有難うございます。
万病の源は、水なのですね。万物の根元は水ですよね?万病の源は、水であり、
栄養であり、それを保証するのは経済力ですね。まだまだ分からない栄養の力もありますね。
明日が丘ふみ游俳倶楽部の〆切です。この句は出してみます。
(重複投句可)今後ともよろしくお願いします。
原孝之 北野さん、440日連続互選記録更新中だと伺いました。
おめでとうございます。ここまで来たら、五百日、千日ですね。



(並選)


省く物省き独りの年用意   夢積

余分なことは省き質素な年用意。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



あと二つ買ひたしに行くしぐれ空  栄太郎

買物から帰って調べたら、買い忘れのものに気づいた、
仕方ないかもう一度買いに行こう。
桑本 栄太郎 大津留さん、北野さん、大林さん、牧内さん・・
・大変有難う御座います!!。年用意も煤払い、片付け、買物、
正月かざりととても多岐にわたりますね? 我家は二人とも田舎は鳥取であり、
小豆雑煮なのです。餡子が正月三が日では足りないと家内が言い出し、
時雨の中を買い足しに出掛けました。



數え日や純米吟釀買ひ足せり  祐

今年は奮発して純米吟釀にしよう!
牧内 登志雄 北野さん、並選ありがとうございます。
年を越す前に空瓶にならないと良いのですが。





(12/29)


紅白の水引結うて松飾る  浩正

門松などの正月飾りは地方により、家により形が違いますね。
紅白の水引もめでたそうです。
藤倉浩正 北野 和良 さん。特選ありがとうございます。
地方や家によって作法が違いますね。



(並選)


来る年の走り始めて陽の暮るる   夢積

年末の日暮れ、もう正月の兆しに満ちている。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



猪鍋や女盛りの鍋奉行  無智

女盛りの鍋奉行、美味しい鍋が出来上がりそうですね。
福井 栄一郎 北野さん、並選に選んでいただき有難うございます。
嬉しいです。会話も弾んでいるでしょう。



口論の絶へぬ一日や煤払ふ  栄太郎

煤払いで忙しいのに何故か意見が合わず口喧嘩になってしまった・・・
桑本 栄太郎 北野さん、野島さん、大林さん、白川さん、Mutumiさん、
河野さん・・・大変有難う御座います!!。定年後、煤払いも
大好きで行って居る訳ではないのに、家内は家内の方法を押し付けてくるため
いつも口論になります。しかし、ぐっと我慢の上毎年必ず行って居ます。





(12/28)


潮騒も潮香も煮込む漁師鍋   夢積

潮騒も潮香も、が素晴らしい。美味しそうです。
Mutumi Shinogi 北野さん特選ありがとうございます。



(並選)


顔思ひ思ひ出おもひ賀状書く  栄太郎

相手の顔を思い出しながら宛名を書く。思いが届きますように。
桑本 栄太郎 大津留さん、北野さん、岩永さん。SachikoYokoiHayashiさん
・・・大変有難う御座います!!。関東より転勤になり関西へ来ました為、
年賀状での付き合いの知人も沢山居ります。年賀状の宛名を毛筆で書きながら
その人との過去の交流をも想い出しています。
そして、印刷の他に必ず「一言」添えています。



俎板の乾く暇き年用意   寛昭

次々とお節料理を作る忙しい年の暮。
古閑 寛昭 北野さん、ありがとうございます。



寒紅をきりりと引いて背を伸ばす  句林

準備は完了、さあ張り切っていこう。
大林 正 北野 和良 さん ありがとうございます。励みとします。





(12/27)


一二枚しがみつきたり冬紅葉  栄太郎

オーヘンリーの最後の一葉を思い起こさせる。
桑本 栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
詩人、「オーヘンリー」とはと、大変恐れ入ります!!。



(並選)


逝くよりも残る虚しさ年は逝く   夢積

知人が一人、また一人と亡くなっていく寂しい年の暮だ。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



年暮るる光秀の本平積みに  俊文

来年の大河ドラマの主人公、今から本が並んでいる。
河野 俊文 北野 和良 さん、明智光秀は謎の多い人物ですね。
今から楽しみです。



数へ日や村越化石杖を詠む  直

ハンセン病で苦しんだ村越化石の句、
小春日や杖一本の旅ごころ〉は
遍路を自らの人生に重ねて詠んだのだろうか。
大津留 直 北野 和良 さん、化石には杖を詠んだ句が多く、
非常に共感させられます。





(12/26)


夜の更けて自問自答の年惜しむ   夢積

年の瀬を迎え、過ぎた出来事があれでよかったのかと自問自答する。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



(並選)


生きづらきこの世となりぬ虎落笛  栄太郎

窓から聞こえる風の音を聞くにつけ、生きづらい世になったと実感する。
桑本 栄太郎 北野さん、小口さん・・・大変有難う御座います!!。
何かにつけ世の中おかしなことばかりで、自分も含めてこの国の将来が不安ですね?



まだ匂ふ白き伐り口年木積む   美遥

暖炉の傍に積んだ年木の切り口から匂ってくる。
Biyou Utashiro 北野 和良 さん。ありがとうございます



毛糸編む自問自答の黙の中   直美

あの事への返事はあれで良かったのかと、毛糸を編みながら自問する。
高井 直美 北野さん、おはようございます。
ありがとうございます??!ご鑑賞頂いて嬉しいです。どうぞ良い一日を





(12/25)


北風に聞ゆ街路樹たちの歌  眠兎

北風がピューピュー、まるで街路樹たちが歌っているようだ。
河辺 伸一 北野さん。こんばんは。
特選を頂きましてありがとうございます。はい。おっしゃる通りです。



(並選)


相寄りて影の膨らむクリスマス   夢積

二人のシルエットが一つに重なって・・・
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



星もとめ荒野を西へ降誕祭  栄太郎

聖書の物語の一シーン。
桑本 栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
先日の日曜日には教会クリスマスがあり、改めて
イエス・キリストの誕生の意味を再認識しました。



農機具に油滲ませ年用意   寛昭

農家では農機具に油をさしてお疲れ様と。
古閑 寛昭 北野さん、ありがとうございます。





(12/24)


蕭然と古墳の杜や枯木立  栄太郎

古墳の杜に枯木立が厳かに立ち並んでいる。
桑本 栄太郎 北野さん、岩永さん・・・大変有難う御座います!!。
いつも高槻の教会へ訪れる時、阪急電車より眺める古墳の杜です。
つい先日まで冬の紅葉でしたが、この日曜日は枯木立となって
如何にも蕭然とした佇まいでした。



(並選)


義理一つ済ませし会議木の葉髪   夢積

町内会の会議、義理でも出ざるを得ないなあ。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



幸せを買ふかのやうに聖菓買ふ   房子

ワクワクしながらクリスマスのケーキを、家で子どもたちが待っている。
熊谷房子 北野 和良 さん恐縮です。俳句大学の劣等生です(笑)
来年は少し頑張って見ようと思います。励みにさせて頂きます。



立ち上がる琥珀の泡やクリスマス  美音

暖炉で温まりながらシャンパンを飲む至福のひと時。




(12/23)


落葉敷き山悠久の刻を待ち   夢積

落葉の布団を着て山は長い眠りにつこうとしている。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



(並選)


年末の受話器の向こう国訛り  眠兎

故郷の友人に電話して懐かしい国訛りに胸がいっぱいになった。
河辺 伸一 北野さん。こんばんは。ありがとうございます。
お国訛りが郷愁を誘いますよね。



五六個の鼻を撫でゆく柚子湯かな   寛昭

ゆず湯にどっぷりと浸かると鼻先を柚子がゆったりと流れていく。いい湯だなあ。
古閑 寛昭 北野さん、ありがとうございます。



雨降りておとずれ早き冬至闇  栄太郎

冬至は日暮れも早い。もう暮れ始めている。
桑本 栄太郎 大工原さん、北野さん、熊谷さん、岩永さん・・・
大変有難う御座います!!。冬至の日曜日は一年でも一番夜が長いと
言われているのに、雨が降って夜がいつもより早く来た感じでした。





(12/22)


凍道に散らばる月の破片かな  句林

凍った道の氷が月光を反射している。月の破片の措辞がユニーク。
大林 正 北野 和良 さん お選び頂きありがとうございます。
励みとします。



(並選)


沈黙の山を背にして冬至粥   夢積

山は眠った。冬至粥で温まろう。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



ひゅるひゅると古墳の天辺鎌鼬  無智

古墳を吹き抜ける木枯らしだろうか。
福井 栄一郎 北野 和良 さん、並選に選んでいただき有難うございます。
嬉しいです。そのつもりです。。



水鳥の四条の橋に集ひけり   栄太郎

賀茂川に水鳥が楽しそうに群れ泳いでいる。
桑本 栄太郎 大林さん、北野さん・・・昨日の四条大橋は、雨模様でした。
雨を避けるかのように、橋の下の中州に水鳥が終結していました。





(12/21)


一病の二病となりて柚子の風呂   夢積

一病息災というが、年を取りまた一つ懸案が。
Mutumi Shinogi 北野さん特選ありがとうございます。



(並選)


伯州の海は大荒れ石鼎忌  栄太郎

裏日本の冬の海は厳しく荒れている。
桑本 栄太郎 北野さん、岩永さん、Akiko Eguchiさん・・・
大変有難う御座います!!。島根県生まれの原石鼎は紆余曲折もあって、
山陰の伯州の海は



続かない十年日記またも買ひ   慢鱚

十年日記とは思い切りましたね。私は5年日記の5冊目です。
大工原 一彦 北野 和良 さん。ありがとうございます。
お守り代わりに10年買って見ても三日坊主にしていまい、
また新しく買ってしまうのです(笑)



手印もて僧が仏の煤払  浩正

寺院の煤払い、お坊さんも手印を切り真剣だ。
藤倉浩正 北野 和良 さん ありがとうございます。嬉しいです。





(12/20)



思うままあるがままにと冬安居  眠兎

何物にも惑わされない平常心。そうありたいものです
河辺 伸一 北野さん。こんばんは。
特選に頂きましてありがとうございます。
はい。小さな事にくよくよせずに心の自由を持ちたいです。



(並選)


海行かばこの戦慄や十二月   夢積

海行かば水漬く屍・・・太平洋戦争の苦い思い出。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



これもみなあの日の余震冬銀河  霜魚

3.11から長い時が過ぎたが復興はまだ途中だ。
佐藤文彦 北野 和良さん、お選びいただきありがとうございます。
きっと死ぬまであの日のことを思い出しますね。



紺色の唐津の鉢や石鼎忌  栄太郎

子規の弟子・石鼎の忌、故人を偲ぶ。
桑本 栄太郎 北野さん、小口さん・・・大変有難う御座います!!。
小生は以前より原石鼎の大ファンであります。
田舎鳥取県の隣の島根県出身でもあり、
傷心の心を引きずって田舎暮らしを子なって居た時の作品
秋風や模様の違ふ皿二つ」がとても好きです。
その句をもとに食器で詠んで見ました。
田舎では陶器のものを「唐津」とも呼んでいました。





(12/19)


落葉掻く大地の肌の呟きて   夢積

落葉を掃けば大地の呟きが聞こえてくるようだ。
Mutumi Shinogi 北野さん特選ありがとうございます。



(並選)


アベックを繋ぎて襟巻の長し   寛昭

一本の長〜い襟巻で二人の首をつないでいる若い二人。
古閑 寛昭 北野さん、ありがとうございます。



寒海苔を卷いてぱりりと握り飯  祐

寒海苔を巻いたおにぎり。日本人に生まれて良かった。
牧内 登志雄 北野さん、並選ありがとうございます。
梅干しのお握り、野路を巻けば最高です。



おしどりの川底せせるつがひかな  栄太郎

川底に餌を探すつがいのおしどり、仲の良いことだ。
桑本 栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
川べりを散策していて、鴛鴦の番が川底をせせり餌をさがしていました。
中の良さそうな光景が微笑ましく想いました。





(12/18)


紅白の時差二時間や大晦日   慢鱚

NHK海外放送で見る紅白、時差2時間はどこの国?
大工原 一彦 北野 和良 さん。ありがとうございます。
特選にお取り下さりありがとうございます。インドネシアのジャカルタです。
紅白が終わってもまだ現地では10時であと二時間が長いです。



(並選)


廃屋の玄関先に帰り花   夢積

人はいなくなっても花は律儀に咲いている。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



手袋の刺さつてをりぬ垣根かな  寛昭

子どもさんの手袋の片手、持ち主に還るといいですね。
古閑 寛昭 北野さん、ありがとうございます。



一陣の風に木の葉やしぐれ来る  栄太郎

時雨が来て木の葉が風に散っている。
桑本 栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
時雨が来る時は一陣の風が吹きますね!!。





(12/17)


仏僧の落葉で描く達磨かな  泰與

僧が寺の庭の落葉を掃いている。落葉はいつかだるまの絵に・
小口 泰與 北野 和良様 有難う御座います。
高崎市の少林山達磨寺で拝見した景を詠いました。大変嬉しいです。



(並選)


忘年会俳句と歌と艷話   夢積

楽しい俳句仲間との忘年会。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



生駒嶺のゆるゆるうねり小春空  栄太郎

生駒嶺が小春日和に昼寝をしているようだ。
桑本 栄太郎 岩永さん、北野さん・・・大変有難う御座います!!。
阪急京都線から眺める生駒の嶺は小春空となだらかな事もあって、
「ゆるゆる」とうねって見えます。



風花や繊細に舞ふ光とも  美音

風花が舞い光が乱舞している。
向瀬美音 ありがとうございます!





(12/16)


大あくびしたまま干され吹雪鮭   霜魚

吹雪鮭という言葉は初めて見るが、鮭を丸ごと寒風にさらし
保存食を作るのだろう。大あくびが面白い。
佐藤文彦 北野 和良さん
特選にお選びいただきありがとうございます。とても嬉しいです。



(並選)


踏み台に妻の筆跡年用意  夢積

踏み台に妻の筆跡を見つけた。優しい文字だなあ。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



眼鏡換え冴え渡りたる冬景色   幸

眼鏡を新しくしたら、景色が鮮やかに冴え渡って見える。
Sachiko Yokoi Hayashi 北野 和良 様 有り難う存じます!
何だか違う世界に見えて新鮮ですっ!



眩しさの冬の木立や青空に  栄太郎

青空を背に葉を落とし越冬の準備を終えた木立が眩しい。





(12/15)


そろそろと紅を引かうか雪女郎  祐

馬鹿な男を誑かそうと紅を引き準備をする雪女郎、いや銀座のホステスか?
牧内 登志雄 北野さん、特選ありがとうございます。
励みになります。 私の雪女郎はどうにも色っぽいので困ります。



(並選)


一茶忌やトントントンと葱刻む   夢積

トントントンと葱を刻んで葱鮪汁。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



老の打つ箍青々と冬に入る   霜魚

年季のはいった熟練の職人の作業。
佐藤文彦 北野 和良さん、お選び頂きありがとうございます。
職人の技素晴らしかったです。



落葉松の落葉散り敷く駐屯地  栄太郎

落葉松も葉を落とし寒々とした駐屯地。
桑本 栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
阪急桂駅よりほどなく自衛隊桂駐屯地があります。
落葉松で囲まれていて、かなり散り落ちています。





(12/14)


討ち入りの日とぞ思いつつ煤払う   夢積

年末の煤払いをしながら、赤穂浪士の討ち入り、
「明日待たるるその宝船」を思う。
Mutumi Shinogi 北野さん特選ありがとうございます。



(並選)


綿虫の記憶のやうに浮かび来る  栄太郎

頭の中の記憶はどこからともなく浮かび上がる、まるで綿虫のように。
桑本 栄太郎 北野さん、岩永さん、小口さん、石井さん、大工原さん
・・・大変有難う御座います!!。小生の近在でもとても良く見掛けます。
不思議な昆虫ですね!!。



人は皆からくり時計街師走   寛昭

師走で皆さん忙しくからくり時計のように走り回っている。
古閑 寛昭 北野さん、ありがとうございます。



雪もよひ吉良の討たれし絵看板  浩正

赤穂浪士の討ち入りの日のように雪が降ってきた。
藤倉浩正 北野 和良 さん ありがとうございます。嬉しいです。





(12/13)


もうひとり欲しかつたのと雪兎   慢鱚

奥さまがポツリと言った「もうひとり欲しかったの」。
大工原 一彦 北野 和良 さん。特選にお取り下さりありがとうございます。
雪兎のように。。。



(並選)


鮭を獲る密猟なればこそ真顔  霜魚

鮭こっそりと密猟する。バレないようにと真顔になって。
佐藤文彦 北野 和良さん、お選びいただきありがとうございます。
周りを見渡しながら真剣でしたよ。
おいらが見ているとも知らずに(^∇^)



思ひ出を早送りする雪女郎  夢見昼顔

思い出が次々と湧き上がってくる、まるで早送りにように。
岩永静代 和さん、ありがとうございます!!





(12/12)


冬日向良き音立てて庭鋏  千秋

小春日和に庭木の剪定の鋏の音が軽快に響いている。
中野千秋 北野 和良 さん、特選をありがとうございます。



(並選)


鈴鹿峠墨絵暈しの冬霞   夢積

鈴鹿峠に霞がかかりまるで墨絵のような景色となっている。



西国へつづく街道しぐれ虹  栄太郎

京都から西國へ向かう街道にしぐれ虹がかかっている。
詠者は故郷へ思いを馳せているのだろう。
桑本 栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
電車の車窓からの光景ですが、西へ向かう西国街道の見える場所があります。
しぐれ虹がかかり望郷が募るばかりです。



小座敷や二人でつつく鮟鱇鍋  無智

鮟鱇鍋を二人でつつく至福の時。
福井 栄一郎 北野さん、並選に選んでいただき有難うございます。
嬉しいです。





(12/11)


一湾の津々浦々に冬の鳥   夢積

志摩の海に冬鳥が遊び溢れている。
Mutumi Shinogi 北野さん特選ありがとうございます。



(並選)


猟銃の音響きたり薬喰  無智

山里に出てきた熊を猟師が仕留める音。
福井 栄一郎 北野さん、並選に選んでいただき有難うございます。嬉しいです。



堰水の光る四条や都鳥  栄太郎

賀茂川の堰に都鳥が遊んでいる冬の京都。
桑本 栄太郎 北野さん、牧内さん・・・大変有難う御座います!!。
この日の四条大橋は小春日和の気候でとても明るく、
鴨川の水面が眩しいほど輝いて居ました。



武蔵野の一夜明ければ霜柱  正則

並選に頂きます。もう霜柱の季節ですね。
野島 正則 北野 和良 さん、選をいただきありがとうございます。
土のある場所も減りましたね





(12/10)


凶弾に倒れる医師や虎落笛   玉有良

アフガニスタンで凶弾に倒れた中村医師。合掌。
小出有紀 北野さん、ありがとうございます



(並選)


小春日和雀の楽譜電線に   夢積

電線にスズメがずらりと止まりまるで音符のようだ。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



顔見世の三味の音街に四条かな  栄太郎

四条では顔見世の三味の音が賑やかに。
桑本 栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
四条通り商店街では顔見世の三味線の音が響き渡り、この時季を盛り上げています。
又、余談なながら祇園祭りの頃は「祇園囃子」が鳴り響いています。



冬空に鎮魂の青ルミナリエ  俊文

神戸のルミナリエ、ことしも見事な景観だ。
河野 俊文 北野さん、ありがとうございます
今日神戸ルミナリエに来ています。点灯の瞬間は感動??しました。





(12/09)


箱火鉢と小さき文机漱石忌  美音

漱石の旧居跡で箱火鉢と小さき文机を見て在りし日の漱石を偲ぶ。
向瀬美音 ありがとうございます!



(並選)


うるめ干一つ消えうせ漱石忌   夢積

うるめ干が消えた、犯人はきっとあの猫だ
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



若かりし乳房の記憶肉饅頭   慢鱚

まあるくふっくら、暖かくまるで肉饅頭のようだったなあ。
大工原 一彦 北野 和良 さん。ありがとうございます。
しあわせの暖かさですね?



漱石忌のそりと歩む日向猫  栄太郎

猫は日向ぼっこが大好きだ・・・





(2/08)


枯色となりて無聊や猫じやらし  栄太郎

猫じゃらしの穂が枯色となって無聊そうに揺れている。寂しい秋だ。
桑本 栄太郎美音さん、北野さん、Mutumi Shinogiさん・・・
大変有難う御座います!!。枯色となってほほけた猫じゃらしは、
日に輝きいかにも暇そうです。役目を終えた寂しさのようですね!!。



(並選)


楽しさと寂しさ混ざる年忘れ   夢積

楽しい年忘れ会だが、いなくなった友もいて寂しいことだ。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



ラジオから第九流れて冬隣   幸

年末が近づき、ラジオTVから第九が流れて来て年の瀬を実感する。
Sachiko Yokoi Hayashi 北野 和良 様
お選び下さいまして有り難うございます!
気が付いたら急ぎ足でハミングしながら歩いて居たりして!



落葉踏む紅き爪掛け八の字に   祐

内股で歩く和服の麗人、赤い爪掛が鮮やかだ。
牧内 登志雄 北野さん、並選ありがとうございます。
最近は街中では和装の人をあまり見なくなりましたね 。





(12/07)


託すとは勇気ゐること年送る  満徳

先生のご苦労が思われます。
永田 満徳 選んで頂きありがとうございます。
また、ご理解とご協力には感謝申し上げます。



(並選)


朝市の寒鰤提げて年忘   夢積

朝市で活きの良い寒ブリを手に入れた。年忘れの集まりに持参しよう。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



顔見世の声の遠くに大向ふ  栄太郎

賑やかな顔見世興行の様子が目に浮かびました。
桑本 栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
大向うになれるほどの歌舞伎ファンになりたいものです。



冬構夜毎三句の多作多捨  無智

多作多捨、ご苦労さまです。
福井 栄一郎 北野さん、並選に選んでいただき有難うございます。
嬉しいです。





(12/06)


鰤捌く節榑だった漁夫の手   夢積

漁夫が浜辺で獲った鰤をさばいている。
節くれだった手に焦点を当て鮮やか。
Mutumi Shinogi 北野さん特選ありがとうございます。



(並選)


大冬木千手観音めきて立つ  紀宣

千手観音に見立てたところが面白い。
つちたに jt 純一 北野さん、並選に選んで頂きありがとうございます。
嬉しいです。



病脱ぎ友冬天へ翔びたてり   秋子

病の末に亡くなられたお友達。合掌。
Akiko Eguchi 和良さん、ありがとうございます
大好きで、尊敬する友人でした。



鈴懸の実のまろびをり落葉踏む  栄太郎

庭の鈴懸も実と葉を落とし始めた。春までゆっくりと休むが良い。
桑本 栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
鈴懸の大きな落葉に中を歩いて居ますと、毬の実が所どころにあります。
摘まみ上げてみれば意外に柔らかな刺のようです。
櫟落葉、銀杏落葉を散策すれば哲学者になったような気分ですね!!。





(12/05)


御守りを作る社務所や師走巫女   寛昭

師走になると神社では巫女さんも狩り出してお正月の御守作りで忙しい。
古閑 寛昭 北野さん、特選に選んで頂きありがとうございます。



(並選)


兄逝きて背なの寂しき竈猫   夢積

兄が亡くなりなんと寂しいことよ。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



旧姓で呼ぶ人とゆく冬の旅  祐

旧姓で呼ぶ、昔の同級生との旅。なにか秘密の匂いがする・・・
牧内 登志雄 北野さん、並選ありがとうございます。
秘密の匂い…アバンチュール(ちょっと古いか!)の旅。



冬菊の括られ彩に畑仕事  栄太郎

鮮やかな冬菊を刈り取り正月に備えよう。
桑本 栄太郎 北野さん、高井さん・・・大変有難う御座います!!。
冬菊は小花が多いいものの、括られて色鮮やかです。
そのわきにて農夫が畑仕事でした。





(12/04)


水の音すでに冬なり参宮道   夢積

伊勢神宮の参道脇の五十鈴川の水音はもう冬を告げている。
Mutumi Shinogi 北野さん特選ありがとうございます。



(並選)


メモにらみ値札睨める歳の市  無智

歳の市の買い物、メモを見て値段を確かめ・・・
福井 栄一郎 北野さん、並選に選んでいただき有難うございます。
嬉しいです。



熱出るもマスクを顎に吸ふ煙草   慢鱚

風邪を引いてマスクをしたが、好きなタバコは止められない・・・
大工原 一彦 北野 和良 さん。ありがとうございます。
私はもう煙草やめて20年近いですが、この気持ちわからないでもないですね。



青空の濃く深くなりすしぐれ止む  栄太郎

時雨が止んだと思ったら青空が戻ってきた。
桑本 栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
京都の空模様は時雨勝ちです。さっきまでしぐれていたかと想えば、
止んで忽ち青空です。そして晴れているのかと思えば、また降り出しています。





(12/03)


湯豆腐や女の愚痴のふつふつと  祐

湯豆腐の湯が滾っている、まるで女の愚痴を聞くようだ。
牧内 登志雄北野さん、特選をありがとうございます。
愚痴を聞いてあげるのも男のやさしさ、と勝手に思ってます。



数百羽鴨を浮かべて池静か   夢積

渡ってきた鴨が数百羽泳いでいるが池は静かなものだ。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



ここが彼の歌枕とは紅葉踏む  玉有良

昔の歌に詠われた紅葉の名所、なるほど聞きしに勝る景色だ。
小出有紀 北野さん、ありがとうございます?
裏をかいて、外国人だらけの嵐山を皮肉った意味にも受け取れる作りにしてみました。
秋の京都は異常です
北野 和良 有紀さん、なるほど、大宮人が優美に遊んだ場所が、
いまは異国人に占領されてしまっているとの嘆きですね。深い!!



釣人のつり座に居らず蘆枯るる  栄太郎

釣り堀も閑散として釣り人もいない。ああ寂しいなあ。
桑本 栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
桂川の中にある湾処(わんど)の釣場です。先日、阪急電車で通過した時には
穏やかな冬晴れに沢山釣人が居ましたが、この日は冬の雨が降り荒涼とした光景でした。





(12/02)


南座の大屋根黒くしぐれけり  栄太郎

吉例顔見世興行の行われる京都南座の大屋根がしぐれに濡れて光っている。
桑本 栄太郎 北野さん、つちたにさん、小口さん・・・大変有難う御座います!!。
昨日、四条河原町まで出かけましたが急に時雨がフィリ出しました。
南座の吉例顔見世のまねき看板の写真を撮りに行ったのですが、
南座の大屋根が濡れて黒くなっているように思いました。



(並選)


伊勢小春訛り違えて祈り哉   夢積

伊勢神宮も小春日和。参拝する人の訛が珍しい。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



寒空に救急車往く夜明け前   幸

夜明け前に救急車のサイレンが。当地でもそんな夜があります。
Sachiko Yokoi Hayashi 北野 和良 様
夜明け前のサイレンは何故か心に刺さります!



生姜酒湯呑み三杯賜りぬ  泰與

風邪気味だと生姜酒を作ってもらい、つい三杯も飲んでしまった。
下語が面白い。
小口 泰與 北野 和良様 有難う御座います。大変嬉しいです。





(12/01)


新巻がムンクの叫び軒の下   夢積

軒に干された荒巻鮭はまるでムンクの叫びのように口をあけて・・・
Mutumi Shinogi 北野さん特選ありがとうございます。



(並選)


六:四の黒霧島や年忘れ  俊文

薩摩の銘酒黒霧島を六:四に割って・・ああいい味だ。
河野 俊文 北野 和良 さん、ありがとうございます。
黒霧島は、すっきりとした味で旨いですね。



延々と貨車の過ぎ往く枯野かな  栄太郎

貨車の長い列が枯野を走っていく、なんだか寂しい景だ。
桑本 栄太郎 北野さん・・・大阪高槻市の辺りをJRと阪急線が平行して
走って居ます。枯野の田圃に中を時折、貨車が延々と連なって走って居ます。
寂寥感あふれる光景です。



師走待つ木偶に着付ける晴れ着哉   幸

木偶人形にも晴着を着せて正月を迎えさせよう。
Sachiko Yokoi Hayashi 北野 和良 様。小学生時代から歌舞伎座通い
結婚して関西に来てからは文楽劇場通いの人生でした!
床山さんや衣装さんを見せて戴いた想い出が沢山
幸せな時代を経験して来ました。生涯にもう数回.,,.,,.,,