俳句鑑賞文(復刻版)    2019 November       0 トップへ   






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冬帽子思わず脱ぎて芭蕉像   夢積

芭蕉像に出会い、偉大なる先人に思わず帽子を脱ぎ敬意を表する。
Mutumi Shinogi 北野さん特選ありがとうございます。



(並選)


神代から続く流れや紅葉谷   玉有良

この紅葉谷の流れは神代から続いているのだなあ。
小出有紀 北野さん、ありがとうございます。



をさな等のボール遊びや冬紅葉  栄太郎

冬紅葉に北風が吹いているが子どもたちは元気にボール遊びに興じている。
桑本 栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
自宅の3階の窓から下の庭を眺めれば、小学校1〜2生ほどの低学年の子ど達が、
元気にサッカーボールをけって遊んでいました。やはり子供は風の子ですね〜!!。



冬ざれのとんからりんの音を聞く   寛昭

夜なべ仕事のトンカラリンの音、糸巻き車だろうか?
古閑 寛昭 北野さん、ありがとうございます。
熊本の古代遺跡の名前です。
北野 和良 古閑 寛昭 さん、トンカラリンが古代遺跡だったとか。
とんだ読み間違いでお恥ずかしいです。でも、
それだけ広がりのある句だということですね?
Sachiko Yokoi Hayashi 北野 和良様、これは難しいですねぇ!
私も糸巻き車かなにかかなぁ?と読み間違いしました。
古閑 寛昭 Sachikoさん、こんにちは。遺跡の中に洞窟が有りまして、
石を投げたら「トンカラリン」と音がしたそうです。
Sachiko Yokoi Hayashi 古閑 寛昭 ミステリアスで素敵





(11/29)


露凝るや妻の寝起きは無口にて  栄太郎

寝不足か、無口な奥様。そんな日もありますね。
桑本 栄太郎 高橋さん、北野さん、Mutumi Shinogiさん、十河さん・・・
大変有難う御座います!!。ここ数日、急激に朝の冷え込みが強くなり、
中々起きづらくて不機嫌なようです。・・「さわらぬカミさんに祟り無し・・
くわばらくわばら!」のようです。



(並選)


踏む度に過去の飛び散る枯落葉   夢積

枯落葉を踏んで歩く。中七が素晴らしい。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



ただ走り続けひととせ古暦  美音

今年は大変な年でしたね。ご苦労さまでした。
向瀬美音 ありがとうございます!
喧嘩したり、仲直りしたり、また喧嘩したり、嗚呼?



神降りて銀杏落葉に宿りたり  真波

銀杏落葉が神々しく輝いている。
石井 真奈美 北野さん、ご選句ありがとうございます。





(11/28)


年の暮又四人消す備忘録   夢積

悲しくも喪中欠礼はがきが4通も来た。備忘録を消すのは辛い。
Mutumi Shinogi 北野さん特選ありがとうございます。



(並選)


木枯の吹き初む声ぞ真夜の音  栄太郎

真夜中にふと物音で目覚めた。そとは木枯らしらしい。
桑本 栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
真夜中に「ご〜!」という、木枯らしの吹き始めの音に目が覚めました。
気候の変わり目の特に強い風の吹き始めは一瞬に変化のようですね?
句意をくみ取って頂き、嬉しく思いました。



児の声はひらがなばかり冬ぬくし  直美

児の声はひらがなばかり、幼い声を聞くのは楽しい。
高井 直美 北野さん、おはようございます。
ありがとうございます!お気持ちを寄せて下さって嬉しいです??。
どうぞ良い一日を



ジーンズに擦れば光増す林檎  霜魚

りんご狩り、もいだ林檎をジーンズでこすってガブリと噛み付く。甘い林檎だ!
佐藤文彦 北野 和良さん、お選びいただきありがとうございます。
林檎の一番美味しく食べる方法です。





(11/27)


編み掛けのセーターほどくデートあと   慢鱚

素直に読むと今日のデートで破局となり、
彼のために編みかけていたセーターを涙流らに解いていると。
大工原 一彦 北野 和良 さん。特選にお取り下さりありがとうございます。
素直に詠んで頂きとても嬉しいです



(並選)


枝揺れて風まで写し白障子   夢積

冬の冷たい風が枝を揺らし障子には風までもが映っているようだ。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



白き実の楽譜なるべし冬紅葉  栄太郎

冬紅葉に白い実、まるで楽譜のようだ。
桑本 栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
未だ今年は紅葉の残っているアメリカ楓の樹木ですが、
白い実が楽譜のように思えます。



誰彼が逝きと話して煤払  美遥






(11/26)


いりこ入るけんちん汁や母の味   公彦

けんちん汁にいりこを入れるのが我が家流、母の味だ。



(並選)


一茶の忌孤独に冬の陽が沈む   夢積

夕日の沈むのを眺めていて、晩年不遇だった一茶を思い出した。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



飛石の窪みを満たす冬の雨   寛昭

雨水が飛石の窪みを満たしている。冬の淋しさを実感する。
古閑 寛昭 北野さん、ありがとうございます。



じわじわと領土広げし風邪の地図    静代

インフルエンザの流行。中七領土がユーモラス。
岩永静代 和さん、ありがとうございます。
今年は予防接種をする患者さんの出足も早いです!





(11/25)


冬ざれや風を背に負ひ山頭火   夢積

異端の俳人・山頭火が風に向かい歩く姿が目に浮かびました。
Mutumi Shinogi 北野さん特選ありがとうございます。



(並選)


乗換への長き地下道かまいたち  千秋

東京の地下鉄の乗り換えはまるで迷路です。
中野千秋 北野 和良 さん、ありがとうございます?? 
かまいたちもタヌキもキツネもいそうですね。



腹の子も身も焼かれ鰰の黙  緋路

鰰を炙って丸ごと頂く、冬の贅沢ですね。
佐伯 文博 北野 和良 様 選んでいただきありがとうございます。
鰰は卵のプチプチ感がたまりませんよね。



三島忌や銀杏散り積む金閣寺  栄太郎

金閣寺に銀杏落葉。絵のような風景ですね。
桑本 栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
折しも昨日11月25日は三島由紀夫の忌日であり、彼の出世代表作
「金閣寺」をイメージして作句しました。東京市谷の自衛隊駐屯地
での割腹事件は当時東京に在職していましたが、強烈な印象でした。





(11/24)


枯蓮の黙深めたる源氏池  美遥

鶴岡八幡宮の源氏池。枯蓮が並び静かに冬を迎えている。
Biyou Utashiro 北野 和良 さん、ありがとうございます
鶴岡八幡宮へ、行って来ました。紅葉が、美しかったです



(並選)


銀波となりて川辺や枯尾花  栄太郎

川辺の枯尾花が光を浴び静かに揺れている様はまるで銀波のようだ。
桑本 栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
芒の穂がほどけて白髪のような枯尾花となって居ます。
風が吹けば一斉に銀の波のように戦いでいます。



静けさや落葉の上に降る枯葉   夢積

落葉の上にまた枯れ葉が落ちて積もっている。冬は静かにやってきた。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



裸木の天に触手を延ばしたる   静代

葉を落とした大欅が思い浮かびます。触手がいいですね。
岩永静代 和さん、ありがとうございます!!





(11/23)


山茶花の散る生垣の朝を掃く  浩正

優しい色の山茶花も散ってしまった。朝を掃くの措辞が素晴らしい。
藤倉浩正 北野 和良 さん。特選なんて光栄です。
ご鑑賞も嬉しく拝読しました。励みになります。



(並選)


小春凪好きで凡凡浦に老ゆ   夢積

小春凪の海を眺めていると心が安らぐ。
凡凡と老いる、それでいいじゃないか。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



小雪や鳴くものの声聞かざりき  栄太郎

小雪が降った。草むらではもう虫の声も聞かれなくなった。
桑本 栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
昨日23日は折しも「小雪」の日でした。
朝から肌寒い所為か鳥などの鳴かぬ静かな朝でした。



祝日の昼酒許す勤労感謝の日  俊文

祝日だ、遠慮なく昼酒を楽しもう。
河野 俊文 北野 和良 さん、ありがとうございます。
心が落ち着きますね。





(11/22)


石一つ仏となりて達磨の忌   夢積

石の上に三年、必死で修行することが大切だ。
Mutumi Shinogi 北野さん特選ありがとうございます。



(並選)


方丈の庭の一隅柿花火  暢

たくさんの実をつけた柿が葉っぱを落としまるで花火のようだ。
(柿花火は冬の季語のようですがどの歳時記を使われていますか?)
中村 暢夫 北野 和良 さん、ありがとうございます。
私は角川文庫の歳時記ですが、柿花火という季語は、ネットで見つけました。
北野 和良 角川、合本、ホやネットのきごさい歳時記にもありませんね。
こういう新しい季語は扱いが難しいです。



ぐんぐんと皇帝ダリアゆらす空  祐

皇帝ダリアが空を揺らすという逆転が面白い。
牧内 登志雄 北野さん、並選ありがとうございます。逆転、嬉しいです。



パソコンの機嫌ななめや冬ざるる  栄太郎

時々理由もなく不機嫌になるパソコン、困ったものですね。
桑本 栄太郎 大津留さん、北野さン、つちたにさん、十河さん・・・
大変有難う御座います!!。寒くなったせいか突然パソコンが
理由(わけ)もなく不機嫌になる事が有ります。急ぐ時には
とても困ります。時々、ご機嫌もとる事が必要なようです。





(11/21)


湖の深さを測る冬の月  美音

煌々と冴え渡る冬の月の光が澄んだ湖の底深くまで届いている。
摩周湖だろうか。
向瀬美音 ありがとうございます!



(並選)


飛行雲冷え来し里の柿簾   夢積

柿簾を仕上げるような寒さがやってきて、空には飛行機雲。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



友からの喪中はがきに夫の文字  静代

親友の逝去を知らせるはがき、ご主人の文字が悲しい。
岩永静代 和さん、ありがとうございます。喪中欠礼って
季語になってもよさそうなのに、、、あんまり悲しい季語は良くないんですかね?



きのふより今朝の色濃き窓の冬  栄太郎

窓の外を見ていると日一日と冬が迫ってくるのを実感する。
桑本 栄太郎 北野さん、岩永さん・・・大変有難う御座います!!。
住まいの3階の窓から見える庭紅葉が日毎に綺麗になって行きます。
愈々冬ですね!!。





(11/20)


木枯の音に海鳴り夜もすがら  栄太郎

夜もすがらの木枯らしと海鳴りの音、旅の宿だろうか。
桑本 栄太郎 北野 和良 さん・・・大変有難う御座います!!。
田舎鳥取の故郷は日本海の海も近く、冬になれば凩とともに
一晩中海鳴りの音が響いて居ます。懐かしくも厳しい山陰の冬です。



(並選)


湯豆腐の呟きを聞く独りかな  夢積

呟きを聞くが身にしみます。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



白きもの一気に山も里も冬  霜魚

いよいよ冬将軍のお出まし。
佐藤文彦 北野 和良さん
お選びいただきありがとうございます。ついに来てしまいました



里山の墨繪となりし冬の霧  祐

一面の朝霧で墨絵のような景色に。
牧内 登志雄 北野さん、並選ありがとうございます。





(11/19)


芭蕉忌や魚臭漂ふ舟溜り   夢積

舟溜りにはいつも魚臭が漂っている。旅の芭蕉もこの匂いを嗅いだだろうか。
Mutumi Shinogi 北野さん特選ありがとうございます。



(並選)


冬座敷の法事いつしか従姉弟会  静代

久々に親族が集まった法事の席、思い出話も弾みいつしか従姉弟会のような雰囲気に。
岩永静代 和さん、ありがとうございます。
法事の席って、親族の集まりみたいになってきますね。それぞれが代替わりして。
それはそれで、故人も嬉しいのではないかなぁと思います。



冬の駅塾の少年眼鏡拭く  眠兎

駅で列車を待つ少年、メガネを拭いて塾の講義を思い出す。
河辺 伸一 北野さん。こんばんは。ありがとうございます。



里村の辻の地蔵や石蕗の花  栄太郎

辻の地蔵様の傍にはやさしい石蕗の花が。癒やされるなあ。
桑本 栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
家から20分ほど歩けば、京西山の山里に着きます。
タイムスリップしたような山里には辻地蔵があります。
鳥取の田舎より鄙びていて良く散策にて訪れています。





(11/18)


どの子にも笑ひ癖あり七五三   寛昭

七五三祝の子どもたちの笑顔が目に浮かびました。
古閑 寛昭 北野さん、特選に選んで頂きありがとうございます。



(並選)


黄落や風にきらめき歌ひをり  栄太郎

黄落が楽しそうに散っていく。
桑本 栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
ここの所天候は良いものの、午後には風も出て紅葉、
紅葉がきらきら歌うように散って行き、とても風情があります。



音たてて木葉落ち来る九十九折   泰與

九十九折の山道に木の葉が音を立てて降ってくる、風情がりますね。
小口 泰與 北野 和良様 有難う御座います。大変嬉しいです。



笑ふ目のしずかな拒絶冬の月  真波

ドラマの一シーンのようです。
石井 真奈美 北野さん、ご選句ありがとうございます。





(11/17)


竹馬で競い通りの駄菓子屋へ  眠兎

竹馬に乗れるようになって大得意。駄菓子屋さんまで競争しよう。
河辺 伸一 北野さん。こんばんは。ありがとうございます。



(並選)


くだら野や奥に広ごる青き空   美音

荒涼とした冬の野原、空だけは明るく青い。
向瀬美音 ありがとうございます!



外つ人の子連れ多きや冬の京  栄太郎

京都を訪れる異国人には家族連れも多いのだ。
桑本 栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
外国人旅行者の多いい野は、とても良い事ですが
子供の学校はどうなっているのか? ととても気になります。



柳葉魚食うアイヌの伝説噛み締めつ   公彦

柳葉魚とアイヌ伝説、面白いです。





(11/16)


蜜柑摘む青き空から二つ三つ  祐

晴れた青空の下で楽しくみかん狩り。青き空からの措辞が素晴らしい。
牧内 登志雄 北野さん、真奈美さん、藤倉さん、特選、
並選ありがとうございます。とても励みになります。



(並選)


雪女七つ道具を隠し持つ  静代

男を惑わす恐ろしい雪女、バッグの中には七つ道具が。
岩永静代 和さん、ありがとうございます!!



放れ雲浮かび動ぜず冬の嶺  栄太郎

遠くの嶺の上にじっと動かずに留まっている放れ雲。
山を見守っているのだろうか。
桑本 栄太郎 北野さん、つちたにさん・・・大変有難う御座います!!。
ここの所、冬晴れの日が続き時折放れ雲を見る事が有ります。
もう少し続いて欲しいと願うばかりです。



噴水に冬日爆発する真昼   美遥

噴水(夏)と冬日(冬)がガチンコ勝負。まさに爆発だ。
Biyou Utashiro 北野 和良 さん、ありがとうございます





(11/15)


粛々と大嘗宮の夜半の月   玉有良

滞りなく終わった皇室の行事。
小出有紀 北野さん、ありがとうございます?
即位の儀と、大嘗祭はなかなか詠める機会はないので、
詠めて選んでいただき嬉しいです



(並選)


点す灯も消す灯もひとつ青桃忌   夢積

青桃忌⇒桃青忌のタイプミスですね?
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます、
最近ミスが多くなりご迷惑おかけしてすみません。



野良猫と少し話して一茶の忌  秋子

野良猫に話しかけるユーモラスな作者。
Akiko Eguchi 和良さん、ありがとうございます。嬉しいです。
仲のいい地域猫がよく話しかけてくるんです



蘆の穂の絮となりたる中州かな  栄太郎

賀茂川の中洲の景だろうか。
桑本 栄太郎 石井さん、北野さん、岩永さん、熊谷さん、小口さん
・・・大変有難う御座います!!。小生はいつも平明で分かりやすく、
それでいて奥に深い句を目指しています。しかし、そこが難しい!!。
何時もあり来たりのような句になり勝ちな事が、悩みの一つです。





(11/14)


船頭の菅笠濡らす初時雨   寛昭

川下りの舟の船頭さん、菅笠を被り棹を指す。
舟歌の声も渋く折よく時雨となったなあ。。
古閑 寛昭 北野さん、特選に選んで頂きありがとうございます。



(並選)


幾曲がり難所を越えて芭蕉の忌   夢積

曽良と二人で旅をした芭蕉、苦労も多かったろう。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



二人寄り五人に増える日向ぼこ  静代

二人での立ち話に一人また一人と仲間が増えて。
岩永静代 和さん、ありがとうございます。
暖かい日差しの下では、ついついそうなりますね(笑)



すき間風いまだ端緒の吾が文芸  栄太郎

文芸の道は奥深い。長くやっているつもりでも
まだまだ端緒についたばかりのようだ。
桑本 栄太郎 北野さん、岩永さん・・大変有難う御座います!!。
いやいや!我が事です。市堀先生の深い解説を伺っていますと、
「何をやっていたんだろう?」と愕然たる想いです。





(11/13)


芭蕉庵印象派めく草紅葉   夢積

草紅葉の芭蕉庵を訪れた。中七の措辞の意外性。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



(並選)


暮れてなほ緋色尽きざり冬紅葉  栄太郎

冬紅葉の鮮やかさが目に浮かぶ。
桑本 栄太郎 古閑さん、北野、小林さん・・・
大変有難う御座います!!。本当の紅葉の美しさは
これからの、照紅葉ですね?



その先の自分探しや秋収  亜仁子

秋の収穫作業を終えた。これからは自分探しに時間を使おう。
Aniko Papp 選んでいただき、ご鑑賞、ありがとうございます。
嬉しいですね。



桐箱の紅絹に抱かれし菊の椀   幸

大切な菊の椀。紅絹を外しさあお点前だ。
Sachiko Yokoi Hayashi 北野 和良 様
駄句にお目を止めて戴き有り難うございます!精進致します





(11/12)


冬菊となれど色香をそのままに  千秋

冬菊にも色香は残っている。私もそう有りたいものだ。
中野千秋 北野 和良 さん、ありがとうございます
葉は枯れても花は最後まで体裁を保つので、菊は偉い。



(並選)


片減りのスニーカー干す時雨の忌   夢積

スニーカーの片方だけがすり減っている。歩き癖が悪いのだなあ。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



黄落といふひと時に出会ひけり  栄太郎

見事な銀杏に井伊直弼の生涯が偲ばれる。
桑本 栄太郎 北野さん、小口さん・・・大変有難う御座います!!。
先年彦根城を訪れました時、井伊直弼の居宅の庭に良い天気で
風も全くないのに、銀杏黄葉が降るように散っていました。
余りの感動的光景に、声も出ない程でした。樹木の葉が落葉になって
散る事は風や雨ばかりではなく、ある時季が来れば樹木自らが
葉を落とすようです。当にその時季に遭遇しました。



釣竿の一閃するや冬日和  祐

浮きが沈み当たりが来た。すかさず竿を上げる、大物だ!
牧内 登志雄 北野さん、並選ありがとうございます。
今日は天気が良かったのでかなりの釣り人の数でした。





(11/11)


この風に乗れば故郷へ神渡し  栄太郎

神渡しの西風が吹いている。この風に乗れば私も故郷の島根へ帰れそうだ。
桑本 栄太郎 北野さん・・・特選にお取り頂き大変有難う御座います!!。
11月は全国の神様が出雲に集合して、縁談の相談をすると言われ、
お見送りの風が吹くと言われています。故郷は京都からでは
その一つ手前の鳥取ですが、一緒に故郷へ帰りたいものです。



(並選)


祝意受け潤む皇后冬薔薇   静代

パレードの皇后様。沿道の声に泪を流されていた。
岩永静代 和さん、ありがとうございます。
皇后様の表情が途中から変わっていたのに気づきました。
笑顔ではいらしたけど、こみ上げてくるものがあるのを感じて、
私自身も、涙しました。



程々を座右の銘に時雨の忌   夢積

時雨の忌(芭蕉)。私も翁に習い程々に生きたいものだ。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



囲炉裏端今はスマホでバラバラに   慢鱚

囲炉裏端に集う家族も今はてんでにスマホを弄っている・・・
大工原 一彦 北野 和良 さん。ありがとうございます。
昔の冬はこたつを囲んだりして家族の団欒で温かい想い出があります。





(11/10)


瀬の音を頼りにたどる紅葉渓  満徳

渓谷沿いの紅葉の名所。高尾山にもこのような場所があります。
永田 満徳 選んで頂きありがとうございます。
熊本でも有数の紅葉渓谷です。ぜひ一度はお越し下さい。



(並選)


父母の墓地寂しからむと帰り花   夢積

父母の墓地の傍に返り花が。きっと慰めてくれているのだろう。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



小春日に輝いてゐるティアラかな  千秋

祝賀御列の儀の皇后様。ティアラが光りお幸せそうでした。
中野千秋 和良さん、ありがとうございます



冬ぬくしパンタグラフの影と行く  栄太郎

電車の窓からパンタグラフの影が並走しているのが見えた。のどかだなあ。
桑本 栄太郎 北野さん、岩永さん、Mutumi Shinogiさん・・・
大変有難う御座います!!。毎週日曜日には、高槻に在りますキリスト教の教会へ
礼拝に訪れています。その阪急電車からの光景ですが、明るい冬の日差しに
車窓からパンタグラフの影が並走していることに気付きました。





(11/09)


ハーブティーの琥珀の光無月かな  美音

待っていた名月があいにく無月。ハーブティーの琥珀の光で我慢するか・・・
向瀬美音 ありがとうご座います!



(並選)


早々と季の移ろいや冬に入る   夢積

今年の秋は短い。はや冬の気配がやってきた。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



綿虫に言えない本音ことづける  たけし

言えない本音は綿虫に託そう。どこかへ運んでこっそり捨ててくれ。
小林 たけし 北野 和良 さんありがとうございます。
言わぬが花もありますね



初冬と言へど色付きうすきまま  栄太郎

暦で冬となったが今年の樹々の色づきは遅い。
桑本 栄太郎 北野さんん・・・大変有難う御座います!!。
今年の冬は早いのか遅いのか季節感が狂ったままのようですね!!。





(11/08)


トーストのポンととび跳ね冬来たる  栄太郎

特選に頂きます。ポップアップ式のトースター、
熱々のパンに冬を感じる、面白いです。
桑本 栄太郎 野島さん、北野さん、小口さん・・・大変有難う御座います!!。
今ではオーブントースターを使用していますが、暦の上では冬と言っても
穏やかな日差しの立冬です。日溜りの中の朝食に過去の郷愁を覚えました。
又、これからの寒さに備え心構えなども詠んで見ました。



(並選)


訃報来て秋思の中に沈み込み   夢積

近しい人の訃報、寂しいですね。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



焼芋屋天秤計りは匙加減   慢鱚

焼芋屋の兄ちゃんのうれしいサービス。
大工原 一彦 北野 和良 さん。ありがとうございます。
アバウトですよね。



茶の花や漫画で古典読みたる子  無智

近頃の子供は古典も漫画で読むようになった。読まないよりは良いことだ。
福井 栄一郎 北野さん、並選に選んでいただき有難うございます。
嬉しいです。いつ、漫画が卒業できるかな?





(11/07)


初霜や亡きおほばばの着道楽  美遥

初霜の季節となった。冬の着物を見繕いながら、
亡き祖母の着道楽を懐かしく思い出す。
Biyou Utashiro 北野 和良 さん。ありがとうございます



(並選)


子に頼る心持つまじ冬支度   夢積

いつまでも自主独立の気持ちを持ち続けよう。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



朝市やものみゆさんで飛騨の秋  眠兎

飛騨の旅、朝市は活気にあふれている。
河辺 伸一 北野さん。こんばんは。ありがとうございます。
飛騨高山は秋は良いですよね、景色も、食べ物も酒も。



ひつじ穂の世をしのぶかに稔りけり  栄太郎

刈り取った稲の株に新たに生える穂、健気とも世を忍ぶ姿とも見える。
桑本 栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
十数年前会社の業績不振により痛くもない「肩たたき」を経験しました。
大変気分的にも落ち込み、ある日気分転換がてらに田園散歩に出掛け
ひつぢ穂のうっすら稔った穂に気付きました。刈り取られた稲株より芽を出し、
誰からも期待されないのに穂を出し稔るその光景に大変感動しました。
稲株さえも生きている内は精一杯生きながらえ、その上子孫まで残そうと
しているのです。その後どんな処遇となっても甘んじようと思い会社に残りました。
ひつぢ穂を見る度に、その当時の思いが蘇ります。





(11/06)


伊勢湾をひと跨ぎして鷹渡る   夢積

伊勢湾を跨いで鷹の渡り。とても大きな景ですね。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



(並選)


浅間嶺へ日の退くや夕化粧  泰與

浅間嶺に陽が沈んでいく。朱に染まった山はまるで夕化粧をしているようだ。
私も夕化粧をしてあの人を待とう。
小口 泰與 北野 和良様 有難う御座います。大変嬉しいです。



一點の炎となりし櫨紅葉  祐

櫨紅葉の鮮やかさを一點の炎と措辞して見事。
牧内 登志雄 北野さん、土谷さん、並選ありがとうございます。



八千草の薫る野風や永遠(とわ)となる  栄太郎

八千草薫さんを上手く詠み込みました。脱帽。
桑本 栄太郎 大津留さん、野島さん、北野さん、大工原さん、小口さん
・・・大変有難う御座います!!。女優の八千草薫さんは、
小生の物心ついたころからの憧れの女性でした。大きくなり結婚する時は、
あのように美しく優しそうな女性と結婚したいものと想っていました。
その事を想い追悼句としました、





(11/05)


縄文の匂ひして栗焼かれけり  満徳

美味しい焼き栗、その匂いに縄文を感じる作者。
永田 満徳 選んで頂きありがとうございます。
あの素朴な匂いはいいですね。



(並選)


ワイパーに紅葉を連れて帰宅せり   寛昭

ドライブから帰ってきたら、ワイパーに紅葉が。
見事な紅葉の景色だったなあ。
古閑 寛昭 北野さん、ありがとうございます。



文化の日メダル言祝ぐ両陛下   夢積

文化の日、勲章を授与された両陛下。受賞の皆さん、おめでとう。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



双葉菜の畝にかそけき日暮かな  栄太郎

並選に頂きます。
桑本 栄太郎 岩永さん、北野さん・・・大変有難う御座います!!。
近在の田園の夕方の実景です。蔬菜農家の畑では、畝ごとに日にちをずらして
野菜を栽培しています。その中の一畝はまだ双葉菜に毛の生えた程で、
畝の土色と相まって可愛らしく美しものです。





(11/04)


見はるかすコキア紅葉の丘の道  泰與

国立ひたち海浜公園のコキアの丘が見えました。
小口 泰與 北野 和良様 有難う御座います。大変嬉しいです。



(並選)


車内に漂ふ魚臭秋の鯖   夢積

思いがけず鯖がよく連れた。今夜は鯖づくしだ。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



あらばしり富士の伏流水の酒  暢

富士の伏流水が研いた新酒。
(季語が酒なので、最後の酒は余計。もうひと工夫欲しいところ)
中村 暢夫 北野 和良 さん、ご教示ありがとうございます!



身の丈といふは胡乱や秋寒し  栄太郎

大臣の失言で計画は延期へ。なんともお粗末な話だ。
桑本 栄太郎 北野さん、岩永さん、大津留さん・・・
大変有難う御座います!!。全くもって日本の政治は胡乱なる事
この上ないですね?加計学園疑惑の晴れない侭の文科大臣とは、
恐ろしい教育の現場です。その上「身の丈」発言とは、
上から目線の格差是認の大問題発言です。そもそもオリンピックと言い、
英語試験と言い、当事者の事を少しも考慮しない今の世の中、
政治は大間違いです。何事も民意無視ではありませんか!!。





(11/03)


ぼつてりと男誘ひし通草かな  真波

丸々と実った通草の実、男を誘っているみたいだ。
石井 真奈美 北野さん、特選にお選びいただきありがとうございます



(並選)


からたちの実の夕闇に白秋忌  栄太郎

黄色い枸橘の実が匂っている。奇しくも白秋の忌日だ。
桑本 栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
夕闇の中に刺にくるまったからたちの実を見掛けました。
昨日は折しも北原白秋の忌日でしたね?



ホロコーストの写真展や秋深し   夢積

ホロコーストの写真展を見た。淋しさがひとしお身にしみる。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



白菜の瑞々しさを一夜漬け  正則

採れたての白菜、この瑞々しさを一夜漬けにしてさっそく頂こう。
野島 正則 北野 和良 さん、選、鑑賞、ありがとうございます。嬉しいです。





(11/02)


安曇野の一山百円キズ林檎   慢鱚

水害にやられたリンゴが一山百円で売られている。
傷物でも買ってあげ復興の手助けをしたい。
大工原 一彦 北野 和良 さん。特選にお取り下さり
ありがとうございます。素晴らしいご鑑賞も嬉しいです。
キズ物でも充分美味しいのです!



(並選)


その肉がうごめくごとし鶏頭花  千秋

鶏頭の花弁の形を中七うごめくごとくが生々しく描写している。
中野千秋 皆さま、ありがとうございます。 鶏頭の花が、
うねるような感じをわかっていただいてありがとうございます



金色の光る売地やゑのこ草  栄太郎

売地にえのこ草が茂り金色に輝いている。早く売れるといいが。
桑本 栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
売地となっても何年も売れない空き地に、
草が生えゑのころ草の穂が金色に光って居ます。



翅透しキチキチ飛蝗着陸す   夢積

透けた翅のキチキチ飛蝗。お前の元気にあやかりたいものだ。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。





(11/01)


斎宮の和琴の調べ秋深し   夢積

伊勢神宮の斎宮から大嘗祭の琴の音が流れてくる。厳かな景。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



(並選)


秋光を分け合ふ海と空の蒼  美音

大きく清明な景、秋光を分け合ふが素晴らしい。
向瀬美音 ありがとうございます!



峰の端に新月出でぬ秋の宵  栄太郎

日本画を見るようなきれいな景色。
桑本 栄太郎 北野さん、鎌田さん・・・一昨日の夕方
外出より帰宅途中にふと西の嶺を見上げましたら、鎌のような新月が
出ていました。ほんのり赤い西空の新月は、とても風情がありますね!!。



吊るし柿珠玉の如く輝きて   公彦

心をこめて作った吊るし柿、日毎に色づいて美味しく仕上がってきた。
大津留 公彦 北野 和良 さん 選句ありがとうございます。