俳句鑑賞文(復刻版)    2018 November       0 トップへ   






(11/30)

仇枕つもる想ひと今朝の雪   玉有良

有紀さんの今日の三句は同根のようにも読めるが、この句では
想い人がありながら共寝を果たせないやるせなさがせつせつと胸を打つ。
小出有紀 北野さん、ありがとうございます。
今日の3句は「黒髪」という舞の歌詞からインスピレーションを得ました。
「一人寝」を使うことはあったが、同じ意味で「仇枕」
「片敷き」があると知れたのは収穫でした。



(並選)

ブラウン運動の如く師走の街走る  真波

気体分子の無秩序な運動と師走の街を行き来する人並みを重ねたところが面白い。
石井 真奈美 北野さん、ご選句とご鑑賞ありがとうございます。
高層ビルから下を眺めた様子を見て、常々思っていました。



耳朶の硬さ干し柿粉をふく  正則

粉を吹き始めた干し柿、触った硬さでそろそろ食べ頃かなと。
野島 正則 北野 和良 さん、選、鑑賞ありがとうございます。
励みになります。



青空に際立つ白さ枇杷の花   孝之

青空と枇杷の白い花との対比が鮮やか。
原孝之 北野さん、こんばんは。ご選句と鑑賞有難うございます。
本日、キャンパスの枇杷の花が咲いているのに気付きました。
青空に白い花が映えていました。





(11/29)

焼芋の湯気も頬張る昼餉かな   夢積

中七の措辞で夢中になって食べている様子が覗えます。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



(並選)

石蕗の枯れても意地の黄色かな  祐

枯れかけても頑固に黄色、「意地の」にハットさせられました。
牧内 登志雄 北野さん、野に咲く花の意地でしょうかね。



鮟鱇とにらめっこして負けにけり   直美

鮟鱇の吊るし切り、目が合っちゃったのかなぁ。
高井 直美 北野 和良 さん、ご選句ありがとうございます!
熱海の市場で鮟鱇に睨まれました笑。



珈琲の湯気に揺らぎし冬銀河   幸

暖かく入れた珈琲の湯気の向こうに冬銀河が揺らめいている。
お好きな豆は何ですか? 僕はモカだけど・・・
Sachiko Yokoi Hayashi 北野 和良 様 並選 ありがとうございます
モカの香りも好きですが深めの煎り方が良いですね!





(11/28)

山茶花や角曲がれども曲がれども  静代

山茶花の生け垣、角を曲がってもまだまだ続く。
曲がれども、のリフレインが効いていますね。
岩永静代 北野 和良 さま、ありがとうございます。とても嬉しいです



(並選)

北窓を塞ぎ友との酒と鍋  無智

訪ねてきた友達と鍋を囲み銘酒に酔いしれる至福のひと時。
福井 栄一郎 北野さん、選んで頂き有り難うございます。



もう一件寄らうよなんて小夜時雨   千秋

終電にはまだ時間がある。
もう一軒行こうよ、旨い酒と美味しい料理の店があるんだよ。
中野千秋 和良さん。ありがとうございます



ちくわぶのやうな恋しておでん酒   草民

ちくわぶはドーナツのように中が空洞。
空っぽの恋をして屋台でやけ酒なのか?
山野辺 茂 北野 和良 北野さん、ありがとうございます。
だしを吸わないとおいしくなりません。もちもちねちやねちや。





(11/27)

フラスコに冬の日溶かし媚薬かな   真波

私は恋の魔術師。◯と□と△を混ぜて後は冬の陽で温めるだけ。
さあ最強の媚薬の出来上がり、あの人に一口飲ませればもうメロメロよ。
石井 真奈美 北野さん、特選と素敵なご鑑賞、嬉しいです



(並選)

君との恋紡ぎゆくかに毛糸編む  双葉

恋は一筋には進まない。行ったり来たり戻ったり。
新名勝之 ありがとうございます。
恋を作り上げていく様子と毛糸との取り合わせが良いなと思って詠みました。



房総の民宿朝より金目鯛  正則

金目鯛が高級魚になったのはいつ頃からだろう。
房総の民宿では、朝からそんな高級魚がさりげなく。
野島 正則 北野 和良 さん、選、ありがとうございます。
子供の頃は、鰺の干物、よく食べたものです。



句会終え熱燗句会始まりぬ   公彦

句会が終りこれから熱燗で句談義の懇親会。
大津留 公彦 北野 和良 さん 有難うございました。
昔は二次会句会をよくやってました。





(11/26)

冬の陽を羽織りて歩幅大きくす   静代

陽を羽織り、が素晴らしいです。小春日和で歩幅も広がりますね。
岩永静代 北野 和良 さま、嬉しいです! ありがとうございます。
冬のウォーキングも、励みになります



(並選)

一人居の仮設住宅寒昴   玉有良

今も仮設住まいをされている独り者。寒昴が響きます。
小出有紀 北野さん、ありがとうございます



木の実落つ図書館と言ふ黙の城   夢積

静粛な図書館。窓の外には木の実が降っている。静と動の対比がお見事です。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



鬼柚子や粗野な男の腕まくり   真波

ゴツゴツした鬼柚子。粗野な男そのものですね。
石井 真奈美 北野さん、ご選句ありがとうございます





(11/25)

多国語にただ一様に紅葉散る   静代

外国人観光客が増え、たくさんの国の言語が飛び交う観光地。
紅葉は平等に人々に艶な姿を披露している。
岩永静代 北野 和良 さま、ありがとうございます。
京都はホントにたくさんの外国のかたでいっぱいでした。
私はまだ、俳句とであって日が浅く、吟行というのをしたことがありません。
でも、他所に出向くと、ホントにその場でしか味わえない感慨が
沸いてくるものだなあと、思いました。
毎日の生活のなかでも、小さな感慨に出会えたら幸せだなと思っております。
また、折あれば、他所に出向いて、新たな発見があればよいなと思っています。
ありがとうございました。



(並選)

プラチナの波のうねりや冬の月   真波

冬の月に照らされ、波がプラチナ色に光っている幽玄な景。
石井 真奈美 北野さん、ご選句ありがとうございます。
美しさを表現するのが難しいです。
北野 和良 プラチナの、が成功していますよ。



外つ人のインスタ撮りや冬の京  栄太郎

京の街も外国人観光客で賑わっている。
彼らは熱心に写真を撮りインスタに投稿して宣伝をしてくれている。
桑本 栄太郎 北野さん・・・昨日京都市内、四条大橋〜花見小路、
祇園界隈、高瀬川界隈を散策しました。物凄い人出です。
特に花見小路は車の通るのに危険な程でした。



冬紅葉はにわ置かるる御陵山   孝之

仁徳天皇陵のことであろう。発掘の進展を紅葉も見守っているようだ。
原孝之 北野さん、こんにちは。ご選句と鑑賞有難うございます。
昨日、福岡県朝倉市の恵蘇八幡宮にある斉明天皇の御陵山に行きました。
白村江の戦いに斉明天皇自ら出陣されていたのでしょうか?
中大兄皇子も来られていたのでしょうか?
公園には、天智天皇の小倉百人一首の歌碑もありました。
北野 和良 原さん、斉明天皇の御陵山のことだったのですね。
7世紀の天皇家と蘇我氏との争いの中、斉明天皇(皇極天皇)は悲劇の人ですね。





(11/24)

引力と過疎がたたかふ大根引き   果連
引力(力技)と過疎との意外な取り合わせに脱帽です。
川崎 果連 北野さん、ありがとうございます。光栄です。



(並選)

制服の園児の笑顔大根引  無智

保育園・幼稚園児に大根や薩摩芋の収穫体験。
子どもたちの歓声が聞こえます。
福井 栄一郎 北野さん、選んでいただき有難うございます。



モノリスに住むは真冬の選択肢  沙羅

2001年宇宙の旅を思わせるモノリス。そこに住む?
意味を解しかねますが何故か惹かれる句です。
長井美佐子 北野 和良 さま ありがとうございます。
訳のわからない句でごめんなさい。
説明すると野暮かもしれませんが、冬眠の句です。
よく裏表があると言いますが、世の中は多面体。
こんなモノリスに隠れてジッとするのもありかと。
それは冬だろうと思います。そんな句です。



余生とは冬支度せず不貞寝かな   夢積

開き直っての不貞寝、面白いです。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



五世紀の円筒埴輪眠る山  俊克
仁徳天皇陵発掘のニュースから、ですね。好きな句です。




(11/23)

じわりじわり錆びる齢や冬めきぬ   夢積

老境の心境を、錆びる齢と喝破され、同感します。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



(並選)

小雪のササラ電車は試運転  俊克

ササラ電車とは、札幌の市電の雪掻き専用車のことだとTVニュースで見た。
いよいよ深い雪のシーズンが始まった。
大久保 俊克 北野 和良 さん、ありがとうございます。嬉しいです。(*'▽')



大山寺羽衣の如冬紅葉   正則

大山寺は神奈川県の山、江戸時代には大山詣でが盛んに行われていた。
中七が見事な紅葉の景を強調している。
野島 正則 北野 和良 さん、洗濯、大山詣りの鑑賞、
ありがとうございます。励みになります^ - ^



短日やこうして一日(ひとひ)一年と  十河智

「老人の一日は長いが一年は短く、子供の一日は短く、一年は長い」と言いますね。
十河 トモ子 北野 和良 さん、ありがとうございます。智





(11/22)

木枯や血の気の失せてゆける山   孝之

中七の比喩が新鮮です。
原孝之 北野さん、こんばんは。特選と鑑賞有難うございます。
本日、福岡市に木枯がやって来ました。福岡市の東に聳える宝満山の峰々が
青白く見えました。紅葉の血の気を削ぐような木枯でした。



(並選)

空を切る鋏と思へ冬鴎  沙羅

かもめが風を切って飛ぶ姿が目に浮かびました。
長井美佐子 北野 和良 さま。ありがとうございます!嬉しいです!



風冴ゆる心は風の通り道  亜仁子

吹き抜ける風で心を洗いたいです。
Aniko Papp 選んでいただき、ご鑑賞、ありがとうございます。嬉しいですね。



すでに早や裸木となるしだれ柿  栄太郎
初冬の寒々しい景色が見事に切り取られています。
桑本 栄太郎 北野さん・・・落葉の早い柿に種類は既に裸木となって居て、
s無寒とした感じです。





(11/21)

紅葉して楼門の朱と競ひけり   満徳

朱塗りの楼門と真っ赤に染まった紅葉。色鮮やかな景色が浮かびます。
永田 満徳 選んで頂きありがとういます。
やはり吟行は視点が確かでいいですね。



(並選)

初霜や朝日まみれの立山劔岳   征一

初雪が被り朝日に輝く立山劔岳。朝日まみれ、にドッキリしました。
今村征一 北野御選句と鑑賞有難う御座います。



黙やぶる銀杏一枚千畳閣   玉有良

(千畳畳閣は訪れたことはないが、)途方もなく広い静けさの中へ
銀杏の葉が一枚舞い込み焦点が一気に絞られる見事な描写。
小出有紀 北野さん、ありがとうございます



風すさぶ森の社や神の留守  栄太郎

神の留守につけ込んで木枯らしが社を襲ったのだろう。
厳かな神殿が目に浮かぶ。
桑本 栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
神様が出雲に旅立たれた後の神社は、吹く風さえ強く寂しさも一入です。





(11/20)

鈍色の空を統べたる冬日かな  祐

冬の弱々しい太陽とどんよりとした空の景。空を統べたるに惹かれました。
牧内 登志雄 北野さん、特選ありがとうございます。
冬らしい空気感も悪くありませんね。



(並選)

銀杏散る甲州街道多摩御陵   真波

以前住んでいた八王子・高尾の景色、懐かしいです。



負ぶわれてまだ持ってゐる千歳飴   秋子

子どもさんの宝物、離しませんね。
Akiko Eguchi 和良さん、ありがとうございます。嬉しいです。



かにかくに紅葉且つ散る巽橋   玉有良

巽橋は知らないが京都の名所の一つでしょうか。
小出有紀 北野さん、ありがとうございます。
祇園の名所の一つだと思ってます。





(11/19)

芭蕉忌や片減り癖の靴を干す   夢積

歩き癖が悪いせいか、靴の底が片減りする。
それを洗って干しながら、芭蕉の旅は草鞋履きだったよなと偲ぶ。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



(並選)

勇忌の歌碑に散り敷く紅葉かな  栄太郎

祇園の歌で有名な吉井勇。その歌碑に散り敷く紅葉は勇の耽美を思わせる。
桑本 栄太郎 北野さん、小出さん・・・大変有難う御座います!!。
歌人であり粋人の吉井勇の歌碑は、とても小さくて目立たない程です。
それでも今の時季は高瀬川の桜並み木の落葉が散り敷いていて得も言えない風情です。
かくかくに祇園恋しや寝る時も枕の下を水の流るる」ですね!!。



冬の朝池にまるごと東大寺  正則

写真を拝見しました。まるごと、が素敵です。
野島 正則 北野 和良 さん、選をいただきありがとうございます。
良い写真も授かりました。



冬麗カフェオレハート飲みながら  沙羅

ラテアートのハート。飲んで崩すのが惜しいです。
長井美佐子 北野 和良 さま ありがとうございます!
大好物なので、やっぱり飲んでしまいます。





(11/18)

柚子を煮るきつかり計る砂時計  房子

柚子のジャムを作られているようだ。
時間を測るのに今どきはデジタル・タイマーが普通だが、
アナログの砂時計というのが可笑しい。
熊谷房子 北野 和良 さんありがとうございます。!
励みになります!この頃俳句関係の裏方を引く受けることが多く、
自分の俳句を詠む時間が無いので(言い訳ですね(笑))ようやく出しました。
嬉しいです!



(並選)

暫くは濡れて歩かん京時雨  征一

京の街の風情が伝わってきます。
今村征一 北野さん御選句有難う御座います。



伊賀の国翁の道や村時雨   夢積

芭蕉が伊勢へ向かって旅する姿が浮かびました。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



平成の御代染め上ぐる冬紅葉   孝之

今年で平成が終わる、いつもと同じようでいて感慨深い冬紅葉。
後々まで覚えているに違いない。
原孝之 北野さん、おはようございます。
ご選句と鑑賞有難うございます。平成の最後の冬紅葉ですね。
目に焼き付けておきたいですね。





(11/17)

原城址火箭のごと降る冬の雨   満徳

天草四郎の原城址を訪れた。冬の雨は、
戦の火箭のように激しく、往時のことが偲ばれた。
永田 満徳 選んで頂きありがとういます。
本当に痛ましい歴史の1ページですね。



(並選)

桐一葉旧家に父の肖像画  美音

ふるさとの家に父の肖像画がまだ残っていた。
向瀬美音 ありがとうございます



石舞台前の農道枯尾花   正則

蘇我馬子の墓と言われる石舞台古墳を訪れた。往時の権勢が偲ばれる。
野島 正則 北野 和良さん、選をいただきありがとうございます。
たまたま、お昼を食べたところから近く、行く事が出来ました。



見下ろせる卑弥呼の里や冬霞   孝之

吉野ケ里遺跡は卑弥呼の支配地との説もある。
霞に包まれ、卑弥呼が笑っている幻影を見た。
原孝之 北野さん、おはようございます。
ご選句と鑑賞有難うございます。昨日、福岡市は冬霞となり、
山々が霞んでいました。山から筑紫野を見下ろす風景にしてみました。
朝倉市にある温泉は卑弥呼の湯と謳っています。
卑弥呼の遺跡がどこから出てくるか?永遠の謎の方がいいかもしれませんね。





(11/16)

尾根筋の彫り深めたる冬紅葉   孝之

格調の高い句。彫り深め、の措辞で景色が立体的に見えてきました。
原孝之 北野さん、こんばんは。特選と鑑賞有難うございます。
漸く筑紫の山々も冬紅葉がはっきりと見えてきました。
緑一色の時は気づかなかった尾根筋がはっきりと見えてきました。



(並選)

万歩計焼芋屋台を抜き去りぬ   夢積

万歩計を付けて日課の散歩。足取り軽く焼き芋屋も追い越した。今日も元気だ!
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



ほふほふほふ今川焼の平和食ふ   真波

美味しそうな今川焼き。平和食ふ、の措辞が素敵です。
石井 真奈美 北野さん、ご選句ありがとうございます。
熱い粒餡が、何とも言えない平和な感じです^ ^



お帰りはパパの背中や七五三   秋子

七五三で疲れた子どもさんはパパの背中でぐっすり。楽しい夢を見てるでしょうね。
Akiko Eguchi 和良さん、ありがとうございます。
はしゃいだ分、すっかり疲れて、帰りはパパの背中です





(11/15)

駄々こねて夜も晴着の七五三   白と玉

着せてもらった晴れ着で今日一日主役を演じ、
夜になっても着替えるのを嫌がる子供心を見事に詠まれいます。
木野本伸行 北野 和良 さん、ありがとうございます。



(並選)

相輪の影を飲み込む破蓮   玉有良

蓮の池に影を落とす塔の相輪。一幅の日本画を見るようです。
影を飲み込む、がいいですね。
小出有紀 北野さん、ありがとうございます



一瞬の恋もありけり冬薔薇   真波

そんな恋をしたいという作者の願望か?
石井 真奈美 北野さん、ご選句ありがとうございます
一瞬で終わってしまうのは、勘弁です



干柿の残りふたつに日差しけり  栄太郎

北野 和良 並選に頂きます。ご自宅で干し柿作り、
出来上がった分から食べ、残りはあと2つ。早く仕上がってくれよ〜
桑本 栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
干柿は干し上がるまでの途中が柔らくて一番美味しいですね?
家内が大きな渋柿を剥き、ベランダの竿に吊るしていましたが、
途中より一つ取り二つ取りと食べてしまい、とうとう二つばかりとなりました。





(11/14)

惨敗の背にのしかかる秋思かな  双葉

四連敗の稀勢の里、この先どうなるのか心配でたまりません。
新名勝之 ありがとうございます。背中にいろいろな物が
のしかかっている光景が「秋思」という季語に合うなと思いました。



(並選)

早梅と鏝絵に月日ある旧家   征一

江戸時代から続く旧家でしょうか。
今村征一 北野さん御選句有難う御座います。昨日ぶらぶら
歩いていたら句のような立派な家があったので詠んでみました。



極楽へ行く相談や日向ぼこ   夢積

まるで温泉へ行く相談のように、のんびりと極楽行きの相談を?
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



神の留守けふは弓手で引く御籤  祐

左手で御籤を引くゲン担ぎ。さぁ、吉がでるか?
牧内 登志雄 原さん、北野さん、ありがとうございます。
先日、御神籤は「何回引いてもいい」と聞いて、二回引いてみました。
で、結果は二回とも小吉。まあ、そんなものでしょうね。





(11/13)

やうやうと海に溶けゐる冬日かな  祐

夕暮れ時の大きな景ですね。海に溶けゐる、がとても気に入りました。
牧内 登志雄 北野さん、特選ありがとうございます。励みになります。



(並選)

宮あとの大和小字の冬田かな  無智

以前、鳴門に住んでいた時の住所には「字」がありました。
古き都跡の佇まいが目に浮かびました。
福井 栄一郎 北野さん、選んでいただき有難うございます。
奈良には、古事記や日本書紀の記述と関連する名前の字が多くあります。



七五三終へて安堵の昼餉かな  栄太郎

子供さん本人も、周囲の親たちも緊張の七五三。
無事に終わってくつろぐ昼餉、話も弾むでしょう。
桑本 栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
山口の次男に3歳と5歳の孫が二人居り、七五三のお祝いで行って来ました。
山口大神宮にてお詣りの上、お祓いを受けましたが下の3歳の孫が袴を着せる時
愚図って仕方がありませんでした。どうやら終えて、
秋穂温泉の秋穂荘にて両家の親も揃って八人で昼食を摂りました。



冬晴の歌劇皇帝ダリアかな    孝之

数メートルにもなる皇帝ダリアの花。歌劇の比喩が効いています。
原孝之 北野さん、こんばんは。ご選句と鑑賞有難うございます。
本日、初めて皇帝ダリアを見ました。まだ、季語に収載されていない花ですね。
「冬晴のアリア」にすると、カタカナが二つとなるので避けました。





(11/12)

言霊の方舟なれや秋の月  直

欠けた月を見て方舟のようだと感じ、そこには言霊が乗っていると見た。
やがて言霊が胸に降りてきて詩となるのだろうか。
大津留 直 北野 和良 さん、ありがとうございます。誠に嬉しく存じます。



(並選)

体より心癒して卵酒  亜仁子

風邪に効く卵酒。中七が素晴らしい。
Aniko Papp 永田先生、北野さん、選んでいただき、
ご鑑賞、ありがとうございます。嬉しいですね。



掃き寄せてご法度の世に落葉焚   夢積

落ち葉などを自宅の庭で焚くのも近所迷惑として控えるようにとの
小煩い世となった。 でもこれ位ならいいじゃないか・・・
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



山茶花や眼下に吉野ヶ里遺跡   孝之

吉野ケ里の復元遺跡は行ったことがないが機会があれば見に行きたい。
山茶花の咲く丘から見下ろす雄大な景が目に浮かぶ。
原孝之 北野さん、こんばんは。ご選句と鑑賞有難うございます。
吉野ヶ里遺跡の側に「山茶花の湯」という温泉があります。
「山茶花の湯より吉野ヶ里遺跡」にすると、観光案内になるので掲句にしてみました。





(11/11)

夕暮れや印象派めく草紅葉   夢積

草紅葉の柔らかな彩りが目に浮かびます。
印象派めく、が素晴らしいです。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます



(並選)

夕日受け山茶花の紅艶やかに   孝之

夕日に輝く山茶花、いよいよ季節ですね。
原孝之 北野さん、こんばんは。ご選句と鑑賞有難うございます。
庭の山茶花が夕日を浴びて輝いていました。木の上に咲いていて
夕日を存分に浴びていました。俳句は外に出ると見つけられますね。
家の中で歳時記とにらめっこでは無理ですね!(笑)



陶工の見つめる先に柿落葉  俊文

以前鳴門に住んでいて大谷焼を見たことがあります。
陶工柿右衛門を彷彿とさせますね。
河野 俊文 北野 和良 さん、ありがとうございます。
有田焼の名工酒井田柿右衛門はやはり、脳裏にありますね。



宿坊の朝の勤行冬さくら  たけし

お遍路を歩いた時の朝の勤行を思い出しました。
小林 たけし 北野 和良 さん ありがとうございます 
宿坊のお世話になるとなんとも清しい気持ちをいただけます 
季語が気に入っています(笑)





(11/10)

お言葉を噛み締めるこの菊日和  双葉

天皇陛下最後の園遊会のお言葉。
新名勝之 選んで頂きありがとうございます。
今の天皇陛下の最後の園遊会の特別な感じを表現したつもりです。



(並選)

風吹かば尾花ふわりと雲となる  浩正

尾花が雲になるという幻想がユニークです。
藤倉浩正 北野 和良 さん ありがとうございます。励みになります。



掠奪愛も運命も遠く木の葉髪   真波

昔、略奪された七人の花嫁という映画を見ました。
石井 真奈美 北野さん、ご選句ありがとうございます。
ウエストサイド物語がこの映画をヒントにしてるって聞いたことがあります。
ジブリのラピュタにもオマージュされているとか。



神の留守時空越ゆるといふ遊び  美音

時空を超えて遊びたいという願望ですね。神がいればそれは許されないのか?
向瀬美音 ありがとうございます!しかしどうやって未踏を超えて行くかが?





(11/09)

この先は未踏なりけり神渡し  美音

強い西風、この先は未踏、未経験だが
行かねばならぬという強い決意が読み取れる。
向瀬美音 北野さん、ありがとうございます!! 未踏だけど
私の性格からして突き進むと思う、あるいは残部放り投げるか



(並選)

枯れてなほ垂直である葦の群  祐

葦には葦の矜持ありということだろうか。
牧内 登志雄 北野さん、ありがとうございます。
たしかに葦の矜持、 まさしく考える葦であります。



マフラーの三段残して恋終わる  真波

このマフラーを編み終えて渡したときの笑顔が欲しかった・・・・
石井 真奈美 北野さん、一気に落ち込みますね。



旅の宿瀬戸の恵みの檸檬かな  十河智

小豆島へお行きになったのだろう。芳しい匂いが伝わってきます。
十河 トモ子 北野 和良 さん、今回は広島県鞆の浦に行ってきました。
生口島などが檸檬の産地だそうです。





(11/08)

山霧の無心の境となりぬべし  直

どう読み解くのか迷う句だが、そこに惹かれた。
霧に包まれたような無心の境地も、やがて霧も晴れて
未来への展望が開けると信じたい。
大津留 直 北野さん、ありがとうございます。
大変嬉しく存じます。書斎から耳納連山にかかる霧を眺めては、
牧渓や雪舟の水墨画のことを思っています。
先人たちが到達した境地の凄さを思わざるをえません。



(並選)


毬栗や友の気持ちを計り兼ね   秋子

刺々しくなってしまった友達との仲。彼女は何を考えているのだろう。
Akiko Eguchi 和良さん、ありがとうございます。
正にそんな感じです。私自身も毬栗の気分です。



秋深し忘れた頃に来るメール   夢積

久しぶりに来た友のメール。要件は何なのかが気にかかる。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます、友人の訃報でした。



神無月もう何年も行ったきり   果連

里帰りしたまま何年も帰ってこない・・・そんな神様がいるのか?
 と思わせるところが面白い。
川崎 果連 北野さん、ありがとうございます。励みになります。^_^ 果連





(11/07)

晴天を一気呵成に紅葉山   孝之

青空をバックに鮮やかな紅葉の色彩が。中七に染まりゆく時間が感じられます。
原孝之 北野さん、こんばんは。特選と鑑賞有難うございます。
福岡市はこの三日の晴天のせいか? 紅葉が一気呵成です。
紅葉山は申し訳ないことにフィクションです。



(並選)

幸せを少し貰いぬ冬立つ日  公彦

どんな幸せだろうと興味津々です。


初紅葉山に頑固な蒟蒻屋   寛昭

奈良時代から伝わるこんにゃく芋からの手作り。きっと美味しいでしょうね。
古閑 寛昭 北野さん、ありがとうございます。



鉢植えのコキア紅葉や商店街  栄太郎

国営ひたち海浜公園のコキアの丘が有名ですが、鉢植えにして
楽しむ園芸品種としても広がっているようですね。
桑本 栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
最近このコキア(箒草)が大人気ですね?近在の商店街には
沢山の鉢植えに揃えられ、かなり紅葉して来ました。





(11/06)

しばらくは夕日の憩ふ刈田かな   満徳

牧内 登志雄 特選にいただきます。刈り入れの終わって広々と拡がる刈田。
そこに落ちてくる夕日はゆったりと静かに、秋を惜しむように輝いている。
まるで収穫の喜びを分かち合うように。
北野和良 牧内さんの鑑賞に同感します。
永田 満徳 選んで頂きありがとうございます。
秋の深まりを詠んでみました。



(並選)

忙しげに道横切るや石叩   典子

セキレイの尾を上下させながら忙しげに歩く姿が目に見えるようです。
菅 典子 北野 和良 さん、ありがとうございます。励みになります。



蛇口から一滴ずつの秋思かな   果連

蛇口からの滴りを秋思と見た慧眼に感服です。
川崎 果連 北野さん、ありがとうございます。光栄です。^_^ 果連



一歳の眉間に秋思生え初むる   直美

一歳ですでに自我が育ち始めているのでしょうか。
高井 直美 北野さん、おはようございます。ご選句ありがとうございます!
一歳の初孫、ママが大好きで人見知りが始まりました。どうぞ良い一日を。





(11/05)

行く秋や宙の果てまで熟れてゆく   秋子

実りの秋、宙が熟れてゆくの措辞に痺れました。
Akiko Eguchi 和良さん、ありがとうございます。
最近、投句出来ず、久々の投句で、喜びも一入です



(並選)

小鳥来る軽きメニューの農家カフェ  無智

古民家を活用するプロジェクトが盛んですね。
福井 栄一郎 北野さん、選んでいただき有難うございます。



秋の蝶絡みて二羽死出の旅   幸

二匹揃って死出の旅! 仲良しなんですね。
Sachiko Yokoi Hayashi 北野 和良 様 ありがとうございます^._.^
秋の蝶には道行を想像してしまいます。



朴葉味噌少し焦がして星月夜   真波

飛騨牛の朴葉焼きでしょうか。いい匂いが伝わって来ました。
石井 真奈美 北野さん、ご選句ありがとうございます
友達は飛騨牛を美味しい美味しいと、しこたま食べてました。
私は牛肉ダメなので野菜を。美味しかったです^ ^





(11/04)

正面に苅田千枚遠筑波  たけし

秋の苅田の大きな景ですね。(筑波と聞くとついつい親近感で取ってしまします。
私はいつも南側から見ていますが、たけしさんは北側からでしょうか?)
小林 たけし 北野 和良 さん 有り難うございます?。
栃木からなので北側になります



(並選)

百舌鳥鳴くやいつものあの木この時間  祐

いつもの散歩道での定点観測ですね。
牧内 登志雄 千秋三、北野さん、ありがとうございます。
いつもの干潟での光景です。



気の置けぬ友と破顔の新酒かな   真波

話が弾み笑いも絶えない。お酒も一段と美味しいですね。
石井 真奈美 北野さん、ご選句ありがとうございます。
日本酒好きな友達がいるので、おしゃべりも弾み、
郷土料理も美味しくいただき楽しかったです。



明日より普通の日々と温め酒  美音

普通の日々へ帰りたいという願望でしょうか?





(11/03)

あおぞらの斯くも青きや文化の日  栄太郎

文化の日は全国が晴れる特異日だと気象予報士が言っていました。
今日/今年も気持ちよく晴れましたね。
桑本 栄太郎 つちたにさん、北野さん、川崎さん、原さん・・・
お選び頂き、素晴らしいご句評も頂戴しまして大変有難う御座います!!。
朝から戸外を眺めれば、文化の日の授賞式にとって素晴らしい秋晴れでしたね!!。



(並選)

烏瓜絡む家です夜這待つ   直美

とても大胆な句。淋しい魂が叫んでいるようです。
高井 直美 北野 和良 さん、ご選句とご鑑賞を頂きありがとうございます。
嬉しいです



逝く秋に命尽くして山燃える   幸

TVでみた吾妻渓谷の紅葉、まさに燃えるようでした。
Sachiko Yokoi Hayashi 北野 和良 様 ありがとうございます^._.^



老いてなお燃える事あり星月夜   夢積

人間は何歳になっても悟りきれませんね。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。





(11/02)

散り際を失ひたるや女郎花  祐

人間は引き際が大切。女郎花の季語からいろいろなストーリーが想像できる。
牧内 登志雄 北野さん、特選ありがとうございます。
「女郎花」はいろいろと迷いましたが、十七音の物語を作れるかなと。



(並選)

散る為の楓の朱に魅かれけり   公彦

楓の紅葉するのは、散るためという洞察が新鮮だ。
大津留 公彦 選歌とご鑑賞有難うございます。



一の酉冷やかしだけのはずなのに  正則

冷やかすだけのはずが引けなくなって買わされてしまった?
野島 正則北野 和良 さん、選をいただき嬉しいです。
いろいろ考えられるようにと。



秋深し定年の無い小商い  夢積

個人商店の主、サラリーマンのような定年はない。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。





(11/01)

海神の声聞こえて来て冬近し  夢積

海鳴りを海神の声と想像しお見事です。
Mutumi Shinogi 北野さんありがとうございます。



(並選)

秋うらら吟行気分で知らぬ道  玉有良

句のヒントを探しながら知らない道で目を凝らす。
佳い句が浮かびましたか?
小出有紀 北野さん、ひらめく時もありますよ



鰯雲海へ海へと吸われたり  真波

海へ吸われ、に惹かれました。



ベトナムもイラクも遠くハロウィーン  果連

苦しんだ戦争は遠くなり、今年は平和なハロウィンの行進が復活した。
川崎 果連 北野さん、ありがとうございます。光栄です。^_^ 果連












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