俳句鑑賞文(復刻版)    2017 August        トップへ   




(8/31)

木漏れ日の珈琲に落つ美術展   真波

美術展を見終わり、近くに戸外のカフェを見つけて一休み。
印象に残った作品を頭のなかで反芻しふと見ると珈琲に木漏れ日が映っている。
絵画か彫刻かどんな作品だったのだろうか。
石井 真奈美 北野さん、ご選句ありがとうございます。
近くに写実画だけの美術館があり、カフェテラスもあるので、
ちょこちょこ行きます。大きな公園の脇にあり、緑も豊かです。
写生俳句に写実画は参考になるかと、嬉しい限りです。



(並選)

花野に戯れて花の精となる   玉恵

綺麗な花の咲き競う花野に紛れ込み花と戯れている内に、
自分も花の精になってしまった。
ああ、このまま花の仲間たちと一緒に過ごしたいという詠者の願望。
破調の句だが、詠者の心情にとても共感できる。
鈴木 玉恵 和良 さん。ありがとうございます(*^^*)
尻のポケットでしょうか?



爽籟や短調ばかり聴きたがる   玉有良

松籟に風が吹き抜けてサワサワと鳴っている。短調の物寂しい調べだ。
小出有紀 北野さん、ありがとうございます



房総の凪千両や鰯船   白と玉

房総の沖に出ていく鰯船。今日は幸いにも凪いでいる。きっと大漁だ。
木野本伸行 ありがとうございました。





(8/30)

弓道部女子の二の腕秋気満つ  正則

弓道部の女子がキリキリと弓を絞り的を狙っていて、着物の袖から白い二の腕が覗いている。
矢を放つ前の緊張感が伝わり、季語がよく働いている。
野島 正則 北野さん、特選、鑑賞励みになります。



(並選)

薄雲のたなびく月の逢瀬かな   玉有良

待ち遠しかった逢瀬。それを見た月は遠慮して雲に隠れたようだ。
小出有紀 北野さん、ありがとうございます



蔓引けば山ごと揺らぐ木通かな   征一

中七の山ごと揺らぐの措辞に敬服です。
今村 征一 原さん北野さん大津留さん桑本さん御選句並びに鑑賞有難う御座います。



かなかなや淡き逢瀬の後の雨  美音

今夜の逢瀬は薄味に終わってしまい、雨まで降ってきた。
満たされない想いをかなかなが掻き立てるようだ。





(8/29)

国東の磨崖仏恋ふ曼珠沙華   真波

5年前に臼杵石仏を訪れた時のことを懐かしく思い出した。
この時は7月だったので、蓮の花が綺麗に咲いていた。
今の時期なら磨崖仏の傍に彼岸花が咲いているのだろう。
石井 真奈美 北野さん、ありがとうございます!
素朴で真摯な磨崖仏の数々、神仏一体の独特な宗教観を持つ半島、
安寧の地、という感じを受けました。石段は大変でしたが(笑)
私は秋に幾度か尋ねて、曼珠沙華の参道を歩きました^ ^



(並選)

わが町に停まる特急風爽か   孝之

原さん、並選に頂きます。ちょっと羨ましい句です。
我が駅は快速通過地虫鳴く
原孝之 北野さん、こんにちは。ご選句有難うございます。
北野さんは残しておられたのですね!昼の嬉しいプレゼントになりました!(笑)



言われなき火の粉降りかかる秋冷   玉恵

今日は未明に北朝鮮のミサイル発射で全国が緊張に覆われ、
それを詠まれたかたも多くいた。
この句も中七火の粉降りかかるでそのことを詠まれたのだと思った。
鈴木 玉恵 和良 さん、ありがとうございます。
正にその通りです。ちょっと分かりにくい句になってしまいましたね。



いつよりか郵便受けを待つ小鳥   美音

句を読んだ瞬間カーペンターズのMr.Postmanの歌が頭の中を流れ始めた。
小鳥に美音さんの気持ちを託したのだろう。
向瀬美音 北野さん、今村さん、ありがとうございます!





(8/28)

怪獣の去りし公園蝉時雨   虹色 夢

怪獣は子どもたちのことだと読ませてもらった。
子どもたちの声が消えた後、蝉が一斉に鳴き始めたようだ。
虹色 夢 北野さん、ありがとうございます。読んで頂いた通りです(o^^o)
久しぶりのこの場所に、ふっと浮かんだ句を投稿させて頂きました!
(数日遊びにきていたちびちゃんが帰ったので、浮かびました)
お目に止めて頂けた事、本当に嬉しく思います(*^^*)
ありがとうございますm(_ _)m



(並選)

身に沁みるやバッハの無伴奏ソナタ   美音

バッハの無伴奏ソナタ、大好きです。上五は「身に沁むや」でいいのではないですか。
向瀬美音 ありがとうございます!感性が合いますね!



坊っちゃんの現れさうな秋の雲   俊文

雲に坊っちゃんを見る、俳人ですね〜
河野 俊文 北野 和良 さん、ありがとうございます。松山市にいます。
今にも坊っちゃんの現れさうな雰囲気があります。
俳都松山市にいれば俳句が詠みたくなります。



寂しさを紛らす今朝の酔芙蓉   孝之

推敲句で寂しさを紛らしているのは酔芙蓉の花と読んだが、
これは詠者の心の投影でもあるのだろう。
原孝之 北野さん、こんばんは。ご選句とご鑑賞有難うございます。
推敲でこのように変わるものだと思いました。
「やうに」は「やうにゃい」ですね!(笑)





(8/27)

出刃一本漢料理の秋の鯖   正則

男がこの鯖をさばくのは俺に任せろと出刃包丁を取り出した。豪快。
野島 正則 北野さん、特選、鑑賞をいただきありがとうございます。励みになります。



(並選)

水栓を捻ればそこに秋の風   満徳

永田 満徳 選んで頂きありがとうございます。
さやかに見えねどもという雰囲気を詠みたいと思いました。



午前四時母乳吸う足秋気蹴る  直美

秋気蹴るの措辞が面白い。
高井 直美 北野 和良 さん、おはようございます。
ご選句とご選評をありがとうございます!
赤ちゃんの足がバタバタと宙を蹴って可愛いです



おくれ毛に桔梗紫えりを抜き  浩正

清楚な和服の姿が浮ぶ。





(8/26)

夏祭り終はりし後の風一陣  紀宣

お早うございます。特選に頂きます。映画のラストシーンのようですね。
つちたに jt 純一 北野さん特選に選んで頂きありがとうございます。とても嬉しいです



(並選)

人生は一度恋する葉鶏頭   孝之

一度しか無い人生、燃えるような恋をしようよ。
〈いのち短し 恋せよ乙女  あかき唇 あせぬ間に〉(ゴンドラの唄)
原孝之 北野さん、おはようございます。
ご選句と素晴らしい鑑賞有難うございます。昨晩は早くお休みだったようですね。
互選頂き元気が出て来ました!(笑)
北野 和良 原さん、お早うございます。昨晩は何故か俳句大学投句欄の
スレッドだけが不調でコメントうまく書けず中止しました。今朝はもう大丈夫です。



夏逝くややおら慌てる子供たち   玉有良

夏休みの宿題を早く片付けなくちゃ。
小出有紀 北野さん、ありがとうございます



トンネルの明けた先には秋桜   わえ

トンネルを抜けるとそこは雪国ではなくコスモスが満開。旅心をくすぐる句だ。





(8/25)

画学生桃に鋭き翳走り   直美

画学生が桃を描いている。桃といえばうぶ毛のある柔らかい肌を思い浮かべるが、
そこに鋭い翳を描いたという意外性。どんな絵に仕上がったのか見てみたい。
高井 直美 北野さん、こんばんは。特選に選んで頂き、とても嬉しいです。
ありがとうございます。桃を描いてみると、案外複雑な形に驚きます。
私も上手に描けたらアップしたいです



(並選)

女子会を仕切る姐御や古酒新酒   正則

女子会が盛り上がりワアワア、キャアキャア。そこを仕切る姐御。男は傍観するのみだ。
野島 正則 北野さんありがとうございます。女は強し。



猿酒や猿酔つ払ふ露天風呂  亜仁子

今でも猿がやって来て湯に浸かると名物の温泉場がある。
猿も自家製の酒で酔っ払うという想像が楽しい。
Aniko Papp 選んでいただき、素晴らしいご鑑賞、ありがとうございます。
とても嬉しいですね。



新しきキティの前掛け地蔵盆   いくこ

地蔵盆という古いしきたりを守る家。その主婦はキティの絵のあるエプロンを。
新旧の対比が鮮やかだ。
つしま いくこ 北野 和良 ありがとうございます。
キティちゃわをぶった切ってしまいましたが(笑)。





(8/24)

みんみんの最後の声と思ひ酌む  征一

短い命を鳴きつくす蝉の声に耳を傾け別れの酒を酌む詠者だ。
今村 征一 原さん石井さん北野さん御選句並びに鑑賞有難う御座います。



(並選)

虫の声まあるく響く田蔵池   孝之

田蔵池を調べたら福岡市にあり、
昔は灌漑池だったが周りに住宅地が広がり今は治水池とある。
中七にまあるくと読めたので池が丸いのかと思ったが、写真ではそうではない。
虫の声そのものをまあるくと感じたようだ。詠者の気持ちが尖っていない証拠だ。
原孝之 北野さん、こんばんは。ご選句と素晴らしい鑑賞有難うございます。
茨城県にお住まいの北野さんが福岡市の池をネットで具に調べることが
出来る時代なのですね!(笑)決してまあるい池ではありません。
(笑)脚色はいけませんね!ホントは池面に虫の声がしないという句に
しようかと思いましたが、ネガティブな句はいけないと思います。
俳句はいつでもポジティブが良いと思います。
原孝之 北野さん、私もネットで調べたところ、田蔵池は枯れ池になっていますね。
私の勘違いで昨日見た池はガワシ池のようです。
田蔵池のネーミングが良いのでこのままにしておきます。



蚯蚓鳴く俳句は嘘となりにけり  亜仁子

蚯蚓も亀も科学的には鳴くはずがない。しかし
俳句の世界では何故か鳴くことになっておりそれが通用する。
句歴の短い人にはそれが嘘と思えてならない。俳句とは不思議な世界だ。
Aniko Papp 選んでいただき、素晴らしいご鑑賞、
ありがとうございます。とても嬉しいですね。



海亀の百度の泪卵百  流伴

海亀は百個以上の卵を産む。一つ一つ産むごとに涙を流しながら。
流 伴 北野 和良 さん 分かって頂いて嬉しいです 有難うございます





(8/23)

見つめ合ふただそれだけの秋の暮  美音

見つめ合う二人。詠者はただそれだけのと詠んでいるが、
実は魂の深い交流が感じられる。秋の暮、これから始まる物語が知りたい。
向瀬美音 北野さんありがとうございます、こういう愛をはぐぐみたいですね!



(並選)

サーフィンの風と滑るや處暑の波  祐

もう一つの句もサーフィンを詠んでいるようだ。
水面を奔るシーズンの終わりを迎え名残のサーフィン、
風と波との戯れを楽しんでいる様子が目に浮かぶ。
牧内 登志雄 北野さん、並選にお選びいただきありがとうございます。
太陽が落ちてくる時間に波に乗る人、まるで夏を惜しむようなシルエットでした。



無花果の胸乳無邪気に少女かな   真波

胸の膨らみ始めた少女、顔はまだ幼顔なのに。そのアンバランスを無花果が象徴している。
石井 真奈美 北野 和良 さん、ありがとうございます。
無花果の特異な結実が何と無く少女の独特な雰囲気とかさなりました。



もんぺ履く農婦の尻の瓢めく  玉有良

男の目は胸、ヒップ、太腿や脹ら脛へ吸い寄せられる。
女性の有紀さんもそいう視点を持っていると知りちょっと驚いた。
小出有紀 北野さん、真奈美さん、ありがとうございます。





(8/22)

白菊や剣道場の朝稽古  悦子

剣道の朝稽古をする人の姿と凛とした白菊の花の姿が重なる。
剣客商売の秋山三冬を思い出した。
柳堀 悦子 北野 和良 さんありがとうございます。キリッと励みになりました。



(並選)

ビラ配りしてお土産のまくは瓜  紀宣

町内会のビラ配りだろうか。お礼にまくは瓜というのに実感がある。
つちたに jt 純一 北野さん、並選に選んで頂きありがとうございます。
実は、今週末に職場の夏祭りがあり、その夏祭りのビラ配りの担当になりました。
ビラ配りをした家の一つに母の親友の家があり、ご苦労様と渡されたまくわ瓜です。(笑)



爽気満つぶなの心音いよ高し   流伴

ぶなの木の幹に耳をつけると樹液の流れる音がかすかに聞こえる。
それを心音と措辞したところが発見だ。
流 伴 北野 和良さん ありがとうございます 励みになります。



実柘榴や連添ひすでに五十年   征一

金婚、おめでとうございます。
実柘榴を斡旋されたところがベテランの今村さんらしい。
今村 征一 北野さん原さん野島さん小出さん桑本さん
御選句並びに鑑賞有難う御座います。





(8/21)

猫じゃらし嘘をつくのが上手くなり   玉恵

猫じゃらしを猫の鼻先に近づけからかう。性悪女は純情な男を嘘でからかうのか。
鈴木 玉恵 和良さん。ありがとうございます(*^^*)
ちなみに性悪女というのは、何方のことでしょうか
北野和良女はいつも嘘が好きだね 昨日よりも明日よりも嘘が好きだね♪
(中島みゆき 歌姫)
鈴木 玉恵 和良 さん。
私、中島みゆきさんが大好きな時期がありまして、結構お世話になってます。
 縦糸に通す横糸去年今年
なんてな具合。だけど、今回のこの句は違う発想でした(;^_^A
因みに「悪女」は18番です



(並選)

新米の香に鼻唄の厨かな  真波

新米を炊き始め美味しそうな香りが漂い、ついつい鼻唄がでるーー主婦の特権だ。
石井 真奈美 北野 和良 さん、ありがとうございます。
ついつい、食べ過ぎちゃいます



秋の雨褐色の肌濡らしたる  草民

褐色の肌がどんな人のことなのかが気になった。
単なる日焼けの肌か、或いは外国人なのか。
最近では日本人ハーフがスポーツ界で活躍している。サニブラウン、高安などなど。
山野辺 茂 北野さん、ありがとうございます。



俳諧はピアノのごとし秋麗ら  美音

ピアノでメロディを探すように美音さんは言葉探しをしているのだろう。
向瀬美音 北野さん、ありがとうございます、今涙を流していたところです。
FBから消えようかと考えています。





(8/20)

遠来の友には馬刺し今年酒   満徳

遠来の友への熊本人らしいお持てなし。リズムがとても良い句だ。
永田 満徳 選んで頂きありがとうございます。
実は今日振る舞いました。美味しい馬刺しでしたね。



(並選)

秋高し代打満塁ホームラン   孝之

甲子園の試合を見ていると必ず出てくるシーン。
試合の高揚感が秋高しとよく合っている。
原孝之 北野さん、こんばんは。ご選句とご鑑賞有難うございます。
夏の甲子園での代打満塁ホームランは史上初とのことでした。
明豊高校の9回の攻撃です。いよいよベスト4ですね。
天理高校以外の三校が優勝すると、初優勝ですね。
埼玉の高校は優勝したことがありませんね。



接吻すプジョーの影に巴里の秋  祐

随分前の話になるが出張で巴里に行った時、彼の地の恋人達が
何の衒いもなく街頭でキスをするのを見て驚いた。
プジョーはフランスの代表的な大衆車。車の影でというのはまだましな方だろうか。
牧内 登志雄 北野さん、ありがとうございます。
最近は日本でもチューしてますが、似合いませんね?。



郷の香の生の塩ゆで落花生  俊克

千葉県や茨城県は落花生の生産が盛んだ。取り立ての生茹では贅沢なおやつ。





(8/19)

酔芙蓉未の刻の微醺かな  陽子

未の刻とは午後二時頃(おやつの時間)。微醺とはほろ酔いのことだ。
酔芙蓉の花のように詠者もちょっと昼酒でほんのり桜色。
未の刻が面白い。
播磨 陽子 和さま、ありがとうございます。励みになります。
これがちょうど?通算401句目でした。
これからも微醺を帯びつつ精進いたします(`・ω・´)



朝顔の猛り咲けるや旧家跡   いくこ

主の居ない旧家跡に朝顔だけが狂った様に咲いている。
人の世の無常を感じる風景だ。
つしま いくこ 北野 和良 ありがとうございます。
朝顔の、なよやかに見えて強いパワーを描きたかったのです。
鑑賞していただき嬉しいです!



ちょっと切れ端もひんやり西瓜かな 亜仁子

ほんの一切れでも冷えた西瓜は暑さを忘れさせてくれる。
Aniko Papp 選んでいただき、ご鑑賞、ありがとうございます。
とても嬉しいですね。



室床にあてなる姿朝顔よ  浩正

室床:茶室の床の間、を教えてもらった。
藤倉浩正 北野 和良 さん ありがとうございます。
妙喜庵待庵と利休の「花一輪に飼いならされて」をイメージしてみました。





(8/18)

すいすいと愛を営む赤とんぼ   孝之

赤とんぼが番になって飛んでいるのはよく見かける。
上五すいすいとに意外性がある。
原孝之 北野さん、こんばんは。ご選句とご鑑賞有難うございます。
昨日の夕方、赤とんぼが交尾して繋がってすいすいと飛んでいました。
その明るさにこの言葉が出てきました。楽しく子孫を残すというところでしょうか?



(並選)

空港を出るやたちまち盆の風  美音

美音さんは巴里の休暇から羽田に戻ってきた。
空港ビルを出ると懐かしい東京の匂いが。
帰国の喜びを盆の風に託したところがうまい。
向瀬美音 北野さん、ありがとうございます。
涙がでるほど嬉しいです。北野さんも集計大変なでしたね。
北野 和良 いえいえ、ああいった作業は割りと得意なので
それほどしんどかったわけではありません。
それよりも皆さんが喜んでくれているのがうれしいです。



秋の夜のSP盤のジャズシンガー  正則

最近昔のレコード盤が再び人気を呼び新しく製作もされているようだ。
SP盤という言葉がわけもなく懐かしい。
野島 正則 北野 さん、選に鑑賞をいただきありがとうございます。
SP盤は父の数少ないレコードのコレクションなのかもしれません。



登校日日焼けの子らの語り合ひ  双葉

夏休み毎日外で遊びすっかり日焼けした子供が
登校日に賑やかに話している声が聞こえてきそうだ。
新名勝之 ありがとうございます。夏の思い出を楽しげに
話している様子を「日焼け」という季語に託してみました。





(8/17)

二歳児もさまになりたる阿波踊り  俊文     

阿波踊りは徳島人の夏の最大のイベント。ようやく歩き始めた二歳の児も親の真似をして踊る。
手を上げて歩む児の笑顔とお囃子の音が聞こえてくる。
河野 俊文 北野さん、素晴らしい鑑賞をありがとうございます。
とても嬉しいです。二歳児でも見よう見まねで踊っています。まさに阿波っ子のDNAですね。
阿波踊りは幼児からお年寄りまで皆なが踊り、楽しんでいます。まさしく命の輝きに感動しますね。
北野 和良 河野さん、私も鳴門に二年ほど住み阿波踊りを間近に見たので良くわかります。



(並選)

      新涼の頬を寄せ合ふ地蔵かな  晶子

地蔵は道祖神のことだろうと読ませてもらった。
畝川 晶子 原さん、北野さん、牧内さん、ご選句と
素晴らしいご鑑賞をありがとうございます?とても嬉しいです!
普段歩かない道を通っていたとき、仲良し地蔵に遭遇しました。
それまでと違う秋の気配を感じる涼気の中、お互いに身を寄せ合いながら
微笑んでいるお地蔵様を見てとても微笑ましく感じると同時に、
寄りかかれる存在があることの大切さを考えました。
人恋しくなる季節ですねぇ。ありがとうございました(#^_^#)。



来年も御霊送らむ京の夏   玉有良

京都五山の送り火、来年も又。
小出有紀 北野さん、ありがとうございます!



雨垂れや秋の音して色をして  祐

雨だれにしみじみと秋を感じた詠者はどんな色を見たのだろう。
牧内 登志雄 北野さん、ありがとうございます。
この日は孫たちと焼き肉パーティをして、秋の雨垂れも心地よく感じるくらいでした。
透き通った「色」とでもいうのでしょうか。





(8/16)

酔うほどに孤独となりて秋の声   玉有良

一人酒場の片隅でしみじみと寂しさを噛み締めている。
聞こえてくるのはコオロギの鳴き声だろうか。
小出有紀 北野さん、ありがとうございます



(並選)

傘さして闇を見つめる流灯会   えつこ

灯篭流しは生憎の小雨となった。揺らめきながら闇に消えていくご先祖様の魂。
柳堀 悦子 北野 和良 さんご選と鑑賞ありがとうございます。



白桃や雀斑娘もお年ごろ   林子

雀斑娘はそばかすっこと読むのだろう。鬼も十八番茶も出花。色の白いは七難隠す。
鈴木 玉恵 和良さん。ありがとうございます(*^^*)
素敵な鑑賞を頂きました



ふるさとの美(は)しき山河や終戦日  直

杜甫の律詩〈国破れて山河あり 城春にして草木深し〉を思い浮かべた。
大津留 直 北野 和良 さん、ありがとうございます。





(8/15)

ミサイルを憂ふる日本終戦日  晶子

日本は8/15終戦記念日を迎えて、国を挙げて不戦の誓いを新たにしているが、
北朝鮮はICBMの試射を繰り返し、日本の領土を頭越しに米領グアムなどを標的とし、
米国も軍事的対抗の意志を示し不穏な空気に満ちている。
この情勢は何としても解決しなければならない。
畝川 晶子 北野さん、ご選句と素晴らしいご鑑賞をありがとうございます。
被爆地である広島の上空をミサイルが通過すると報道されています。
実際、ミサイルのニュース前にも広島の戦争を経験したであろうご高齢者たちは、
最近の情勢を鑑みて怖くて外に出られないと話しているのを聞いたことがあります。
核兵器廃絶も真の平和も達成されていない終戦記念日はいつまで続くのでしょうか。



(並選)

俳諧は盆栽と言ふ秋の詩人   美音

秋の詩人とは詠者が巴里で会った人のようだ。十七音に詩の世界を実現する俳句と
小さな鉢に宇宙を再現する盆栽は確かに似ているような気がする。
向瀬美音 北野さん、ありがとうございます。
禅ではなく盆栽と言うのです。美の極賞美。



黙祷は悲しかりけり蝉の声   悟

終戦記念日の行事で黙祷が行われた。戦没者を思う悲しみに蝉の声も和しているようだ。
那須悟 うわ、北野さま、ありがとうございます。初めてです。嬉しいです。





(8/14)

雲間より弓張月の光の矢   わえ

弓張月から雲間を抜けて漏れる光の矢と言う措辞が素晴らしく、
清々しい夜の風景の広がりが見えます。
片山和恵 北野さん、美音さん、登志雄さん、有紀さん、征一さん
皆さんありがとうございます。 雲に隠れた下弦の月が顔を出し、
段々と昇って行き、昇りきった時には雲が消えていた。
それはまるで月が光の矢で雲を射ったようでした。



(並選)

魂の輝く笑顔阿波踊り  俊克

阿波踊りに熱中している人の輝く笑顔。踊る阿呆に見る阿呆!



緋襦袢を割ってはだしの白さかな   玉有良

緋の襦袢の割れ目から白い素足、赤と白の対比とエロチシズム。
小出有紀 北野さん、美音さん、牧内さん、ありがとうございました。
夏場のルームウェアは短パンですが、足組んでケータイいじっていたら、
突然吉原にタイムトリップした気になり、このような句に。
湿気がある夏の肌はみずみずしいですよね。
詳しいシチュエーションはそれぞれが設定して楽しんでいただけたら(笑)



法師蝉読経の修業続きをり   孝之
ツクツクボーシの声を読経と思った。詠者の心にも仏が宿っている。
原孝之 北野さん、ご選句とご鑑賞有難うございます。
私は、ツクツクボウシは南無阿弥陀仏と同じと考えております。
今日は盆の中日。ツクツクボウシが頑張って念仏を唱えていました。(笑)





(8/13)

容赦無く水打つ人へ神輿へと   正則

今日の野島さんの3句はどれも深川の水掛け祭を詠んだものだ。
どれも客観写生の句だが、この句の容赦なくの措辞が
祭の勢いをよく表していると感じた。
野島 正則 北野さん、ありがとうございます。嬉しいです。



(並選)

極楽は我が家の内や盂蘭盆会  浩正

盂蘭盆会に家族が集まり和やかに団欒。
これこそ現世の極楽だ。チルチルミチルの青い鳥。
藤倉浩正 北野 和良 さん ありがとうございます。
何気ない日常の中の笑顔に強く幸せを感じました。



古色たる備前の花器に桔梗かな  俊文

今日の河野さんの3句はどれも焼き物がテーマ。
残念ながら焼き物音痴の私には志野も織部もよくわからない。
ただこの句では紫の桔梗の花の色彩が目に浮かんだ。



施餓鬼棚がさりと音のしたやうな   悦子

お供えの施餓鬼棚の辺りで音が。ご先祖様がお供えに手を出されたのか?
ミステリアスな句。
柳堀 悦子 北野 和良 さんありがとうございます)^o^(
一番下の段は餓鬼たちの領域 実はそこから






(8/12)

欲しきもの言の葉のみや秋の色   美音

詩のためにいつも言葉を探している。琴線に触れる言の葉が見つかれば他には何もいらない。
詩人の切々たる願いだ。
向瀬美音 北野さんもそうですか?
いつしかそういう人間に変わってしまいました。



(並選)

渋滞のポルシェの屋根を赤とんぼ  草民

お盆の帰省で高速も渋滞中。のろのろの車の上を赤とんぼはスイスイと飛んでいく。
人間って不便な生き物だなぁ〜
山野辺 茂 北野さん、ありがとうございます。渋滞中の出来事でした。
北野 和良 今は安曇野方面へお出かけでしたね?
山野辺 茂 はい、市内は結構暑いです。



流燈の照らす辺りは十万億土   真波

灯篭流しの灯籠の明かりが流れをゆっくりと下っていく。
川下にかすかにほのめく明かりは極楽(十万億土)に繋がっているのだろうか。
石井 真奈美 北野 和良 さん、ありがとうございます。
灯篭の灯りの揺らぎに、違う世界があるかなと、思いました。



青々の柚子も火照るや野天の湯  祐

もぎたての新鮮な柚子も露天風呂につかって火照っているようだ。
星空に柚子の香りが漂っているようだ。





(8/11)

海渡る夜汽車のひびき星月夜  祐

海を渡る夜汽車は関門海峡を行く夜行列車だろうか。
煌々と光る星月夜に汽笛が響く、まるで銀河鉄道のようだ。
広がりと奥行きを感じる秀句だ。



(並選)

色彩の濃し草木空登山靴 浩正

山頂が近づくに連れ草も木も空の碧さも一段と濃くなり、
登山の苦しさを忘れさせてくれる。
藤倉浩正 北野 和良 さん ありがとうございます。
高山で見る花は一段と鮮やかです。



蜻蛉の先回りする墓の前  晶子

盆の墓参り、先導するように蜻蛉が飛んでいる。ご先祖の魂なのか?
畝川 晶子 北野さん、牧内さん。ご選句とご鑑賞をありがとうございます。
この日、私もお墓まいりに行ってきました。この墓地で蜻蛉を見かけたのは初めてです。
待っていたようにお墓に誘導するように飛び、とても不思議な気持ちになりました
\(//∇//)\。共感してくださり、とても嬉しいです。



秋風の賛美歌石の天主堂   孝之

石造の天主堂から賛美歌が漏れ聞こえる。秋風もそれに和しているようだ。
原孝之 北野さん、こんばんは。ご選句とご鑑賞有難うございます。
頭ケ島天主堂は、日本では珍しい石造りの天主堂です。その石は隣の
無人島の石を運んで、10年の歳月を費やして完成したものです。
秋風もびっくりの賛美歌ですね。





(8/10)

悠久の悲しみ分かつ星の恋  晶子

星の恋とは彦星と織姫のことだと読ませてもらった。
悠久の銀河とともに実らぬ恋の悲しみがある。
畝川 晶子 北野さん? ご鑑賞と素晴らしいご鑑賞をありがとうございます。
とても励みになります!



(並選) 五寸釘打つ音響く夏の夜   玉有良

人みな眠る丑満時、呪いの人形に五寸釘を打ち込む音が殷々と響く・・・・
小出有紀 北野さん、ありがとうございます。
この番組の前日に舞妓さんを見に、一条戻り橋に言ったら
生中継のリハーサルをやっていて、この番組を知った次第。
京都はいろんなネタの巣窟ですが、怖い話&妖怪ばかりで攻めたのは初めてです(笑)
鉄輪の井戸が民家の庭先に今もあると知った時の驚愕は、それは凄いものでした。
北野 和良 そうでしたか。酒呑童子の大いびきも面白いですね。
どちらにしようかと迷いました。



朝顔の皺なき花を羨みて  真波

鴉の足跡なぜ怖い、艶やかな朝顔の花を見るとつい嫉妬してしまう女心。
石井 真奈美 北野 和良 さんらありがとうございます。
幾つになっても、諦めつかないと言うか、受け入れたくないと言うか(笑)





(8/09)

大楠に込められし夢律の風   孝之

季語の律(りち)の風とは秋らしい趣の風という意味だが何とも雅な雰囲気の言葉だ。
大楠の葉が風に揺れている景を大楠の夢と措辞したところに惹かれた。
原孝之 北野さん、こんばんは。ご選句と素晴らしい鑑賞有難うございます。
明治時代に玄洋社を興した遠山満の夢に由来しています。
「楠木正成のようになりたい。」ので楠を植えたそうです。
頭山満は列強からアジアを守ることを考えていました。



(並選)

種飛ばす姉妹の頬や初すいか   玉有良

西瓜を食べている姉妹が種の飛ばしっこをしている。
ぷっと膨らんだ頬っぺが可愛い。
小出有紀 北野さん、ありがとうございます.
懐かしき思い出です。うちは三姉妹です。



息とめて将棋崩しや秋の風  直美

将棋崩し、子供の頃よくやりました。



踊り手のきらめく笑顔笠の波  俊克

たくさんの笠を被った踊り子さんの群舞と笑顔が目に浮かぶ。
大久保 俊克 北野さん、ありがとうございます。





(8/08)

みずいろの瞳に潜む秋の詩   美音

江戸・明治時代には欧米人のことを紅毛碧眼と呼んでいた。
だが眼の色が違っても詩心は同じ。仏語訳に熱心な美音さんならではの句だ。
向瀬美音 北野さん、ありがとうございます。涙が出るほど嬉しいです



(並選)

観音の化身となりて蜻蛉かな   林子

蜻蛉が観音の化身と見えるほど清々しい姿をしていた。
観音の慈悲を求める詠者の心の反映だろうか。
鈴木 玉恵 和良 さん。ありがとうございます(*^^*)
メチャメチャ嬉しいです。感謝致しますm(__)m



海水着絞り吐き出す宇宙塵  正則

海水着を絞ったら宇宙人が絞り出されたという奇想天外。大法螺賞。
野島 正則 北野さん、選をいただき嬉しいです。
海の砂=宇宙塵 という発想でした。ありがとうございます。



忘れたきこと数多なり星月夜  湧雲

星がたくさん見えた。私の心にも忘れたいことが山ほどある。星の数と比べてみようか。
亀山 美雪 北野さん、ご選句とご鑑賞ありがとうございます!
星を見ているうちに嫌な事を忘れる時と、逆にどんどん思い出す時があります。





(8/07)

炎天下南国の花喜々として   真波

特選に頂きます。人は暑さにげんなりとなるが、南国の花は元気いっぱいだ。
私は凌霄花やジャカランタを思い浮かべたが、詠者はどの花を見たのだろう。
石井 真奈美 北野 和良 さん、恐れ入ります!
ブーゲンビリア、マダガスカルジャスミン、などです。
ジャカランタ、あの紫に惹かれて庭に植えてみましたが、やはり、関東では越冬が無理でした。
九州、四国なら大丈夫かも知れないですね。
北野 和良 ジャカランタは宮崎と熱海で見られると聞いています。



(並選)

窓叩く蜻蛉に書斎開け放つ   征一

蜻蛉に窓を開ける詠者の優しさ。
今村 征一 牧内さん北野さん原さん御選句と鑑賞有難う御座います。



駄菓子屋は実験室や日焼けの子  紀宣

夏休み、日焼けした子どもたちが集まって何やら実験に夢中。
どんな実験なのだろうか。
つちたに jt 純一 北野さん、並選に選んで頂きありがとうございます。
また、素晴らしい鑑賞をありがとうございます。僕自身の思い出でもありますが、
子供は、いろいろな場所が実験室になります。(笑)



何気なく空を見上げて鰯雲  亜仁子

空を見上げたらいつの間にかいわし雲。もう秋だなあ。
Aniko Papp 選んでいただき、ご鑑賞、ありがとうございます。とても嬉しいですね。





(8/06)

ドーム前立ち尽くす女広島忌  孝之

特選に頂きます。今日は広島忌/原爆忌の句がたくさん投句されたが、
原さんのこの句を選ぶことにした。ドーム前に立ち尽くす女にストーリー性があり惹かれた。
遺族、関係者か或いはそうでない人か。いずれにしても平和の願いを祈る人だろう。
原孝之 北野さん、こんばんは。ご選句と素晴らしい鑑賞有難うございます。
これは、2015年12月に初めて原爆ドームを訪れた時に経験した実景です。
美しい一人旅と思しき女性が涙を浮かべて立ち尽くしていました。



(並選)

夾竹桃今も昔も赤のまま   わえ

句を読んだ瞬間に「年々歳々花相似たり 歳々年々人同じからず
の漢詩を思い浮かべた。
片山和恵 北野さん山野辺さん征一さん野島さん
きゃあ〜 こんなにたくさんファンがいてくださる!
皆さんに見習って次も選んでいただけるようがんばりま〜す♪(~▽~@)♪♪♪
ありがとうございます。



語り部の口伝減りて原爆忌  幸

TVニュースにもあったが、原爆の体験者・語り部も年々少なくなっている。
Sachiko Yokoi Hayashi 北野様。私達が次の世代に語り継がねば…!
お選びくださいましてありがとうございます。



新涼やHAIKU創刊めでたけれ  直

HAIKU創刊の祝意を素直に詠んで好感が持てる。
大津留 直 北野 和良 さん、ありがとうございます。





(8/05)

海原の帽子となれる雲の峰  双葉

特選に頂きます。海岸の景色だろう。海面一杯に入道雲が湧き上がっている。
雲を海の帽子と見たところが面白い。
新名勝之 ありがとうございます。
ありきたりな発想かなとも思いましたが、スケールの大きさで勝負してみました。



(並選)

父置いて母子は旅へ夏休み  浩正

母子は夏休みの旅行へ。お父さんだけは仕事でお留守番。
藤倉浩正 北野 和良 さん ありがとうございます。



手をつなぎお化け屋敷の闇に入る  草民

怖いけれども怖いもの見たさ。手を繋げば勇気も出るだろう。
山野辺 茂 北野さん、ありがとうございます。



夏料理ガラスの皿の機会増え   玉有良

少しでも涼しさを感じてもらおうとガラスの皿。料理人の優しい心遣いだ。
小出有紀 北野さん、ありがとうございます





(8/04)

唖蝉(おしぜみ)の生を静かに終えにけり  玉有良

特選に頂きます。蝉を詠もうとするとつい五月蝿いほどの蝉時雨に意識が向くが、
鳴かないメスの蝉・唖蝉に着目したところが凄い。光と闇との対比のようだ。
小出有紀 玉恵さん、北野さん、房子さん、ありがとうございます.
この季語は最近知ったばかりなので、詠んでみました。
蝉の概念が根底から覆されたような衝撃を受けましたけど



(並選)

蝉の声般若心経唱へけり   孝之

蝉の声が般若心経に聞こえたという。
四国遍路で何百回と心経を唱えた私にはよく分かる。
原孝之 北野さん、こんばんは。ご選句有難うございます。
北野さんは、摩訶般若波羅蜜多心経を唱えられるのですか?
私は、幼稚園の頃には唱えられるようになっていました。
明治の父母を持つとこういうことになりますが、
これが記憶を磨くのに役立ちました。明治の父母は強いですね!



秋隣ルージュ深紅に替えてみる   幸

季節が変わりルージュを真紅に替えてみたという。
恋人を変えるたびにルージュを変えるという歌もあった。



紅花の恋して変わる赤黄色  久美子

紅花の色が黄色から赤に変わっていく。恋をしたからなのか?
山田久美子 北野 和良 様、ありがとうございます。
紅花の色も沢山彩色があるのを知り、恋心に似てるかなと感じ詠みました





(8/03)

夏霧や手鏡に浮く知らぬ女   真波

手鏡に浮ぶ自分の顔がまるで知らぬ人に見える・・・女性らしい観察。
石井 真奈美 北野 和良 さん、ありがとうございます!
鏡はこまめに見ないと



(並選)

野球部の声新しき大夕焼  祐

県大会で破れた学校も、来年へ向けて始動。
牧内 登志雄 北野さん、並選ありがとうございます。



炎天下車内サウナとなりにけり  亜仁子

炎天下の電車の中の風景。サウナが面白い。
Aniko Papp 選んでいただき、ご鑑賞、ありがとうございます。
とても嬉しいですね。



浴びるほど氷水呑む浴びるほど   十河智

浴びるほどのリフレインが効いている。
十河 トモ子 暑いですね。智





(8/02)

種飛ばす飛距離競いし初西瓜   幸

特選に頂きます。山形県のサクランボの種飛ばしは有名だが、
西瓜の種飛ばしも面白そう。ご家族の団欒の景が目に浮かぶ。
Sachiko Yokoi Hayashi 北野様 特選にお選び戴くなんて光栄の至りです。
小さな子達の無礼講  今日は許すとしましょうか…!



(並選)

夕焼や空の金箔破れ無し  直

夕焼け空が金色になり一点の曇もないという大きな景。
明日はきっと晴れるだろう。
大津留 直 北野 和良 さん、ありがとうございます。
選とご鑑賞うれしく拝受致しました。



向日葵の合唱団や空を向く  わえ

ひまわり畑のたくさんの花を合唱団に見立てたところが面白い。
片山和恵 北野さん、 ありがとうございます。



鷺草の今にも翔ぶと云ふ構へ  征一

鷺草の写生句。中七下五の措辞が独創的だ。
今村 征一 北野さん御選句と鑑賞有難う御座います。





(8/01)

滝しぶき一粒に神宿りたり   玉有良

特選に頂きます。滝の飛沫の一粒にも神が宿っているという鋭い感性。
小出有紀 北野さん、ありがとうございます。
イメージは那智の滝ですが、華厳の滝にも行ってみたいです。



(並選)

踊の輪疑惑だんだん膨らみぬ   征一

盆踊りの輪が膨らんでいくのと疑惑が膨らむのとを掛けた句。
本意は時事句と読ませてもらった。
今村 征一 お便り有難う御座います。今の政界の事を思いました。



あと一品知恵振り絞り西瓜切る   真波

あと一品に西瓜を足した主婦の知恵。女性ならではの句だ。
石井 真奈美 北野 和良 さん、恐れ入ります^ ^
知恵振り絞ったあげく、西瓜で誤魔化そうと横着してます



緑陰に古きマリアの乳房かな  直

緑蔭に立つマリア像の乳房、男なら誰でも目が行くだろう。
大津留 直 北野 和良 さん、ありがとうございます。