俳句鑑賞文(復刻版)    2017 July        トップへ   

         ⇒  一日一句鑑賞文 (16-05)  (16-06)  (16-07)  (16-08)  (16-09)  (16-10)  (16-11)  (16-12)

                  (17-01)  (17-02)  (17-03)  (17-04)  (17-05)  (17-06)




(7/31)

頂点を目指す白球晩夏光  寛昭

特選に頂きます。夏の甲子園の代表を決める県大会が各地で白熱している。
福岡は東筑高校に決まったようだ。東東京は清宮主将の早稲田実業が破れ
東海大菅生に決まり神奈川は横浜高校、茨城は土浦日大。
甲子園が始まれば連日TVに釘付けになりそうだ。
季語の晩夏光の斡旋が良い。
古閑 寛昭 北野さん、選句と素晴らしい鑑賞ありがとうございます。
嬉しく思います。



(並選)

トマト食むことに始まる思惟かな   顕之

思惟は普通は「しい」と読むがこの句の場合は「しゆい」と読むようだ。
考えをめぐらし心を集中するの意だ。トマトを食べてふと考えた、
何を考えたのか訊いてみたくなる。
能美顕之 北野さん、ありがとうございます。
極めて俗なことを考えていました(^-^;



無自覚のエロス纏ひて桃を食む  玉有良

無自覚のエロスという措辞に惹かれた。その気分を桃が煽りたてる。
小出有紀 北野さん、古閑さん、ありがとうございます。
食べ物の中で一番エロスを感じるのが桃だと常々思っていたので、
共感していただき嬉しいです(*´∀`)。
計算して食べるとエロスは感じませんね。



採点の山へみなづき尽の朝   孝之

原さんは教師をされている。採点の山とは学生の提出した論文/答案のことだろう。
この山を片付ければご自身も夏休みに入れるという期待の朝だ。
原孝之 北野さん、おはようございます。
ご選句と素晴らしい鑑賞有難うございます。北野さんのご温情に大感謝です。
7月の互選をこれで31日間連続互選を達成しました。おそらく、北野さんの
7月の互選データ処理が始まってお気づきになられたのだろうと思います。
あれ、ここで互選すれば、連続互選が達成すると!粋なお計らいに深謝です。
北野 和良 原さん、お早うございます。
昨夜深夜と明け方に2回震度4の地震があり驚かされました。
特に被害はありませんでした。朝PCを立ち上げたら有紀さんが
〈千両の花魁・・・〉の句を取って頂きトリプルとなっていました。
私は残しておいた並選一票をと思いもう一度眺め直した結果
この句を選ばせてもらいました。現役は強し、ですね。





(7/30)

【瀬戸優理子 一句鑑賞】

みんみんのしがみつきたる観音像   正則

特選に頂きます。ミンミン蝉が観音像にしがみついている。
蝉も極楽往生を願っているのだろうか。
野島 正則 北野さん、特選、鑑賞をいただき嬉しいです。
今日はいろいろなお寺に行きました。



(並選)

さるすべり寺苑の空の狭きかな  栄太郎

百日紅が大きな枝を広げ空を覆うように咲いている景が目に浮かぶ。
桑本 栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
街中の寺の庭に百日紅が空いっぱいに咲いていました。



路地灯り木槿一ト日を閉ぢにけり  征一

木槿は朝開き夕には閉じる。一ト日を閉じるの措辞がお見事です。
今村 征一 北野さん古閑さん御選句有難う御座います。



湯の宿や四方八方蝉しぐれ  孝之

森に囲まれた湯の宿。蝉しぐれも宿のもてなしの一つだ。
原孝之 北野さん、こんばんは。ご選句とご鑑賞有難うございます。
二日市温泉大丸別荘は6500坪の森の中にあります。





(7/29)

ヒマラヤをはるかに凌ぐ雲の峰   孝之

特選に頂きます。積乱雲は上昇気流によって一万メートルまで成長し
その後は横に流れるという。雄大な景をヒマラヤに擬したところが素晴らしい。
原孝之 北野さん、おはようございます。
ご選句と素晴らしい鑑賞有難うございます。二日市温泉におります。
恩師の米寿のお祝いで泊まりです。阪大蛋白質研究所の助教授をされていた恩師は、
若干39才で九大教授になり赴任されました。秀才でお人柄の素晴らしい恩師です。
雲の峰のような方です。



(並選)

浜辺の子海ほおずきを良く鳴らし  浩正

なるほどと納得する句。
藤倉浩正 北野 和良 さん ありがとうございます。当たり前そのままにです。



爆弾の雨降り止みて蝉時雨  晶子

記録的短時間豪雨を爆弾と措辞したのがお手柄。
畝川 晶子 美雪さん、久美子さん、北野さん、
ご選句とご鑑賞をありがとうございます。とても励みになります(#^_^#)!!



火玉一つ落ちて占めたる庭花火  双葉

ご家族で線香花火を楽しまれている。
新名勝之 ありがとうございます。
家族花火の最後を線香花火で占めている様子を詠みました。





(7/28)

蝉穴の黒き疑惑や地の果てに  栄太郎

特選に頂きます。蝉の抜けだた穴を覗くと深い暗闇に疑惑が潜んでいるようだ。
近頃の政官の癒着を暗示する句と読ませてもらった。
桑本 栄太郎 北野さん・・・特選一句にお選び頂き、
句意とするところをお汲み取り頂き大変ありがとうございます!!。
先日ゴミ出しに行き、小さくて真っ黒な蝉穴を至る箇所で見掛けました。
先日の国会中継を見ていて感じたような、黒くて深い地底を覚えうすら寒くなりました。



(並選)

宵宮の電飾ずらり鳥居前  俊克

夏祭、宮前の参道にたくさんの電飾の夜店が並び見物客で賑わっている景が浮ぶ。
大久保 俊克ありがとうございます。嬉しいです。



手のひらがまな板代わり冷奴   ひらいみつる

冷奴を手のひらに載せて器用に切っている職人さん。
平井充 おおきに ありがとさん!



浴衣の子携帯眺め待ち合はせ  正則

並選に頂きます。今の子供はSNS世代。眺め⇒睨みの方が緊迫感が出る気がします。
野島 正則 北野さん、選をいただきありがとうございます。
睨み推敲案、ありがとうございます。





(7/27)

底紅や少女の初めての惑ひ  美音

底紅には色や形にエロスの香りがある。
恋に目覚めた少女は告白するかどうかで迷っているのだろう。
向瀬美音 北野さん、ありがとうございます。身体的にもとれますね。



(並選)

天神祭いなせ法被のギャルみこし  俊文

近頃のギャルは元気いっぱい。神輿を担ぎ、ちんどん屋にもなる。
河野 俊文 北野さん、ありがとうございます。
女子の方がパワーがありますね。生きる力が強いのかな。
北野 和良 徳島の女性は会社を興したり強いとTVで見た覚えがあります。
河野 俊文 その通りですね。徳島の女はパワフルです。
阿波踊りでも圧倒的に女が存在感がありますね。
北野 和良 そろそろ阿波踊りの句を作りましょうよ。
河野 俊文 了解しました。



遠ざかる恋の思ひ出蝉の声   孝之

長い地中生活を経て地上に脱皮し命を謳歌する蝉の声と、
遠い昔の青春の恋を振り返る詠者との対比が感慨深い。
原孝之 北野さん、こんばんは。ご選句と素晴らしい鑑賞有難うございます。
お言葉励みになります。



大西日補陀落船の出し港   悦子

中世に補陀落渡海の行われた那智勝浦にいる詠者。
大西日は西方浄土を暗示させる。
柳堀 悦子 北野 和良 さんありがとうございます。



涼風やべつにベンツでなくてよい   林子

感想です。中七下五の駄洒落がとても面白いと感じました。
鈴木 玉恵 北野さん ありがとうございます。
つまり上五の季語にひとひねりですね(*^^*)





(7/26)

うねり来て耳朶を打ちをり蝉しぐれ  栄太郎

特選に頂きます。蝉の声が五月蝿いくらいに聞こえている。
うねりのように耳を打つという措辞がリアリティを伝えている。
桑本 栄太郎 北野さん、山田さん、野島さん・・・大変有難う御座います!!。
3階の住まいの直ぐ傍に大きな樹木があり、庭木も豊かであり、
朝早くから熊蝉の「ワシャワシャ」との猛烈な蝉時雨です。
鳴き声が同調して「ワンワン」と耳朶を打つようです。



(並選)

夏祭娘ばかりのちんどん屋  寛昭

近頃の娘さんは元気いっぱいにちんどん屋。猿回しなどもやっている。
古閑 寛昭 北野さん、ありがとうございます。



歌舞するは神々にして晩夏光  直

神々の舞と晩夏光の斡旋がぴったりだ。どこの神社だろうか。
大津留 直 北野 和良 さん、ありがとうございます。



目で食べて匂いで食べる土用鰻   久美子

五感全開して鰻の賞味。
山田久美子 北野 和良 様 選を頂きありがとうございます





(7/25)

黄昏や蛍に径を教へられ  美音

特選に頂きます。黄昏時、ホタルが道を教えてくれる。
とても粋でロマンチック。どこへ誰に逢いにゆくのだろうか。
向瀬美音 北野さん、ありがとうございます。
嬉しいです。そんな時間あるかな?



(並選)

おにぎりに爪先ほどの土用鰻  正則

おにぎりに爪の先、申し訳ほどのうなぎ。それでも鰻は鰻、嬉しいではないか。
野島 正則 北野さんありがとうございます。ささやかな贅沢でしたm(__)m



朝の日を透かして咲けり蓮の花   林子

朝日を透かせた花びらの観察が素晴らしい。
鈴木 玉恵 北野さん。ありがとうございます



冠水のこれが梅雨かと疑いし   久美子

梅雨が開けたというのに局所に記録的大雨。今までにこんな事はなかったのに・・・・
山田久美子 北野 和良 様、選と鑑賞をして頂きありがとうございます





(7/24)

無言にて神輿納める烏帽子かな   久美子

特選に頂きます。夏祭が終わり出御した神輿を神官が納めている。
上五無言にての措辞に無事祭を終えた安堵感が漂っている。
山田久美子 北野 和良 様、過分な選と丁寧な鑑賞をありがとうございます。
とても励みになります



(並選)

麦茶飲む玻璃の宇宙のとける音   玉有良

ガラスの器に麦茶をいれ氷を浮かべた。それはまるで小宇宙のようだ。
溶けた氷がガラスに触れてカランと音を立てていて涼しさが増すようだ。
小出有紀 ありがとうございます。 氷がカラリと音をたてる瞬間を
詠みたかったので、わかっていただき嬉しいです(*´∀`)



白玉の泳ぐ伏流水の店  寛昭

伏流水を使い白玉の浮ぶスイーツ、いかにも涼しく美味しそうだ。
古閑 寛昭 北野さん、ありがとうございます。



夏の宵グラスワインの琥珀なる  美音

どちらかと言うと私も白ワインの方が好きだ。


星月夜ひとつ取つてと言ふ子供  美音

北野 和良 感想です。
小林一茶〈名月を取ってくれろと泣く子かな〉を思い出しました。
向瀬美音 さすが北野さん!





(7/23)

生き返る青田左右に被災地へ   孝之

特選に頂きます。水害を受けた地へ向かっている。
左右の植田は冠水を乗り越えて生育を始めている。
詠者は被災地の家々の復旧の手伝いに行くのだろう。
復旧の早からんことを祈るばかりだ。
原孝之 北野さん、こんばんは。ご選句と素晴らしい鑑賞有難うございます。
従兄弟の家は大したことのないように聞いていましたが、
床下浸水で、座敷の畳は上げられた状態でした。
消毒の業者さんたちは多忙でいつ来てくれるのか未定とのことでした。
決壊した場所より2キロ下流となり、付近の青田は生き返ったところも多くありました。
もっと早く行ってみるべきでした。お見舞いに訪れただけとなりました。



(並選)

白百合の花芯に触るる勇気なく 美音

部屋に百合の花を飾る時は、雄しべを取り除くと聞いたことがある。
白百合の花芯は何を暗喩しているのだろう。情念を感じる句だ。
向瀬美音 クク!ありがとうございます



食卓へ風に乗り来る祭笛  双葉

家族で囲む夕食時、遠くから祭笛が聞こえてくる。
さあ、早く食事を終えて見に行こう。
新名勝之 ありがとうございます。大変励みになります。



黒づくめ日焼鎧の婦人あり  浩正

日焼鎧の措辞が秀逸だ。
藤倉浩正 北野 和良 さん ありがとうございます。励みになります。





(7/22)

毎日の焼き鮎飽きた猫跨ぎ   久美子

特選に頂きます。愛猫に焼き鮎を毎日あげていたら飽きて見向きもしなくなった?
ああ、私は猫になりたい!
山田久美子 北野 和良 様、過分な選を頂きありがとうございます。
鮎釣りが一番の趣味だった亡き父と我が家の猫の実話です。
ネズミを捕ってきた時の交換を小ぶりの鮎でしていた為か、見向きもしなくなりました。
天然鮎が高級魚と分からずいた私も、猫並みです(笑)



(並選)

炎天の家路やメルトダウンとも  栄太郎

家路の炎天はまるで原子炉のメルトダウンのようだと。さもありなん。
桑本 栄太郎 北野さん・・・並選にお選び頂き、大変有難う御座います!!。
気温が36℃と言っても実際の温度は照り返しもあり、40℃以上にもなります。
もはや人間原子炉のメルトダウンですね!!。



海に入り大暑を凌ぐ暇潰し  亜仁子

あまりの暑さに海に入った。でも、暇つぶしだよ〜と洒落てみる。
Aniko Papp 選んでいただき、ご鑑賞、ありがとうございます。
とても嬉しいですね。



肝心な時には無くて蠅叩き   正則

肝心な時に見つからない。五月蝿い!!
野島 正則 北野さん、ありがとうございます。





(7/21)

これからと気合ひを入れる百日紅   孝之

特選に頂きます。梅雨も開けいよいよ夏本番。
百日紅の花が勢い良く咲き始めた。
さあこれから百日間元気に咲き続けるぞと気合を入れているように見える。
原孝之 北野さん、こんばんは。ご選句と素晴らしい鑑賞有難うございます。
梅雨明け以降が百日紅の本番ですね。百日紅はホントに長く咲きますね。
下手をすると冬まで咲いているかもですね。



(並選)

蝉時雨豪雨の前も後もなく  直

うるさいほどの蝉時雨。雨にもめげず鳴き続けている。
大津留 直 北野 和良 さん、ありがとうございます。嬉しく思います。



生ビール一杯よりの物語   征一

親しい友とまずビール、それから始まる物語。
どんな展開が待っているのか気にかかる。
今村 征一 北野さん野島さん畝川さん御選句と鑑賞有難う御座います。



顔色をうかがつてゐる油虫   紀宣

ゴキブリを擬人化し人間様の顔色を窺うと詠んだところに俳味がある。
つちたに jt 純一 北野さん、並選に選んで頂きありがとうございます。
また素晴らしい鑑賞ありがとうございます。





(7/20)

空蝉を棄てて七日をなき暮らし   蝦蟇6

脱皮した蝉を言わず空蝉を捨ててと措辞したところがうまい。
下五あえて平仮名にしたのは鳴くもあり泣くもありということだろうか。
広川 雅人 北野さん、ありがとうございます。
なくを平仮名にしたのはご指摘の通りです。
空蝉は、大切なものを失って空洞になってしまった心とも受け取って頂けたら幸甚。



(並選)

黒揚羽誘き寄せたる赤き花   林子

黒揚羽が(凌霄花の)赤い花と戯れている景が浮かんだ。赤と黒の対比。
ただ中七の「誘き」の読み方と意味とが分からないので保留します。
鈴木 玉恵 北野さん。ありがとうございます(*^^*)
「誘き」は「おびき」です。仰る通り、赤と黒の対比を詠ってみました。
北野 和良 玉恵さん、有難うございます。
「騙して誘い入れる」ですね。改めて並選に頂きます。
鈴木 玉恵 北野さん。ありがとうございます(*^^*)嬉しいです。
5日程前より参加しております。最初は過去に詠んで
貯めておいた句を出していたのですが、そうもいかず、
作りたてを出してみたりしております。
皆さん凄いですね。このペースは難しいです。
北野 和良 私は句歴3年の初心者ですが、多作多捨と
他の人の句を鑑賞することが上達への道だと思っています。
鈴木 玉恵 北野さん。私も1年8ヶ月程。
その姿勢、参考にいたします(*^^*)



歩き出す次の緑蔭までと決め  正則

暑い日照りを感じる。だが歩くしか無いのだ、つぎの緑蔭まで。
野島 正則 選に実感のある鑑賞、ありがとうございます。



大輪の百合芳醇に香りけり  亜仁子

山里や百合園で百合の花が咲き競っている。香も素敵だ。
Aniko Papp 選んでいただき、素晴らしいご鑑賞、
ありがとうございます。とても嬉しいですね。





(7/19)

蝉しぐれ専用リモコンあればよし   林子

特選に頂きます。騒々しいくらいに蝉が鳴いている。
鳴き止めリモコンが欲しいくらいだ。ドラえもん的世界の想像が楽しい句だ。
鈴木 玉恵 北野さん。ビックリ!ありがとうございますm(__)m
嬉しいです。この発想を、頂いた友に感謝です。
北野 和良 下五をあらまほしとすると少し優雅になりますね。
鈴木 玉恵 北野さんありがとうございます。素晴らしいです



(並選)

酒飲めば霍乱すぐに治るかも  征一

撹乱は現代語では熱中症か。酒好きは何でも飲む理由にする。



天向けてアンテナ仕掛く仏桑花  晶子
蓮の花をパラボラアンテナに見立てた。宇宙からどんな通信があるのだろう?
畝川 晶子 北野さん。ご選句とご鑑賞をありがとうございます?。
墓地でハイビスカスを見かけた時、天向く雄しべと雌しべに、
不思議な気持ちになりました。天との交信ができればいいですね
北野 和良 晶子さん、ハイビスカスでしたね。読み間違えて失礼しました。



風死すやまたと呟くだれでもよかった   ひらいみつる

殺人容疑で捕まった男のセリフ「誰でもよかった」。
〈風死すやまたかと「だれでもよかった」〉と17音に収めるのもありか。
平井充 ありがとうございます。そうですねそれの方がいいかも…





(7/18)

回らない三連水車梅雨出水   孝之

特選に頂きます。豪雨禍で朝倉市の三連水車も流木に埋められている写真が報道された。
歴史のある記念物としてぜひ修理されることを期待したい。
原孝之 北野さん、こんばんは。ご選句と素晴らしい鑑賞有難うございます。
北海道の斎藤先生も在福の折に何度も見られたということです。また、
近くにお住まいの大津留さんも見られたことがあるとのことでした。
みんなから親しまれていた水車なのです。豪快に水を汲み上げていました。
現在でも灌漑にフル稼動していたわけです。必ずや復旧すると思います。
朝倉市の熊本城のような存在です。



(並選)

炎昼の討つて出るかに気合いかな  栄太郎

猛暑続きで戸外へ出るのには討ち入りをするような気合が要る。共感の一句だ。
桑本 栄太郎 北野さん、鈴木さん・・・大変有難う御座います!!。
今の時季は戸外に出る時、気合もろともでなければ気後れしそうですね?



箔を打つ為の和紙とや脂汗  正則

金箔を作るには和紙の間に金の板を挟み上から叩いて延ばす。
一心に小槌を打つ職人さんのリズミカルな音と汗が臭ってくる。
野島 正則 北野さん、選をいただきありがとうございます。
数年前の見学の記憶がよみがえりました。



黒揚羽やすやす越える国境   草民

並選に頂きます。世界各地で頻発している国境紛争を思い浮かべました。
山野辺 茂 北野さん、ありがとうございます。





(7/17)

渓谷の秘密知りをり夏の蝶   美音

渓谷は何の暗喩か、秘密とは何か。夏の蝶よ私にも教えてほしい。
向瀬美音 kuku,北野さん、ありがとうございます!
さすが北野さん想像力がすばらしい、今度ね!



(並選)

割竹のきしむ山鉾辻回し  浩正

割竹の上で辻回しをする山鉾、竹のきしむ音と曳き手の掛け声とが重なって聞こえてくる。
藤倉浩正 北野 和良 さん ありがとうございます。嬉しいです。



とりあえず小言は後で心太  まゆ実

まゆ実さん初めまして。中七小言は後でがユーモラス。
戸田 真由美 北野 和良 さん、初めまして。
並選のご選句と、ご鑑賞ありがとうございます。とても励みになります。
これからも、よろしくお願いします。



地に闇を天に銀河を置く祈り   顕之

大きな景を詠みきった好きな句だ。
能美顕之 北野さん、嬉しいです☆ありがとうございます!





(7/16)

山鉾やカッと旱天つらぬきぬ   玉有良

特選に頂きます。山鉾巡行が始まった。空に高く突き出た尖端はまるで天を貫くようだ。
カツッとという擬音語が迫力を持って迫ってくる。
小出有紀 北野さん、公美子さん、ありがとうございます



(並選)

宇宙塵除去のベンチャー星涼し   正則

人工衛星の欠片が多数となり正常な衛星の運行を妨げる事態となり、
宇宙ゴミを見つけて掃除(落下させ大気圏で燃やす)する
方法をビジネスとして模索する動きとなってきた。
宇宙の最先端の話題を取り込んだ意欲的な句だ。
野島 正則 北野 さん、選に鑑賞、ありがとうございます。時事に詳しいですね。



落蝉の綺羅の翅透くむくろかな  栄太郎

翅透くと詠まれているのは熊蝉だろうか。
桑本 栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
朝一番にゴミ出しに出ましたところ、苔の上に熊蝉の落蝉がありました。
透き通った翅が輝き横たわっていました。



逃げ出して来たよと鴉蝉時雨   孝之

ガーガーと煩く鳴く鴉も夏を謳歌する蝉時雨に負けて逃げ出したというユーモラスな句。
あたり一面に響く蝉の鳴き声が聞こえる。詠者には珍しい口語句だ。
原孝之 北野さん、おはようございます。
ご選句と素晴らしい鑑賞有難うございます。自宅の西側が森になっていて、
蝉時雨が凄いことになっています。鴉たちもこの季節は寝不足かと思います。





(7/15)

名調子一番山笠の祝ひ歌   孝之

特選に頂きます。TVニュースで山笠を引き回し
到着した神社境内で祝い歌を全員が合唱する映像を見た。
長い伝統を伝える重厚な歌声がこの句から聞こえてくる。
原孝之 北野さん、おはようございます。
ご選句と素晴らしい鑑賞有難うございます。777年目の山笠は終わりました。
地元に大きな水害が起きたことは残念でしたが、皆さん元気を貰ったと思います。



(並選)

梅雨晴れや半跏仏の柔きゑみ  晶子

半跏仏と言えば中宮寺の半跏思惟像を思い浮かべる。あの慈顔は神秘的だ。
畝川 晶子 北野さん、ご選句とご鑑賞をありがとうございます。
私は鎌倉で出会った仏を詠んだのですが、半跏の姿勢にも新鮮な驚きがありましたが、
頬杖をついているように思惟されながらもお優しい笑みに救われたような気持ちになりました。



パリ祭やサクレ・クールは坂の上  直

巴里の出張中に訪れたサクレ・クール寺院前の広い階段を思い出した。
大津留 直 北野 和良 さん、ありがとうございます。



香水のうつり香匂ふタクシーに  栄太郎

前に乗った女性客はどんな人だったのだろうと想像してしまう。
桑本 栄太郎 北野さん・・・大変ありがとうございます!!。
先日祇園にてタクシーを拾いましたら、車内に微かな香水の香りが残っていました。
舞妓さんが、乗った後であったかな?と勝手によいように解釈しました。





(7/14)

「貴婦人」の吐き出す蒸気雲の峰   正則

特選に頂きます。「貴婦人」とは蒸気機関車C57のこと。
電化によって引退した蒸気機関車だが、今でも全国の
何箇所かで現役を張っていて鉄道ファンを引きつけている。
吐き出す蒸気と雲の峰が重なり汽笛の音も聞こえてくるようだ。
野島 正則 北野さん、特選、嬉しいです。
鉄道ファンなら誰もが見たい景ですねよね。ありがとうございます



(並選)

炎天下日毎に進む縄がらみ   玉有良

祇園祭・鉾建ての準備で建造用の木材を荒縄で縛ることを縄がらみと呼ぶ。
この作業が始まり、いよいよ祇園祭だという興奮が伝わってくる。
小出有紀 北野さん、ありがとうございます!
「縄がらみ」という言葉を初めて知り、詠んでみました。



資生堂パーラー恋のソーダ水  栄太郎

定番のデートスポット、二人で飲んだソーダ水。果たして恋は実ったのか?
桑本 栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。
若い時入った資生堂パーラーが有名な喫茶店とは知りませんでした。
勿論直ぐ泡と消えた恋でした。



白南風やローカル線の海の駅  寛昭

今日の詠者の3句はローカル線の旅の連作のようだ。
どこの路線かは分からないが海沿いの駅もあったのだろう。
潮の匂いが香ってくるこの句が好きだ。
古閑 寛昭 北野さん、原さん、選句ありがとうございます。
天草の三角駅です。駅前は海が広がっていてフェリー港にもなっています。





(7/13)

警策のビュンと風切る溽暑かな  玉有良

特選に頂きます。本堂で座禅を組んでいるが、エアコンもなく酷い暑さだ。
凡愚の悲しさで心頭滅却すればの境地には程遠い。
そこを見透かされすかさず警策で肩を打たれた。
ビュンと風切るの措辞が臨場感を伝えている。
小出有紀 北野さん、ありがとうございます。嬉しいです



(並選)

ダムの水空しかりけり植田消え   孝之

梅雨の雨でせっかくダムが満杯になったというのに、
洪水で植田は泥の海になってしまった。農家の方の恨めしい現実。
原孝之 北野さん、こんばんは。ご選句と素晴らしい鑑賞有難うございます。
もう一度田を整備して田植えが出来るといいなと思います。ネバーギブアップですね。



涼求め軒に下げしも風も無く  久美子

暑さを少しは和らげようと風鈴を下げたが、あいにく風が止んでしまった。
山田久美子 北野 和良 様、ありがとうございます。
鑑賞のとうり、空梅雨で風も無い変な日が続いていますね。ただ暑い!



私のみ襲ふがごとし夕立かな  双葉

激しい夕立。まるで私をめがけて降ってくるようだ。
新名勝之 ありがとうございます。
ただ後々推薦頂いたコメントをヒントに推敲してみて、
私のみへと襲ひ来る夕立かな」の方がより言いたいことを言えているかと思いました。
北野 和良 新名さん、推敲句の襲い来ると言い切る方が良いですね。
上五から山頭火の 『朝まゐりは わたくし一人の銀杏ちりしく』を思い出しました。





(7/12)

柏手の谺神呼ぶ山開き  正則

特選に頂きます。山麓で山開きが行われ参加者の柏手の音が山に谺して返ってきた。
それはまるで山の神が応えてきたようだ。
野島 正則 北野さんありがとうございます。山の日の誕生した年に信州で見た景です。



(並選)

背泳ぎの手を止め空に抱かれけり  美音

空に抱かれるの措辞に共感しました。


ためらひの己が軌跡やなめくぢら  栄太郎

ナメクジの軌跡は真っ直ぐではなくためらっているように見える。
詠者はその軌跡に自分の思いを重ねている。
桑本 栄太郎 北野さん、山田さん・・・嫌われ者のなめくぢらながら、
生きることに一生懸命ですね! 小生も振り返ってみれば、躊躇うことばかりです。
人生とはまさに「正解のない数学のようなもの」ですね?



熊蝉は臆病者よ雨催ひ   孝之

大きな鳴き声の熊蝉を臆病者と断じた措辞が面白い。
原孝之 北野さん、こんにちは。講義を終えて気付きました。
ご選句とご鑑賞有難うございます。雨が降りそうになると熊蝉が鳴き止みます。
不思議なものです。地震予知などもあるといいですね。(笑)





(7/11)

ブロンズの対話静けき木下闇  直

木陰にあるブロンズ像。わけもなくロダンの彫刻を思い浮かべた。
像はどんな対話をしているのか
大津留 直 北野 和良 さん、ありがとうございます。
友人が送ってくれたワーグナー・ナンドールの「哲学の庭」
という彫刻作品の写真を見ながら、作りました。
友人はその展覧会での講演を準備しているところだそうです。宇都宮です。



(並選)

水打てど打てど打てどといふ日和  征一

列島の各地で猛暑日となった。打ち水をしてもしても焼け石に水。
打てどのリフレインが効いている。
今村 征一 北野さん小出さん御選句並びに鑑賞有難う御座います。



ひと針を残して未完子の浴衣   久美子

子どもさんの浴衣ももうひと針で完成だ。
山田久美子 北野 和良 様、ありがとうございます。
昔はよく縫いましたが、孫は今風で付いていけません(笑)



蟻の道古生代より続きけり  湧雲

古生代よりの想像が楽しい。
亀山 美雪 北野さん、ご選句とご鑑賞をありがとうございます!
たいへん嬉しく、励みになります。





(7/10)

バス停に金魚二匹を持つ少女  寛昭

特選に頂きます。夜店で金魚すくいをして貰った
金魚のビニール袋を手に下げてバスを待つ少女。
きっとお気に入りの浴衣姿なのだろう。
古閑 寛昭 北野さん、選句と素晴らしい鑑賞ありがとうございます。
励みになります。



(並選)

線上に並びし遺産夏の浜   孝之

世界遺産登録おめでとうございます。
原孝之 北野さん、おはようございます。
ご選句とお祝い有難うございます。山笠も盛り上がりますね。



噴水でずぶ濡れ子らの気勢揚げ   久美子

ずぶ濡れになりながら元気よく遊んでいる子どもたちの姿が見え歓声も聞こえてくる。
山田久美子 北野 和良 様、ありがとうございます。
子供達の平和が続きますように。



帯に差すほおずき市の団扇かな  正則

買った鬼灯の鉢をぶら下げて。
野島 正則 大津留さん、山田さん、つちたにさん、北野さん、
選をいただき、ありがとうございます。
動作の具体性、言葉の使い分け、景が見える。
鬼灯の鉢まで想像していただき、嬉しいです。





(7/09)

記憶ある匂ひ袋とすれ違ふ   征一

特選に頂きます。匂ひ袋をたもとに忍ばせる佳人。いろいろと想像が膨らみます。
今村 征一 Sachiko Yokoi Hayashi さん北野さん山田さん小出さん
御選句並びに鑑賞有難う御座います。



(並選)

あの頃の夏を探して夏の果  亜仁子

ストーリー性のある佳句だ。ただ中七に夏があり、下五の季語が重なっているのが気になった。
Aniko Papp 選んでいただき、ご鑑賞、ありがとうございます。嬉しいですね。



絵葉書に乗りて届くや夏の潮  美音

絵葉書から潮の香りが漂ってくる。
向瀬美音 北野さん、ありがとうございます!大西洋から来たのです。



梅干しの無人販売山の駅  紀宣

原さんのコメントがあったが、3句の中では、この無人販売が面白いと思った。
つちたに jt 純一 北野さん、ありがとうございます。とても嬉しいです。





(7/08)

後れ毛のかすかに濡れて初浴衣   玉有良

特選に頂きます。この夏初めて浴衣を着た娘。
さっき洗った髪の毛がまだかすかに濡れている。
デートに逸る気持ちがいじらしい。
小出有紀 北野さん、房子さん、藤倉さん、ありがとうございます。
朝見たら特選が3つも。嬉しい〜
着物俳句は私の強みでもあるなぁ、と実感しました。
ああ、早く私も浴衣を期待〜



(並選)

今年竹しなはぬほどに飾りけり  満徳

何事も中庸が大事か。
永田 満徳 選んでいただきありがとうございます。
質素な飾りもいいものですね。



鬼女も笑む朝顔市の賑やかし  浩正

朝顔市の賑わいに鬼女も思わず微笑むとはユーモアのある句だ。
藤倉浩正 北野 和良 さん ありがとうございます。
縁日や花は心を素直にしてくれますよね。



船虫の群れたがりては散りたがる  房子

並選に頂きます。船虫の様子を活写。
熊谷房子 北野さんありがとう御座います(^_^)v励みにします





(7/07)

園児らのうたごえ聞こゆ星祭  栄太郎

特選に頂きます。〈♪ 笹の葉さーらさら のきばに揺れて〜 ♪〉
園児たちの力いっぱい歌っている声が聞こえてくる。
桑本 栄太郎 北野さん・・・お早う御座います!!。
大変有難う御座いました。自宅から直ぐ近くに保育園があり、
通りかかりましたら大きな声の七夕様の声が聞こえていました。
小さな子達が歌えば如何にも七夕さまらしい雰囲気になりますね!!。



(並選)

挨拶は「かつがつ生きとります」小暑   孝之

「かつがつ」とは九州の方言で「なんとか、精一杯」という意味だろうか?
上五は「インタビューに」でも良いのではないだろうか。
原孝之 北野さん、こんばんは。ご選句とご鑑賞有難うございます。
今朝のバスの中での会話を切り取りました。あるお婆さんに知り合いが
「お元気でしたか?」と声を書けると、「かつがつ生きとります。」
とお婆さん。「声かけに」がいいかもしれませんね。



平仮名を書ける子となり星祭   征一

覚えたての平仮名で願い事を書く児の真剣な顔が見える。



受話器越し届くや夏の大西洋   美音

大西洋の向こうはきっとフランスだろう。
向瀬美音 北野さん、ありがとうございます





(7/06)

楽観を叩く荒梅雨絶え間なし   孝之

特選に頂きます。原さんの今日の3句はどれも
北九州を襲った豪雨を詠んでいるが、この句を頂いた。
住民の方々の思いを押しつぶすような荒梅雨を感情を押さえて詠み切っている。
原孝之 北野さん、おはようございます。ご選句とご鑑賞有難うございます。
災害は忘れた頃にやって来るといいますが、楽観を持つ頃にやって来ますね。



(並選)

龍神ののたうち回る大出水   久美子

荒れ狂う川を中七のたうち回るに共感しました。
山田久美子 北野様、桑本様選を頂きありがとうございます。
毎日のニュースで、2年前の栃木の鬼怒川氾濫を思い出し案じております。
せめて、祈りで鎮まるならとの思いで詠みました。



出水や地球の怒りかくばかり  直

驕る人間に対する自然の反撃。
大津留 直 北野 和良 さん、ありがとうございます。



人間のかくも小さく大出水   顕之

自然に対する人間の卑小さをずばりと詠んでいる。
能美顕之 北野さん、ありがとうございます。すごく嬉しいです!





(7/05)

首縮めきょろりカフェの青葉木菟   幸

少し前に浅草で「鳥カフェ」というのを見つけて驚いた。
猫好きの人が集まる猫カフェを聞いたことはあるが、鳥は初めてだった。
詠者も鳥カフェで一休みしたのだろう。
Sachiko Yokoi Hayashi 北野様
特選にお選び戴くなんて光栄以外の何ものでもありません!
最近は猛禽類のカフェもあちこちに出現し様々な姿を見せてくれ時間の経つのを忘れます。



(並選)

さきいかを次々口へ冷やし酒   玉有良

〈お酒はぬるめの燗がいい〜肴はあぶったイカでいい ♪〉
小出有紀 古閑さん、北野さん、ありがとうございます



巻き貝を耳に寄せるや夏の潮   美音

「私の耳は貝のから 海の響きをなつかしむ」(ジャン・コクトー/堀口大学訳)
向瀬美音 北野さん、新名さんありがとうございます!





(7/04)

老鶯の詠めよ詠めよと円覚寺  晶子

鎌倉・円覚寺の老鶯が盛んに鳴いている。
その声が、句を詠めよと聞こえたという。きっと励ましてくれているのだろう。
畝川 晶子 つちたにさん、北野さん、房子さん、ご選句とご鑑賞を本当にありがとうございます。
 先日、鎌倉の円覚寺に行ってまいりました。一番に驚いたのは力強い鶯の鳴き声です!
私は都心部に住んでいるので鶯の声はもう何十年も聞いたことがなく、
春に鶯の季語で句を詠まれる方々を羨ましく思っていました。
句会は別として投句欄は休学していたこともあり俳句から離れていたせいか、
鶯の鳴く実景の中に立ち、「詠めよ詠めよ」と天からの声のようにも聞こえました。
それはご鑑賞のようにプレッシャーでもあり(笑)、励ましでもあったのかもしれません。
で、戻ってまいりました。ありがとうございます(#^_^#)。



(並選)

岩壁はオーバーハング雲の峰   孝之

アルプスか或いは谷川岳か。険しいオーバーハングの岩壁と
その向こうに聳える雲の峰。雄大な景だ。
原孝之 北野さん、こんばんは。ご選句と素晴らしい鑑賞有難うございます
。谷川岳の衝立岩がオーバーハングの最たる岩壁だと思います。
そう取って頂くことも期待しつつ、雲の峰そのものの持つ岩壁の
オーバーハングも思い浮かべました。



香り良きチップに蒸され鯵変化  久美子

良い燻製を作るにはチップ選びも大切。
鯵もほどよく燻されてきたようだ。
山田久美子 北野 和良 様、ありがとうございます。励みになります



炎天を下駄で香りきし鬢付け  双葉

名古屋場所に備える力士、下駄履きで鬢付けの香。
新名勝之 ありがとうございます。完全な自己満足ですが、
俳句の中に「りきし」と表記するだけのために無理矢理破調の句にしました。
俳句としてはともかく、雰囲気は出せたかなと思います。





(7/03)

干し草や遥かに広ぐ地平線   美音

この句を読んでいて北海道で見た広い広い畑と牧草ロールを思い出した。
向瀬美音 北野さん、河野さんありがとうございます!



(並選)

サンダルの肌も露はやサンドレス  栄太郎

サンドレスの女性が素足にサンダルを履いている。艶めかしい景だ。
桑本 栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。急激な気温上昇となり、
サンダルに蝉の羽のような薄くてすけすけのサンドレス姿が増えて来ました。
北野 和良 盆地の京都の街は暑そうですね。毎日夕方のTVニュースに登場し同情しています。



夏燕平和な国にステルスか  俊文

高空から偵察をするステルス機は確かにツバメに似ている。
平和の国を出発してどこを偵察に往くのだろうか。
河野 俊文 北野さん、ありがとうございます。
日本でも国産のステルス機が近い将来、お目見えするようですね。
きな臭き世の中になって来ました。



師の許に行く友送る合歓の花   孝之

学生時代からの親友を悼む心情が溢れている。季語もぴったりだ。
原孝之 北野さん、おはようございます。小学校の時の恩師とずっと交流があり、
その1人が恩師の居られる天国へ行きました。天に2人、地に2人になりました。
ご選句とご鑑賞有難うございます。





(7/02)

オッショイの街駆け巡る親子山笠  寛昭

勇壮で熱気あふれる親子山笠の祭の様子が目に浮かぶ。
上五オッショイがリアリティを強調している。
古閑 寛昭 北野さん、選句と素晴らしい鑑賞ありがとうございます。励みになります。



(並選)

将棋会館を目指す蟻の列  紀宣

藤井4段の30連勝を期待するファンの列。(30連勝は成らなかったのが残念)



外つ国の言葉あふれて初浴衣   玉有良

京都には外国人観光客が溢れている。彼らも浴衣を着て異国情緒を楽しむのだろう。
小出有紀 悦子さん、北野さん、ありがとうございます。
着物好きな私から見ると派手過ぎるようですが、
特に中国系の人は年配の方でも赤や華やかなものを好まれますね。
北野 和良 浅草寺周辺でも外国人の着物姿で溢れ、その流行が
日本人にも感染したようでレンタル着物店は30軒を越すそうです。



いとさんの誰ぞ待つ背や初浴衣  俊彦

初浴衣を来てデートに臨む初々しい娘。
鎌田 俊彦 北野さん、有り難うございます。大阪の街角での一景です。





(7/01)

夜露吸い四葩の頭地に擦りて   久美子

夜露を載せた紫陽花の大きな花が地面に届くほど頭を垂れている。
景の観察を下五が引き立てている。

山田久美子 北野 和良 様、見に余る選を頂きありがとうございます。
夜中に久々の雨で、朝の紫陽花がとても変化していて詠みました。



(並選)

憂さ一つぷつと吐きけりさくらんぼ  俊彦

種と一緒に憂さを吐くという発想が面白い。
鎌田 俊彦 北野さん、有難うございます!(^^)!



追伸に外房の鯵喰ひに来い   正則

これはもう鯵を食べに行くしか無いですね。
野島 正則 北野さん、ありがとうございます。外房行きたいですね(^-^)



麦の秋あんずタルトの焼き上がり   美音

美味しそうなあんずタルト、ご馳走さま。
向瀬美音 北野さん、ありがとうございます!昨日の東京句会はどうでしたか?
北野 和良 土谷さん(京都)、畝川さん(広島)が参加され計17名。
大盛況でした。美音さんの仏語版の原稿も披露されましたよ。