(6/30) 風鈴の出迎へしバスターミナル 玉有良 バスターミナルに風鈴が下がり風に涼やかな音を流している。 長距離バスの旅への期待を盛り上げてくれている。 小出有紀 北野さん、ありがとうございます(*´∀`) 去年まではなかった気がする。外国人が増えたのと関係あるのかな? (並選) 夏祓意地を落として軽やかに ひらいみつる 半年間の穢を落とす厄払い。詠者はつまらない意地を落とそうと決心した。 平井充 ありがとうございます。もう今年も半分終わってしまいました。 やり残したことばかりです 麦の秋ワインレッドに日は沈み 美音 日暮れ時の空をワインレッドと比喩したところが美音さんらしい。 向瀬美音 北野さん、ありがとうございます 紫陽花と藍を爭ふ鉄線花 祐 季語が二つあるが、この句の場合は争うしかないだろう。 牧内 登志雄 北野さん、選んでいただきありがとうございます。 (6/29) 品書きに女将の一句滝見茶屋 紀宣 休憩をしようと入った滝見茶屋の品書きに、女将の作った一句が書かれていた。 いかにも茶屋に相応しいおもてなし。どんな句だったのだろうか。 つちたに jt 純一 北野さん、特選に選んで頂きありがとうございます。 また、素晴らしい鑑賞をありがとうございます。ちなみに、去年行った 三重県名張市の赤目四十八滝に行った時の滝見茶屋の女将の一句。 「滝を見てまたこの小屋にいらっしゃい」素晴らしい一句と思いました 北野 和良 赤目四十八滝には学生時代に万葉旅行で行ったことがあります。 また車谷長吉の「赤目四十八滝心中未遂」が印象に残っています。 (並選) 野仏を篤く匿ふ額の花 直 野の地蔵を匿うように周りには紫陽花が咲き競っている景がよく見える。 大津留 直 北野 和良 さん、ありがとうございます。 泉湧き森の色なほ深くなる 湧雲 光に輝く森の緑が泉の水でより深まって見えた。 愛づ吐息月下美人の吐く吐息 征一 夜に開く月下美人の花、花の吐息と詠者の吐息の二重奏。 今村 征一 御選句有難う御座います。 (6/28) 浮草やもう手遅れである言葉 顕之 一度口から出た言葉は取り返しがつかない。 まるで浮草のように漂い言葉として独立して毒をばら撒く。 政治の世界を見ていても失言が致命傷となる事例は引きも切らない。 詠者がどんな言葉を言おうとしたのかは分からないがストーリー性に溢れた句だ。 能美顕之 北野さん、ご選をいただき、勿体無い鑑賞をありがとうございます☆ 先日、私の無意識に発した言葉が深く大切な友人を傷つけてしまいました。 言葉をもっと大切にしていこうと思います。ありがとうございます! (並選) ねだられて将棋盤片手縁涼み 久美子 このところ俄に少年に将棋ブームが起きているようだ。 せがまれて縁台将棋。中八は「将棋盤持ち」でも良いのではないだろうか。 山田久美子 北野 和良 様、ありがとうございます。 中八は悩んでいたので、アドバイスの方がストンと入りますね。 推敲句であげさせて頂きます。ありがとうございます。 緑蔭や放課後を待つすべり台 孝之 滑り台を擬人化している。間もなく子どもたちの声に溢れるのだろう。 原孝之 北野さん、こんばんは。ご選句とご鑑賞有難うございます。 (6/27) 夏帽子片手で押さえペダル漕ぐ 久美子 (瀬戸優理子 一句鑑賞) 帽子を風に飛ばされないように片手で押さえ、 片手でハンドルを握ってい元気に走っている。 多分中学生くらいの女の子だろう。 山田久美子 北野 和良 様、身に余る選を頂き、ありがとうございます。 名前のご指摘、今後改め投稿致します。ありがとうございました (並選) 百合の花リフトに乗れば空の風 俊克 スキー場の斜面がゆり園になっていて、詠者はリフトから眺めている。 五月雨の音悲しみに満ちにけり 亜仁子 五月雨の音が悲しみに聞こえるのは、詠者の心に悲しみがあるからだ。 Aniko Papp 皆さん、選んでいただき、素晴らしいご鑑賞、 ありがとうございます。とても嬉しいですね。 巻爪とべたを受け継ぐ素足かな 水上康男 子は親に似る。足の形に気づいたところが哀しい。 水上 康男 北野さん、はい ありがとうございます (6/26) 沙羅の花落つや地上の闇を知る 栄太郎 沙羅(夏椿)白い花が落ちて黒い土に落ちた。白と黒の対比であると同時に、 清浄な天上界と醜い俗世を暗示しているようだ。 桑本 栄太郎 北野さん・・・特選一句にお選び頂き、 素晴らしい鑑賞文をお寄せ頂きまして、大変有難う御座います!!。 階下の植込みに沙羅の花があり、この暗闇に落花は特に目立ちます。 (並選) 紫陽花や翁嫗の呼びかけに 孝之 ご老人が愛でる紫陽花が揺れている。 原孝之 北野さん、こんばんは。ご選句とご鑑賞有難うございます。 紫陽花は最後に白花に戻るものが今年は多いです。これを紫陽花の白髪と名付けました。 共に白髪の生えるまでと翁嫗が見守っています。 子ふたりを遺す無念や五月雨 俊彦 小林麻央さんへの追悼句。 鎌田 俊彦 北野さん、ありがとうございます。 夏山にトロッコ列車跳ねる影 湧雲 黒部峡谷を走るトロッコ列車を思い浮かべた。 亀山 美雪 北野さん、ご選句ありがとうございます。 島根県の奥出雲地方をトロッコ列車が夏期限定で走ります。 山の側を走る列車がまるで跳ねながら走る、影はなお跳ねる様子を詠みました。 (6/25) 珈琲のゆっくり落つる雨休み 浩正 旱の後の恵みの雨、農作業を休んで雨祝いをする。 詠者は好きなドリップコーヒーを楽しんでいる。 藤倉浩正 北野 和良 さん 特選ありがとうございます。励みになります。 (並選) 踝の濡れて凜とす白浴衣 祐 生憎の雨で浴衣の足が踝まで濡れてしまった。その姿が凛として見える。 牧内 登志雄 北野さん、ありがとうございます。 雨に濡れた踝は、一段と色っぽいと思います。 風過ぎり小枝吹き上ぐ青楓 栄太郎 青楓の小枝を風が吹き上げている。清々しい風景だ。 桑本 栄太郎 北野さん・・・京都の青楓のみどりが鮮やかになりました。 青楓の木蔭を歩きますと、素晴らしい風の心地良さです。 雨男君も被るか夏帽子 正則 世の中には晴男、雨男と呼ばれる奴がいる。 せっかくお洒落して帽子を被ってきたのに生憎の雨、お前のせいだ。 野島 正則 北野さん、選をいただきありがとうございます。励みになります。 (6/24) 滝のごと青の洞門けむりたる 孝之 青の洞門は、大分県中津市本耶馬渓町樋田にある洞門(トンネル)である。 18世紀諸国遍歴の旅の禅海和尚が、断崖絶壁に鎖のみで結ばれた難所で 通行人が命を落とすのを見て、ここにトンネルを掘り安全な道を作ろうと、 托鉢勧進によって掘削の資金を集め、石工たちを雇ってノミと槌だけで 30年かけて掘り抜いたといわれる。 本格的な梅雨の訪れの滝のような雨で洞門がけむり遥か昔の人々の苦労が偲ばれる。 原孝之 北野さん、こんばんは。ご選句と素晴らしい鑑賞有難うございます。 青の洞門は二度出向いたことがあります。今日の雨で青の洞門が 滝のような雨となっていないだろうか?と想像したものです。 青の洞門は菊池寛の小説の「怨讐の彼方に」の舞台でもあります。 (並選) 白日傘ふつと消えたる稲荷塚 悦子 白日傘の女人がふっと消えた。狐に攫われたわけではなかろうに・・・ 柳堀 悦子 北野 和良 さんありがとうございます。??だったのかも。コーン いにしへを思へば歪む梅雨の月 玉有良 梅雨の合間の月が歪んで見えた。詠者の思う古の人もこの月を眺めたのだろうか。 小出有紀 北野さん、ありがとうございます(*´∀`) 歴史俳句の割に支持を得たのも、固有名詞を入れなかったのが良かったかな。 「歪む」は割と、すんなり出来た句です。 右京大夫の和歌の「今はただしひて忘るるいにしへを思ひ出でよとすめる月影」 が素晴らしく、共感できたのが良かったですね。 揚羽蝶追ゐて追ゐての迷い道 久美子 揚羽蝶を追っている内に迷い路に入ってしまった幼き日の追憶。 山田久美子 北野様おはようございます。 遅くなりましたが、選と鑑賞を頂きありがとうございます。今後も励みます。 (6/23) 戦ありし夏野を鳥はピースピース 草民 第2次大戦最大の地上戦の地で往時を偲び、 のどかに鳴く鳥の声との落差に胸を痛めている。 山野辺 茂 北野さん、ありがとうございます。 先日行った沖縄にことを思いつつでした。 (並選) 亡き兵や産土を舞ふ川蛍 直 戦争の犠牲となった魂を川蛍に重ねて。沖縄の犠牲者は兵だけではなかった。 大津留 直 北野 和良 さん、ありがとうございます。 枇杷の實の夕日を喰らい熟るるかな 祐 熟れ始めた枇杷、中七夕日を喰らいが秀逸だ。 牧内 登志雄 北野さん、並選ありがとうございます。 公園の撓わの枇杷が夕日を一杯浴びて熟れていますが、食べる勇気がありません。 空の果て流れくるくる冷そうめん 平井充 素麺と言えば揖保乃糸。上五が大仰で俳味がある。 平井充 ちょんまげ (6/22) 花蓮の咲き初む径や雨しとど 俊彦 梅雨の雨にも負けずすっくと立つ蓮の花。しっとりとした情景が浮かぶ。 鎌田 俊彦 北野さんありがとうございます。近所の蓮園、咲きはじめました。 (並選) 皮脱ぎし瞬時の蛇と目を合わす 征一 脱皮する蛇と目を合わす。想像するに恐ろしげな風景だ。 今村 征一 北野さん御選句有難う御座います。 天の川クルーズ船に喜寿の妻 流伴 喜寿の奥様とクルーズ船に乗り天の川を仲良く眺める。奥様への愛情に溢れた句だ。 流 伴 恐れ入ります。過分な鑑賞頂きました 六月や君の苗字で書く決意 双葉 夫婦別姓などと言わず旦那の姓に合わせる。男にはちょっと実感は沸かないが・・・。 新名勝之 皆さん、並選に頂きありがとうございます。 六月はジューンブライドでもあるので、 「結婚」と書かずにそう思ってもらえる句が詠めたと思います。 (6/21) 山笠を世界へ博多飾り山 孝之 勇壮な博多山笠の祭りが世界遺産にという詠者の願い。 原孝之 北野さん、こんばんは。ご選句とご鑑賞有難うございます。 博多の町は今年はさらにヒートアップしそうです。世界遺産には 千年の歴史が必要かもしれませんね。今、800年くらいでしょうか? (並選) 青嶺なるはるか眼下にダム湖かな 栄太郎 緑の木々の生い茂る峰から眼下にダム湖が見える雄大な景。 桑本 栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。 高速米子道は高い山の上を通り長いトンネルも多くて、遥か眼下に眺める景色が素晴らしいです。 黄昏や滴り真珠に変はりたる 美音 木の葉からの滴りが真珠に変わる美音さんお得意のメルヘンチックな幻想。 つちたに jt 純一 感想です。美音さんらしい、ロマンチックな一句と思いました。 ただ、中八ですね〜。語順を整理したら、素晴らしい一句となると思います。 例えば、滴りの真珠へ変はる黄昏よ など、 あくまで個人の感想ですので、よろしくお願いします。 向瀬美音 ありがとうございます!早速それに変えます。 それこそが「印象操作」女梅雨 祐 マスコミで話題となっている「印象操作」を取り込む鮮度抜群の句だ。 牧内 登志雄 北野さん、ありがとうございます。 考えると腹が立ちますね。それ以上に腹が立つのが、 次に選挙でも安倍政権がなんの反省もなく選ばれる(だろう)ことですね。 (6/20) 南天の花の小さき主張かな 俊彦 南天の花が目に浮かぶ。下五が効いている。 鎌田 俊彦 北野さん、特選とは、光栄の極みです。 この南天の花は秋には赤い実となり、主張を完結することでしょう。 (並選) 桜桃忌ネックレスにも桜桃 亜仁子 桜桃忌にちなんで太宰治を偲びサクランボのネックレスを着けた。 日本文学に詳しい女性らしい偲び方だ。 Aniko Papp 選んでいただき、素晴らしいご鑑賞、ありがとうございます。 とても嬉しいですね。 ほんのりと羞ぢらひてゐる實梅かな 祐 少し赤みを帯びた実梅、羞ぢらひての擬人化が好きだ。 牧内 登志雄 北野さん、ありがとうございます。 梅の実も次第に色づいてきましたね。少女のように、少し頬を染めて。 玉砂利に吸い取られたる白雨かな 悦子 雨の飛沫も玉砂利に吸い取られ清められているようだ。 柳堀 悦子 北野 和良 さんありがとうございます (6/19) 梅雨の月絹の衣に滑り込み 美音 句を読んだ瞬間に、百人一首の 『巡りあひて見しやそれともわかぬ間に 雲がくれにし夜半の月かな(紫式部)』 を思い出した。この歌では月とすぐに帰ってしまった幼友達とを掛けている。 挙句では月が絹の衣(薄い雲)に隠れたと詠んでいるが、 忍んできた男が女の衣に滑り込んだとも読める。 色々と妄想の膨らむ悩ましい句だ。 向瀬美音 北野さん、ありがとうございます!嬉しいです。 柳堀 悦子 特選に選ばせて頂きます。 思いがけなく見つけた梅雨の月 一瞬の雲の切れ目に煌々と輝いていた月 まるで何かを暗示しているかのように その光が自分の中に滑り込んできたと作者は言う。 自分の中にあるエネルギーと月のエネルギーとの一体感を得たかのように 向瀬美音 悦子さん、ありがとうございます。鑑賞文に唸らされました (並選) 逞しき農婦の尻や夏帽子 祐 農作業に余念のない婦人の逞しい尻に目をやる詠者。 牧内 登志雄 北野さん、ありがとうございます。嬉しいです 紫陽花の参道登る仁王門 俊克 参道の石段の正面には仁王門があり、両側にはたくさんの紫陽花が咲いている。 鎌倉の長谷寺などもそうだが、詠者が見たのはどこの寺だろう。 (6/18) をさな子の海賊ごつこ籐寝椅子 紀宣 幼子が籐椅子を海賊船に見立てて遊んでいるようだ。 子供の無邪気な想像力には大人の知恵が恥ずかしい。 つちたに jt 純一 北野さん、特選に選んで頂きありがとうございます。 とても嬉しいですし、励みになります。 北野さんの鑑賞通りの風景をなんとか切り取ることができました。 聖堂のピエタをあふぐ扇風機 直 並選に頂きます。教会はエアコンもなく今も扇風機。擬人化が面白い。 大津留 直 北野 和良 さん、ありがとうございます。 散りばめる未来の星を額の花 孝之 並選に頂きます。未来の星だとは知りませんでした。 原孝之 北野さん、こんばんは。ご選句有難うございます。 未来の星はこの額の花が咲く交番の前を通る子供たちなんですが、 ずっと子供たちを見守ることでしょう。 黒塗りの盆に鮎の背しなりたる 玉有良 並選に頂きます。背のしなりたるの措辞、有紀さんらしい控えめな表現。 小出有紀 北野さん、ありがとうございます。 職人の串打ちが上手いのですよ(笑) (6/17) 無電柱工事の村や五月晴 ヒデキ 電柱を無くし地下に配線を移す工事をしている村。 工事の完成で村がさらに発展して欲しいという願いが 五月晴れの季語に託されている。 (コダマさん、初めまして。他の人の選句・鑑賞にもぜひご参加下さい) コダマ ヒデキ ありがとうございます。空に邪魔者がいないて事で、 季語をどうするか迷いましたが、五月晴れで解決しました (並選) 畦道の子の手の内の青蛙 浩正 並選に頂きます。学校帰りの好奇心の強い悪戯っ子。 藤倉浩正 北野 和良 さん ありがとうございます。仰る通りです 書斎へと梔子の香を開け放つ 征一 並選に頂きます。香を開け放つの措辞が素晴らしいです。 今村 征一 北野さん御選句と鑑賞有難う御座います。 好き嫌い好きが出るまで姫女苑 俊彦 並選に頂きます。いじらしい乙女心。 鎌田 俊彦 北野さん、御選句有難うございます。 (6/16) 昼蛍問ひただしてはならぬこと 楊 中七下五にストーリー性がある。問い質してはいけないのは何のことか。 季語の昼蛍で頭の光る議員さんをイメージしてしまった。 あやふやな答弁で質問をはぐらかす国会論議を揶揄しているのだろうか。 Youko Iwasaki 北野さんありがとうございます。 夜の主役の昼の姿は見てはならないもの。昔から気になっていました。 (並選) 精液の匂ひ独特栗の花 亜仁子 精液という生々しい言葉に脱帽。 Aniko Papp 選んでいただき、ご鑑賞、ありがとうございます。 嬉しいですね。 天驅ける龍の吐き出す白雨かな 祐 景の大きさに感服した。 牧内 登志雄 北野さん、並選ありがとうございます。嬉しいです。 木苺のパイ焼くバッハ聴きながら 美音 曲の終わる頃パイが焼きあがるのだろう。 (6/15) シェルブールの恋古りにけり破れ傘 俊彦 1964年のフランス映画『シェルブールの雨傘』を懐かしく思い出した。 ギィに召集令状が届き、尽きる事無く別れを惜しむギィとジュヌヴィエーヴ (カトリーヌ・ドヌーヴ)。その夜、2人は結ばれた。ギィはジュヌヴィエーヴと 永遠の愛を誓い合って、シェルブール駅で別れを告げ入営する。 ギィを待ち続けていたジュヌヴィエーヴは、次第にカサールに心を開き、 子どもを一緒に育てようという求婚を受け入れる。 帰還してジュヌヴィエーヴの結婚と移住を聞かされたギィは自暴自棄となるが、 立ち直ったギィに、マドレーヌも心を開き、結婚する。 戦争が二人の愛を破り裂く、破れ傘の季語がそれを暗示している。 鎌田 俊彦 北野さん、ありがとうございます。 丁寧なご批評もいただいて、また懐かしく思い出しました。 (並選) 天を指すメタセコイアや梅雨晴間 孝之 巨木となるメタセコイア(化石木)は遺存種アケボノスギとして珍重されている。 原孝之 北野さん、こんばんは。ご選句とご鑑賞有難うございます。 枯渇している俳句脳です。この句に頂いて下さり嬉しいです。 空梅雨や共謀をする友もなし 陸沈 共謀罪法案の強行採決への強烈なアイロニー。 緒方 順一 北野さん、ご選ありがとうございます。 蕪村句碑在りし神社や濃紫陽花 正則 私は弘経寺(結城市)で蕪村句碑を見た。詠者はどこの神社だったのだろう。 野島 正則 北野さん。選をいただきありがとうございます。 励みになります。宇都宮の二荒山神社になります。 (6/14) のうぜんの早やも火と噴く垣根かな 栄太郎 凌霄花は蔓性で橙色の花が空に向かって咲く。 勢いの良い花の姿を中七で火と噴くと措辞したところが素晴らしい写生句となった。 今村 征一 景色が見えます。特選に頂きます。 桑本 栄太郎 北野さん、今村さん・・・特選にお選び頂き、 過分なるコメントも頂戴しまして大変有難うございます!!。 あの花期の長い凌霄花の花が、緑の中に火を噴くように咲き出しました。 (並選) 体内の遠いところに給油する いわさき 北野 和良 並選に頂きます。上五中七にストーリー性があり惹かれた。 ただ季語が見当たらない。無季の句と解釈しました。 Youko Iwasaki ありがとうございます。これからも こんなものとうくしてみます。 風呂上がり裸で逃げる子の尻よ 湧雲 北野 和良 並選に頂きます。句の通りでお尻丸出しで走り回る子供の姿が愉快だ。 亀山 美雪 北野さん、佐野さん、ご選句ならびにご鑑賞ありがとうございます! 夏の解放感と子どもの面白さを読み取っていただき嬉しいです 新しき恋新しき名の香水 美音 北野 和良 並選に頂きます。香水、口紅、マニキュア、 女性の恋には色々と道具が揃っていますね。 向瀬美音 グッチのラッシュに変えました。恋とともに香水も変えないと。 もちろんオリエンタル! (6/13) 麦の秋聖堂の鐘遠くより 美音 句を読んだ瞬間、ミレーの晩鐘、バルビゾンの馬鈴薯畑で農作業をする夫婦が、 教会から聞こえる夕刻のアンジェラスの鐘に合わせて祈りを捧げる様子が目に浮かんだ。 沈み始めた太陽の夕焼けと鐘の音が聞こえてくる。 向瀬美音 北野さん、ありがとうございます!嬉しいです。その通りなんです (並選) 刈りたての坊主頭や濃紫陽花 正則 刈りたての坊主頭の比喩が面白い。 野島 正則 北野さん、選をいただきありがとうございます。励みになります。 焼酎もをみなも好きで純情派 俊彦 自分を純情派と告白しているのはてれか? 鎌田 俊彦 北野さん有り難うございます。純情鎌ちゃんで〜〜すo(^o^)o 大南風ともに特急かもめ来る 孝之 超豪華列車のブームですね。 原孝之 北野さん、こんばんは。ご選句有難うございます。 かもめの名前はどこから来たのでしょうね。つばめやかもめはJR九州がもらいました。 JR九州は、温暖な気候のおかげで成功している会社です。 JR北海道はたいへんですね。民営化により、いろんな地域差が出ましたね。 (6/12) ゆら揺るる頭でつかち刺繍花 湧雲 直径が20cm程もある大ぶりの紫陽花の花がある。 それを頭でっかちと見破ったところが面白い。 上五ゆら揺るると合わせて花の姿が目に浮かぶ。 亀山 美雪 北野さん、特選のご選句とご鑑賞をありがとうございます! 励みになります。景が分かり易いよう考えて詠みました。 目に浮かぶとのご感想で嬉しいです。 (並選) ラストシーンめく黄昏の青時雨 征一 並選に頂きます。確かに雨に濡れた後ろ姿のラストシーンを見たようなきがする。 今村 征一 北野さん古閑さん御選句有難う御座います 清流の木々のざわめき鮎の宿 玉有良 並選に頂きます。清流と風の音を聞きながら鮎の塩焼きを。贅沢な一夜。 亀山 美雪 こんばんは、並選にいただきます。 涼しげで贅沢な夏の宿ですね。こんな雰囲気の宿に泊まってみたいです。 小出有紀 北野さん、美雪さん、ありがとうございます(*´∀`) 久しぶりにゆっくりじっくり歳時記を読み込んで、この季語を使いたくなりました。 (6/11) 天に青地に紫陽花を置く寺に 顕之 上五と中七を対句の構成とし、空の青と紫陽花の花色を対比させる巧みな句だ。 能美顕之 北野さん、ご選いただき、素晴らしい観賞をありがとうございます! 本当に嬉しいです☆ (並選) 真清水やだいだらぼっちの足の跡 玉有良 だいだらぼっちは関東に多い巨人伝説。水戸偕楽園の傍にある千波湖にもこの伝説がある。 詠者の見た真清水どこなのだろうか。 小出有紀 北野さん、ありがとうございます(*´∀`) 長野の飯綱です。 大座法師池(だいざほうしいけ)が、だいだらぼっちの足跡と言われてます。 一雨を呑み干す今朝の額の花 孝之 飲み干すが豪快。 原孝之 北野さん、こんばんは。有難うございます。 君に逢ふ口実「蛍見に行こう」 正則 口語俳句が新鮮だ。 野島 正則 北野さん、選をいただき、ありがとうございます。 たまには、口語俳句も・・・ (6/10) 納涼船揺れに任せて腕の中 正則 野島さんにしてはちょっと珍しい演歌調の写生句だ。 納涼船から見上げたストローベリムーンはピンク色に輝いていただろうか。 野島 正則 北野さん、特選ありがとうございます。 ストロベリームーンまで想像していただき、嬉しいです (並選) 長谷観音浄土の池の濃紫陽花 浩正 北野 和良 並選に頂きます。鎌倉長谷寺を思い出します。 藤倉浩正 北野 和良 さん ありがとうございます。嬉しいです。 ソーダ水内臓一気に笑いけり 直美 北野 和良 並選に頂きます。下五で決まり! 高井 直美 北野 和良 さん、おはようございます。 ご選句ありがとうございます!とても嬉しいです 夏の夕肌あらはなり涼盗人 勉実落 北野 和良 並選に頂きます。下五が面白い。よくぞ男に生まれけり、の世界。 佐野勉 ありがとうございます。造語ですが、いなせな男の裸姿を詠みました。w (6/09) 遠花火かわりばんこの肩ぐるま 流伴 小さな二人の子どもさんを連れて遠花火を見ている。 お兄ちゃんの方を肩車してやったら、妹が 「お兄ちゃんばかり、ずるいよ! 私も〜」とおねだりをする。 和やかな家族の姿に遠花火の音も重なる、楽しい句だ。 流 伴 特選とは! 思いがけない感激ですよ。有り難うございます。 (並選) 白暖簾「鮎あります」の墨書かな 祐 北野 和良 並選に頂きます。鮎を焼く香りが漂ってくる。 牧内 登志雄 北野さん、ありがとうございます。 ちょっと敷居が高そう、当然お値段も高そうなので振り返りつつの素通りです。 巫女寄りて肥後の菖蒲の色増せり 美音 北野 和良 並選に頂きます。白、黄色、紫の菖蒲に巫女さんの赤い袴。 向瀬美音 有難うございます! 花菖蒲鼻にひとすぢ黄ゐを引く 寛昭 北野 和良 並選に頂きます。黄色い筋のある菖蒲、 鼻筋と見立てたところが面白い。 古閑 寛昭 北野さん、ありがとうございます。 (6/08) 紫陽花の色を迷ひて咲きにけり 俊彦 紫陽花には赤、青、紫、白と様々な色があり、また土の酸性度によっても色が変わるという。 中七の色を迷ひての措辞がたくさんの花色を想わせて鮮やかな映像が浮かび上がる。 鎌田 俊彦 北野さん有り難うございます。咲き始めで、まだ色が定かでない状態を詠んで見ました。 (並選) 梅雨入りの二日目半端なき雨に 孝之 北野 和良 並選に頂きます。博多では今日男梅雨だったのですね。 原孝之 北野さん、こんばんは。ご選句とご鑑賞有難うございます。 いえ、男梅雨だったのは昨日のことです。 風もまた万緑に立ち止まるもの 顕之 風が立ち止まるという措辞、奇妙に納得しました。 能美顕之 北野さん、いつもありがとうございます。ご選、観賞と本当に嬉しいです。 草矢射る的は愛しき娘なりけり 栄太郎 北野 和良 並選に頂きます。少年の頃の追憶か。 桑本 栄太郎 清水さん、北野さん・・・並選一句にお取り頂き大変有難う御座います!!。 異性に興味を抱き始めた少年の頃の想い出です。愛情表現の方法が分からず、 好きな娘にわざと意地悪していました。昨日のような想い出です。 (6/07) 別れてから気になる語尾や走り梅雨 美遥 さっき別れた人の最後に言った言葉が気になるという。 どんな言葉だったのだろうか。ストーリー性に溢れた佳句だ。 Biyou Utashiro 北野さんありがとうございます。感謝です。 深く鑑賞してくださり、本当に嬉しいです (並選) 声もまた私の泉満たしゆく 美音 北野 和良 並選に頂きます。彼の声はバリトンだろうか? 向瀬美音 北野さん、ありがとうございます。声フェチです 驟雨来るふたりの時間止まりたる 俊文 北野 和良 並選に頂きます。願ってもない遣らずの雨。 河野 俊文 北野さん、ありがとうございます。 若い時の瑞々しい感性ではこのように感じたのだと思います。昔の話です。 白百合やほのかに匂ふマリア像 晶子 北野 和良 並選に頂きます。マリア様のように気高い白百合。 畝川 晶子 北野さん、ご選句をありがとうございます。 マリア様に飾られている真っ白な百合の純潔さ、そして漂う香りが マリア様に移っている で、マリア像が少々艶っぽく感じた気持ちを詠みました。 (6/06) 雲竜の一夏神宮土俵入り 俊克 新横綱稀勢の里が鹿島神宮に奉納した雲龍型の土俵入りを詠んだ句であろう。 静かな境内で力強い四股に観客のどよめきの声が聞こえてくるようだ。 (大久保さん、選句・鑑賞にもぜひご参加下さるようお願いします) 大久保 俊克 ありがとうございます。嬉しいです。 (並選) 梔子の花やひつそり待つ夕べ 孝之 北野 和良 並選に頂きます。梔子の花は誰のこと? 原孝之 北野さん、こんはんは。ご選句有難うございます。 梔子の花とは、歌のごとくお前のような花だったとありますね。 そんな思い出の花ですね。(笑) 見せまする包丁さばきハモ覚悟 平井充 北野 和良 下五が愉快です。 平井充 うれしいです。ありがとうございます! 夏岬鼻緒のゆるき宿の下駄 草民 北野 和良 岬の温泉宿でしょうか。年季の入った下駄。 山野辺 茂 北野さん、ありがとうございます。 牧内 登志雄 並選にいただきます。ありますね、 下駄の鼻緒がゆるかったり、浴衣の丈が短かったり長かったり。 で、夕食前にそんな下駄を突っかけて岬の見える所まで。 独りでカランコロンか、あるいは後ろにも小さな下駄の音が付いてくるのか… 山野辺 茂 牧内さん、ありがとうございます。先日行った和倉温泉でした 岩本 ひとみ 山野辺さん!特選に頂きます(=^ェ^=) 力みの無い詠み慣れた秀句です。とても好きな句です! (6/05) ここですよくるり一閃白日傘 流伴 デートで恋人を待っている娘さんが、目印の日傘を回している。 中七くるり一閃が、明るく軽快な景を作り出している愉しい句だ。 流 伴 半世紀以上も前の1シーン。北野さんもおありの事と思います。 有り難うございます (並選) その胸に紫陽花色の嫉妬かな 祐 北野 和良 並選に頂きます。嫉妬の気持ちも時々刻々変わっていく女心。 牧内 登志雄 北野さん、ありがとうございます。 雨に濡れてまた盛るのも紫陽花らしい色気でしょうか。 角だしてででむし傍受してをりぬ 征一 北野 和良 並選に頂きます。ででむしが傍受という発想に驚きました。 今村 征一 北野さん御選句有難う御座います。 金魚鉢こはごは運ぶ幼き手 湧雲 子どもさんの緊張が目に浮かびます。 亀山 美雪 北野さん、ご選句とご鑑賞ありがとうございます!嬉しいです。 リアリティの出せた句は説得力がある、勉強になります。 (6/04) 肥後菖蒲眺む旧家の茶席かな 寛昭 旧家といえば江戸時代の建物だろう。そこで催された茶席に招かれた。 席につき窓の外を眺めると庭に見事な肥後菖蒲が咲いている。 一幅の日本画のような景が浮かんでくる佳句である。 (古賀さん、お願いがあります。ご選句と鑑賞もよろしくお願いします) 古閑 寛昭 北野さん、ありがとうございます。文章が下手なもので、努力します。 (並選) 投網打つ刹那に川のしじまかな 草民 北野 和良 並選に頂きます。投網漁の緊張が伝わります。 牧内 登志雄 並選にいただきます。ゆったりと構えながら、 投網を打つ緊張の一瞬がよく表われていますね。子供のころに投網や四つ手網で遊びましたが、 投げる瞬間、揚げる瞬間、子供心に緊張しました。 能美顕之 並選にいただきます。 しじまの力を思います。写生がよく効いています。 熊谷房子 特選に頂きます?投網の投げる瞬間の緊張感と その後の緊張感が伝わってきます。好きな句です。 山野辺 茂 北野さん、ありがとうございます。 イアホンの音漏れ激し五月蝿(さばえ)かな 浩正 北野 和良 並選に頂きます。電車の中、隣の若者のイヤホンからシャカシャカと音漏れが。 新名勝之 特選に頂きます。 「イヤホンの音漏れ」という状況でまさに「五月蝿い」光景を描いていると思います。 夏座敷紙ヒコーキを解き放ち 蝦蟇6 北野 和良 並選に頂きます。座敷で紙飛行機を飛ばしている。 子どもさんとだろうか? 広川 雅人 ありがとうございます。飛ばす人は子供だったり大人だったりしますが、 三間続きに襖を開け放って、紙ヒコーキを解き放つイメージです。 (6/03) ママ取って赤い風船雲の中 美音 幼児がもらった水素入りの風船を誤って手放し風船はたちまち空へ。 びっくりした幼児が泣きながら「ママ取って」と叫ぶ。 よくある景だが、青空と白い雲、赤い風船の色が見える愉しい句だ。 清水 憲一 感想:フランス人の俳句にありそうなメタファーで良いなとは思いましたが、 風船が春の季語なのとママ取っての部分は会話なので「ママ取って」 赤い風船雲の中として括弧の中に上五を入れても良いかなと思いました。 向瀬美音 なるほど。仏俳句は色が凄い。 大津留 直 並選にいただきます。「ママ取って」の引用句が断然、生きている。 向瀬美音 ありがとうございます!昔々ディズニーランドに行って 子供が黄色い風船飛んでっちゃった?と泣いたのを思い出して作りました。 (並選) 夏の月いのちの水を注ぎけり 孝之 北野 和良 並選に頂きます。月に命の水が溢れ 地球に注いでいると空想した雄大な句だ。 大津留 直 特選にいただきます。大島直行の『月と蛇と縄文人』によれば、 縄文人は月の水を受けることによって妊娠すると考えていたということです。 まさに、月から「いのちの水」を授けられると考えていたわけで、 縄文贔屓の私としてはハッとさせられる御句でした。 原孝之 北野さん、おはようございます。ご選句と素晴らしい鑑賞 有難うございます。お褒め下さり嬉しいです。励みに致します。之 原孝之 大津留さん、おはようございます。 ご選句と素晴らしい鑑賞有難うございます。縄文人の月への憧れは 知りませんでした。私にも縄文人のDNAが流れていますね。 音楽の煽るセールや炎暑来る 栄太郎 北野 和良 並選に頂きます。バンド演奏も賑やかなフリーマーケットだろうか。 桑本 栄太郎 北野さん・・・大変有難う御座います!!。 大きなスピーカーより、耳をつんざくようなBGMです。 気ぜわしい音楽に気持ちの平静さがなくなる」ようです。 銀鱗の跳ねて輕きや夏の潮 祐 浜辺であろう。勢い良く跳ねているのは何の魚だろう? 飛魚かサヨリか? 牧内 登志雄 北野さん、ありがとうございます。 鳥についてはそれなりに判りますが、魚は食べるのが専門です。 (6/02) 夏服や向かひの席のミニの脚 俊彦 電車の中、あるいはカフェでの光景だろうか。 若い女性の思い切ったミニスカート。太腿までも見えそうだ。 ドギマギしてそっと目をそらす。悩ましい夏がやってきた。 鎌田 俊彦 北野さん、有り難うございます。男って、いくつになっても、 純情とスケベ心が、複雑に交錯するようですね。 (並選) 万緑の大海のごと揺れにけり 顕之 四畳半窓より覗く額の花 孝之 (6/01) 裏庭はブルーポピーのロンドかな 勉実落 裏庭にたくさんのブルーポピーが咲き乱れまるで輪舞曲を踊っているようだ。 写生句のようであるが、実際にはブルーポピーは希少な花だろう。 私は黄龍・雪宝頂の旅でこの花を見てとても感激した思い出がある。 こんな裏庭のあるお屋敷に住んでみたいものだ。 ![]() 佐野勉 ありがとうございます。イギリス湖水地方「魔法の庭」ダルメインに ブルーポピーが、踊っています。数日前のNHK-TVで視聴しました。 (並選) 噴水で遊びでつかく転びけり 亜仁子 六甲の山の滴り灘五郷 正則 への字口額に汗の伝達式 双葉 |