My 俳句手帖(復刻版)    2017 November        トップへ   



(11/30)


      輪を描き追いかけっこや浮寝鳥


角切られ意気消沈の冬の鹿


めんめんと口説重ねて霜月尽

石井 真奈美 いただきます。口説重ねて、が、気になります^ ^
原孝之 並選に頂きます。夫婦間の微妙な人間模様が描写されている。
夫はひたすら無口となる。
北野 和良 真波さん、原さん、ご選句有難うございます。
夫婦も金婚ともなればいろいろな歴史がありますね。





   11月第4週末 【席題で一句】

【席題】野島正則氏提供 @ 基本季語=冬紅葉(ふゆもみぢ)
A 傍題季語=残る紅葉(のこるもみぢ)
B 季語の説明=周辺が枯れを深めるなかの紅葉であり、また、冬になってから
色が際立ってくる庭園や寺社などの紅葉でもある。

【例句】
足を病む妻や祈りの冬紅葉      山口青邨
鎌倉やわけても北の冬紅葉     鷹羽狩行
空は画布樹は絵筆なる冬紅葉    林翔
散ることを忘れしやうな冬紅葉   稲畑汀子
移り気な日和且つ散る冬紅葉    今村征一


五右衛門も絶景かなと冬紅葉


目を見張る外つ国人や冬紅葉

古閑 寛昭 頂きます
北野 和良 古閑さん、ありがとうございます。嬉しいです。



筑波嶺の岩に根を張る冬紅葉

鈴木 玉恵 頂きます。
環境の厳しい所でも植物は根を張って、低く広く生き延びて行くのですよね。
北野 和良 玉恵さん、ありがとうございます。
TVの京都の寺院の岩紅葉を見て、それを筑波嶺に移して詠みました。
今村 征一 筑波嶺の岩との取り合わせが素晴らしい。
北野 和良 今村さん、有難うございます。


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トリプル選    (11/29)


石橋を叩いて壊す北颪

新名勝之 特選に頂きます。
「石橋を叩く」というのは普通用心深さを表す言葉ですが、
その後に「壊す」と続く所がユーモラスだと思います。
北野 和良 新名さん、特選を有難うございます。励みになります。
原孝之 北野さん、こんにちは。トリプル選おめでとうございます。
北野 和良 原さん、お気づき頂き有難うございます。



冬の空政財官の赤い嘘

桑本 栄太郎 北野さん・・・並選に頂きます!!。
昔山口百恵の赤いシリーズがありましたが、国会中継中継を視聴していますと
「政財官」の嘘だらけに怒り心頭であります。「今後は文書管理を徹底し
国民の皆様より疑惑を持たれないように努めます」などとごまかし、
早く幕引きを図ろうとするばかりの、欺瞞とデタラメ振りです。
森友疑惑では国民の税金を総理に忖度して無駄遣いを行い、加計疑惑では
大学設置審議会の認可が下りる前から、どんどん学校建設が進み、
「加計ありき」の前提が疑いようもない事実です。
益々「赤い疑惑」は深まり、国民はとても納得出来る状態ではありません。
「真摯に謙虚に丁寧に」はどうした?ですよねぇ?
北野 和良 桑本さん、ご選句と句意を汲んで頂き有難うございます。
まったく腹立たしい報道が続いていますが、自浄作用を待つしか無いのでしょうか。



背を押され婚活パーティ兎狩

石井 真奈美 いただきます。
婚活パーティーを兎狩りに見立てたところが面白いです。
北野 和良 真波さん、有難うございます。嬉しいです。
心の 窓辺 並撰に頂きます。
当方も婚活に兎と言う処に置き換えられた処に、面白さを感じます。
北野 和良 心の窓辺さん、ご選句有難うございます。





(11/28)


玉珊瑚キリンの舌は鉄の色     

牧内 登志雄 特選にいただきます。玉珊瑚(あるいは冬珊瑚)の
赤い色とキリンの舌の「鉄の色」の取り合わせが絶妙だ。
キリンの舌が「鉄の色」しているかどうか微妙だが、そんな詮索は抜きにして面白い句。
石井 真奈美 特選にいただきます。
棘のある枝も巻き取って食べるキリンの舌、
キリンの雰囲気に似合わない、思いもよらない鉄色ですね。
玉珊瑚の色との対比がドキッとします。
北野 和良 牧内さん、真波さん、特選を有難うございます。励みになります。



額つけ熱あるかしら流行風邪


木枯しや渡世の義理は「いたしやせん」

鈴木 玉恵 「 」シリーズですね。頂きます。
北野 和良 玉恵さん、有難うございます。嬉しいです。
野島 正則 あっしには関わりの無いことでござんす。
北野 和良 野島さん、懐かしい紋次郎です





(11/27)


予期もせぬ人に誘はれ冬紅葉

今村 征一 さてどのような佳人に出会ったのであろうか、
いろいろ想像をさせる句。並選に頂きます。
北野 和良 今村さん、有難うございます。嬉しいです。



冬紅葉樹下にあまねく緋毛氈

原孝之 こんばんは。特選に頂きます。
冬紅葉の見物に北野さんはお誘いを受けたようだ。冬紅葉の樹下には
広く緋毛氈が敷かれ、紅の世界に度肝を抜かれたのではあるまいか?
昨日の日曜日の紅葉見物には、いろんなハプニングもあったことが、
もう一句からも窺える。(笑)
北野 和良 原さん、ご選句と鑑賞を有難うございます。
紅い落葉がびっしりと敷き詰められ緋毛氈のようでした。
原孝之 北野さん、緋毛氈が落葉の紅とは気付きませんでした。
他の二句から想像を逞しくしてしまいました。(笑)



「寄っていく?」目の問いかけるマスクの娘




(11/26)


重ね着は「いたしません」と天邪鬼

鈴木 玉恵 頂きます。面白いですね。
北野 和良 玉恵さん、有難うございます。ドクターX見ておられますか?
今村 征一 本当に天邪鬼ですね。並選に頂きます、
北野 和良 今村さん、有難うございます。励みになります。



神の留守振り込め詐欺は喜々として


      荘厳のライトアップや冬紅葉

今村 征一 すごく好きな句です。
北野 和良 今村さん、有難うございます。





(11/25)


全山の落葉還りて土肥る

山田久美子 並選に頂きます。
普通なら山眠るや沈む等の言葉を眼にする中、落葉で山が豊かに
なると時間を越えた句の広がりに惹かれました。
向瀬美音 いただきます。北野さんのこういう句初めて見ました!
古閑 寛昭 並選に頂きます。
北野 和良 久美子さん、美音さん、古賀さん、ご選句有難うございます。
原孝之 並選に頂きます。全山の落葉が朽ちて、山が肥る。
輪廻を大きなスケールで詠まれている。
北野 和良 原さん、ご選句有難うございます。励みになります。



アペリチフ窓一面の冬銀河


お別れのカフェマキアート暖炉燃ゆ     

藤倉浩正 並選に頂きます。ロマンです!!!
北野 和良 藤倉さん、ご選句有難うございます。嬉しいです。





(1/24)


玉手箱開くや煙と龍の玉

野島 正則 並選にいただきます。虚の世界観が面白い。
北野 和良 野島さん、有難うございます。励みになります。



一芸と問われ宴座の泥鰌掘

今村 征一 安来節を踊れるとは凄い!大好きな句です。
北野 和良 今村さん、有難うございます。
大学の寮では色々な特技を持つ友人がいました。



菊焚くや在りし日の香の馥郁と




   11月第3週末 【席題で一句】

【席題】Aniko Papp氏提供 1.基本季語は【短日
2.傍題季語は【日短】、【日短し】、【日つまる】、【暮早し】、【暮易し】、【短景】
3.季語の本意は、冬の日の短いことを言う。
秋分以降、11月と12月の頃、日暮れは早くなり、冬至の日は最も昼間の時間が短くなる。
心理的には、秋の季語である【夜長】と違います。
「夜長」の本意は秋の夜は夏の夜と比べて心理的に長いと残念であると言う一方、
「短日」の本意は冬の昼間は短くても喜び、日向を探しましょうという感じを伝えている。



短日や太極拳を習ひ初む


AIと句作り競う暮易し

藤倉浩正 頂きます。
北野 和良 藤倉さん、有難うございます。



暮早し浪花の寄席の時うどん

今村 征一 頂きました
鈴木 玉恵 並選にて頂きます。 「わろてんか」見てますね?
北野 和良 玉恵さん、文鳥師匠の芸、面白かったですね。


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(11/23)


小雪やゴルフの友のまたひとり


初めてのふれあい映(はゆ)し冬銀河


日向ぼこジャズも演歌も子守唄




(11/22)


おでん鍋まずは卵と意固地者

原孝之 こんばんは。並選に頂きます。私もおでんの卵が大好きである。
卵の黄身にはコレステロールが多いので食べ過ぎはいけないが、
美味しいものは先ず一番に食べる。北野さんは、美味しいものから食べる主義ですか?
最後に食べる主義ですか?天ぷらで海老をいつ食べるのか?
最初、最後、真ん中にという人もいるらしい。
北野 和良 原さん、ご選句有難うございます。
私は4人兄弟・姉妹で子供の頃はおかずを取り合っていましたので、
美味しいものは素早く食べる癖が治りません(笑)
牧内 登志雄 並選いただきます。よくわかります。
私の場合、まず半ペン。これは煮込まずにいただいて、次は大根、
竹輪麩、蒟蒻、がんもどき。玉子は大事に取っておいて、
やっぱり〆近くにいただきます。おでんの食べ方にはそれぞれに流儀があって、
それが意固地に繋がるように思います。共感の一句。
北野 和良 牧内さん、有難うございます。人それぞれ、なくて七癖ですね。
向瀬美音 いただきます!明日はおでんを作ろうと思います。
卵を入れまくります。
北野 和良 美音さん、有難うございます。
桑本 栄太郎 北野さん・・・並選に頂きます!!。
小生も食い意地が張っているのか、美味しそうなもの、しかも大きなものから頂きます。
嘗て昔中学生の頃、友人の父が僧侶でもあり町の教育長をも行っていました。
その僧侶の言によれば、「お膳にある料理は美味しいと思うものから、先に食べなさい。
マズそうなものから食べ、美味しそうなものは一番最後に残しておこうと言う人もいますが、
美味しいと思うものから順に食べて行けば、全てのものが美味しく食べることが出来、
マズイものから食べれば全てマズイものを食べた事になる」、
とのお話に大変感動した事があります。
北野 和良 桑本さん、ご選句有難うございます。
いよいよおでんの季節になりましたね。



冬うららジャズの流れる助手席に

柳堀 悦子 このお句も好きです。助手席で聞くジャズ良いですね.
何処へ連れて行って頂けますか?  並選に
北野 和良 悦子さん、有難うございます。
海がいいですか、それとも山がいいですか?



冬ひばり田舎相撲の勝ち名乗り     

今村 征一 好きな句です
北野 和良 今村さん、有難うございます。





(11/21)


魅力度はどんびりなれど鮟鱇鍋

(茨城県。どんびり:最下位、播磨の方言か?)


蕪蒸し演歌の好きなママの店

牧内 登志雄 並選にいただきます。
飲み屋の演歌といえばスナックか縄暖簾を思い浮かべたが、
蕪蒸しというのだから洒落た小料理屋なのかと勝手に想像した。
とすると、なにやら小粋なママのいる小料理屋に演歌というのも、
なんだかしっくりとこない。そのギャップが面白い「ママの店」である。
北野 和良 牧内さん、ご選句と素晴らしい鑑賞を有難うございます。嬉しいです。
野島 正則 特選にいただきます。蕪蒸しのでてくるスナックを思います。
軽みのある句。ちょと可笑しさもあると感じました。
桑本 栄太郎 北野さん・・・並選に頂きます!!。
牧内さんも言われますように、料理上手なママさんの居るスナックでしょうか?
或いは小料理屋さんでしょうか?小生は歌っている曲は演歌であっても、
小奇麗で艶っぽさも感じる「男の隠れ家」的な雰囲気が良いですね!!。
世の奥方よ!旦那様はこの程度であり、目くじらを立てられる事無きよう!!。
北野 和良 野島さん、特選を有難うございます。
北野 和良 桑本さん、有難うございます。
ドラマにも出てくるような小粋なママさんのいる小料理屋がいいですね。
古閑 寛昭 特選に頂きます。隠れ家適存在ですね。
北野 和良 古閑さん、ありがとうございます?励みになります。



指折りて一心不乱冬安居




(11/20)


      林檎狩り李下冠を児に教へ

鈴木 玉恵 頂きます。「り」の響き!
北野 和良 玉恵さん、有難うございます。



賄いはご当地自慢牡蠣の飯

鈴木 玉恵 頂きます。リズムが良いです。
北野 和良 玉恵さん、有難うございます。NHKのお昼も番組をよく見ています。



小松菜にキウイ足すマイスムージー




(11/19)


手拍子に車椅子の児酉の市


日短しスマホアプリの万歩計

永田 満徳 グループ管理者 並選に頂きます。
北野 和良 永田先生、ご選句有難うございます。励みになります。



2323と9696憎し木の葉髪

古閑 寛昭 並選に頂きます。
北野 和良 古賀さん、ご選句有難うございます。嬉しいです。
車で走っている時、前車のNo.を見てつぶやいています(笑)





(11/18)


千年の老木にして初紅葉

牧内 登志雄 特選にいただきます。
千年の古木、その姿は堂々としたものだろう。その二抱え、
三抱えもあろうかという古木に見事な紅葉である。
まさに生命の息吹を、静かにも赤く燃やす古木の生き様を感じる句だ。
北野 和良 牧内さん、特選を有難うございます。
山梨には神代桜という古木もありますね。
野島 正則 並選にいただきます。
初紅葉と千年の老木の対比が面白いですね。
北野 和良 野島さん、有難うございます。時期としては冬紅葉ですが、
鑑賞頂いたような対比を思い初紅葉としました。
今村 征一 「老木にして」が上手です。特選に頂きます。
北野 和良 今村さん、ご選句有難うございます。



鶴を舞ふ武道由来の太極拳     


聖蹟を辿る奥州枯野道

大久保 俊克 並選 頂きます。
北野 和良 大久保さん、有難うございます。
今村 征一 奥の細道がふはりと浮かびますね。
北野 和良 今村さん、有難うございます。嬉しいです。





(11/17)


      五冊目も迷わず五年日記買う

大久保 俊克 並選 頂きます。
北野 和良 大久保さん、ご選句有難うございます。
向瀬美音 いただきます。私も買ってみようかな??
北野 和良 美音さん、有難うございます。三日坊主にならないように



口々に故郷自慢海鼠煮る

原孝之 こんばんは。並選に頂きます。掲句も出雲に集まられた
神々の故郷自慢の飲み会の席と想像した。おつまみに海鼠を煮ておられる。
北野 和良 原さん、ご選句と鑑賞を有難うございます。
神々の宴会の他にも、学生時代の学生寮の闇鍋のことも思い出していました。
寮の仲間は全国から来ていて、夫々ふるさと自慢をしていました。
原孝之 北野さんも寮に居られたのですか?姫路からは通えませんよね。
新幹線のない時代ですしね。九州からの学生もいましたか?
北野 和良 そうですね。大阪でしたから近畿、中国、四国が多かったと覚えています。
当時寮費は二食付きで2500円でした。寮の委員を務めると2400円が免除される
と言うので委員に立候補したりしていましたよ(笑)
野島 正則 並選にいただきます。酒の肴でしょうか。
北野 和良 野島さん、有難うございます。海鼠は酢の物しか食べた
覚えはないですが、季語になるくらいだから煮物で食べる人もいるようですね。



河豚まねて鰤も鮪も薄造り




(11/16)


おだて上げ梯子を外す雪女郎

鈴木 玉恵 頂きます。ありがちですね?
本日そのような句がありますね。冬ってそうなのかな?
北野 和良 玉恵さん、有難うございます。◯◯党の元代表などもその一人ですね〜
今村 征一 正解を皮肉った句だと思いました。並選に頂きます。まさに雪女郎だ。
北野 和良 今村さん、ご選句有難うございます。正解⇒政界?



故郷の銘酒土産に神集ふ

原孝之 こんばんは。並選に頂きます。神々も故郷の銘酒を持ち寄り、
出雲で乾杯である。おつまみは野焼きだろうか?(笑)
北野 和良 原さん、ご選句有難うございます。
各地の銘酒の飲み比べ、やってみたいですね(笑)
野島 正則 特選にいただきます。地方に行く楽しみでもありますね。
北野 和良 野島さん、特選有難うございます。嬉しいです。
桑本 栄太郎 北野さん・・・並選に頂きます!!。
全国より神様が集い、縁結びサミットです。それぞれの神様が
土地の銘酒を持ち寄って飲みながらご相談とは愉快ですね?
野焼き竹輪を当てに、サミットの〆は「わりご蕎麦」です!!。
夫婦喧嘩があるのは、神様が酔っぱらって適当に決めた所為でしょうか?愉快!!。
北野 和良 桑本さん、楽しい鑑賞を有難うございます。
八百万の神の集まる宴会場はどれくらい広いのでしょうね(笑)



ウルルてふ地球のへそや山眠る     

(ウルル:エアーズロック)




トリプル選   (11/15)


神の旅目指す眼下に伯耆富士

原孝之 こんばんは。並選に頂きます。
出雲に行かれる神々の見られる山が伯耆富士の大山である。
西日本のスキーのメッカであり、私も二度訪れたことがある。
北野 和良 原さん、ご選句有難うございます。
神々は神雲に乗って移動されるんでしょうかね?
今村 征一 好きな句です。
桑本 栄太郎北野さん・・・特選一句に頂きます!!。
大変有難うございます。伯耆富士の北側、日本海の海辺が吾が故郷です。
出雲へ向かう神の旅は、飛行機に乗って来ますね?
北野 和良 今村さん、桑本さん、有難うございます。励みになります。



炉話や竪穴の居に夜は更けて

鈴木 玉恵 特選に頂きます。しみじみとした話が聞けそうですね。
北野 和良 玉恵さん、ご選句有難うございます。
縄文人も炉話をしたと想像しました。



味滲みしおでん頬張り屋台酒

柳堀 悦子 季節ですね。頂きます
北野 和良 悦子さん、ご選句有難うございます。
おでんと鍋の季節になりましたね。





   11月第2週末 【席題で一句】

【席題】野島正則氏提供 @ 基本季語=神無月(かんなづき)
A 傍題季語=かみなづき 神去月(かみさりづき) 神在月(かみありづき) 時雨月(しぐれづき) 初霜月(はつしもづき)
B 季語の説明=陰暦十月のこと。出雲の国に全国の神々が集まり、各地のお宮では神々が留守になるという。
急速に季節がうつろう頃でもある。出雲では神在月、神有月ともいう。

〔例句〕
友逝くと妻の放心神無月    林翔
青きまま菜屑ちらばる神無月  朝妻力
竜宮の使ひ揚がりぬ神無月   小林愛子
鳥居より神有月の明けて来し  稲畑廣太郎
神在の海は眠りの高さかな   山田六甲


出雲へと顎足つきの神の旅

桑本 栄太郎 北野さん・・・頂きます!!。
顎足つきであればいつでも行ってみたいです。
北野 和良 桑本さん、有難うございます。



神無月留守居頼まれ思案顔


束の間の寂しさ耐える神無月

石井 真奈美 いただきます。
北野 和良 真波さん、有難うございます。


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(11/14)


我が詩など雑木紅葉のやふなもの


神在月貧乏神も神の内


      筒巻きの奇しき花びら冬薔薇

今村 征一 好きな句です。
北野 和良 今村さん、有難うございます。





(11/13)


オリオンに抱かれる夜のシャネルの香

小出有紀 並選にいただきます。
北野 和良 有紀さん、有難うございます。嬉しいです。
今村征一 好きな句です。
北野和良 今村さん、有難うございます。



時雨月貧乏神のまた居留守


冬苺きみを想ひて紅を差す




トリプル選   (11/12)


狐火や真偽に揺れる弥次郎兵衛

鈴木 玉恵 特選に頂きます。
真偽に揺れる弥次郎兵衛が面白いです。
北野 和良 玉恵さん、ご選句有難うございます。
政界も財界も怪しい話題が多いこの頃です。
鈴木 玉恵 なるほど〜私が思ったより深いのですね
向瀬美音 いただきます。弥次郎兵衛がうまい!
北野 和良 美音さん、有難うございます。励みになります。



親がかり離れ落葉の自由意志

古閑 寛昭 並選に頂きます。
北野 和良 古賀さん、有難うございます。励みになります。



息白し仰ぐ夜空の万華鏡

向瀬美音 特選にいただきます。息白しが万華鏡と響きあっています
北野 和良 美音さん、特選!有難うございます。嬉しいです。
向瀬美音 中7も綺麗。
北野 和良 リズミカルに読めるよう工夫しました。
原孝之 こんばんは。特選に頂きます。夜空の星を息を白くしながら眺めている。
正しく万華鏡のような星たち。「息白し」と響き合う万華鏡のよう星。
北野 和良 原さん、特選有難うございます。嬉しいです。
原孝之 北野さん、おはようございます。トリプル選おめでとうございます。
北野 和良 原さん、有難うございます。ラッキーです。





(11/11)


ひらひらり金を纏ひし小鳥舞う


墓場へと向かう獣や初時雨

原孝之 おはようございます。並選に頂きます。冬眠出来ずに
死ぬ獣もいることだろう。特に冬の初時雨ならばと思う。
北野 和良 原さん、お早うございます。野生の象は死期を知ると
群れを離れて墓場へ行くのだという話を聞いた覚えがあります。
ご選句、有難うございます。
原孝之 北野さん、象は想像していませんでした。
一般の獣の方が想像逞しくできますね。
藤倉浩正 並選に頂きます。なんとも隠逸な不穏さを感じます。
でもその光景が初冬の寂しさをより強く感じさせてくれました。
北野 和良 藤倉さん、ご選句と鑑賞を有難うございます。
マイナスイメージの句を取って頂き光栄です。



巧まざるグラデーションや冬紅葉




(11/10)


耳朶にそつと唇雪起し

【斎藤信義 一句鑑賞】
何てロマンチックと言うか、ちょっとエロチックな詠い出しなのかと思って抽いた。
柔らかい耳たぶにそっと唇を!何て昔々のポエジーなのだろうか、
「雪起し」の現実と取り合わせることでリアルな句になった。
「雪起し」はご承知の通り、冬期の日本海側で雪を伴って発生する雷のことだが、
北陸辺りでは鰤漁の時期なので「鰤起し」とも呼ばれる。
ここ北海道(道北)では、寒冷前線の関係で今の時期に発生する。
(林業にも雪起こしと言う現象がある)
掲句は、おそらく回想か、空想の類のように思われるが、
この季語で富山辺りに限定した青春物語を創造する事は出来る。
耳裏がこそばい気がするが、高齢者にも一服の清涼感を届けて
くれるのではないだろうか。(女性はこんな句は作らない。)

北野和良 斎藤先生、拙句をご鑑賞いただき、心から御礼を申し上げます。
雪起しという季語を見つけ初冬の雷と知り、雷が身体の中を走ると
イメージしている内に挙句のフレーズが浮かびました。
皆さんに色々な想像・鑑賞をして頂きとても嬉しく思っています。
これからも益々精進したいと思います。また、お祝いを頂いた皆様に感謝申し上げます。
石井 真奈美 北野さん、一句鑑賞おめでとうございます。
ちょっと歯がゆいような、気恥ずかしいような、そんな感じを受けました^ ^
木谷 有里 北野さん!おめでとうございます!
男性目線の色気のあるお句ですね!



メール来てルンルン気分冬紅葉


冬空に煌くブルーインパルス




(11/09)


中庸を目指せど難し雪安居


新入りの門番華奢な冬珊瑚     

原孝之 こんばんは。特選に頂きます。門の前に冬珊瑚の実が生っている。
新しい門番である。おそらく、他所のお宅を見ての観察であろう。華奢な門番に見える。
これから、物騒な季節なので、しっかり門番を務めてくれと願っている。
北野 和良 原さん、ご選句と素晴らしい鑑賞を有難うございます。励みになります。
原孝之 北野さん、今、気付きました。「ん」音の四連発!
これが、リズム感を良くしています。偶然でしょうか?俳句のベテランの方々から、
リフレインをあまり故意に使ってはならないと言われたことがあります。
あくまで、偶然が良いそうです。
北野 和良 原さん、んのリフレインは私も気づきませんでした。
怪我の功名でしょうか(笑)
原孝之 北野さん、知らず知らずに俳句の型を身に付けておられるのだと思います。
無意識の勝利ですね。
北野 和良 過分のお褒めを有難うございます。
野島 正則 並選にいただきます。
北野 和良 野島さん、有難うございます。



後れ毛に生命吹き込む小春風




   11月第1週末 【席題で一句】

【席題】Aniko Papp氏提供 1.基本季語は、【冬隣】
2.傍題季語は、【冬降る】、【冬を待つ】、【冬を隣る】、【冬近し】 
3.季語の本意は、立冬を目前にして、冬がすぐそこまで来ていることを表す。
四季それぞれに、「隣」の一字をつけて季題とした。
「冬隣」は寒く厳しい季節に向かって心構える感じがある。



大書さる予約受付冬近し


床暖の試し運転冬を待つ

野島 正則 席題一句にいただきます。
北野 和良 野島さん、有難うございます。



冬隣る喪中葉書のちらほらと

古閑 寛昭 席題一句に頂きます。
北野 和良 古閑さん、有難うございます。嬉しいです。
石井 真奈美 いただきます。
北野 和良 真波さん、有難うございます。


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(11/08)


牛去りし高原の牧寒昴

石井 真奈美 いただきます。冴え冴えとした昴を感じます。
プレアデス星団が良く見えそうです。
北野 和良 真波さん、ご選句有難うございます。嬉しいです。
原孝之 こんばんは。並選に頂きます。高原の牧場に牛はいない。
寒昴が冴え冴えとよく見える。
北野 和良 原さん、ご選句有難うございます。励みになります。



ハイハイといざこざ避けて松葉酒


毛糸編む恋の炎に手をかざし

古閑 寛昭 並選に頂きます。
北野 和良 古閑さん、有難うございます。





(11/07)


      聖徳や秋を尋ねて甲斐の路

(山梨県塩山にある浄土真宗大谷派の常泉寺に聖徳太子伝説が残っている)


シャンシャンと手拍子響く酉の市


立冬やドライアイスは煮えたぎる

永田 満徳 グループ管理者 特選に頂きます。
ドライアイスの噴出する様が冬の到来を表している。
北野 和良 永田先生、特選を有難うございます。励みになります。





(11/06)


一杯で君の目許のもみじかな
⇒ 一献できみの目許はうすもみじ

木谷 有里 特選に頂きます。一献がとてもよい響きですね!
目許の、うすもみじ、それぞれが効きあって居るように思います。
誰を想像してか知りたいですね。
北野 和良 有里さん、ご選句有難うございます。きみはご想像にお任せします。
牧内 登志雄 並選にいただきます。好きな句です。
一献で目許にうっすらと紅が差す女性とは、淑やかさが滲み出てくる句。
北野 和良 牧内さん、有難うございます。嬉しいです。



ゆりの木の黄葉蒼天を突き抜けり     

木谷 有里 百合の木初めて知りました。
北野 和良 ゆりの木は30mにもなる大木で、新宿御苑にもあり
春には大きな白い花を咲かせます。柏の葉キャンパス(駅)では街路樹にもなっていました。
木谷 有里 そうなんですか! 本当に色々な名前の木がありますね!
石井 真奈美 いただきます。
ゆりの木、大好きでしたが、大きくなるので庭に植えるのは断念しました。
黄葉が素晴らしいし、花もニュアンスがあって好きです^ ^
鈴木 玉恵 特選に頂きます。大きな景です。
黄葉はこうようやもみじと読むと余ってしまいますね。きばでいいのかしら?
北野 和良 真波さん、有難うございます。
北野 和良 玉恵さん、特選有難うございます。
黄葉、読みはキバ、意味はモミジ(季語)のつもりです。



      法隆寺夢殿秘仏開扉知る

(「法隆寺夢殿秘仏開扉」が季語。残りは2音しかない。どんな句が作れるのか??)




(11/05)


そぞろ寒老婆髪抜く羅生門

向瀬美音 いただきます!映画、羅生門を思い出しました。
誰の言っていることが正しいのかまだわかりません。
北野 和良 美音さん、有難うございます。羅生門にはいろいろな伝説がありますね。
向瀬美音 誰の言ってることが正しいのでしょうか?
北野 和良 1000年も前のことだから検証のしようがありませんね。
野島 正則 並選にいただきます。黒澤明の映画を思い出します。
北野 和良 野島さん、有難うございます。



飯桐の実のさんざめき暮れの秋     


鍋物のチラシ一面冬近し

石井 真奈美 いただきます。ずらっと並んでますね!
北野 和良 真波さん、有難うございます。鍋は材料も豊富、
手軽に作れて冬料理の王様ですね。
今村 征一 そろそろそんな時期に入りましたね。並選ゐ頂きます。
北野 和良 今村さん、有難うございます。





(11/04)


      菊人形歴史の姫の花衣

今村 征一 好きな句です。
北野 和良 今村さん、有難うございます。



蓮根掘りB級グルメカレーかな

(土浦にて)


笑み浮かべ虎の威をかるうつ田姫




(11/03)


「喫茶去」の茶席整ふ石蕗の花     

原孝之 こんばんは。並選に頂きます。石蕗の花が茶席の床の間に飾られている。
喫茶去は、「お茶でも召し上がれ」と今でこそ誤解されて定着しているが、
本来の禅語では、「お茶を飲んで去れ」の意味らしい。いずれにせよ、
茶室での茶会の始まる床の間を飾る石蕗の花が良い。1つ注文であるが、
「茶」の字のダブりが惜しい。『「喫茶去」の席の整ふ石蕗の花』では伝わらないだろうか?
或いは、『「喫茶去」の席の静寂石蕗の花」?
大津留 直 特選にいただきます。「喫茶去」は禅語で、
「まあ、茶でも飲んで行け」という意味。原さんの鑑賞に尽きる。
茶を飲むことも今・ここを大切に生きる修行の一つ。千利休が言った
「一期一会」に通じる。その茶席をツワブキの可憐な花が見守っている。
北野 和良 原さん、ご選句とアドバイスを有難うございます。
お書きのように「席の整ふ」の方がよいですね。
「喫茶去」の意味は、茶亭の人が教えてくれました。余談になりますが、
言葉の本来の意味が時代とともに変化するのはやむを得ませんね。
「有難い」も原義は「他にない、珍しい」だったらしく、
「クール」という英語も変化していますね。最近では「情けは人の為ならず」
も解釈は半々に分かれてきていると言われていますね。
北野 和良大津留さん、特選を有難うございます。嬉しいです。



神在月禁酒の神は肩狭く

今村征一 好きな句です。
北野 和良 今村さん、有難うございます。



くねくねとくの字体操穴惑い

永田 満徳 グループ管理者 特選に頂きます。取り合わせが効いている。
北野 和良 永田先生、ご選句有難うございます。励みになります。
野島 正則 並選にいただきます。取り合わせが面白いですね。
北野 和良 野島さん、有難うございます。嬉しいです。





(11/02)


      ゆりの木も染まり黄葉の仲間入り

(黄葉:モミジ)


招かれて野点嗜む小春風     

今村 征一 好きな句です。
北野 和良 今村さん、有難うございます。



      北斎のフラクタルなる冬の浪




(11/01)


神無月なぜかときめく月初め


ハロウインや袖に控える七五三


木守柿木曽路の空を独り占め

石井 真奈美 いただきます。秋の木曽路を思い出しました。
来年もよく実りますように、と、願いを込めての子守柿。
素朴な風習が好きです。
北野 和良 真波さん、ご選句有難うございます。
橙色の柿と青空は良く似合いますね。












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