My 俳句手帖(復刻版)    2017 August        トップへ   



(8/31)

諦観の道遠きまま八月尽


秋澄むや恋は電池の切れるまで

牧内 登志雄 並選にいただきます。
「たしかにね」という恋の句。電池が切れたらお終いの恋、
「秋澄む」で切ってサッパリとスッキリと、アッケラカンと。
北野 和良 牧内さん、ご選句有難うございます。嬉しいです。
桑本 栄太郎 北野さん・・・並選一句に頂きます!!。
「恋は電池の切れるまで」との措辞にとても魅かれます。
でも・・!?恋の充電器も欲しい所ですね!!。
北野 和良 桑本さん、有難うございます。いつも予備の電池を(笑)
牧内 登志雄 いやいや、電池が切れたら、それが定めと諦めましょう。
と言っても、わたしの句は未練ばかりですが…



掌に詩を転がして秋日和

鈴木 玉恵 特選に頂きます。一目惚れですね。これからは俳句の季節ですね。
北野 和良 玉恵さん、特選有難うございます。
右のポッケに花鳥諷詠左のポッケにゃ客観写生(笑)
鈴木 玉恵 和良 さん。正統派ですね
北野 和良 表の顔だけは。尻のポケットもありますから(笑)
桑本 栄太郎 北野さん・・・並選一句に頂きます!!。
秋日和ともなれば句材は豊富になりますね?
手の平に書いてみて五・七・五と調べを推敲する姿が想われます。
北野 和良 桑本さん、ご選句有難うございます。
推敲で上手くまとまると嬉しいですね。
今村 征一 上手に詠まれましたね好きな句です。特選に頂きます。
北野 和良 今村さん、有難うございます。嬉しいです。
小出有紀 特選に選ばせていただきます!! 私も手のひらで転がしてみます。
北野 和良 有紀さん、特選有難うございます。とても嬉しいです。





(8/30)


      恋多き和泉式部や葛の花

《あらざらむこの世のほかの思ひ出に今一度(ひとたび)の逢ふこともがな》

今村 征一 和泉式部とくずの花の取り合わせが良い。好きな句です。
北野 和良 今村さん、有難うございます。




後退は意地でもせぬと銀やんま

亀山 美雪 こんばんは、並選にいただきます。
よく見ると肉食系の強い顔をしている銀やんま。それが後退はせぬと飛んでゆく。
ひょっとしたら詠み手ご自身の目指されている姿では?と思いました。
北野 和良 美雪さん、ご選句と鑑賞、有難うございます。
トンボが後ろへ進むのは見たことがありません。
が、人間の世界でもこんな人はよく見かけますね。
亀山 美雪 句意の読み取り間違いをしていたようですね。すみません。
私はすぐに後退してしまうので、退かない強さが欲しい時がよくあります。
北野 和良 美雪さん、句の鑑賞は読者の自由です。
詠み人の思いと違っていても当然です。
いろいろな読み方の出来る句の方が楽しいですね。
亀山 美雪 ありがとうございます!選評は相手があることなので難しいです。
まだ自信の無い初心者には少し度胸が要ります。
そのように仰っていただけると気持ちが楽になります。
原孝之 こんばんは。並選に頂きます。銀やんまが颯爽と飛んでいる。
鬼やんまと同じく同じまころを何度も旋回する。縄張りを主張しているのだろう。
銀やんまは一度だけ捕獲したことがある。鬼やんまよりも捕まえにくい。
北野 和良 原さん、ご選句有難うございます。嬉しいです。
桑本 栄太郎 北野さん・・・並選にいただきます!!。
蜻蛉は前にばかり進むので、古来より武士の間では「勝虫」と言われ、
兜の前立てなどにも飾られていました。
北野 和良 桑本さん、ご選句有難うございます。「勝虫」は知りませんでした。
石井 真奈美 特選にいただきます。高速のギンヤンマなら後退はありえないですね。
強い意志とプライドを感じます。
北野 和良 真波さん、特選有難うございます。励みになります。
河野 俊文 並選にいただきます。兎に角面白いです。
北野 和良 河野さん、有難うございます。励みになります。



銀漢や琴座奏でるセレナーデ     




   第4週末  【席題で一句】

【席題】亜仁子氏提供  1.基本季語は、【
2.傍題季語は、【鳴く虫】、【虫鳴く】、【虫の声】、【虫時雨】、【虫の闇】、【虫の秋】、【昼の虫】、【虫集く】、【虫聞き】
3.季語の本意は、秋の鳴く虫の鳴き声を愛し、楽しむ。立秋の頃から鳴き始める。
それを聴くと秋の訪れをしみじみと感じる。心理学の研究によると、虫の声は、
日本人は言語と同様の左脳で聞き、西洋人は楽器や雑音と同じく右脳で聞いているということです。
ですから、日本人は虫の声が大好きである一方、西洋人は虫の声が苦手です。



虫時雨武将佇む天守閣


虫の声ビルの谷間に街路樹に

今村 征一 頂きます。
北野 和良 今村さん、有難うございます。
野島 正則 席題一句にいただきます。
北野 和良 野島さん、有難うございます。



手をつなぐ道玄坂に虫の声

桑本 栄太郎 頂きます!!。二人の間が更に縮まる道玄坂です。
北野 和良 桑本さん、有難うございます。
十河 トモ子 いただきます。智
鎌田 俊彦 いただきます!(^^)!
北野 和良 トモ子さん、鎌田さん、有難うございます。


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(8/29)


必然は偶然の果て鰯雲


虫すだく岐阜も浪花も夢の跡

鈴木 玉恵 頂きます。
「虫集く」という季語は難しいと感じております。兵どもの夢の跡と合いますね。
北野 和良 玉恵さん、信長も秀吉も時代を駆け抜けて露と消えたことを詠みました。



あの人の匂ひ止めむ星月夜

石井 真奈美 いただきます。 切ない気持ちが溢れてます。
北野 和良 真波さん、ご選句有難うございます。嬉しいです。
今村 征一 艶のある句ですね。好きな句です。
北野 和良 今村さん、有難うございます。





(8/28)


      虫の秋源氏取り巻く女御たち


星巡る銀河ローカル線の旅     

向瀬美音 いただきます。
北野 和良 美音さん、有難うございます。
銀河各駅停車、一緒に乗りに行きましょう(笑)
能美顕之 特選にいただきます。銀河への憧憬に浸る作者。
流れるようにさっと見ることが勿体なく、1つひとつの星に思いを馳せる。
ローカル線の旅という表現に面白さと深さ。大好きな一句です☆
北野 和良 能美さん、ご選句と鑑賞を有難うございます。励みになります。



年金の徐々に細るや地虫鳴く

今村 征一 同じ気持ですね。
北野 和良 今村さん、最近は年金75歳案が出てきていますので
それを思うと我々は仕合せなほうですかね。
河野 俊文 北野さん、並撰にいただきます。地虫鳴く、が利いています。
北野 和良 河野さん、ご選句有難うございます。
年金者はまな板の鯉、政府に任せるしかありません(笑)





(8/27)


空蝉やあなたの愛は琥珀色


命とは長さかと問う深山蝉

Kazunori Kawasaki 最高ですね。^_^ 果連
北野 和良 川崎さん、感想を有難うございます。
石井 真奈美 いただきます。考えさせられます。
北野 和良 真波さん、ご選句有難うございます。
地上の寿命が短い蝉が人間に対して長寿だというだけで威張れるのかい?
 と問いかけていると感じました。



氷河期の始まり告げる虫の闇




(8/26)


      犯人はまさかお前か秋豪雨


君送る鄙のホームや虫の闇

原孝之 こんばんは。並選に頂きます。鄙は田舎のこと。青春ドラマのストーリーがある。
北野 和良 原さん、ご選句有難うございます。
都会の駅、地下鉄ではこんな風景は無理ですね。



ペガサスへ荒れるこの星見限って     

大津留 直 並選にいただきます。共感の一票です。
北野 和良 大津留さん、共感して頂き有難うございます。
いつか宇宙旅行に行きたいですね。





(8/25)


      乾杯の好きな娘(こ)だった花カンナ

高井 直美 北野さん、おはようございます。特選に頂きます。
「乾杯の好きな娘」と季語の取り合わせが良いと思います。
陽気で美しい女性を想像します。
北野 和良 直美さん、特選を有難うございます。
とっても元気な部活の同級生でした。



松虫や恋はやっぱり口語体

向瀬美音 いただきます。毎日可愛い恋の句を入れてくださって楽しみです。
北野 和良 美音さん、有難うございます。励みになります。
つしま いくこ あれ、虫が鳴いてない?
え? ほら。 ほんとだ! 並選にいただきます。
妄想しました。やはり口語体ですよね。
そして、別に会話に意味はなくてよいのです。
北野 和良 いくこさん、ご選句と鑑賞、有難うございます。
光源氏はどんな風に話していたのか気になりますね。



複眼の空は無窮や鬼やんま     

今村 征一 鬼やんまだからの句ですね。好きな句です。
北野 和良 今村さん、有難うございます。





トリプル選  (8/24)


      交叉する攻守の思ひ鰯雲

鈴木 玉恵 頂きます。 さらりと詠んでいるところがいいですね。
北野 和良 玉恵さん、ご選句有難うございます。とても嬉しいです。
今村 征一 攻めも守るも無心になっている球児の姿が見えます。
北野 和良 今村さん、鑑賞を有難うございます。
2週間ほど甲子園のTV観戦にはまっていました。



夢つかみ指を突き上ぐ処暑の空     

亀山 美雪 こんばんは、特選にいただきます。
突き上ぐ、が良いです。青春の勢いを感じます。
私は甲子園で勝利した高校球児をイメージしました。
北野 和良 美雪さん、ご選句有難うございます。昨日優勝した
花咲徳栄の選手たちが優勝の瞬間に皆で一斉に人差し指を突き上げていました。
柳堀 悦子 勝ちました!! 埼玉県民の99年の悲願達成!!
北野 和良 おめでとうございます。中盤の猛攻が勝負の要でしたね。
広陵の中村君にホームランを打たせなかったのも見事でした。
柳堀 悦子 わあいもちろん頂きます。
Sachiko Yokoi Hayashi 北野様 勿論特選に戴きます!
処暑の空に青春の夢を掛けた若者達への餞ですね!
北野 和良 悦子さん、幸子さん、有難うございます。
埼玉県の方々は昨日の優勝旗パレードで、感慨も新ただったでしょうね。



人知れず恋するならば萩の夜

向瀬美音 クク、いただきます!上手ですね。
万葉集、古今集、全部読んだんでしょう!古事記も
北野 和良 美音さん、ご選句有難うございます。嬉しいです。





(8/23)


      乾坤の一打吸い込む秋の空

柳堀 悦子 今日は決勝戦。花咲徳栄 応援します!!
北野 和良 私はどちらを応援するか迷っています。
ただ広陵の中村選手にはホームラン記録をさらに伸ばして欲しいと。
小出有紀 並選にいただきます。「乾坤の一打」に惹かれました。
真っ白きボールも、秋の澄んだ空に吸い込まれてしまったようですね。
北野 和良 有紀さん、有難うございます。
今年の甲子園ではホームラン68本と新記録でしたね。



薩摩薯嫌ひと漏らし四面楚歌


予期せざる出会ひと別れ秋薔薇           

向瀬美音 いただきます、秋薔薇がいい雰囲気を出していますね。
北野 和良 美音さん、有難うございます。嬉しいです。
その人は秋薔薇のような人でした。
牧内 登志雄 並選にいただきます。さらりとした出会いと別れに見えるが、
内実はどうなのだろう。秋薔薇がとても印象的な句だ。
北野 和良 牧内さん、ご選句有難うございます。励みになります。





   8月第3週末  【席題で一句】

【席題】野島正則氏提供 @基本季語=蜻蛉(とんぼ)
A傍題季語=とんぼう あきつ やんま 赤蜻蛉(あかとんぼ) 秋茜(あきあかね 麦藁とんぼ(むぎわらとんぼ)
 塩辛とんぼ(しおからとんぼ《しほからとんぼ》) 精霊蜻蛉(しょうりょうとんぼ《しやうりやうとんぼ》)
B季語の説明=トンボ目に属する昆虫の総称で、夏から秋遅くまでいろいろな種類が見られる。
成虫・幼虫ともに肉食で他の昆虫を捕食する。大きな複眼が特徴。
都市部では数が減り、「蜻蛉釣り」をする子供の姿も見られなくなった。
平安時代になると、ほとんど歌などには詠まれなくなるが、
俳諧の時代に入ると、とくに芭蕉一門の俳人たちに好んでとり上げられるようになる。
澄んだ秋空の下で、水辺や野面をすいすい飛ぶ姿が美しく、季語では秋のものとされている。
蜻蛉の仲間は世界に5000種ほど、日本には約200種、住んでいる。大型のものは「やんま」
と呼び、赤蜻蛉の小型のものを「秋茜(あきあかね)」と呼んだりする。
また大和の国つまり日本全体をさし、大和の枕詞でもある「秋津島(あきつしま)」
という言葉があるが、この「あきつ(づ)」は蜻蛉の別名でもある。

【例句】
赤蜻蛉筑波に雲もなかりけり       正岡子規
赤とんぼ夕暮はまだ先のこと       星野高士
西のとんぼ東のとんぼ行き交へる     仲寒蝉
目に空を映す塩辛蜻蛉かな        五島高資
とんぼうのぶつかるやうでぶつからぬ   永田満徳



風任せ気楽気ままに赤とんぼ

今村 征一 頂きます。
北野 和良 今村さん、有難うございます。
鈴木 玉恵 頂きます。 自由ですね。羨ましい(^ ^)
北野 和良 玉恵さん、有難うございます。



オスプレイ真似て蜻蛉のホバリング


鬼やんま胴の模様のおどろおどろ

亀山 美雪 いただきます!おどろおどろの措辞に惹かれました。
北野 和良 美雪さん、有難うございます。嬉しいです。
桑本 栄太郎 北野さん・・・頂きます!!。
大きさの割にはひとなつっこい鬼やんまですが、
あの大きなぎょろ眼と黄色と黒のタイガース模様がどうも?
北野 和良 桑本さん、有難うございます。


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(8/22)


      綾織の美瑛の丘や花野風

小出有紀 特選に選ばせていただきます。
「綾織の美瑛」!! 胸を鷲掴みにされました。
北野 和良 有紀さん、特選有難うございます。新聞に北海道の【四季彩の丘】
の写真が出て、観光ホームページの写真に感動しました。
以前富良野に旅行した時にはこれはまだ無かったと思います。
牧内 登志雄 並選にいただきます。なるほど「綾織」とは、思いつかない表現でした。
北野 和良 牧内さん、ご選句有難うございます。
上五にどんな言葉が良いかいろいろと探った甲斐がありました。
共感していただいて嬉しいです。



サヨナラへ大機大用秋高し


フクシマの廃炉の闇にちちろ鳴く

柳堀 悦子 頂きます 廃炉の闇のちちろ これは凄く良いと思いました。
北野 和良 悦子さん、ご選句有難うございます。励みになります。
小出有紀 並選にいただきます。綾織の美瑛とは対照的に暗い雰囲気のある句ですね。
「フクシマ」の表記もあってる。問題提起と寂寥感が伝わってくる。
北野 和良 有紀さん、ご選句有難うございます。
原子炉をたとえ廃炉にしても放射能廃棄物の処理を考えると暗い気持ちになります。
台湾ですら原発廃棄へ進んでいるというのに日本は楽観しすぎだと思います。
片山和恵 いただきます。
廃炉の闇をコオロギの鳴き声が忘れないように問題を訴えているようです。
北野 和良 和恵さん、有難うございます。嬉しいです。
今村 征一 フクシマ、廃炉、ちちろの取り合わせが素晴らしい。特選に頂きます。
北野 和良 今村さん、ご選句有難うございます。とても励みになります。
新名勝之 特選に頂きます。既に皆さんが仰っていますが、
フクシマ、廃炉、ちちろという言葉の取り合わせ、
更には福島を敢えてカタカナで表記したことで意味の深みが出ていると思いました。
北野 和良 新名さん、特選を有難うございます。
今日8/27茨城では県知事選があり、東海第2原発の再稼働も争点の一つになっています。





(8/21)


投打者の巡る駆け引き走馬灯     


帰省子の三杯飯や母の味

原孝之 こんばんは。並選に頂きます。帰省子は北野さんご自身のことだろう。
若い時の思い出と思う。三杯のどんぶり飯を食べるような習慣は今の若者にはないだろう。(笑)
北野 和良 原さん、ご選句有難うございます。
居候3杯目にはそっと出し、は昭和の話になってしまいましたね(笑)



俳友のまた一人去り秋の風




(8/20)


半島に飛ぶステルスや銀ヤンマ

今村 征一 怖い世になりましたね
北野 和良 今村さん、自衛隊もステルスの導入を予算化するようですね。
困ったことです。



深酒や待つ終電の長い夜


俳句の日皆で使へば季語となり  和   (無季)




(8/19)


鰯煮る良き塩梅の母の味

今村 征一 鰯と梅干は合いますね。
北野 和良 今村さん、有難うございます。



飛魚の飛翔虚しくレフト前


鬩ぎ合ふ巧打攻守や夏野球




(8/18)


送り盆観世謡ひし母の声

原孝之 こんばんは。並選に頂きます。
北野さんの母上が能をされていたと伺ってはいた。観世流なのですね。
私の母も観世流でした。母からの手習いで鶴亀くらいは練習していました。
北野さんはお謡はされませんか?
北野 和良 原さん、ご選句有難うございます。能に関しては不肖の息子です。
原孝之 北野さん、ノーとは言えない才能があられたかもしれませんよ!(笑)
今村 征一 切ない句ですね。並選に頂きます。
北野 和良 今村さん、有難うございます。励みになります。



地謡の重奏に和す蝉時雨


友の逝き好みし冷酒独り酌む




(8/17)


       珈琲に蜂蜜たらし涼新た

今村 征一 まさに新涼の句ですね。好きな句です。
北野 和良 今村さん、有難うございます。近頃流行りのようです。



鎌切の雄喰う性や血の定め


子のおらぬ小庭の闇の轡虫




   8月第2週末  【席題で一句】

【席題】鈴木玉恵氏提供
@基本季語「
傍題季語「桃の実」「毛桃」「白桃」「水蜜桃」「天津桃」「ネクタリン」「油桃」
季語の本意
表面にビロード状の細毛がある香り高い球状の実。
「邪気を払う」とする中国思想と共に栽培が広がる。
白桃は岡山を主産地とし滴るばかりの果汁と甘美な果肉を誇る。  



白桃の滴る汁を口に受け

野島 正則 エロスが強い句ですね。
北野 和良 野島さん、ノーコメントです。



いつからか色気づいたる桃の頬


白桃の皮をゆっくり剥く熟女

鈴木 玉恵 桃は熟女でしたね. 頂きます。
北野 和良 玉恵さん、有難うございます。
今村 征一 頂きます。
北野 和良 今村さん、有難うございます。


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(8/16)


盆三日線香薫る静寂かな


朝顔を数えし母の在りし日よ


冷蔵庫三種の神器なりし頃     

(1950年代後半、白黒テレビ・洗濯機・冷蔵庫の家電3品目が『三種の神器』として喧伝された。)




(8/15)


      返還の旗に寄せ書き終戦忌

新名勝之 並選に頂きます。
寄せ書きは書く方それぞれが違った思いを託すものですが、
それが終戦記念日になると更に悲しい思いを想像させていると思います。
北野 和良 新名さん、ご選句と鑑賞を有難うございます。
太平洋戦争では米兵が日本人の寄せ書きのある日章旗を戦利品として持ち帰り、
それが最近になって遺族などへ返還されているそうです。



君の去り時間止まりしカフェの秋


道端の標(しるべ)頼りに秋遍路     




(8/14)


ゆっくりと手で剥く桃の光る肌


槍ヶ岳峰隠すかに霧の海

原孝之 こんばんは。並選に頂きます。
北野さんは槍ヶ岳に登られたことがあるのだろう。
槍の穂先を隠すように霧の海が立ち込めている。
北野 和良 原さん、ご選句有難うございます。
実は槍ヶ岳に登ったことはなく、先日ドローン撮影のTVを見ていて浮かんだ句です。
原孝之 北野さん、こんばんは。私も穂高岳には登りましたが、
槍ヶ岳はありません。登ってみたい山でしたが、もう無理でしょうかね。
北野さんは、富士山には登られましたか?私は富士山もありません
北野 和良 残念ですが富士山も登ったことがありません。
女房は若い頃に上りそれで今でも頭が上がりません(笑)
牧内 登志雄 並選にいただきます。最近のドローンによる撮影技術には驚きます。
ヘリの空撮などと違って、被写体にかなり接近も出来るので、
今までより以上の風景がダイナミックに迫ってきますね。
北野 和良 牧内さん、ご選句有難うございます。あの番組をご覧になったのですね!
山野辺 茂 並選にいただきます。
北野 和良 山野辺さん、有難うございます。嬉しいです。



銀漢や琴座の展(あ)ける神話かな




(8/13)


      追いつかれまた突き放す秋茜


土と涙袋に詰めて夏終わる     

大津留 直 特選にいただきます。
甲子園の球児たちが試合を終えたときの情景をよく捉えている。
特に、季語「夏終わる」がよく生かされている。
新聞をよく読んでおられる北野さんならではの時事詠。
北野 和良 大津留さん、特選有難うございます。
高校野球は大好きで毎日TV観戦をしています。
大津留 直「土と涙」がよいですね。



      朝顔や希望の色を惜しみなく

原孝之 こんばんは。並選に頂きます。朝顔の希望の色は
何色だろうか?赤だろうか?青だろうか?
北野 和良 原さん、ご選句有難うございます。
眺める人の思いに応えて、だと思います。





トリプル選   (8/12)


応援に声を嗄らして日焼けの娘     

野島 正則 並選にいただきます。娘=こ、と読むことに、
意見がある方が多いかもしれないです。
北野 和良 野島さん、ご選句有難うございます。
下五を「日焼けかな」とも考えましたが、娘(こ)を使ってみました。



放屁虫悲しいけれど親に似て

牧内 登志雄 特選にいただきます。なんだか、しみじみの句ですね。
ちょっとしんみりとしてしまいました。
北野 和良 牧内さん、特選を有難うございます。励みになります。
藤倉浩正 並選頂きます。思う事の嬉しさや寂しさを感じます。
北野 和良 藤倉さん、ご選句有難うございます。嬉しいです。



処暑の宵万葉歌集紐解いて

小出有紀 並選にいただきます。
暑いと読む気が起こらない漢字だらけの厚い本も、ようやく読む気になった感が、
ものすごい伝わる共感の一句です?!
トリプルおめでとうございます!
北野 和良 有紀さん、ありがとうございます。
トリプルのお祝いも!嬉しいです。





(8/11)


カチ割りをうなじに当てて応援歌


山で飲む水に及ばぬソーダ水


木を起こしリボーンさせる律の風




(8/10)


二つ星旅の途中も思い出に


逆転打どよめく夏の甲子園

亀山 美雪 こんばんは、並選にいただきます。
逆転打、甲子園の試合の中でも特にドラマチックなシーンですね。
驚き、喜び、怒号、様々なものが入り混じったどよめきが聞こえてくるようです。
北野 和良 美雪さん、ご選句有難うございます。
毎日、TVの中継を見て興奮、感動しています。
熊谷房子 北野さん特選に頂きます?今日見てましたね(^_^)v
高校野球航空石川の逆転見事でしたね
北野 和良 房子さん、特選有難うございます。とても嬉しいです。



失言にならぬ堪忍鳳仙花




   8月第1週末 【席題で一句】

【席題】亀山美雪氏提供  基本季語=立秋
傍題季語=秋立つ、秋来る、秋に入る、今朝の秋、今日の秋
季語の本意
二十四節気の一つで、八月七日か八日頃にあたる。まだ秋の実感はない。
この日以降の暑さは残暑になり、盛夏の暑さとは別の感覚になる。


秋来る実りのレシピあれこれと

十河 トモ子 いただきます。智
北野 和良 トモ子さん、有難うございます



路線バスの旅に倣ひて今日の秋


秋立つや空の碧さもいや増しに

今村 征一 頂きます。
亀山 美雪 いただきます。
北野 和良 今村さん、有難うございます。
野島 正則 席題一句にいただきます。
北野 和良 野島さん、有難うございます。



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(8/09)


浜風に伸びる白球雲の峰

亀山 美雪 こんばんは、並選にいただきます。
白球と言えば、やはり野球の球でしょう。
それが浜風に乗り雲の峰を目指す、何とも豪快な句です。
今年も甲子園の暑い(熱い)夏が始まります。
北野 和良 美雪さん、ご選句有難うございます。
ご鑑賞の通りで、甲子園には独特の浜風があり、これが打者に
味方したり意地悪をしたりします。その様子を詠みました。



      ライナーにショートすかさず飛魚に

播磨 陽子 俳句っていうより、川柳として面白いと思いました。
北野 和良 陽子さん、感想有難うございます。俳味って難しいですね。
播磨 陽子 この御句の場合、飛魚が季語ですよね。
でも、その飛魚の姿は比喩として示されていて、画像としては
高校球児がパッとライナーをキャッチしようとしているところが浮かぶんです。
あ、川柳かな、と愚考した次第です。
播磨 陽子 季語というものを、純然たるそのものとして扱う
というのがやはり俳句かなあと考えました。
北野 和良 私の表現したかったイメージを掴んで頂き有難うございます。
季語って難しいですね。本意を意識しすぎると季語の説明になってしまいますから。
原孝之 こんばんは。並選に頂きます。
ショートの横っ飛びライナー好捕を飛魚に喩えられるとは!面白い!
しかし、一言!「ライナーを好捕ショートは飛魚に」なんてどうだろう?
原句が良いかもしれない。(笑)
北野 和良 原さん、ご選句有難うございます。原さんの句もいいですね。
ただ、飛びついたけれど捕れたか捕れなかったかの余韻もありかなと思い挙句にしました。



海の幸求め路線バスの秋




(8/08)


列島に野分ノロノロ滝の雨     


      熊蝉をガヤマと呼びて宝物

亀山 美雪 こんばんは、並選にいただきます。
熊蝉をガヤマとはお住まいの地方の呼び方と思われます。
里ではあまり見かけないガヤマは宝物ですね。
北野 和良 美雪さん、ご選句有難うございます。
子供の頃の姫路ではそう呼んでいました。油蝉に比べて数が少なく体が大きいので宝物でした。
原孝之 こんばんは。並選に頂きます。クマゼミを捕まえるのが
子供たちにとって宝物を捕えるような出来事であった。ところが、
今では温暖化によって九州では、クマゼミか嫌というほど生息する。半世紀以上経つのだ。
北野 和良 原さん、ご選句有難うございます。
クマゼミは関東、東北まで攻め登ってくるのでしょうか?
原孝之 北野さん、地球温暖化のスピードにもよりますが、あと半世紀はかかりそうですね。
牧内 登志雄 並選にいただきます。子供の頃の夏休みを思い出す句ですね。
赤や青の液体の入った小瓶に注射器やピンセットなどが入った
「昆虫採集セット」なるものがありましたね。
家の周囲にも五月蠅いほどの蝉時雨でしたが、大物やカブトムシ類は
自転車で井の頭公園まで行きました。クマゼミなどは一夏に一二匹、大事にしたものです。
北野 和良 牧内さん、ご選句有難うございます。
クマゼミの透き通った翅やガーガーという鳴き声懐かしいです。



シロップの色は夢幻やかき氷

向瀬美音 いただきます。
北野 和良 美音さん、有難うございます。嬉しいです。





(8/07)


見に入むや決勝戦の夢破れ     


      天牛や幹に穴あけマイホーム

今村 征一 よく観察されていますね。並選に頂きます。
北野 和良 今村さん、ご選句有難うございます。嬉しいです。



唖蝉は競わす雄の共鳴器

原孝之 こんばんは。並選に頂きます。唖蝉を季語にされた。
唖蝉に焦点を当てた句は、有紀さんの句に続いて二度目である。
しかし、何かパーフェクトでない気がする。「唖蝉は雄の共鳴競はする」ではどうだろうか?
北野 和良 原さん、ご選句有難うございます。仰るように生煮えの句です。
鳴き声を競うでは平凡だと思い、雄の胴体が共鳴器になっていることに着目しましたが消化不良です。





(8/06)


ヒロシマの祈りを永遠に原爆忌


内閣の化粧直しや晩夏光


フクシマのメルトダウンや原爆忌

原孝之 おはようございます。並選に頂きます。
フクシマのメルトダウンと原爆忌。日本は原爆の被害者であり、
原発の加害者でもある。皮肉な巡り合わせである。
北野 和良 原さん、お早うございます。ご選句有難うございます。
昔米スリーマイル島のメルトダウンの事故を聞き衝撃を受けました。
フクシマの事故で安全神話は完全に崩壊しましたね。





(8/05)


炎天下空に蹴り出すチアガール     


記紀に読む権謀の渦油虫


この刻を永遠にと願ふ流れ星




(8/04)


またしても不倫疑惑や夏芝居

小出有紀 並選にいただきます。
喜劇にさえ見えてきますね。同じネタばかりでは飽きてきますが
北野 和良 有紀さん、ご選句有難うございます。芸能人も政治家もだらしがないですね。



夏台風太平洋の輪舞かな

Sachiko Yokoi Hayashi 戴きます!台風のロンド、異常気象ですね
北野 和良 幸子さん、ご選句有難うございます。
台風五号は長い間洋上でうろついていましたね。



向日葵や笑顔に惚れてプロポーズ




(8/03)


向日葵の迷路を駆ける犬と児と


      山車廻りオカメ狐も舞ひ狂ふ


空めがけ渾身の突き阿波踊り     

十河 トモ子 遅くなりました。特選にいただきます。
阿波踊りには、確かにそんな踊りをする連があり、勢いを感じました。智
北野 和良 トモ子さん、特選有難うございます。嬉しいです。





(8/02)


      夏館江戸を伝える古土圭

(土圭:時計の事。江戸城内には「土圭の間」があり、番士が世話をし刻を知らせていた)


扇風機子供の声のビブラート

柳堀 悦子 並選に頂きます
北野 和良 悦子さん、ご選句有難うございます。嬉しいです。
野島 正則 並選にいただきます。可愛さを感じました。
新名勝之 特選に頂きます。扇風機に向かって声を出して、
その音が変わるのを楽しんでいる様がよくわかります。
北野 和良 野島さん、新名さん、有難うございます。励みになります。
小出有紀 並選にいただきます。 確かにビブラートが効いてマスね!
北野 和良 有紀さん、ご選句有難うございます。
子供の頃遊びませんでしたか?
原孝之 こんにちは。並選に頂きます。扇風機で遊んだことを思い出す。
お孫さんとの夏を楽しんでおられる微笑ましい景である。
北野 和良 原さん、ご選句有難うございます。嬉しいです。
山田久美子 並選に頂きます。
子供の頃よくやりました。今は、宇宙人を??真似る様ですね(笑)
河野 俊文 並選にいただきます。なんとも愛らしい情景ですね。
幸せな気分になります。
北野 和良 久美子さん、河野さん、有難うございます。
皆さん、子供の頃におやりになりましたね。



初ビキニ胸の谷間も日焼けして     




(8/01)


      カチ割りを頭に乗せて「かっとばせー」

瀬能 ハルミ ガンバレー! 南北海道は北海高校です
北野 和良 ハルミさん、茨城は土浦日大です。決勝戦は延長15回の熱戦でした。



塗り下駄の前歯蹴り出す阿波踊り     

小出有紀 並選にいただきます。
「前歯蹴り出す」が躍動感があって、とても良い!
北野 和良 有紀さん、ご選句有難うございます。
いろいろと言葉を選んだ甲斐がありました。
今村 征一 下駄の音が良いですね。並選に頂きます。
北野 和良 今村さん、有難うございます。
鳴門に2年間住んでいたので阿波踊りには特別の感慨があります。



涼風や森のマイナスイオン満ち











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