My 俳句手帖(復刻版)    2017 June        トップへ   



(6/30)


神域はドローン禁止六月尽


忖度の空気読むかや夜盗虫


化物祭どろどろの記紀神話

Sachiko Yokoi Hayashi 戴きます。秀逸な表現だと感じました!
北野 和良 幸子さん、ご選句有難うございます。
季語(化物祭)が七音なので755の破調を試みました。





(6/29)


街中の防犯カメラ青葉闇

原孝之 こんにちは。並選に頂きます。防犯カメラと青葉闇がうまく呼応している。
北野 和良 原さん、有難うございます。嬉しいです。



ISの陥落迫る大夕焼     

大津留 直 並選にいただきます。失われてゆく多くの命。
大夕焼の沈黙がそれについてすべてを語ってくれているかのようだ。
同時に、今後に対する不安も。
北野 和良 大津留さん、ご選句有難うございます。嬉しいです。
小出有紀 並選にいただきます。
そんなニュースがあったのだろうか。まだ見てないが、非常に気になります。
夕焼け=落日は、盛者必衰にも例えられる。
エジプトみたいに、死者が甦るなんてことがないように祈るばかりだ。
テロがどんどん身近に迫る情勢を意欲的に扱った勉強になる一句
北野 和良 有紀さん、ご選句有難うございます。
先日のTVでは掃討作戦も最終段階に入ったようです。
ただ、救出する市民に紛れてISの戦闘員が逃げ出すのを見分けるのが大変困難だとも。
北野 和良 6/30朝刊、ISに占拠されていたヌーリモスクを奪還したとイラク政府軍が発表の記事。



夏雲雀電波届かぬ片田舎




(6/28)


桂馬跳び雷火一閃竜王戦

山田久美子 並選に頂きます。 目指すは頂きの竜王戦が楽しみですね。
北野 和良 久美子さん、ご選句有難うございます。
藤井少年がどこまで登りつめるか楽しみです。



深山の滴り集め信濃川

原孝之 こんばんは。特選に頂きます。深山は「しんざん」と読むのだろう。
北アルプスの滴りを集めて信濃川になるという景の大きな句である。
「し」音のリフレインになっている。
「五月雨を集めて早し最上川」芭蕉の信濃川バージョンである。
北野 和良 原さん、ご選句と素晴らしい鑑賞を有難うございます。
芭蕉の信濃川バージョン、ズバリです。



冷素麺王者の地位に揺るぎなし




   6月第4週末  【席題で一句】

【席題】野島正則氏提供  @ 基本季語=梅雨(つゆ)
A 傍題季語=梅雨(ばいう)、黴雨、梅の雨、梅霖、青梅雨、荒梅雨、梅雨じめり、
梅雨前線、梅雨時、ついり、五月曇、梅雨晴、梅雨の月  
B 季語の解説=六月ごろ、ひと月にわたって降りつづく長雨。さみだれのこと。
ちょうど梅の実の熟れるころなので梅雨ともいう。梅雨の季節をさすこともある。
『花火草』(寛永13年、1636年)に所出。
(気象庁ホームページ)
梅雨期は大雨による災害の発生しやすい時期です。また、
梅雨明け後の盛夏期に必要な農業用の水等を蓄える重要な時期でもあります。
一方、梅雨期は曇りや雨の日が多くなって、日々の生活等にも様々な影響を与えることから、
社会的にも関心の高い事柄であり、気象庁では、現在までの天候経過と1週間先までの見通しをもとに、
梅雨の入り明けの速報を「梅雨の時期に関する気象情報」として発表しています。(2017年6月22日)
6月23日現在、沖縄では梅雨が明けましたが、、これ以外日本列島はすべての梅雨です。

梅雨晴や窓を開けば上野山      正岡子規
今日よりは一人の膳よ梅雨灯    星野 椿
ふところに乳房ある憂さ梅雨ながき   桂信子
人中をしずかに行き来梅雨の傘   宇多喜代子
木天蓼の葉の白みゆく梅雨の月   片山由美子
梅雨の燈を母にもらひて採点す   井上弘美
梅雨の駅貨車の全長動き出づ    西村和子
青梅雨や瞼つまんで剃られたる   宮坂静生



予報士の伏せ目勝ちなる梅の雨


梅雨予報スタジオ隅で下駄を投げ

山田久美子 感想です。予報士の方はそうしたいと思っているでしょうね(笑)
北野 和良 久美子さん、感想を有難うございます。
鎌田 俊彦 これはお見事ですね。いただきます。
北野 和良 鎌田さん、有難うございます。
今村 征一 スタジオ隅が素晴らしい。頂きます。
北野 和良 今村さん、有難うございます。
山田久美子 北野 和良 様、遅くなりましたが並選に頂きます。
ユーモアがあって好きな句です
北野 和良 久美子さん、有難うございます。



置傘を確かめ安堵梅雨じめり

原孝之 頂きます。
北野 和良 原さん、有難うございます。


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(6/27)


      自転車も左へ右へ夏祓


滴りの大滝と化し播磨灘


もうすでに竜の風格青嵐     

新名勝之 特選に頂きます。藤井聡太四段のことでしょうか?
中七でそういう想像をさせる書き方が巧みだと思います。
北野 和良 新名さん、特選を頂き有難うございます。
ご鑑賞の通り、竜王戦を闘う藤井四段です。





(6/26)


      百分の一秒制す土用東風


外れても知らぬ半兵衛梅雨予報

向瀬美音 荒梅雨や紙の世界で生きてゆく
Sachiko Yokoi Hayashi 並選に戴きます。大好きです!
北野 和良 幸子さん、有難うございます。嬉しいです。



往く地獄帰るも地獄蝉丸忌

向瀬美音 同感!FBを止めれtば天国待っている!
亀山 美雪 こんばんは、特選にいただきます。
蝉丸は平安時代の歌人にして音楽家。逢坂の関に庵を持ち暮らしていたといわれています。
掲句は百人一首にも見える蝉丸の歌からきているとお見受けいたします。
二度出てくる地獄が現世に生きる者にずしりと響きます。
北野 和良 美雪さん、ご選句と鑑賞を有難うございます。
子供の頃百人一首や坊主めくりをよくやりました。懐かしい歌です。





(6/25)


聳え立つ谷川岳や夏の蝶     

向瀬美音 頂きます。夏の蝶が生きています! 取り合わせも季感もいいですね
北野 和良 美音さん、有難うございます。嬉しいです。



ピッケルを伸ばし近づく雲の峰  ⇒  ピッケルで手繰り寄せたる雲の峰

原孝之 北野さん、こんにちは。「近づく」が弱い気がしました。
思い切り、「取り付く」にするとスリル満点と思いました。
余計なコメントお許し下さい。
北野 和良 原さん、お早うございます。さすが俳人らしい飛躍ですね。
これって使わせて頂いてもよいのでしょうか? 合作?(笑)
原孝之 北野さん、もちろんです。気に入って頂ければ光栄です。
合作ではありません。発句が良いからです。



犯人(ホシ)を追う刑事フェークのサングラス




(6/24)


乳呑児の瞳に覗く夏の宇宙(そら)


釣り上げし鮎の眼の笑ひをり


晩学の俳句三昧雲の峰




(6/23)


      夏穂高展望台の赤ポスト

野島 正則 天国に一番近いポスト、みたいなものもあるようですね。


絹笠草都大路をゆく貴人


三猿を貫く政府梅雨曇

Biyou Utashiro 並選でいただきます。腹立たしいですね
北野 和良 美遥さん、ご選句有難うございます。(まだ時間前ですが・・・)
Biyou Utashiro あれごめんなさいね
鎌田 俊彦 並選でいただきます。見ざる聞かざる言わざる、
徹底して隠し通そうとする政府に腹立ちが止まりません。
北野 和良 鎌田さん、ご選句ありがとうございます。嬉しいです。
山田久美子 並選で頂きます。先人の言葉を聞かせたい政府の方々に
北野 和良 久美子さん、ご選句ありがとうございます。
野島 正則 感想です。政府としたことで、時事句になってしまいますが、
ここをかえると、俳句としての俳味が残ると思いました。
北野 和良 野島さん、そうなんですね。理工系の癖が出ました。
桑本 栄太郎 北野さん・・・並選一句に頂きます!!。
国民の声や暮らしは、「見ざる・言わざる・聞かざる」ですね?・・・
あれほど反省会見まで行いながら、野党との話し合いは拒否、
臨時国会の開催も都議選が終わってからと拒否です。・・・もう怒り心頭の現在です。
北野 和良 桑本さん、共感いただき有難うございます。





(6/22)


外れ籤山羊に食わせる夏至夕べ

【瀬戸優理子一句鑑賞】

諧謔と同時に、そこはかとない寂寥感も漂わせる句である。
季語の「夏至夕べ」の力だろう。
「外れ籤」というと、世俗にどっぷり浸かっている身には「宝くじ」が思い浮かんだりするが、
ちょっとした当番を決めるような「くじ引き」も日常的には行われていたりする。
人生は、選択の連続だ。
自分の運命を決めるために買ったり、引いたりした一枚の薄い紙。
それをポイと「捨てる」のではなく近くにいた山羊に食わせて
「抹消」させたとぼけ具合が好きである。
北野 和良 瀬戸先生、ご選句と素晴らしい鑑賞を有難うございます。
宝くじは運がないと当たらないと分かっていても、買わないと当たらない
という真実に釣られてついつい運試しをしてしまいます。
武田 優理子 外れ籤だからこそ、俳句になったので それもまたヨシということで(笑)
桑本 栄太郎 北野さん・・・瀬戸先生の一句鑑賞、大変おめでとう御座います!!。
近在の商店街が籤引きセールを行っていますが、中々当たらず愉快ですね?
しかし、御句の山羊さんも「外れ」だけに、食当たりは無さそうですね??。



哲学の道に彷徨ふ黒揚羽

原孝之 こんばんは。特選に頂きます。
京都の哲学の道に彷徨うのは作者で黒揚羽は取り合わせと考えた。
二句一章の句と取れる。黒揚羽が物思いを吹っ切るように翔んで行った。
北野 和良 原さん、ご選句と素晴らしい鑑賞を有難うございます。嬉しいです。



四肢長しデッキチェアーのサングラス




(6/21)


脱皮して己が皮食う蟇     

(蟇は脱皮し、自分の皮を食べる⇒
http://toadlife.blog53.fc2.com/blog-entry-212.html)



反省を猿に教わり夏念仏

山野辺 茂 並選にいただきます。
北野 和良 山野辺さん、有難うございます。嬉しいです。



外来の火蟻百匹神戸港




   6月第3週末 【席題で一句】

【席題】野島正則氏提供  @ 基本季語=鮎(あゆ)
A 傍題季語=香魚、年魚、鮎生簀、囮鮎、鮎の宿、鮎釣
B 季語の説明=夏の川魚の代表。川の水や苔の香りのするところから香魚と呼ばれる。味は淡白で上品。
塩焼き、鮎鮓、鮎膾、うるかなど、食べ方はいろいろある。余すところなく食べられ、
はらわたの苦味は珍味とされる。鮎漁の解禁は、川によって異なるので注意。
ちなみに、我が故郷、多摩川の鮎の解禁日は6月17日(土)
芭蕉も愛した「日本一のアユ釣り河川」那珂川は、6月1日
岐阜県の長良川は、5月11日、四万十川では、5月15日でした。
【雑学】
アユの名前は「落ちる」という意味のある「あゆる」から来ている説や、
髪の供え物にする「饗(あえ)」から来ているという説があります。
漢字で書くと「鮎」「香魚」「年魚」と様々です。

【例句】
網を手に人鮎を覗くけはひ哉   正岡子規
鮎釣に象の小川は瀧と落つ    水原秋櫻子
太公望大魚に乗る図鮎の宿    山口青邨
しばらくを握らせて貰ふ囮鮎   能村登四郎
鵜の喉を通りし鮎をわが喉へ  林翔
鮎焼いて岩石貌の漢かな    小澤克己
昼からの鮎の瀬音の変りたる   後藤比奈夫
串刺しの鮎に打ちたる化粧塩  荻野美佐子
鮎料ることを生活(たつき)に暮れてをり   中原道夫
水槽の一匹が消え鮎料理    桑垣信子

 


化粧塩裸身を反らす鮎の美味


平らげてもう一皿と鮎の宿

野島 正則 席題一句にいただきます。
柳堀 悦子 席題一句に頂きます
今村 征一 席題頂きます。
鎌田 俊彦 席題一句にいただきます。
原孝之 頂きます。
大津留 直 いただきます。
北野 和良 野島さん、柳堀さん、今村さん、鎌田さん、原さん、大津留さん、有難うございます。



導かれタモに捕られし鮎跳ねる

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(6/20)


水源の山覆ひたる夏の雲

つちたに jt 純一 並選に頂きます。こういった気象条件の時は、
ゲリラ豪雨に気を付ける必要がありますよね。
北野 和良 土谷さん、ご選句有難うございます。嬉しいです。
水源地には本番の梅雨の雨が降ることを祈っています。
牧内 登志雄 特選にいただきます。水源となる山だから、
結構深い山なのだろう。夏の青々とした山、その山を白い夏の雲が覆っている。
その雲が恵みの雨となるなら、雨もまた良し。
能美顕之 特選にいただきます。 山を水源とした感性に先ず惹かれます。
入道雲が、雨の到来を祈り、告げるように山を包んでいる。
その底には、乾いた大地。水源としたことで、天地に広がりを持つ17音に
。気づき、視点の大切さを学びます。大好きな一句です☆
野島 正則 並選にいただきます
北野 和良 牧内さん、能美さん、野島さん、
ご選句並びに過分な鑑賞を有難うございます。励みになります。



友も敵いざや鮎釣解禁日

瀬能 ハルミ 鮎はともつりですもんね!今日解禁ですね?
北野 和良 解禁日はそれぞれの川で異なるようで、6月1日〜7月10日くらいのようです。
瀬能 ハルミ こちらはヤマメは6月1日でした。ニセコ尻別川




森友も加計も院の木喰虫




(6/19)


報われぬ恋やもしれぬ蛍の夜


豪快に雄の香放つ栗の花

今村 征一 まさにおとこの匂いですね。並選に頂きます。
北野 和良 今村さん、ご選句有難うございます。励みになります。



      濃密な未来の記憶サクランボ

田中 由美子 未来の記憶、をどう解釈してよいのか?お尋ねしたいのですが。
北野 和良 由美子さん、通常の時間の流れの中ではあり得ないかもしれませんが、
S Fの世界ではそういった記憶もあろうかと。同じ題名の本もあります。
田中 由美子 SF的なそういった記憶、それをサクランボに感じたということなんですね。
おこたえいただきありがとうございます。
北野 和良 『宇宙船を含む高度なテクノロジーを実現させた先進文明を持つ地球外生命体が
太古の地球を訪れ、地球上の創世神話や伝承にその姿を残した。』と
エーリッヒ・フォン・デニケンは『未来の記憶』で述べています。
田中 由美子 SF的な「未来の記憶」とサクランボとの距離感が私にはちょっと
掴み難かったのですが、北野さんの独特の世界なのですね。ありがとうございます
原孝之 こんにちは。並選に頂きます。「未来の記憶」の言葉が深淵である。
北野 和良 原さん、ご選句有難うございます。嬉しいです。





(6/18)


土砂降りの雨に毅然と花葵     

小出有紀 並選にいただきます。
毅然と、がいいですね。エネルギーを感じます。
北野 和良 有紀さん、ご選句有難うございます。
雨にも負けず風にも負けない立葵、見習いたいものです。



      愛憎の炎(ほむら)となるや凌霄花


おとり鮎色目を使う歌舞伎町

佐野勉 感想です。若鮎は鮮度が命ですね。目の色はどんな色でしたか。
北野 和良 佐野さん、感想を有難うございます。眼の色はコバルトブルーでしたか・・・・
佐野勉 きのう私は代官山付近を散策しましたが、
みちすがら、色々な目をした娘たちとすれちがいました。
北野 和良 昨日は上京されていたんですね!





(6/17)


採決の強行叱るはたた神

鎌田 俊彦 こんばんは。並選にいただきます。怒りが収まりませんね。
北野 和良 鎌田さん、早々とご選句、有難うございます。
一強の独断専行に苦々しい思いです。
小出有紀 特選に選ばせていただきます.
民主主義とは何か、考えさせられる一句。はたた神がピッタリ。
北野 和良 有紀さん、特選に選んで頂き有難うございます。励みになります。



白南風や中学棋士の快進撃

今村 征一 好きな句です。話題の中学生ですね。並選に頂きます。
北野 和良 今村さん、有難うございます。昨日27連勝しましたね。



釣果より雨の気になるあまご釣り




(6/16)


入れ食いのおまつり騒ぎ小鯵釣り

(おまつり:周りの人の竿の仕掛けや道糸と自分の仕掛けが絡まってしまうこと。)

瀬能 ハルミ 絡まるのあります!あります
北野 和良 ハルミさん、海釣りをされるんですね。
瀬能 ハルミ 小樽築港の岸壁でチカと鯖を釣ります
北野 和良 チカ? どんな魚ですか?
瀬能 ハルミ けいりゅうつりでも同行の家族のとからまることもありました
私は木に取られて絡ませる^^;こともまりますねー



瀬能 ハルミ 鮎の小さいやつ!ワカサギのようでもあり てんぷらがおいしいですよ!
北野 和良 小鯵釣りはサビキ仕掛けを使い針が6本ほどもあるので、
2,3尾が一度に釣れると自分の糸も絡まってしまうことがあります。
北野 和良 美味しそうですね。有難うございます。



徘徊は蟻の天与の技なれど

原孝之 こんばんは。並選に頂きます。徘徊は蟻の天与の技という。
小さな蟻に天与と言わしめたところが句を大きくしている。
北野 和良 原さん、ご選句有難うございます。
この句の後には〈我には遠き俳諧の径〉と続きます(笑)
緒方 順一 並選にいただきます。天与の技がすばらしい。
北野 和良 緒方さん、ご選句有難うございます。嬉しいです。
能美顕之 並選にいただきます。 下五の「なれど」の余韻が深い。
北野 和良 能美さん、ご選句有難うございます。励みになります。



雨休み皿か小鉢か迷い箸




(6/15)


万緑は二の十四乗木樹の色


寝転んで地球持ち上ぐ蟻の足

つちたに jt 純一 並選に頂きます。蟻の足の季語で、この発想、恐れいりました。
北野 和良 土谷さん、ご選句有難うございます。驚いて頂き嬉しいです。



釣り針を磨きに磨き山女釣り




(6/14)    トリプル選


生命抱き膨らむ雌蕊(しずい)合歓の花     

(写真は金糸梅)

野島 正則 並選にいただきます。
北野 和良 野島さん、ご選句有難うございます。嬉しいです。



俳諧を蟻地獄とは知らずして

古閑 寛昭 特選に頂きます。
北野 和良 古賀さん、ご選句有難うございます。
罠にハマり抜け出せずにもがいています(笑)
つちたに jt 純一 並選に頂きます。とてもこの措辞の気持ちは伝わってきますから。
北野 和良 土谷さん、ご選句有難うございます。嬉しいです。






万物の二重螺旋やねじれ花

鎌田 俊彦 並選にいただきます。
「二重螺旋」に「禍福は糾える縄の如し」を思い重ねました。
北野 和良 鎌田さん、ご選句有難うございます。
私は生物のDNA遺伝子の二重螺旋をイメージしていました。
原孝之 こんにちは。並選に頂きます。DNAの二重螺旋構造は、生き物の基本である。
ねじれ花は、外見も細胞の核DNAも二重螺旋である。外見をねじれ花にする遺伝子があるはずだ。
北野 和良 原さん。ご選句と的確な鑑賞を有難うございます。励みになります。





(6/13)


吉報にストップ高や梅雨晴間


時の日や象と鼠の心拍数

向瀬美音 特選にいただきます!北野さんのもの俳句を始めてみた。
動詞、形容詞なしでも、素晴らしい句ができると確認した。
北野 和良 美音さん、ご選句有難うございます。動物の一生の総心拍数は
体の大小に関わらず同じだという仮説を読んだ記憶があります。
牧内 登志雄 特選にいただきます。時の日と心拍数がいいですね。
私も「ゾウの時間ネズミの時間」(中公新書)よ読んだ時に、生命の神秘と
不思議を感じました。また、齢を重ねるにつれて脈を打つ
自らの心臓に感謝の気持ちが、より深くなりますね。
北野 和良 牧内さん、ご選句有難うございます。
「ゾウの時間ネズミの時間」だったんですね。思い出しました。
野島 正則 並選にいただきます。哲学的でもありますね。
北野 和良 野島さん、有難うございます。哲学的とは嬉しい鑑賞です。
亀山 美雪 こんにちは、並選にいただきます。
象と鼠、どちらも同じ時を生きている。ハッとさせられる句。
北野 和良 美雪さん、有難うございます。嬉しいです。



浮き羽根に凝らす瞳やあまご釣り




   6月第2週 【週末は席題で一句】

【席題】野島正則氏提供 @ 基本季語=時の記念日  A 傍題季語=時の日
B 季語の説明=時間を尊重し,生活の改善・合理化を進める目的で,
1920年(大正9)設定された記念日。6月10日。671年4月25日(太陽暦の6月10日)に天智天皇が
初めて漏刻(水時計)を設置して時刻制度を定め、実用に供した故事にちなむ。

例句
時の日の妻の時計のあやしきかも  山口青邨
時の日や水の下行く水迅き     神蔵器
時の日やおくれぐせなる大時計   小山あや
時の日や父の遺せし腕時計    水井千鶴子
時の日の路面電車の機嫌かな   上谷昌憲



時の日や蚤と鯨の心の音

野島 正則 いただきます。
北野 和良 野島さん、有難うございます。嬉しいです。
原孝之 頂きます。
北野 和良 原さん、有難うございます。



時の日や遥か太古のビッグバン

清水 憲一 頂きます。
北野 和良 清水さん、有難うございます。
緒方 順一 いただきます。
北野 和良 緒方さん、有難うございます。


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(6/12)


ひそひそと噂に群れる薬師草


ここは丘どこからが谷栗の花


君とゆく木曽路の静寂夏木立

亀山 美雪 こんばんは、並選にいただきます。
木曽路の静寂に季語 夏木立が効いています。
北野 和良 美雪さん、ご選句有難うございます。励みになります。
小出有紀 並選にいただきます。中山道を行き来する旅人が見えるようです。
北野 和良 有紀さん、ご選句有難うございます。嬉しいです。





(6/11)


平成の赤き蛍やベランダに


AIが首席を取る日子蟷螂


音を追い児らの駆けくる風鈴売

佐野勉 並選にいただきます。きの伊勢丹へいったら、
江戸切子の風鈴は陶器売り場の片隅で、エアコンの風を受けて、空しく鳴っていました。
子等が追いかける風鈴売りは今はいないのですね。
生き生きとした実景が思い出の中にだけ浮かぶ佳句です。
北野 和良 佐野さん、ご選句と鑑賞を有難うございます。
街を売り歩く風景は思い出の中ですね。





(6/10)


献策の思案投げ首梅雨曇


ポケットに五欲隠すや蛍狩

清水 憲一 並選に頂きます。五欲すなわち財欲・色欲・食欲・名誉欲・睡眠欲であるが
それをポケットに隠すと言う面白い発想である。
童心に返って我を忘れると言うことか。発想の好きな句である。
北野 和良 清水さん、ご選句ありがとうございます。嬉しいです。
牧内 登志雄特選にいただきます。五欲をポケットに隠して蛍狩り。
無心に蛍を追いたいが、隠したはずの五欲が心の奥に引っかかっている。
私の場合は色欲だろうが、詠者はどんな欲が蟠っているのだろう。
鎌田 俊彦 おはようございます。並選いただきます。
北野 和良 牧内さん、鎌田さん、ご選句ありがとうございます。嬉しいです。
藤倉浩正 特選に頂ます。蛍狩りを笑顔で楽しんでいる。
それぞれの人の腹の内を色々と想像させてくれます。
そんな欲をも季語が全て包み込んでいるような気がします。



なほ遠き枯淡の境地花茨




(6/09)


一突きで決意崩れる心太

鎌田 俊彦 特選いただきます。優柔不断な私を詠まれている気がします。
ちょっとした刺激で、すぐに決意を翻してしまいます。「心太」が絶妙ですね。
北野 和良 鎌田さん、ご選句有難うございます。自分自身を振り返ってのことで、
決して鎌田さんのことではありません。ご安心下さい。
緒方 順一 特選にいただきます。
心太はチャンチャンという落ちに使える便利な季語。 うまく使いこなしている。
北野 和良 緒方さん、ご選句有難うございます。嬉しいです。
向瀬美音 いただきます。特選にしたいところだが筑波山から怒られる?明日頑張ってね。
北野 和良 美音さん、有難うございます。励みになります。
牧内 登志雄 特選でいただきます。優柔不断の心太。
この心太を「こころぶと」と読めば案外としぶといのかも知れない。
緒方さんの言うように、この季節には下五の心太がやけに多くなるが、
掲句は収まりよく決まった。
新名勝之 特選に頂きます。
心太のすぐに崩れてしまいそうな様を上手く描写に利用した一句ですね。
北野 和良 牧内さん、新名さん、ご選句有難うございます。励みになります。



梅雨じめり森の水車の苔むして


八双の構え無心の立葵




(6/08)


かの事を片付けぬまま梅雨に入る


      風歌う未央柳の咲(わら)う径


どの色も日増しに深み梅雨じめり     

古閑 寛昭 並選に頂きます。
北野 和良 古賀さん、ご選句有難うございます。嬉しいです。
鎌田 俊彦 並選にいただきます。
北野 和良 鎌田さん、ご選句有難うございます。励みになります。
Aniko Papp 特選に選ばせていただきます。【どの色も日増しに深み】
という基底部は、季節感がよく伝われている素晴らしい写生です。
草木や色々な花の色は日に日に深くなっていきますね。この基底部の後、
季語である【梅雨じめり】という干渉部は適切であり、季語がよく働きます。
梅雨の多湿のおかげで、草木や花々の色が日に日に深くて、綺麗になっていきます。
風が薫り、山が滴るという気持ち良い雰囲気ですね。
北野 和良 亜仁子さん、ご選句と素晴らしい鑑賞を有難うございます。うれしいです。





(6/07)


      アナベルの雪山名づく額の花


青赤の色深みゆく七変化     




入梅や珈琲党の吉備団子




   6月第1週 【週末は席題で一句】

【席題】清水憲一氏提供  水馬(あめんぼ) 
【子季語】 あめんばう、川蜘蛛、水蜘蛛、水澄し、みづすまし
【解説】  鋼のような六本の細長い足で水面を滑る。夏、池、川、湖などあちこちの水面に見られる。
【来歴】
『枝葉集』(正徳元年、1711年)に所出。 【実証的見解】
カメムシ目アメンボ科の昆虫の総称である。体長は五ミリから三十ミリくらい。
細かい毛が密生した六本の長い脚を持つ。中脚と後脚がとくに発達している。
水の表面張力を利用して水上を自由に移動し、魚の死骸などの獲物を探す。
成虫になると羽ができ、他の水域へも移動できるようになる。
捕まえると飴のようなにおいを発するので、アメンボという名がある。

・しづまれば流るゝ脚や水馬 太祇 「俳諧新選」
・大井川ついつい虫が澄ましけり 一茶 「八番日記」
・水馬流れんとして飛び返る 正岡子規 「子規句集」
・水馬底藻に深さはかられず 臼田亜浪 「定本亜浪句集」
・水馬青天井をりんりんと 川端茅舍 「川端茅舍句集」
・曇日や水馬の水輪ただ消ゆる 島村元 「島村元句集」



  あめんぼうワルツロンドの修行中


あめんぼう四駆捌きてレーシング


人生を再起動せむ水澄し

今村 征一 頂きます。
北野 和良 今村さん、ありがとうございます。
清水 憲一 頂きます。
野島 正則 席題一句にいただきます。
原孝之 頂きます。
北野 和良 清水さん、野島さん、原さん、有難うございます。


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(6/06)


(写真で一句)



蔵の町水辺を飾る花菖蒲


野島 正則 いただきます。
北野 和良 野島さん、有難うございます。



花菖蒲水辺華やぐ蔵の町

原孝之 おはようございます。並選に頂きます。茨城県の風景か?
蔵の町には、大きな川が流れる。舟で物資を運んでいたのだろう。
北野 和良原さん、ご選句有難うございます。
永田先生の写真で一句の画からヒントを貰いました。



ピッケルを打つ岩壁や百合の花


      吸葛初心貫き晴れ晴れと




(6/05)


十薬や駆け込み寺に咲けば八重     




カラビナの腰でカラカラ夏帽子


腹括る原点回帰桜桃忌

亀山 美雪 こんばんは、特選にいただきます。
忌日季語は非常に難しいと感じています。原点回帰とは、詠み手ご本人の原点と受け取りました。
若き日に太宰治を読まれたのでしょうか。腹括るという措辞の小気味の良さ、
何らかの決断を回帰した若き心のままに思い切ってされたのでは?
様々な想像の出来る句です。

北野 和良 美雪さん、ご選句と素晴らしい鑑賞を有難うございます。
若い頃は世俗に塗れることもなく純粋な気持ちがありました。
出来るならばその頃に戻りたいと詠んでみました。





(6/04)  トリプル選


      玻璃のビル姿見にして七変化

古閑 寛昭 頂きます。中七の擬人化素晴らしい。
北野 和良 古賀さん、ご選句有難うございます。励みになります。



就活のレース解禁あめんぼう

岩本 ひとみ 就活に頑張る若者たちと
あめんぼうのあの姿が比例して面白いですね。
北野 和良 ひとみさん、ありがとうございます。
桑本 栄太郎 北野さん・・・並選一句に頂きます!!。愈々就活解禁となりましたね。
月日の流れを川の流れに喩えれば、出来るだけ条件の良い所へと川上を目指し、飽くなき活動です。
北野 和良 桑本さん、ご選句と鑑賞を有難うございます。
今年は就活生の売り手市場だと言われていますが、当事者には辛い時期ですね。



人生の付録ゆるゆる蝸牛

向瀬美音 いただきます。
北野 和良 美音さん、有難うございます。嬉しいです。
流 伴 並選に頂きます。付録と蝸牛完全な取合せ 脱帽です
北野 和良 流伴さん、有難うございます。正直な述懐です。
牧内 登志雄 特選にいただきます。私たちの先輩たち、兵役経験者が
「生きて帰ってきただけで、あとは付録の人生だから」と言っていたのを思い出します。
「付録の人生」でどのように生きたのか、その生き様が問われるところですが、
多くの先輩たちのは、残念ながら戦争に対してまったく無反省に生きたように思います。
蝸牛ののように歩みは遅くても愚直に角を立てて欲しかった。
掲句を、私自身への自戒を込めて読みました。
北野 和良 牧内さん、ご選句と素晴らしい鑑賞を有難うございます。とても嬉しいです。
原孝之 こんにちは。遅くなりました。並選に頂きます。
蝸牛のようにゆるゆると生きる。スローライフですね。
北野 和良 原さん、ご選句有難うございます。全力で走れと言われてももう無理です(笑)





(6/03)


冷酒酌む心の鎧脱ぎ捨てて

清水 憲一 並選に頂きます。旧友と冷酒を酌み交わす詠者の姿が見える。
至福の刻である。その至福のときを一句に認めた佳句である。
北野 和良 清水さん、ご選句と鑑賞を有難うございます。昨日大学時代からの
親友とミニ同窓会でした。心を許せる友との時間は貴重です。
野島 正則 特選にいただきます。冷酒がすすみますね。
北野 和良 野島さん、ご選句有難うございます。嬉しいです。



驟雨駆け飛沫の光る脹ら脛

向瀬美音 特選にいただきます。言葉をよく選んでいますね。
ふくらはぎの雨粒が見えます!
北野 和良 美音さん、ご選句と鑑賞を有難うございます。
若い女性の脹ら脛に魅了されるのは古の久米の仙人いらいの伝統ですね(笑)
牧内 登志雄 並選にいただきます。雨に濡れた白い脹脛、いいですよね。
北野 和良 牧内さん、有難うございます。嬉しいです。
牧内 登志雄 私も「脹脛」はずいぶん詠んでますので、そのうちにご披露したいと思います。



妄執の尖兵なりや美女柳     




(6/01)  トリプル選


恋人を替えてルージュも夏色に

Sachiko Yokoi Hayashi 並選に戴きます。ルージュを夏色に……男性目線が……怖いっ
北野 和良 幸子さん、ご選句有難うございます。嬉しいです。



口上を堂々と述べ秋を待つ

新名勝之 並選に頂きます。 茨城の相撲ファン目線の一句ですね。
次の東京場所は9月なので、「秋を待つ」という季語が活きていると思います。
北野 和良 新名さん、ご選句有難うございます。
稀勢の里と高安が白鵬の前に立ちはだかることを期待しています。



炎上のサイト読みつつアイスティー

つちたに jt 純一 互選、並選に頂きます。知識豊富な北野さんらしい一句。
また、不思議と季語のアイスティーが合っていると思いました。
北野 和良 土谷さん、ご選句と鑑賞を有難うございます。
ネットで話題が炎上するという社会現象を詠んでみました。

原孝之 北野さん、トリプル選おめでとうございます。
北野 和良 原さん、有難うございます。久々のトリプルです。












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