My 俳句手帖(復刻版)    2017 May        トップへ   



(5/31)


アイちゃんの引退を聞く蛇の衣


青林檎風に声なき声を聴く

清水 憲一 並選に頂きます。晩夏の頃に市場に出回る緑色の林檎
食べ頃になるまで風の声なき声を聞いているのかも知れない。
北野 和良 清水さん、ご選句有難うございます。嬉しいです。



くちなはの潜り溢れる泉かな




(5/30)


手を振つてひたに駆け来る夏帽子

向瀬美音 特選にいただきます。爽やかですね。
風も喜びも感じられます。夏山でのでの再会を想像しました。
アルプスの少女も想像させます。これは取り合わせですね。
北野 和良 美音さん、ご選句有難うございます。
鑑賞された通り子供が駆け寄ってくる姿を詠みました。
牧内 登志雄 並遷にいただきます。素直に判る句は、気持ちがいいですね。
北野 和良 牧内さん、有難うございます。嬉しいです。



小満や名人下すアルファ碁


雪渓を晒して招く白馬岳

清水 憲一 並選に頂きます。学生時代白馬岳の雪渓を往復したのが懐かしい。
雪渓が山男を誘っているような楽しい句である。因みに
雪渓は下りるときの方が足が笑って大変である。
北野 和良 清水さん、ご選句有難うございます。
私は八ヶ岳・蓼科に登ったことはありますが、アルプスは未経験です。
原孝之 こんばんは。並選に頂きます。
白馬岳は、「しろうまだけ」が正式であるが、「はくばだけ」と読む人も多いとか。
定型にするならば、「はくばだけ」と読んでいいだろう。景が大きく爽快である。
北野 和良 原さん、ご選句有難うございます。ハクバダケと読むことにしました。





5月第4週  【週末は席題で一句】

【席題】野島正則氏提供
@基本季語=葉柳(はやなぎ)   A傍題季語=夏柳(なつやなぎ)
B季語の本意=柳は新芽のころが最も美しく、柳といえば春季だが、夏の葉の茂った柳も別の趣がある。
【例句】
葉柳や大原女と逢ふ橋の上   高橋淡路女
夏柳原爆ドーム年経たり    清崎敏郎
宗祇水とや一幹の夏柳     高田風人子
夏柳風に吹き割れ古人見ゆ   宇佐美魚目
池の面に垂れて映らず夏柳   島谷征良


葉柳やそろそろ出番と待ち構へ


足音にはなれる二人夏柳

古閑 寛昭 頂きます。情景が見えますね。
北野 和良 古賀さん、有難うございます。
Biyou Utashiro いただきます
北野 和良 Buyouさん、有難うございます。嬉しいです。
清水 憲一 頂きます。足音のとせずに足音にとした所が詠者の配慮ですね。
北野 和良 清水さん、有難うございます。
原孝之 頂きます。何やらオドオドした2人!(笑)
北野 和良 原さん、有難うございます。



夏柳脇に陣取る刃物研ぎ

今村 征一 「刃物研ぎ」意外な取り合わせ。頂きます。
北野 和良 今村さん、有難うございます。
原孝之 頂きます。柳の下で商売?
北野 和良 原さん、ありがとうございます。時代劇によく出てきます。


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(5/29)


本名で大関掴み牛蛙

原孝之 並選に頂きます。高安関は茨城県出身で、
北野さんはお喜びであろう。ホントに謙虚てある。横綱間違いなし。
北野 和良 原さん、ご選句有難うございます。
稀勢の里に続き高安の昇進で茨城県民は大喜びです。
武藤 隆司 この意外性が面白い。
北野 和良 武藤さん、有難うございます。
桑本 栄太郎 北野さん・・・並選一句に頂きます!!。
稀勢の里の横綱昇進に続き、高安の大関昇進おめでとう御座います!!。
茨城県の土浦は利根川もあり、牛久もあり牛蛙の有名な所ですね?
北野 和良 桑本さん、ご選句有難うございます。嬉しいです。
牛久市はカッパでも有名です。



成り年や実梅の肌のうぶ毛愛し


金剛の杖にすがりて夏木立

緒方 順一特選にいただきます。 お遍路だろうか。
金剛杖は弘法大師の化身とされるという。
夏木立が見守ってくれているようである。
北野 和良 緒方さん、ご選句有難うございます。
リタイアしてから四国の歩き遍路を2周しました。それを思い出しながら詠みました。
牧内 登志雄 特選にいただきます。遍路の中で、ふと立ち止まった。
気が付けば夏木立のなかで通り抜ける風が心地よい。木々を仰ぐと青い空が見える。
さあ、金剛杖を握り直して遍路を続けよう。景色が見える句ですね。
北野 和良 牧内さん、ご選句を有難うございます。鑑賞して頂いたとおりです。
武藤 隆司 好きな句です。
北野 和良 武藤さん、有難うございます。
野島 正則 並選にいただきます。いつか行ってみたいですね。
北野 和良 野島さん、ご選句有難うございます。お遍路はぜひぜひお出かけ下さい。





(5/28)


水出しのいのちの雫夏浅し


挨拶のヒップホップや胡蝶花


崇徳帝恨みの寺や心太

(四国霊場79番高照院は怒りと恨みを呑んで亡くなった崇徳天皇(上皇)を祭ってあり
別名・天皇寺、また白峰宮神社が併設されている。
参道の清水屋は「八十八(ヤソバ)ところてん」が名物)

原孝之 こんばんは。並選に頂きます。
崇徳天皇が保元の乱で讃岐に流されたことを知った。天皇の流罪は400年ぶりだったという。
讃岐で仏教に目覚められたという。そのことと「心太」とがどう関係するのかは定かではない。
一般には、遍路の疲れを心太で癒したということかと思う。
北野 和良 原さん、ご選句と鑑賞を有難うございます。
崇徳上皇と心太との因縁は私にも分かりません。
ただ遍路の途中で一休みして食べた心太は格別に美味しかったです。
亀山 美雪 並選にいただきます。恨みと心太の取り合わせがユニークです。
北野 和良 美雪さん、ご選句有難うございます。嬉しいです。
小出有紀 並選にいただきます。 崇徳天皇と、ところてんの取り合わせが面白い。
北野 和良 有紀さん、有難うございます。励みになります。





(5/27)


百年の計を謀るや三尺寝

小出有紀 並選にいただきます。 うたた寝でさえも謀する。北野さんは軍師ですか(笑)
北野 和良 有紀さん、ご選句有難うございます。嬉しいです。
中国の故事に壺中の天というのがあります。ほんのうたた寝でも
天下を取り百年の計を立てることもあると思いました。
向瀬美音 いただきます。特選にしたいくらいだが一つなので諦めた。
北野 和良 美音さん、ご選句有難うございます。
能美顕之 並選にいただきます。
百年の計を、昼寝にという面白さ。短い昼寝だからこそ、出来る想像がある。
北野 和良 能美さん、ご選句有難うございます。嬉しいです。
今村 征一 大の字に寝そべつていますね!頂きます。
北野 和良 今村さん、有難うございます。励みになります。



今もなほ手こそぐ八女の茶摘かな


      驟雨来るひとりぼっちの赤い靴




(5/26)


頬ゆるむ言葉ぷくぷく浮いてこい


ハミングのふいと途絶えて夏木立

能美顕之 特選にいただきます。ハミングをしながら、歩く詠者か、
連れの方か。何か浮き立つような、思い出か出来事か。それがハミングとなる。
ふつと我に帰り、思索から現実に戻る。ハミングも止む。
すると夏木立の風にふれ合う音。その木立の音が、ハミングのよう。
自然の大いなる営みにまた、歩を進める。ぱっと情景が浮かび、
言葉に現れない省略された心情が余韻として、浮かんでくる。
本当に大好きな一句です。
北野 和良 能美さん、ご選句と素晴らしい鑑賞を有難うございます。
恋人と夏木立の中を歩いていて、ふと立ち止まり肩を抱き寄せる。
そんな風景を思いながら詠みました。嬉しいです。





(5/25)


UFOと宇宙語交わす水海月

清水 憲一 並選に頂きます。発想が面白い。
ただ下五は「水海月」としなくとも「海月かな」で良かったかと思った。
北野 和良 清水さん、ご選句ありがとうございます。
緒方 順一 同じく発想のおもしろさで並選にいただきます。
今公開中の映画「メッセージ」を見てきたところ。
宇宙人と人間のコミュニケーションの難しさを描いていたが、
海月なら案外簡単にできるんじゃないかなと。
北野 和良 緒方さん、ご選句ありがとうございます。嬉しいです。
牧内 登志雄 並選にいただきます。
目の前の干潟には東京湾から海月が上がって来ます。
形がなんだかUFOに似てなくもない。ゆらゆらとした触手も、昔の火星人のよう。
きっと宇宙の誰かと交信している、と想像が膨らむ。
北野 和良 牧内さん、ありがとうございます。励みになります。



売声のサビに年季や金魚売

流 伴 並選に頂きます
桑本 栄太郎 北野さん・・・一日一句特選に頂きます!!。
「金魚え〜!、きんぎょ!!」とたったそれだけの掛け声ながら、
何十年もの年季が感じられ、とても風情と風流が感じられます。
北野 和良 桑本さん、ご選句ありがとうございます。励みになります。



山法師弁慶奔る鞍馬山




(5/24)


森深き谷のせせらぎ新樹光


かの国もテロに怯える木下闇


壁越しに聞き耳たてる木葉木菟




   5月第3週 【週末は席題で一句】

【席題】つちたに jt 純一氏提供
1.基本季語:更衣(ころもがへ)  2.傍題季語:衣更ふ(ころもかふ)
3.季語の本意: 季節の推移に合わせて衣服を着替えること。俳句では、夏の衣服に替えることをいう。
更衣は、宮中で陰暦四月朔日(ついたち)に行われていたものが、一般に広まったもの。

4.例句:
人にやや遅れて衣更へにけり  高橋淡路女
神官の白から白へ更衣   板谷芳浄



更衣どの局見ても刑事物

向瀬美音 これは取り合わせ
北野 和良 更衣という言葉は衣服以外にも使われますから。ただ季語として働かないですか?



更衣馬子に衣装のクールビズ

向瀬美音 いただきます!
北野 和良 美音さん、有難うございます。嬉しいです。



セーラーの二の腕眩し更衣

今村 征一 頂きます。
北野 和良 今村さん、有難うございます。嬉しいです。
原孝之 頂きます。若さへの羨望!
清水 憲一 頂きます。女子校にいたら見慣れましたよ。
北野 和良 原さん、清水さん、有難うございます。


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(5/23)


ためらひの色を映すや鉄線花     

Sachiko Yokoi Hayashi 一句互選に戴きます 鉄線の花にためらいの色を! 心惹かれます
北野 和良 Sachiko Yokoi Hayashi さん、ご選句有難うございます。励みになります。
岩本 ひとみ 北野さん。良い句ですね。
佳い句は説明も何もない。字体の並びに品を感じる。 そういう句が佳句だと思います。
北野 和良 ひとみさん、有難うございます。嬉しいです。
向瀬美音 これは一句一章でしょ?
北野 和良 美音さん、やで切れていますが一種の擬人化でしょうか?
向瀬美音 北野さんがためらってる!
那須悟 どんどん伸ばしてきた弦をひょいと止めて花咲く鉄線に躊躇いを見る…素敵です。
北野 和良 那須さん、感想を有難うございます。



      若楓翼果飛び出す無鉄砲


継続は力なりとや牛角力     

(写真は新潟県小千谷市の牛の角突き)⇒
http://park.geocities.jp/kitano555_2006/tabi_08_2_yahoo/odiya_usi.html





(5/22)


軒先の小さな宇宙金魚玉

流 伴 互選に頂きます小さな宇宙 同感です
北野 和良 流伴さん、ご選句有難うございます。励みになります。
向瀬美音 やっぱり北野さんには宇宙はついて回るんだ?
つちたに jt 純一 北野さんの句は、地球や宇宙をうまく使われて、
身近にあるものを壮大に詠まれています。勉強になります。
牧内 登志雄 互選にいただきます。
軒先の金魚玉、おそらく紅白の桜出目金が悠々と泳いでいる。
そこには丸い宇宙に水を湛えた世界がある。見る者を和ませる金魚玉だが、
水の宇宙にいる金魚はどのような思いで人間さまの世界を見ているのだろう。
北野 和良 牧内さん、ご選句と素晴らしい鑑賞を有難うございます。嬉しいです。



新樹光宙へ戻ればエメラルド

向瀬美音 綺麗な句ですね!北野さんも新樹光好きですか?
エメラルドも新鮮ですね。北野さんの新しい感性発見!
北野 和良 美音さん、宇宙に巨大なエメラルド星があって、
そこからの光が新樹光になると思いました。



      忍耐と気ままのはざま松葉菊

(松葉菊の花言葉は忍耐)

向瀬美音 原さんの句風とにてきた?
北野 和良 二句一章に挑戦(笑)
向瀬美音 北野さんは花に詳しいですね。勉学もすごい!
亀山 美雪 こんばんは。互選にいただきます。
忍耐と気ままのはざまという表現が非常にユニークであり、なる程と納得させられました。
北野 和良 美雪さん、ご選句有難うございます。
松葉菊は忍耐という花言葉に縛られているけれど、
本当は気ままに咲きたいのではないかと想像しました。





(5/21)

夏場所や大関取りの茨道


吾不動宇宙の揺れるハンモック

つちたに jt 純一 一日一句互選に頂きます。地球は回っているのですが、
上五に吾不動 とされ、作者を中心に大きく詠まれている点に感銘を受けました。
ハンモックの揺れを宇宙の揺れとされたと僕は読みました。見事な一句です。

北野 和良 土谷さん、ご選句と鑑賞を有難うございます。
ガリレオ以前の天動説をハンモックにいる自分に当てはめて見ました。嬉しいです。



指を折りメール待つ身や吊忍




(5/20)


浜昼顔ローカル線の旅車窓

河野 俊文 互選にいただきます。私は旅が大好きでよくローカル線に乗ります。
車窓から海が見えると旅情が高まります。
掲句の浜昼顔がぴたっ、と決まってますね。好きな句です。
北野 和良 河野さん、ご選句と鑑賞を有難うございます。
励みになります。



信玄の里に満ちたる柿の花


ここは胸ここが尻かと竹夫人

牧内 登志雄 互選にいただきます。好きですね、こういう句。
思わず納得の一句ですね。竹夫人の形状にはいろいろとあるようですが、
「ここは胸」「ここが尻」かと心地よい感触。
このシーンが夜だとただのスケベオヤジの妄想となりそうだが、
昼寝の泡沫の時間だとすれば、白日夢のエロチシズムに昇華している一句と読んだ。
向瀬美音 kuku
北野 和良 牧内さん、ご選句と素晴らしい鑑賞を有難うございます。
まさに我が意を得たりということで大変嬉しいです。





(5/19)


青楓翼果旅立つ気配かな


冷奴ゴルフ談義の尽きぬまま


虫取りの名前疎まし小町草




(5/18)


凡人か才能ありか羽抜鳥


胸隠すエヴァにあげたい朴若葉     


読唇の言葉拾ひて落し文

向瀬美音 互選に選ばせていただきます。北野さんの勉強ぶりもすごい。
落し文は私も気になる季語で使ってみたい。実際には虫を読まなければならないのだろう。
この句の場合は公園にいて落し文を拾ったのであろう。しかしそこに
読唇の言葉と持ってきて、なんとも言えない詩情を出している。
広川 雅人 互選に選ばせて頂きます。
読唇の言葉と落し文を合わせたのが、斬新かつ奥行きのある句だと感じます。

北野和良美音さん、広川さん、ご選句と鑑賞を有難うございます。
季語の落し文は鶯や時鳥が卵を産み付けるために木の葉を丸めて作った筒状のもののことですが、
この句では原義の公然と言えないことを記してわざと通路などに落としておく文書・落書の意で使いました。
距離が離れていても唇の動きから言葉を読み取る読唇術はいわば隠しマイクのようなもの。
本人に気づかれずに取材した発言を落書の形で公表する、週刊誌の暴露記事のような状況を想定しました。





(5/17)


揺れ動く心の窓にサングラス

能美顕之 互選にいただきます。心の窓。この表現に尽きる。
ひとところに留まらない心を示す瞳。視線は定まらずに泳ぐ。
サングラスはその瞳の窓として存在し、作者の戸惑いを隠す窓となる。
サングラスを心の窓とされた感性。大好きな一句です。
北野 和良 能美さん、ご選句と素晴らしい鑑賞を有難うございます。
とても嬉しいです。
野島 正則 一句互選にいただきます。サングラスを詠む俳句には、
人物の姿、行動が詠まれることが多いように思うが、この句では、心象に徹している。
技巧的で、作者の思いが強く現れていると思います。
北野 和良 野島さん、ご選句と素晴らしい鑑賞を有難うございます。
励みになります。



ハミングと跳ねるステップ夏帽子

向瀬美音 互選に選ばせていただきます。
北野さんの今日の句は三句とも明るいですね。きっと何かがあったのでしょう。
夏帽子の季語が生きていますね。どこかでピクニックをしているのだと思います。
北野 和良 美音さん、素敵な鑑賞を有難うございます。
近くに小学校があり、子どもたちが元気に登下校しています。



学寮の話に弾み冷やし酒

原孝之 北野さん、こんにちは。創立記念日で休んでおります。
阪大陸上部が「満天下」という歌を歌っています。その寮のことでしょうか?
旧制大阪高校の寮歌のようですね。
北野 和良 原さん、こんにちは。私が学生時代に覚えて歌っていたのは、
〈東天紅に染まる金剛の峰に、これを嘯けば天下の惰眠たちまち破れ、
夕陽迫る茅渟の海にこれを叫べば魑魅魍魎も影を潜めん。いざ歌わん大阪高等学校全寮歌!〉
という前詞に始まり
〈ああ、黎明は近づけり、ああ、黎明は近づけり・・・・〉
という歌でした。





   5月第2週  【週末は席題で一句】

【席題】亜仁子氏提供
1.基本季語は、【母の日】
2.傍題季語は、無し 
3.季語の本意は、お母さんに感謝して贈り物や花などをする日。
5月の第2日曜日。アメリカで1907年に始まり、日本には戦後に一般化された。
カーネーションの花がつきものである。



母の日や敦盛謡ひし声の冴え

十河 トモ子 いただきます。智
北野 和良 トモ子さん、有難うございます。嬉しいです。



母の日や譲り受けたる萩の茶器

原孝之 こんにちは。遅くなりました。頂きます。
北野 和良 原さん、有難うございます。



野の花を摘みてブーケや母の日に

向瀬美音 いただきます。
北野 和良 みねさん、ありがとうございます。
野島 正則 席題一句にいただきます。野の花が、よいですね。
十河 トモ子 いただきます。智
Aniko Papp 頂きます。母の日に野の花に限り。いいお感じですね。
北野 和良 野島さん、トモ子さん、亜仁子さん、有難うございます。


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(5/16)


      朴の花毒々しげな自己主張


吉凶を風に尋ねる花あやめ     


      天平の皇女(みこ)も愛でしやラベンダー




(5/15)


樹の精を奪ひて眩し新樹光

野島 正則 感想です。中七。眩し、までの表現が、観念的なのかなと思いました
北野 和良 野島さん、感想を有難うございます。



女子会や恋バナに湧く花菖蒲


マネキンやのっぺり顔の冷し瓜     




(5/14)


      あなたへの想いは無窮母の日に

(My heart will go on and on)


宇宙よりシャワーの如く新樹光

野島 正則 感想です。宇宙という大きなものを持ってきたのには、驚きです。
北野 和良 野島さん、感想を有難うございます。



マネキンの顔まですぽり夏帽子




(5/13)


アイリスや異郷に恋の花咲かせ     


      風鈴を肚に抱えてあやめ笠  和


花菖蒲花嫁さんは角隠し     




(5/12)


岩清水連峰からのお裾分け


シャネルとて三日は卯の花腐しかな

今村 征一 シャネルと卯の花腐しの取り合わせが上手。一句選に頂きます。
北野 和良 今村さん、ご選句有難うございます。嬉しいです。



キーパーの隙きを窺う夏燕

大津留 直 互選にいただきます。サッカーのキーパーへの攻撃と
燕の目を掠めるような飛翔の取り合わせが爽やか。
新名勝之 私も互選に頂きます。燕の素早さを「キーパーの隙を窺う」と
表現したところにオリジナリティーを感じました。
シュートを許してはいけないキーパーの隙を窺うとなれば、
どれ程のスピードかと想像させる技術が素晴らしいですね。
北野 和良 大津留さん、新名さん、ご選句と素晴らしい鑑賞を有難うございます。
励みになります。





(5/11)


群れ嫌ひ己が道ゆく夏燕


      紅薔薇や恋のジェラシー持て余し


樟脳舟スマホアプリのスイスイと  推敲⇒樟脳舟スマホの指のスイスイと

(樟脳舟:舟のうしろに樟脳のかけらをのせて走らせるおもちゃの舟)




(5/10)

墨堤の禿励ます黒揚羽     

原孝之 こんばんは。「一日一句互選」に頂きます。
墨堤とは、隅田川の堤防のことで、「ぼくてい」と読む。禿とは、遊女の使う幼女のことらしい。
吉原の遊女の使う幼女たちと黒揚羽がじゃれ合っている様らしい。
江戸時代にタイムスリップした句になっている。俳句は今を詠むとよく言うが、
このようなタイムスリップもあっていいと思う。
北野 和良 原さん、ご選句と鑑賞を有難うございます。
禿(かむろ、かぶろ)には幼童の意味もあり(栄華物語)、
青虫から脱皮した黒揚羽に成熟した大人・花魁を重ねてみました。
原孝之 北野さん、おはようございます。墨堤と禿と来ると、
ついつい吉原に想像が行きました。深い句ですね!ご自解有難うございます。



夏茶の湯千利休も元は武士


銀輪や丘の谷間の若葉風




(5/09)


      ひなげしや女の嘘は風まかせ

向瀬美音 互選に選ばせていただきます。
ひなげしの風に揺れる様と女の嘘がよく合っていますね。
最近仏俳句でひなげしを毎日目にしているので愛着がわきました。
下6になっているので風まかせでもいいかなっとも思いました。
北野 和良 美音さん、ご選句と鑑賞を有難うございます。
下五はご指摘のように風まかせがいいですね。
牧内 登志雄 互選にいただきます。私も今日、「嘘」の俳句を作りましたが、
掲句は「風まかせ」で軽く受け流す、逃げ場を感じますね。
ある意味で「ひなげし」の揺れる爽やかさのある「嘘を軽ろみ」を読んでいるように思います。
北野 和良 牧内さん、ご選句と素晴らしい鑑賞を有難うございます。
〈♪女はいつも嘘が好きだね 昨日よりも明日よりも嘘が好きだね♪〉
女の嘘は可愛らしいと思っています。
桑本 栄太郎 北野さん・・・「一日一句互選」に頂きます!!。
背が高く嫋やか(たおやか)なひなげしは、いつも風を受けて華奢に揺れています。
ひなげしは別名虞美人草ともいわれ、その時々の世の風に
身をまかせる事が生きる術であったようですね!!。
北野 和良 桑本さん、ご選句ありがとうございます。共感して頂き光栄です。



木下闇敵は味方の振りをする


ふんわりと海月の泳ぐ無重力




(5/08)


白牡丹フリルで飾る夜会服     


      木下闇世相見つめる埴輪の眼


北斎の波にきらめく夜光虫     

今村 征一 今話題の赤潮ですね。一句選に頂きます。
北野 和良 今村さん、ご選句有難うございます。
TVニュースで夜の江ノ島海岸の波が青く光るのを見て驚きました。





   5月第1週 【週末は席題で一句】

わらわらと児らの駆けゆく青田道


篳篥(ひちりき)の調べに乗せて青田波

今村 征一 紙が宿る青田。頂きます。
北野 和良 今村さん、有難うございます。
緒方 順一 いただきます。
北野 和良 緒方さん、有難うございます。



野仏のハミングを聴く青田風

原孝之 頂きます。ハミングがいいですね。
北野 和良 原さん、有難うございます。嬉しいです。
向瀬美音 いただきます。
能美顕之 いただきます。
北野 和良 美音さん、能美さん、有難うございます。





5月連休企画  【写真で一句】



茶摘女に惚れて住みつき半世紀

岩本 ひとみ 北野さん!始めから目をつけてました。いただきます。
北野 和良 ひとみさん、有難うございます。嬉しいです。
原孝之 頂きます。ストーリーあり!
北野 和良 原さん、有難うございます。
向瀬美音 いただきます。
能美顕之 いただきます。
北野 和良 美音さん、能美さん、有難うございます。




(5/07)


風薫る丘を駆けゆくペアルック

向瀬美音 北野さん、こういうさわやか系もできるんだ?


      ルピナスやバッキンガムの近衛兵

佐野勉 互選にいただきます。
色とりどりのルピナスが咲き乱れる季節になりました。兵隊さんの隠喩が巧みですね。
亀山 美雪 互選にいただきます。ルピナスの画像を見ますと、
なるほどバッキンガム宮殿の近衛兵が直立している姿と似ています。
面白い句だと思います。
北野 和良 佐野さん、美雪さん、ご選句有難うございます。励みになります。
十河 トモ子 ちょっと面白い飛躍と思いました。智
北野 和良 トモ子さん、有難うございます。



釜音に五感の澄める夏点前     

大関博美 (〃⌒ー⌒〃)ゞ
北野 和良 博美さん、昨日は有難うございました。季語を取り替えてみました。
小出有紀 互選に選ばせていただきます。
寒すぎず暑すぎず。シュンシュンと沸く音が心地よく集中できますね。
北野 和良 有紀さん、ご選句有難うございます。励みになります。





(5/06)


五箇村や客をもてなす菖蒲風呂


こどもの日ガキ大将の紙兜

新名勝之 互選に頂きます。
腕白な感じがよく出ていると思います。
子供になり切った目線で作られているのが良いですね。
北野 和良 新名さん、ご選句有難うございます。
子供の頃新聞紙を折って兜を作ったのを思い出して作りました。



姫女苑噂話はひそひそと




(5/05)


風を呑み波乗り上手五月鯉


新築の屋根にソーラー風薫る


未来へと一歩踏み出すこどもの日




(5/04)


谷渡り余生活き活き鯉幟


外国へ土産はミニの鯉幟


      遍路杖白衣整へ霊山寺




(5/03)


家出して自由の空へ鯉のぼり     


すがやかに五臓六腑へ新茶かな


蟻地獄ど壺にはまる掃除ロボ




(5/02)


おんぶの児諸手でつかむリラの風


玉虫のリップ妖しや風薫る


風薫る振り返る君追ひかけて




(5/01)


欅樹の若葉そよぎて空を掃く


      将門の謀反や燃える山躑躅


吾子胸に矢車菊のペンダント     











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