My 俳句手帖(復刻版)    2016 April        トップへ   



(4/30)

青空を呑み込み泳ぐ鯉のぼり

原孝之選   景が大きい。「青空を?み込み」の措辞が雄大ですね。これで、子供の成長も間違いなし!


      青空を腹一杯に鯉のぼり


トワエモア唄うおじさん鯉のぼり      時々は台詞忘れて鯉のぼり





【北島氏提案のしりとり句会 4/30】

(花水木)⇒ ズキズキと傷口傷み十二単

(眩しけり)⇒ けりをつけもう良かろうと藤の花

(恋の歌)⇒ うたた寝の膝暖かし猫の恋

(お裾分け)⇒ 訳ありの柏餅来て首かしげ

(延びにけり)⇒ 蹴りあげてスッテンコロリン春の野辺

(春の航)⇒ 航海の無事を祈って春日傘

(意気高し)⇒ カシオペア最後に乗った春の旅

【4/29】

(鯉のぼり)⇒ ぼりぼりと煎餅かじりソーダ水

(春の星)⇒ 星々を拾うしりとりライラック

(春朧)⇒ ボロボロになっても続く春の宵

(朧かな)⇒ かな文字を漢字に直し甘野老(アマドコロ)

(葱坊主)⇒ 渦潮の観光船に夏近し

(花大根)⇒ 根気よくパズル解きつつ四月尽

(聖五月)⇒ 学校は今日から休みゴールデンウィーク




(4/29)

ワンギリで静寂もどる昭和の日

ガソリンの二円値上がり昭和の日


ぼうたんに囲まれ秦の始皇帝     




(4/28)

      眼裏に爛漫の花四月尽


花を追う日々にあけくれ春惜しむ     




(4/27)

      ゴール前勝利の鞭を春競馬

(柴田 磐夫さんの写真俳句を見て)



故郷へエールを送る躑躅かな     

(写真のキリシマツツジは九州に自生するヤマツツジ(山躑躅)とミヤマキリシマ(深山霧島)との交配種だと言われる。
江戸時代の寛永年間(1624〜1644)に、薩摩で作出された。笠間市つつじ公園で撮影)





(4/26)

      全山のツツジ迫りてただ無言


石楠花へナビが指示する達磨山     


      躑躅咲く長い雌しべは親譲り




(4/25)

桜木が恐れいりますと枝を垂れに     



ドローンに鬼さんこちらと揚雲雀


春風に胸のボタンを一つ開け




(4/24)

      春句会真向かいにいる美女ばかり


ツツジはや一輪咲きて席題に     


薫りよくキレも吟醸竹の秋




(4/23)

      春の水四澤から満つ茶席かな

野島 正則 一句相互選にいただきます。
漢詩からの引用、お茶席のお茶が、美味しそうに感じられますp(^_^)q



常陸路の車窓にパネル風光る


春灯雲に UFO 重なりて




(4/22)

熊谷草一合とっても武士は武士

(下級武士は○俵△人扶持などが普通で、○石取りならば中級だった。
そんな時代にたったの一合とは無いに等しかったはず。)



白牡丹咲きて一輪花の王     




(4/21)

      ポロリ出て顔赤らめるチューリップ


大勢にちと物申す桃の花     




(4/20)

待ち望む青い組み換えチューリップ



車中泊余震よ止まれ春灯



      秘めやかに蜜を吸わせる姫女苑




(4/19)

夏近し乙女の描くマンガ絵馬     




(4/18)

拘りを流し地虫の穴を出ず      いがみあう人を悲しむ花水木






(4/17)

火の国に蝶羽ばたくや揺れに揺れ      初蝶や火の国荒れに荒れにけり






(4/16)

      百万のネモフィラ揺れる春の丘


大吟醸キレもすっきり春の宵     




(4/15)

春風に胸元広げ Gカップ



      うわべだけ色を誉めあうチューリップ


宙からの着信を待つチューリップ     


熊本の城を揺るがす春の地震




(4/14)

      弦月の見下ろす銀座の八重桜


春愁や百の眼を持つムスカリー     


春眠のうつらうつらと乗り過ごし




(4/13)

      カタクリの翼輝く木漏れ日に


たまさかの逢瀬に煙る春の雨


季語などは糞っ喰らえと自由律




(4/12)

菜の花がパットラインを狂わせる     



睦まじきカタクリの花お手本に      カタクリの花に尋ねる空模様






(4/11)

菜の花がパット入れと背中おす      菜の花が下手なパットを見て笑ふ






(4/10)

春の虹千姫さまのご回遊    【席題:春の虹】





      春の日に千姫さまのご回遊

(水海道・千姫まつり)



桜散る愛燦々の歌に乗せ     



      飛花落花まつり囃子に誘われて



春うらら眠りを破る鉄砲隊     (推敲) 春うらら眠りを破る火縄銃



(下妻市・多賀谷時代まつり)





(4/08)

満開の桜と競いティーショット     




(4/07)

      容赦なく平安京に花散らす雨



白壁に桜花をまとふ古城かな     




(4/06)

      カレーライスに欠かせぬ春の地精かな

(地精:ニンジン)




(4/05)

咲いてよし散るもまたよし夢見草     

(夢見草:桜/広辞苑))
Aniko Papp おめでとうございます。このお句を一日一句互選に選ばせていただきました。
Aniko Papp 【咲いてよし散るもまたよし夢見草】和 このお句の基底部は、【咲いてよし散るもまたよし】です。
咲いても散ってもよくて、美しい花ですね。
干渉部は、【夢見草】であり、このお句の季語です。
「夢見草」は、桜の異名です。桜の花は、夢見ほど美しいですから、この異名をもらいました。
桜の花は、咲いても散っても夢見ほど美しいですね。季語も写生もよく働き、素晴らしいお句ですね。





(4/04)

あらこれが恋なのかしら桃の花      抑えてもなほ迸る桃の花






(4/03)

花曇り覚醒めよ海馬言の葉に      チューリップまた失恋の一気飲み






(4/01)

物言えば疑われおる万愚節    ミサイルが米大陸へ四月馬鹿    殺したいヤツが三人四月馬鹿


「吾輩ハ猫デアル」復刻や四月馬鹿      四月馬鹿鼻から烟を吹く男









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